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十五話 凄いの一言
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「モッチ、ノーラス。アラッド様の戦いぶりはどうだった」
冒険者ギルドで換金を終え、屋敷に戻ってきたモッチとノーラスは騎士長のグラストからアラッドの戦いぶりについて訊かれた。
「えっと……正直、凄いの一言っす」
「モッチと同意見です。今回遭遇したモンスターはどれも低ランクでしたが、殆どその場から動かずに討伐しました」
「その場から動かずに……それはモンスターが向かってきたところをカウンターで倒したということか?」
相手が突撃してきたところをカウンターで仕留めたなら、その場から一歩も動かずにモンスターを倒したという話が信用出来る。
だが、二人から返ってきた答えはグラストが予想してい内容と全く違った。
「いえ、アラッド様はエクストラスキルである糸を使用し、空中に糸を出現させてモンスターの動きを停止。そしてスレッドサークルというスキル技でモンスターの首を切断しました」
「スライムに関しては指から放つ糸に魔力を纏って溶かされないようにして、魔石を放出した糸で掴んで引っ張ったっす。あれはアラッド様じゃないと出来ない芸当っすね。ユーナもアラッド様が糸に魔力を纏う量の調整に驚いてたっす」
「……なるほど。そういう結果になったか」
グラストはアラッドが得たエクストラスキル、糸の可能性について勘付いていた。
なので、二人の説明を聞いてもそれが嘘だとは全く思わなかった。
(暗殺者などが使う場合があるが……それを五歳で容易く扱うとはな。糸というスキルを持っているから当たり前なのかもしれないが、一歩も動かず倒すとは……将来が末恐ろしいな)
アラッドの糸を使った無双も凄いが、それ以外の手札で戦った結果も十分凄かったのを二人はグラストに伝える。
「グラストさん、アラッド様は糸を使った戦闘だけではなく、純粋にロングソードを使った戦闘も様になっていたっす」
「体や刃に纏う魔力も美しく、モンスターに一撃も食らうことなく勝利しました」
「そうか……いや、低ランクのモンスターであればそれぐらいは出来てしまうか」
普通の五歳児……貴族の五歳であっても、達成できる偉業ではない。
「ただ、アラッド様は今回の戦いに関して、少々つまらなさを感じていました」
「はっはっは!! 流石というべきか。戦う者としての童貞捨てたのにも拘わらず、つまらないか……FやEランクのモンスターでは相手にならないかもしれないな」
「アラッド様は戦う際に視点を広く持っているので、複数の敵が現れても余裕で対処してたっす。アラッド様なら……ちょっと心配っすけど、Dランクのモンスターとも戦える気がするっす」
さすがにまだ早い。
アラッドがいくら才があって努力を重ねていても、Dランクのモンスターと戦うには身体能力が圧倒的に足りない。
足りないのだが……糸を使えば、その足りない部分を大きく補える。
「そうですね……アラッド様は視野が広いだけではなく、糸を使用した敵の行動を妨害する方法も考えていました。Dランクのモンスターと戦うのはモッチと同じく少々不安に思いますが、アラッド様なら倒してしまうのではと期待してしまいます」
「ふふ、お前たちの気持ちは良く解かる……将来は騎士になるのか冒険者になるのか分からないが、大成するのは間違いないだろう」
「今のところアラッド様の目標を考えると、将来は冒険者一択じゃないっすか?」
「……アラッド様の努力しているところや、実戦を見たことでもしかしたら冒険者道に進むも、騎士の称号は手に入れてしまう可能性はあるかと」
冒険者として活動しながら騎士の称号を持つ者。
そんな稀有な者は……ほんの少数だが実在する。
そしてアラッドの異質さを知っている三人はその可能性を即座に否定することはできなかった。
「それはそれで楽しみな未来だな。それと……次はいつ狩りに向かうつもりなのだ?」
「それが……二日後には再び森に入ってモンスターと戦うそうです」
「二日後……そ、そうか。分かった。報告が苦労だった」
二人と同じく、グラストも再びモンスターと戦うには早過ぎる間だと思った。
だが、本人が全く怪我をしておらずやる気満々なので、グラストには止めることができなかった。
冒険者ギルドで換金を終え、屋敷に戻ってきたモッチとノーラスは騎士長のグラストからアラッドの戦いぶりについて訊かれた。
「えっと……正直、凄いの一言っす」
「モッチと同意見です。今回遭遇したモンスターはどれも低ランクでしたが、殆どその場から動かずに討伐しました」
「その場から動かずに……それはモンスターが向かってきたところをカウンターで倒したということか?」
相手が突撃してきたところをカウンターで仕留めたなら、その場から一歩も動かずにモンスターを倒したという話が信用出来る。
だが、二人から返ってきた答えはグラストが予想してい内容と全く違った。
「いえ、アラッド様はエクストラスキルである糸を使用し、空中に糸を出現させてモンスターの動きを停止。そしてスレッドサークルというスキル技でモンスターの首を切断しました」
「スライムに関しては指から放つ糸に魔力を纏って溶かされないようにして、魔石を放出した糸で掴んで引っ張ったっす。あれはアラッド様じゃないと出来ない芸当っすね。ユーナもアラッド様が糸に魔力を纏う量の調整に驚いてたっす」
「……なるほど。そういう結果になったか」
グラストはアラッドが得たエクストラスキル、糸の可能性について勘付いていた。
なので、二人の説明を聞いてもそれが嘘だとは全く思わなかった。
(暗殺者などが使う場合があるが……それを五歳で容易く扱うとはな。糸というスキルを持っているから当たり前なのかもしれないが、一歩も動かず倒すとは……将来が末恐ろしいな)
アラッドの糸を使った無双も凄いが、それ以外の手札で戦った結果も十分凄かったのを二人はグラストに伝える。
「グラストさん、アラッド様は糸を使った戦闘だけではなく、純粋にロングソードを使った戦闘も様になっていたっす」
「体や刃に纏う魔力も美しく、モンスターに一撃も食らうことなく勝利しました」
「そうか……いや、低ランクのモンスターであればそれぐらいは出来てしまうか」
普通の五歳児……貴族の五歳であっても、達成できる偉業ではない。
「ただ、アラッド様は今回の戦いに関して、少々つまらなさを感じていました」
「はっはっは!! 流石というべきか。戦う者としての童貞捨てたのにも拘わらず、つまらないか……FやEランクのモンスターでは相手にならないかもしれないな」
「アラッド様は戦う際に視点を広く持っているので、複数の敵が現れても余裕で対処してたっす。アラッド様なら……ちょっと心配っすけど、Dランクのモンスターとも戦える気がするっす」
さすがにまだ早い。
アラッドがいくら才があって努力を重ねていても、Dランクのモンスターと戦うには身体能力が圧倒的に足りない。
足りないのだが……糸を使えば、その足りない部分を大きく補える。
「そうですね……アラッド様は視野が広いだけではなく、糸を使用した敵の行動を妨害する方法も考えていました。Dランクのモンスターと戦うのはモッチと同じく少々不安に思いますが、アラッド様なら倒してしまうのではと期待してしまいます」
「ふふ、お前たちの気持ちは良く解かる……将来は騎士になるのか冒険者になるのか分からないが、大成するのは間違いないだろう」
「今のところアラッド様の目標を考えると、将来は冒険者一択じゃないっすか?」
「……アラッド様の努力しているところや、実戦を見たことでもしかしたら冒険者道に進むも、騎士の称号は手に入れてしまう可能性はあるかと」
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そんな稀有な者は……ほんの少数だが実在する。
そしてアラッドの異質さを知っている三人はその可能性を即座に否定することはできなかった。
「それはそれで楽しみな未来だな。それと……次はいつ狩りに向かうつもりなのだ?」
「それが……二日後には再び森に入ってモンスターと戦うそうです」
「二日後……そ、そうか。分かった。報告が苦労だった」
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