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百四十八話 髪色もチェンジ
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「今日か……」
オークション開催十日前にレイ・イグリシアスからの手紙が届き、面倒だという思いを引きずりながらも、ようやく待ちに待った日が訪れた。
「さぁ、行こうかアラッド」
「はい。行きましょう」
本日はアラッドと一緒に当主のフール、そして騎士団長のグラストが同行する。
「すみません、わざわざこの指輪を用意してもらって。ふふ、気にする事はないよ」
アラッドは素顔を隠すために仮面をソルバースに造ってもらい、その仮面には変声の効果も付与されている。
ただ、髪色までは変えられない。
そこでフールは余っている髪色を変化させる効果が付与された指輪をアラッドに貸した。
「髪色が変わるだけでも、印象が変わるね」
「そうですか? 俺としては顔を変えるマジックアイテムを身に付ければ、そこまで変わらないと思うのですが」
「そんなことないよ。普段のアラッドも良いけど、髪が真っ赤なアラッドも良いよ」
少々怖めの顔を持ち、クールな印象が強い顔のアラッドだ。
だが、髪が真っ赤になったことでクールな印象を当てつつも、心の底には熱を持っている……そんな印象を他者に与える外見にチェンジしていた。
ちなみに、普段使っている馬車とは違う馬車を使っているので、中に乗っている者がパーシブル家の人間だと解る者はいない。
外で馬車を操作しているグラストは髪色を変え、外見まで変えているので、グラストのことを見破れる者もいない。
ステータスを弄れるマジックアイテムは身に着けていないので、鑑定を使われては正体を見破られてしまう。
だが……グラストレベルになれば、いったい周囲の誰が自分に鑑定を使ったのか解る。
そしてグラストも貴族の一員で騎士。
そんなグラストに鑑定を使うなど、一般的に考えて無礼に当たる。
正直なところ……その場で切り捨てられる可能性だってある。
「それで、もうオークションで競り落としたい物は決まったかい?」
「やはり珍しい、もしくは希少な鉱石ですね。他は……気になるスキルブックがあれば欲しいですね」
読むことで使用者がスキル習得出来るようになる特殊なマジックアイテム、スキルブック。
マジックアイテムの中では錬金術師が造れない品であり、主にダンジョンの宝箱から入手することが出来る。
読むだけでスキルが習得出来るので、非常に高額で取引される。
ただ、頑張って鍛錬を積み重ねても習得出来ないスキル、その人物が才能を持っていないのとイコール。
火魔法のスキルをどんなに頑張っても覚えられない者が火魔法のスキルブックを読んだとしても、スキルレベルが一から上に上げるのは並以上の努力を積み重ねても難しい。
しかしそれでも、状況によってはそのスキルを持っている持っていないで戦況が変わることがあるので、例え才能が無くともスキルブックを求める者は多い。
(魔法系に関しては特にいらないが、通常の訓練や努力では手に入らないスキルブックがあれば……欲しいと思うかもしれないな)
いわゆる、あまり才能が関係無い系統のスキルというのも存在する。
特別な決闘を持つ者だけではなく、一般人が特殊なスキルを習得するケースもあり、アラッドも一つ狙っているスキルブックがあった。
(もし出品されるなら、是非とも手に入れたいな)
「スキルブックか。確かに物によってはどれだけ大金を払っても、手に入れたいと思う物もあるね。聖騎士を目指す者であれば、聖剣技のスキルブックとか」
「せ、聖剣技のスキルブックですか……発見された例はあると思いますが、とんでもない金額になったでしょう」
「僕の記憶が正しければ、黒曜金貨何枚……ってレベルだったと思うよ」
「黒曜金貨、ですか………まぁ、家系によってはそれほどの大金を払ってでも、欲しがるのかもしれませんね」
アルバース王国にも聖騎士団は存在し、生まれた子供の中で適性がある者は全員聖騎士団に入団させる家も存在する。
(何がなんでも子供を聖騎士団に入団させたい、なんてブラックなことを考えてる親……家もあるんだろうな)
なんてことを考えてる間に、目的の会場へと到着。
オークション開催十日前にレイ・イグリシアスからの手紙が届き、面倒だという思いを引きずりながらも、ようやく待ちに待った日が訪れた。
「さぁ、行こうかアラッド」
「はい。行きましょう」
本日はアラッドと一緒に当主のフール、そして騎士団長のグラストが同行する。
「すみません、わざわざこの指輪を用意してもらって。ふふ、気にする事はないよ」
アラッドは素顔を隠すために仮面をソルバースに造ってもらい、その仮面には変声の効果も付与されている。
ただ、髪色までは変えられない。
そこでフールは余っている髪色を変化させる効果が付与された指輪をアラッドに貸した。
「髪色が変わるだけでも、印象が変わるね」
「そうですか? 俺としては顔を変えるマジックアイテムを身に付ければ、そこまで変わらないと思うのですが」
「そんなことないよ。普段のアラッドも良いけど、髪が真っ赤なアラッドも良いよ」
少々怖めの顔を持ち、クールな印象が強い顔のアラッドだ。
だが、髪が真っ赤になったことでクールな印象を当てつつも、心の底には熱を持っている……そんな印象を他者に与える外見にチェンジしていた。
ちなみに、普段使っている馬車とは違う馬車を使っているので、中に乗っている者がパーシブル家の人間だと解る者はいない。
外で馬車を操作しているグラストは髪色を変え、外見まで変えているので、グラストのことを見破れる者もいない。
ステータスを弄れるマジックアイテムは身に着けていないので、鑑定を使われては正体を見破られてしまう。
だが……グラストレベルになれば、いったい周囲の誰が自分に鑑定を使ったのか解る。
そしてグラストも貴族の一員で騎士。
そんなグラストに鑑定を使うなど、一般的に考えて無礼に当たる。
正直なところ……その場で切り捨てられる可能性だってある。
「それで、もうオークションで競り落としたい物は決まったかい?」
「やはり珍しい、もしくは希少な鉱石ですね。他は……気になるスキルブックがあれば欲しいですね」
読むことで使用者がスキル習得出来るようになる特殊なマジックアイテム、スキルブック。
マジックアイテムの中では錬金術師が造れない品であり、主にダンジョンの宝箱から入手することが出来る。
読むだけでスキルが習得出来るので、非常に高額で取引される。
ただ、頑張って鍛錬を積み重ねても習得出来ないスキル、その人物が才能を持っていないのとイコール。
火魔法のスキルをどんなに頑張っても覚えられない者が火魔法のスキルブックを読んだとしても、スキルレベルが一から上に上げるのは並以上の努力を積み重ねても難しい。
しかしそれでも、状況によってはそのスキルを持っている持っていないで戦況が変わることがあるので、例え才能が無くともスキルブックを求める者は多い。
(魔法系に関しては特にいらないが、通常の訓練や努力では手に入らないスキルブックがあれば……欲しいと思うかもしれないな)
いわゆる、あまり才能が関係無い系統のスキルというのも存在する。
特別な決闘を持つ者だけではなく、一般人が特殊なスキルを習得するケースもあり、アラッドも一つ狙っているスキルブックがあった。
(もし出品されるなら、是非とも手に入れたいな)
「スキルブックか。確かに物によってはどれだけ大金を払っても、手に入れたいと思う物もあるね。聖騎士を目指す者であれば、聖剣技のスキルブックとか」
「せ、聖剣技のスキルブックですか……発見された例はあると思いますが、とんでもない金額になったでしょう」
「僕の記憶が正しければ、黒曜金貨何枚……ってレベルだったと思うよ」
「黒曜金貨、ですか………まぁ、家系によってはそれほどの大金を払ってでも、欲しがるのかもしれませんね」
アルバース王国にも聖騎士団は存在し、生まれた子供の中で適性がある者は全員聖騎士団に入団させる家も存在する。
(何がなんでも子供を聖騎士団に入団させたい、なんてブラックなことを考えてる親……家もあるんだろうな)
なんてことを考えてる間に、目的の会場へと到着。
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