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六十二話 ロマンを感じる
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家から出発して王都に向かい始めてから数日間、モンスターに襲われることはあったが、被害が出る前に全て騎士たちが対処した。
(はぁ~~~~、そろそろモンスターと戦っておきたいな。体が鈍る)
毎日騎士やアリサと模擬戦を行っているので、アラッドの体は全く鈍っていない。
しかし模擬戦と実戦は違うので、実戦の雰囲気をそろそろ覚え直しておきたい……そう思っていても、休息中に馬車から離れてモンスターを探しに行くのは禁止されている。
ただ、場所に揺られている間にこんなマジックアイテムを造ってみたいというアイデアが頭の中に浮かんだ。
そのマジックアイテムを造るためにはどういった仕組みで作れば良いのか等を考えていると、意外と時間はあっという間に過ぎていく。
他にもリバーシは当然持ってきており、アリサが冒険者時代の話を聞かせてくれるので、アラッドはあまり退屈せずに済んでいた。
(まぁ、父さんからの厳命じゃしょうがないよな。というか、あれを造るならやっぱり鉱石が欲しいところだよな)
アラッドが頭に思い浮かんだアイデアは馬の頭から首の部分を除き、味の部分を人工の胴体と合体する。
見た目は完全にケンタウロスの状態になるが、脚を動かす労力と比べて圧倒的に速い速度で走れる。
(モンスターの骨は魔石も使った方が良いものができそうだな……名前はフュージョンホースってところか?)
名前も決まり、アラッドの頭の中でイメージが随分と固まって来た。
実際に合体して自ら馬となって走ることに何の意味があるのか?
そう問われると上手く答えられる自信はない。
だが、馬と合体する。そこにアラッドはロマンを感じた。
(てか、ドラングも一緒だから凄い嫌な空気になるんだろうなぁ~~って思ってたけど、案外そんなことなかったな)
ドラングが一緒に出発してからなるべくアラッドと視線を合わせないようにしていた。
そして一緒に行動していることによって、アラッドがアリサや騎士たちと体を動かす場面を見て、まだまだ自分とは差が大きいと感じていた。
その度、まだ挑むのは早いと何度も自分に言い聞かせる。
最終的な目標は父であるフールを超えること。
だが、その前にアラッドに勝利する。
ドラングの人生ではアラッドを倒すことは通過点。
通過点なのだが、それを超えるまでに何度も倒されてしまえば、心が折れてしまうかもしれない。
ドラングはそんな深いことを考えていないが、本能が戦うことを……挑むことを避けていた。
そんな息子を見て、リーナは苦い思いを抱く。
同じフールの妻であるアリサは憎い相手ではない。
生まれこそ違うが、共に楽しく会話をする中であり、何かあった時は私が守ると豪語するほど頼もしい存在。
そしてその息子であるアラッドも憎い相手ではない。
アリサの様に楽しく会話をする相手ではないが、義母である自分に優しい態度で接してくれる。
自身の息子が敵視ライバル視しているのに、そういったことは関係無いといった態度を変えない。
だが、現実離れしたほどの強さをその幼い体で身に着けた義理の息子が、いつまで血の繋がった息子の前に立ちはだかるのか。
その壁を越え、ドラングが本当の意味で前を向ける日が来るのか……リーナは心の底から心配だった。
「そういえばアラッド、パーティー会場に入ったらどうするの。令息らしく婚約者でも探す?」
「……そういうのにまだ興味ないから、美味しい料理を食べてるよ」
「ふふ、アラッドらしいわね。でもその気持ち凄い解る。リーナやエリア以外の人たちって私が元冒険者だからか、どうにかしてマウントを取りたいらしいの……私も自由に美味しい料理だけ食べたいわ」
「……母さんは自分の力でBランクまで上り詰めた。他の人たちは家の力、親から貰った容姿や旦那の財力に物を言わせてマウント取ろうだなんて……随分としょうもない人が多いんだね」
サラッと口に出した言葉にドラング以外が同時に吹き出し、小さく笑った。
(はぁ~~~~、そろそろモンスターと戦っておきたいな。体が鈍る)
毎日騎士やアリサと模擬戦を行っているので、アラッドの体は全く鈍っていない。
しかし模擬戦と実戦は違うので、実戦の雰囲気をそろそろ覚え直しておきたい……そう思っていても、休息中に馬車から離れてモンスターを探しに行くのは禁止されている。
ただ、場所に揺られている間にこんなマジックアイテムを造ってみたいというアイデアが頭の中に浮かんだ。
そのマジックアイテムを造るためにはどういった仕組みで作れば良いのか等を考えていると、意外と時間はあっという間に過ぎていく。
他にもリバーシは当然持ってきており、アリサが冒険者時代の話を聞かせてくれるので、アラッドはあまり退屈せずに済んでいた。
(まぁ、父さんからの厳命じゃしょうがないよな。というか、あれを造るならやっぱり鉱石が欲しいところだよな)
アラッドが頭に思い浮かんだアイデアは馬の頭から首の部分を除き、味の部分を人工の胴体と合体する。
見た目は完全にケンタウロスの状態になるが、脚を動かす労力と比べて圧倒的に速い速度で走れる。
(モンスターの骨は魔石も使った方が良いものができそうだな……名前はフュージョンホースってところか?)
名前も決まり、アラッドの頭の中でイメージが随分と固まって来た。
実際に合体して自ら馬となって走ることに何の意味があるのか?
そう問われると上手く答えられる自信はない。
だが、馬と合体する。そこにアラッドはロマンを感じた。
(てか、ドラングも一緒だから凄い嫌な空気になるんだろうなぁ~~って思ってたけど、案外そんなことなかったな)
ドラングが一緒に出発してからなるべくアラッドと視線を合わせないようにしていた。
そして一緒に行動していることによって、アラッドがアリサや騎士たちと体を動かす場面を見て、まだまだ自分とは差が大きいと感じていた。
その度、まだ挑むのは早いと何度も自分に言い聞かせる。
最終的な目標は父であるフールを超えること。
だが、その前にアラッドに勝利する。
ドラングの人生ではアラッドを倒すことは通過点。
通過点なのだが、それを超えるまでに何度も倒されてしまえば、心が折れてしまうかもしれない。
ドラングはそんな深いことを考えていないが、本能が戦うことを……挑むことを避けていた。
そんな息子を見て、リーナは苦い思いを抱く。
同じフールの妻であるアリサは憎い相手ではない。
生まれこそ違うが、共に楽しく会話をする中であり、何かあった時は私が守ると豪語するほど頼もしい存在。
そしてその息子であるアラッドも憎い相手ではない。
アリサの様に楽しく会話をする相手ではないが、義母である自分に優しい態度で接してくれる。
自身の息子が敵視ライバル視しているのに、そういったことは関係無いといった態度を変えない。
だが、現実離れしたほどの強さをその幼い体で身に着けた義理の息子が、いつまで血の繋がった息子の前に立ちはだかるのか。
その壁を越え、ドラングが本当の意味で前を向ける日が来るのか……リーナは心の底から心配だった。
「そういえばアラッド、パーティー会場に入ったらどうするの。令息らしく婚約者でも探す?」
「……そういうのにまだ興味ないから、美味しい料理を食べてるよ」
「ふふ、アラッドらしいわね。でもその気持ち凄い解る。リーナやエリア以外の人たちって私が元冒険者だからか、どうにかしてマウントを取りたいらしいの……私も自由に美味しい料理だけ食べたいわ」
「……母さんは自分の力でBランクまで上り詰めた。他の人たちは家の力、親から貰った容姿や旦那の財力に物を言わせてマウント取ろうだなんて……随分としょうもない人が多いんだね」
サラッと口に出した言葉にドラング以外が同時に吹き出し、小さく笑った。
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