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六百二十七話 尊敬する精神力
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「ねぇ、二人の兄弟もやっぱり強いの?」
リバディス鉱山の最寄り街へと向かう道中、興味本位で二人の兄弟について尋ねたガルーレ。
「……もしかして、俺たちの兄弟を食うつもりか?」
「あっはっは!! まぁ、気になったらその気になるかもね」
冗談なのか本気なのか……やや本気のつもりでは? と思いながらも、アラッドは自分の兄や弟たちをの強さを脳内に浮かべる。
「………………才能だけで言えば、一番下のアッシュだな」
「一番下の子? てっきり、このまえ風竜を一人で倒したって噂のギーラスさんだっけ? その人の名前を上げると思ってたけど」
現時点での実力では、間違いなくギーラスがアッシュを上回っている。
それは純然たる事実であり、そもそもな話一回り以上歳が離れており……アッシュの性格もあって、奇跡が起こってもタイマン勝負で勝つのは不可能。
「今の時点ならな。ただ、才能に限れば……俺たち家族の中で一番なのは間違いない」
「えっ……アラッドより上なの?」
ガルーレはアラッドが才能やセンスだけの人間だとは思っていない。
実際に手合わせをして、これまでアラッドが詰んできた時間、重さをはっきりと感じた。
だがそれでも……努力だけでは到達できない力を持っているとも感じた。
「あぁ、そうだよ。アッシュには双子の女の子がいるが……その子、シルフィーは俺や他の兄弟や姉に似てる性格なんだ。訓練したりするのが大好きなタイプなんだよ」
「私たちアマゾネスみたいだね」
本当に訓練、実戦大好きな正確なため、割と冗談抜きで否定出来ない。
「……それでだな。まだ本当に二人とも子供の頃だったんだが、あることが切っ掛けで二人が本気で戦う……いや、喧嘩って言った方が良いか。とりあえず剣を交える機会があったんだ」
「微笑ましい結果にはならなかったってこと?」
「どっちかが大怪我したとか、そういうのではないが……そうと言えなくもないかもな」
まだ十歳を越えていないとはいえ、シルフィーは割と早い段階で剣などの武器、戦いに興味を持って指導を受け始めた。
それに対して、アッシュは最低限の訓練を受け、後は錬金術に没頭。
まだレベルに差がない段階とはいえ、技量に差が出てもおかしくない。
「毎日必死に頑張って訓練に挑んでるシルフィーを、技術……いや、センスでアッシュが勝った」
「そのアッシュって子は、あまり戦いには興味がないの?」
「俺が錬金術をやってる影響か、そっちの方に興味が全振りしてしまったみたいでな。訓練は最低限にしか行ってなかった」
「こっそり訓練してる可能性は?」
「まだそういうのを気にする歳じゃないな。とにかく、双子にあんな化物がいるって解ったのに、それでも目を背けずに前を向いて今でも走ってるシルフィーの精神力には尊敬するな」
アッシュは今でもその性格は殆ど変わっておらず、訓練は基本的に必要最低限。
それでも……本気で戦えと言われれば、同級生達を優に超える戦闘力を発揮する。
「アラッドがそこまで言うなんて、よっぽどなのね」
「でもあれだね。そんな弟が居るのに、捻くれずに前を向けてるシルフィーさんは本当に凄いね」
「だろ」
立場的にはドラングに似ている。
しかし、越えたい相手であるアラッドは……他に興味を持っていても、それと同等かもしくはそれ以上に強くなることに力を入れてみる。
目に見えて努力している。
だからこそ……ドラングは捻くれているだけで済んでいると言えるかもしれない。
「とりあえず、姉も含めて全員が強いのは確かだが、その中でもとび抜けた才を持つのは末弟のアッシュだ。現時点の戦闘力だけで言えば、年齢通りギーラス兄さんだがな」
「僕のところは……アラッドの家みたいに、特にこの人がヤバい!! って人は居ないかな。大体年齢通り、ディックス兄さんが一番強い」
「……そんな事言って、今は一番自分が強いと思ってるんじゃないのか」
ほんの少しからかうつもりだったが……スティームは慌ててアラッドの言葉を訂正することはなく、冷静に兄弟たちの強さを思い出し……アラッドと共に行動を始めてからの自信の成長を考える。
「………………生死を懸けた戦いなら、僕に分があるかな」
「割と真面目に答えるんだな。でもそうだな……スティームが赤雷を知ってたとしても、どれぐらい速く強くなるのか基準を持てていないと、即座に対応するのは難しいだろうな」
「アラッドの言う通りだね。あれは本当にびっくりした。速度特化で同じ双剣使いとの戦いを経験してないと、これぐらい戦闘力が加速するのかもって想定するのは超難しいと思う」
身を持って体験している対戦相手は、ガルーレは当時の感覚を思い出し、ちょっと渋い顔をしながらアラッドの言葉に同意する。
「ありがとう。でも、ディックス兄さんにはギーラスさんみたいなライバルがいるし、強い力を手に入れたからって、あまり暢気に浮かれてられないけどね」
自分はまだまだと宣言するが、既にスティームは通常の雷を纏っている状態からスムーズに赤雷変えても、その変化で体勢が崩れなくなっている。
現時点で弟の成長を知っているディックスは同じく余裕ぶっこいてられないと思っているが……この事実を知れば、更にその気持ちが大きくなるのは間違いない。
リバディス鉱山の最寄り街へと向かう道中、興味本位で二人の兄弟について尋ねたガルーレ。
「……もしかして、俺たちの兄弟を食うつもりか?」
「あっはっは!! まぁ、気になったらその気になるかもね」
冗談なのか本気なのか……やや本気のつもりでは? と思いながらも、アラッドは自分の兄や弟たちをの強さを脳内に浮かべる。
「………………才能だけで言えば、一番下のアッシュだな」
「一番下の子? てっきり、このまえ風竜を一人で倒したって噂のギーラスさんだっけ? その人の名前を上げると思ってたけど」
現時点での実力では、間違いなくギーラスがアッシュを上回っている。
それは純然たる事実であり、そもそもな話一回り以上歳が離れており……アッシュの性格もあって、奇跡が起こってもタイマン勝負で勝つのは不可能。
「今の時点ならな。ただ、才能に限れば……俺たち家族の中で一番なのは間違いない」
「えっ……アラッドより上なの?」
ガルーレはアラッドが才能やセンスだけの人間だとは思っていない。
実際に手合わせをして、これまでアラッドが詰んできた時間、重さをはっきりと感じた。
だがそれでも……努力だけでは到達できない力を持っているとも感じた。
「あぁ、そうだよ。アッシュには双子の女の子がいるが……その子、シルフィーは俺や他の兄弟や姉に似てる性格なんだ。訓練したりするのが大好きなタイプなんだよ」
「私たちアマゾネスみたいだね」
本当に訓練、実戦大好きな正確なため、割と冗談抜きで否定出来ない。
「……それでだな。まだ本当に二人とも子供の頃だったんだが、あることが切っ掛けで二人が本気で戦う……いや、喧嘩って言った方が良いか。とりあえず剣を交える機会があったんだ」
「微笑ましい結果にはならなかったってこと?」
「どっちかが大怪我したとか、そういうのではないが……そうと言えなくもないかもな」
まだ十歳を越えていないとはいえ、シルフィーは割と早い段階で剣などの武器、戦いに興味を持って指導を受け始めた。
それに対して、アッシュは最低限の訓練を受け、後は錬金術に没頭。
まだレベルに差がない段階とはいえ、技量に差が出てもおかしくない。
「毎日必死に頑張って訓練に挑んでるシルフィーを、技術……いや、センスでアッシュが勝った」
「そのアッシュって子は、あまり戦いには興味がないの?」
「俺が錬金術をやってる影響か、そっちの方に興味が全振りしてしまったみたいでな。訓練は最低限にしか行ってなかった」
「こっそり訓練してる可能性は?」
「まだそういうのを気にする歳じゃないな。とにかく、双子にあんな化物がいるって解ったのに、それでも目を背けずに前を向いて今でも走ってるシルフィーの精神力には尊敬するな」
アッシュは今でもその性格は殆ど変わっておらず、訓練は基本的に必要最低限。
それでも……本気で戦えと言われれば、同級生達を優に超える戦闘力を発揮する。
「アラッドがそこまで言うなんて、よっぽどなのね」
「でもあれだね。そんな弟が居るのに、捻くれずに前を向けてるシルフィーさんは本当に凄いね」
「だろ」
立場的にはドラングに似ている。
しかし、越えたい相手であるアラッドは……他に興味を持っていても、それと同等かもしくはそれ以上に強くなることに力を入れてみる。
目に見えて努力している。
だからこそ……ドラングは捻くれているだけで済んでいると言えるかもしれない。
「とりあえず、姉も含めて全員が強いのは確かだが、その中でもとび抜けた才を持つのは末弟のアッシュだ。現時点の戦闘力だけで言えば、年齢通りギーラス兄さんだがな」
「僕のところは……アラッドの家みたいに、特にこの人がヤバい!! って人は居ないかな。大体年齢通り、ディックス兄さんが一番強い」
「……そんな事言って、今は一番自分が強いと思ってるんじゃないのか」
ほんの少しからかうつもりだったが……スティームは慌ててアラッドの言葉を訂正することはなく、冷静に兄弟たちの強さを思い出し……アラッドと共に行動を始めてからの自信の成長を考える。
「………………生死を懸けた戦いなら、僕に分があるかな」
「割と真面目に答えるんだな。でもそうだな……スティームが赤雷を知ってたとしても、どれぐらい速く強くなるのか基準を持てていないと、即座に対応するのは難しいだろうな」
「アラッドの言う通りだね。あれは本当にびっくりした。速度特化で同じ双剣使いとの戦いを経験してないと、これぐらい戦闘力が加速するのかもって想定するのは超難しいと思う」
身を持って体験している対戦相手は、ガルーレは当時の感覚を思い出し、ちょっと渋い顔をしながらアラッドの言葉に同意する。
「ありがとう。でも、ディックス兄さんにはギーラスさんみたいなライバルがいるし、強い力を手に入れたからって、あまり暢気に浮かれてられないけどね」
自分はまだまだと宣言するが、既にスティームは通常の雷を纏っている状態からスムーズに赤雷変えても、その変化で体勢が崩れなくなっている。
現時点で弟の成長を知っているディックスは同じく余裕ぶっこいてられないと思っているが……この事実を知れば、更にその気持ちが大きくなるのは間違いない。
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