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千二百七十四話 戦う理由
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(あの冒険者、凄いな。人族、なんだろう)
オルフェンが完全に前に出たことで、同じ戦場で戦っていた一部の冒険者や騎士が役割を担っていた。
事前にオルフェンから「自分が前に出て戦うことになったら、役割を変わってほしい」と伝えられており、陣形の変更で問題が起こることはなかった。
ディーナたちの周りにいる戦闘者たちの数が増え、質も上がったのはアルバース王国側がディーナたちが狙われても戦い続けられるようにするため。
なので、オルフェンの役割を担える人物は割といた。
(あの動き、獣人族が本能を全開にした時と、同じ戦い方、だよな)
冒険者は人間の同業者の中にも、獣人族の野性的な動きを真似られる者がいることを知っている。
だが、現在オルフェンが行っている動きは、彼が見てきた真似っこよりも更に高品質な……獣人族の動きと遜色ないほど獣の動きである。
「猿真似してんじゃねぇぞッ!!!!」
自身の種族としての動きを真似られたことに怒りを爆発される虎人族の冒険者。
怒りを力に変えて大斧を振り下ろすも、オルフェンは華麗にスライディングで躱し、股下を通る際に短剣で男の股を引き裂いた。
「ひぎゃっ!!!!!!!???????」
数ある痛みの中でも群を抜いて強烈な痛みが虎人族の男を襲うも、次の瞬間には絶命。
オルフェンは背後から狙われないよう、即座に跳んでディーナたち側に戻る。
その際に短剣で首筋を切ることで、あっさりとキルすることに成功。
「ふんっ!!!!!」
「どわっ!!!!!?????」
そしてオルフェンはこっそり回収した大斧を思いっきりぶん投げる。
人間投擲と比べれば重さはないものの、刃が付いている分、対応の仕方を間違えればそのままお陀仏になってもおかしくない。
「っ!」
「ひゅっ!!??」
獣らしい動きを見せたかと思えば、何とか大斧を弾き飛ばした騎士の動きが止まった瞬間を狙い、魔力を纏った投げナイフを投擲。
見事隙間を縫って首に突き刺すことに成功。
((((((不味いっっっ!!!!!))))))
ゴリディア帝国の戦士たちは、同じ感想を抱いた。
あの冒険者は不味いと。
あの獣人族と同じ動きが出来る人族の冒険者を野放しにしてたら、更なる被害が生まれる。
一度の攻撃で大量の人間を仕留めるという行動も衝撃が半端ではないが、オルフェンのように少ない手数であっという間に人を仕留めるという光景の方が逆に危機感を感じさせるケースもある。
「ふぅううううんッッッッ!!!!!!!!!」
「「「「「「「っっ!!!!????」」」」」」」
だが、そうなればオルフェンの思い通りになる。
意識がある人物だけに集中してしまえば、敵側からすれば格好のターゲット。
そしてアルバース王国には少ない手数で敵を仕留める人間だけではなく、強烈な一撃で纏めて十人以上を滅することが出来る圧倒的な強者がいる。
「良い動きだ、オルフェン」
「どうも。でも、まだまだ来ますよ」
「解っている……さぁ、これからだな」
対応が遅れた結果、十人以上の戦闘者たちが死亡した。
それでもゴリディア帝国の戦闘者たちはまだ残っており、直ぐに新たな相手が生まれる。
「あああああああっ!!!!!」
「っ、ッ!!!!!」
そんな相手に、クラートも戦う者としての本能だけを頼りに剣を振るい、また命を奪う。
(はぁ、はぁ……どうして、どうして……二人は、そんなに、戦えるんだ)
二人が楽しんでいるようには見えないが、苦しそうにしているようには見えない。
何故か、どうしてなんだと、疑問が頭の中をぐるぐると駆け巡る。
「ぅおおあああああ゛あ゛ッ!!!」
「ぐッッッ!!!!! 破ッッ!!!!」
同じロングソード使いの斬撃にやや押されるも、なんとか競り勝って袈裟斬りを叩き込んで切断に成功。
「っっっっ!!!!! てんめぇええええええええええええええええッッッ!!!!!!!!!」
「っ!!!???」
次の瞬間、明確な怒りが、殺意がクラートに向けられた。
その青年は、先ほどクラートが切断した冒険者の友人だった。
(っ…………あぁ、そうか……そういう、ことだったん、だね)
明確に殺意を向けてくれて助かった。
この状態なら、この戦場で戦い続けられる理由を見つけられる……と、思うことはなかった。
クラートは自身に斬りかかってくる、怒りと殺意に溢れる双剣使いの青年を見て……何故、今自分は戦うのか解った。
最初は、国と国が戦うというのに、自分は指をくわえたままで良いのか。
自分の恩人であるアラッドも参加するはず。
自分は見ているだけで……万が一を恐れ、村に残ったままで良いのかという思いから、今回の戦いに参戦した。
だが、その道中でクラートはオルフェンとディーナ、ブローズといった同業者に……仲間に、友人と思える者たちに出会えた。
そして、戦争という戦場に参加すれば、当然ながら自分が死ぬ可能性はある。
クラートは自分が冒険者として活動を始めてから強くなったという自信はある。
それでも恩人や恩人の仲間たちには及ばず、冒険者として上澄みに至れたとも思っていない。
そんな自分が死ぬ可能性があるのは当然。
しかし、この戦場で死ぬ可能性があるのは、なにもクラートだけではない。
自分よりも上の人物だと認識しているオルフェンやディーナ、ブローズだって死ぬ可能性がある。
(仲間が……友達が死ぬのは、嫌だ)
ここにきて、クラートはようやく自分が何の為に戦うのか……本当の意味での芯を手に入れた。
オルフェンが完全に前に出たことで、同じ戦場で戦っていた一部の冒険者や騎士が役割を担っていた。
事前にオルフェンから「自分が前に出て戦うことになったら、役割を変わってほしい」と伝えられており、陣形の変更で問題が起こることはなかった。
ディーナたちの周りにいる戦闘者たちの数が増え、質も上がったのはアルバース王国側がディーナたちが狙われても戦い続けられるようにするため。
なので、オルフェンの役割を担える人物は割といた。
(あの動き、獣人族が本能を全開にした時と、同じ戦い方、だよな)
冒険者は人間の同業者の中にも、獣人族の野性的な動きを真似られる者がいることを知っている。
だが、現在オルフェンが行っている動きは、彼が見てきた真似っこよりも更に高品質な……獣人族の動きと遜色ないほど獣の動きである。
「猿真似してんじゃねぇぞッ!!!!」
自身の種族としての動きを真似られたことに怒りを爆発される虎人族の冒険者。
怒りを力に変えて大斧を振り下ろすも、オルフェンは華麗にスライディングで躱し、股下を通る際に短剣で男の股を引き裂いた。
「ひぎゃっ!!!!!!!???????」
数ある痛みの中でも群を抜いて強烈な痛みが虎人族の男を襲うも、次の瞬間には絶命。
オルフェンは背後から狙われないよう、即座に跳んでディーナたち側に戻る。
その際に短剣で首筋を切ることで、あっさりとキルすることに成功。
「ふんっ!!!!!」
「どわっ!!!!!?????」
そしてオルフェンはこっそり回収した大斧を思いっきりぶん投げる。
人間投擲と比べれば重さはないものの、刃が付いている分、対応の仕方を間違えればそのままお陀仏になってもおかしくない。
「っ!」
「ひゅっ!!??」
獣らしい動きを見せたかと思えば、何とか大斧を弾き飛ばした騎士の動きが止まった瞬間を狙い、魔力を纏った投げナイフを投擲。
見事隙間を縫って首に突き刺すことに成功。
((((((不味いっっっ!!!!!))))))
ゴリディア帝国の戦士たちは、同じ感想を抱いた。
あの冒険者は不味いと。
あの獣人族と同じ動きが出来る人族の冒険者を野放しにしてたら、更なる被害が生まれる。
一度の攻撃で大量の人間を仕留めるという行動も衝撃が半端ではないが、オルフェンのように少ない手数であっという間に人を仕留めるという光景の方が逆に危機感を感じさせるケースもある。
「ふぅううううんッッッッ!!!!!!!!!」
「「「「「「「っっ!!!!????」」」」」」」
だが、そうなればオルフェンの思い通りになる。
意識がある人物だけに集中してしまえば、敵側からすれば格好のターゲット。
そしてアルバース王国には少ない手数で敵を仕留める人間だけではなく、強烈な一撃で纏めて十人以上を滅することが出来る圧倒的な強者がいる。
「良い動きだ、オルフェン」
「どうも。でも、まだまだ来ますよ」
「解っている……さぁ、これからだな」
対応が遅れた結果、十人以上の戦闘者たちが死亡した。
それでもゴリディア帝国の戦闘者たちはまだ残っており、直ぐに新たな相手が生まれる。
「あああああああっ!!!!!」
「っ、ッ!!!!!」
そんな相手に、クラートも戦う者としての本能だけを頼りに剣を振るい、また命を奪う。
(はぁ、はぁ……どうして、どうして……二人は、そんなに、戦えるんだ)
二人が楽しんでいるようには見えないが、苦しそうにしているようには見えない。
何故か、どうしてなんだと、疑問が頭の中をぐるぐると駆け巡る。
「ぅおおあああああ゛あ゛ッ!!!」
「ぐッッッ!!!!! 破ッッ!!!!」
同じロングソード使いの斬撃にやや押されるも、なんとか競り勝って袈裟斬りを叩き込んで切断に成功。
「っっっっ!!!!! てんめぇええええええええええええええええッッッ!!!!!!!!!」
「っ!!!???」
次の瞬間、明確な怒りが、殺意がクラートに向けられた。
その青年は、先ほどクラートが切断した冒険者の友人だった。
(っ…………あぁ、そうか……そういう、ことだったん、だね)
明確に殺意を向けてくれて助かった。
この状態なら、この戦場で戦い続けられる理由を見つけられる……と、思うことはなかった。
クラートは自身に斬りかかってくる、怒りと殺意に溢れる双剣使いの青年を見て……何故、今自分は戦うのか解った。
最初は、国と国が戦うというのに、自分は指をくわえたままで良いのか。
自分の恩人であるアラッドも参加するはず。
自分は見ているだけで……万が一を恐れ、村に残ったままで良いのかという思いから、今回の戦いに参戦した。
だが、その道中でクラートはオルフェンとディーナ、ブローズといった同業者に……仲間に、友人と思える者たちに出会えた。
そして、戦争という戦場に参加すれば、当然ながら自分が死ぬ可能性はある。
クラートは自分が冒険者として活動を始めてから強くなったという自信はある。
それでも恩人や恩人の仲間たちには及ばず、冒険者として上澄みに至れたとも思っていない。
そんな自分が死ぬ可能性があるのは当然。
しかし、この戦場で死ぬ可能性があるのは、なにもクラートだけではない。
自分よりも上の人物だと認識しているオルフェンやディーナ、ブローズだって死ぬ可能性がある。
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