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千二百五十三話 二人だからこそ
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(っ、なるほど。そういう、事かッ!!!)
始まったばかりと比べ、明らかに自分たちに向かってくる戦力が増え、強さも増した。
ガルアの中に、後退の二文字が浮かんだ。
しかし、思ってた以上に後方からの援護が強く、なんなら後方からの狙撃だけで、ゴリディア帝国側の強敵が仕留められることもある。
(ふぅーーーー……っ、そういう事、なのね…………っ……でも、仕方ない……こと、よね)
何故、自分たちの元に強敵と呼べる猛者たちが集まってきたのか。
ルリナもガルアと同じく正確に理解した。
敵は、自分たちを危険な存在だと認識したから戦力を集中させたのではなく、今後の戦いにおいて有利に進める為、人質として利用する為に戦力を集めたのだ。
今回の戦争にはギーラス、フール、アリサ、アラッド+(アッシュとシルフィー)という同じ侯爵家の人間も参加している。
自分たち以外の侯爵家の人間たちの方が強いのは理解していた。
自分たちより強いからこそ、人質として利用されれば、ギーラスたちの刃が鈍り、弱体化する可能性が高い。
(そして、上の、人たちも、理解して……いるからこそ、の……援護、なのでしょう)
そんな敵の作戦を予想し、アルバース王国側も直ぐに二人を援護出来るように備えていた。
つまり、相手から非常に嘗められており、味方には非情に心配されている。
二人にとっては、どちらも屈辱的な内容である。
(しゃあない、事、だよなッ!!!!!!)
「くっ!!!!」
だからといって、ガルアとルリナに腐る、暴言を吐き散らすという選択はない。
そもそも戦争という場所での戦闘ということもあり、そんな事をしている間もないということもあるが、二人は二人で目指す先がある。
(それなら、ばっ!! この戦いの、中で……強く、なる、のみっ!!!!)
仮に今回の件で何か感じることがあるとすれば……それは、怒り。
勿論、敵や味方にではない。
味方の上官たちは戦況を優位に進める為という理由もあるが、単純に二人の身が心配だからというのもある。
敵に関しては、二人も戦況を有利に進める為に人質を取るという選択を理解している。
卑怯な行動だとは思っているものの、そんな理由で戦場に使わない理由にはならないのは解っている。
燃え上がる怒りが向いている矛先は……己に対してである。
自分たちが強ければ、多くの敵を倒すことが出来る。
本来であれば別の戦場で同士たちの援護が出来ていた筈の者たちが、わざわざ自分たちの援護を行ってくれている。
もし……そんな彼らの援護があれば、助かっていた者たちがいるかもしれない。
そう思うと、弱さを狙われる己に対する怒りが激しく燃え上がる。
「ふん、ぬらぁあああああッ!!!!!」
「ッ!! ふッ!!!! 疾ッッッ!!!!!!」
だからこそ、その燃え上がる刃で敵を叩き潰す。
荒ぶるルリナとガルアだが、それでも二人の連携に隙は生まれない。
それほどまでに、二人のバディとしての練度は高い。
他者との連携度に限れば、二人は間違いなくアラッドよりも上。
アラッドは人に会わせることは出来なくもない。
魔法もそれなりに扱えるため、後方タイプとして合わせることも出来る。
だが……それはただ合わせてるだけで、全力は出していない。
二人の連携は互いに全力を出した上で、互いを支え合う。
そして、引き上げていく。
(負けて、たまるか!!!!)
(負けて、なるものですかッ!!!!!!)
槍が、細剣が敵を切り裂き、薙ぎ払い、突き刺し、崩す。
確かに、二人はアラッドたちと比べれば弱い。
二人が連携しても……今はまだ、アラッドに及ばない。
それでも、彼らは侯爵家の血を、竜殺しの血を引く者。
才能に驕らず、一つずつ積み重ねてきたエリート中のエリート。
挫折など知らず知らずのうちに体験しながらも、嘆く間もなく歩み続けていたことで乗り越えていた。
今更折れることはなく、妬むことはない。
そんな二人は、間違いなく今後の世代の中心として輝く存在。
「破ァアアアアアアアアアッ!!!!!」
「疾ッッッッ!!!!!!!」
そんな二人の雄叫びに同部隊の者たちは焚き付けられ、その気迫に僅かにではあるが敵は圧された。
「おい、どんな感じだ」
「……悪くありませんね。援護と見せかけての一撃で仕留めることも出来ています。それと……」
「なんだ、他にも問題が出たか?」
「いえ、問題ではありません。ガルア、ルリナの二名が猛り、格上相手に良い戦いが出来ています。あっ、今ルリナの刺突が心臓を貫きました」
後方ではロードスの隣で部下の一人がマジックアイテムの双眼鏡を除きながら、ガルアとルリナの周辺戦闘状況、二人の戦いっぷりを観ていた。
「はっはっは!!!! そうかそうか、良い事だ。にしても、もしかしたら向こうの意図、んで俺らの意図を把握して動きが乱れんじゃねぇかと思ったが、そうか……上手く戦れてるか」
「二人とも意図を把握した上で、闘争心が増したのかもしれませんね」
「流石だな……はぁ~~~~~~、どっちか片方でも良いから、うちに来てくれんかなぁ~~~~」
「それは戦争が終わった後に個人でやってください」
なんとも暢気な会話だが……それが、現在の戦況を表していた。
始まったばかりと比べ、明らかに自分たちに向かってくる戦力が増え、強さも増した。
ガルアの中に、後退の二文字が浮かんだ。
しかし、思ってた以上に後方からの援護が強く、なんなら後方からの狙撃だけで、ゴリディア帝国側の強敵が仕留められることもある。
(ふぅーーーー……っ、そういう事、なのね…………っ……でも、仕方ない……こと、よね)
何故、自分たちの元に強敵と呼べる猛者たちが集まってきたのか。
ルリナもガルアと同じく正確に理解した。
敵は、自分たちを危険な存在だと認識したから戦力を集中させたのではなく、今後の戦いにおいて有利に進める為、人質として利用する為に戦力を集めたのだ。
今回の戦争にはギーラス、フール、アリサ、アラッド+(アッシュとシルフィー)という同じ侯爵家の人間も参加している。
自分たち以外の侯爵家の人間たちの方が強いのは理解していた。
自分たちより強いからこそ、人質として利用されれば、ギーラスたちの刃が鈍り、弱体化する可能性が高い。
(そして、上の、人たちも、理解して……いるからこそ、の……援護、なのでしょう)
そんな敵の作戦を予想し、アルバース王国側も直ぐに二人を援護出来るように備えていた。
つまり、相手から非常に嘗められており、味方には非情に心配されている。
二人にとっては、どちらも屈辱的な内容である。
(しゃあない、事、だよなッ!!!!!!)
「くっ!!!!」
だからといって、ガルアとルリナに腐る、暴言を吐き散らすという選択はない。
そもそも戦争という場所での戦闘ということもあり、そんな事をしている間もないということもあるが、二人は二人で目指す先がある。
(それなら、ばっ!! この戦いの、中で……強く、なる、のみっ!!!!)
仮に今回の件で何か感じることがあるとすれば……それは、怒り。
勿論、敵や味方にではない。
味方の上官たちは戦況を優位に進める為という理由もあるが、単純に二人の身が心配だからというのもある。
敵に関しては、二人も戦況を有利に進める為に人質を取るという選択を理解している。
卑怯な行動だとは思っているものの、そんな理由で戦場に使わない理由にはならないのは解っている。
燃え上がる怒りが向いている矛先は……己に対してである。
自分たちが強ければ、多くの敵を倒すことが出来る。
本来であれば別の戦場で同士たちの援護が出来ていた筈の者たちが、わざわざ自分たちの援護を行ってくれている。
もし……そんな彼らの援護があれば、助かっていた者たちがいるかもしれない。
そう思うと、弱さを狙われる己に対する怒りが激しく燃え上がる。
「ふん、ぬらぁあああああッ!!!!!」
「ッ!! ふッ!!!! 疾ッッッ!!!!!!」
だからこそ、その燃え上がる刃で敵を叩き潰す。
荒ぶるルリナとガルアだが、それでも二人の連携に隙は生まれない。
それほどまでに、二人のバディとしての練度は高い。
他者との連携度に限れば、二人は間違いなくアラッドよりも上。
アラッドは人に会わせることは出来なくもない。
魔法もそれなりに扱えるため、後方タイプとして合わせることも出来る。
だが……それはただ合わせてるだけで、全力は出していない。
二人の連携は互いに全力を出した上で、互いを支え合う。
そして、引き上げていく。
(負けて、たまるか!!!!)
(負けて、なるものですかッ!!!!!!)
槍が、細剣が敵を切り裂き、薙ぎ払い、突き刺し、崩す。
確かに、二人はアラッドたちと比べれば弱い。
二人が連携しても……今はまだ、アラッドに及ばない。
それでも、彼らは侯爵家の血を、竜殺しの血を引く者。
才能に驕らず、一つずつ積み重ねてきたエリート中のエリート。
挫折など知らず知らずのうちに体験しながらも、嘆く間もなく歩み続けていたことで乗り越えていた。
今更折れることはなく、妬むことはない。
そんな二人は、間違いなく今後の世代の中心として輝く存在。
「破ァアアアアアアアアアッ!!!!!」
「疾ッッッッ!!!!!!!」
そんな二人の雄叫びに同部隊の者たちは焚き付けられ、その気迫に僅かにではあるが敵は圧された。
「おい、どんな感じだ」
「……悪くありませんね。援護と見せかけての一撃で仕留めることも出来ています。それと……」
「なんだ、他にも問題が出たか?」
「いえ、問題ではありません。ガルア、ルリナの二名が猛り、格上相手に良い戦いが出来ています。あっ、今ルリナの刺突が心臓を貫きました」
後方ではロードスの隣で部下の一人がマジックアイテムの双眼鏡を除きながら、ガルアとルリナの周辺戦闘状況、二人の戦いっぷりを観ていた。
「はっはっは!!!! そうかそうか、良い事だ。にしても、もしかしたら向こうの意図、んで俺らの意図を把握して動きが乱れんじゃねぇかと思ったが、そうか……上手く戦れてるか」
「二人とも意図を把握した上で、闘争心が増したのかもしれませんね」
「流石だな……はぁ~~~~~~、どっちか片方でも良いから、うちに来てくれんかなぁ~~~~」
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