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八百一話 反省点もあった
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「そういえば、あれ以来あのアサシンたちは襲って来ないね」
アラッドたちがウィラーナで活動を始めてから既に二週間以上が経過していた。
今日も今日とて元気に雪原地帯を探索している三人と二体。
「良いことじゃないか」
「……アラッドって、人と命を懸けた戦いはあんまり好きじゃないタイプ?」
「ガルーレ、そもそもそういった戦いを好む者は多くないと思うぞ」
「いや、それは勿論解ってるって。ただ、アラッドは強い敵との戦闘を好むタイプじゃん。だからあぁいった連中との戦いも楽しんでるんじゃないかと思って」
先日、自ら一対二という不利な戦況を選択して手練れのアサシン二人と戦ったガルーレ。
戦闘の中でヘイルタイガーとの戦闘で研ぎ澄まされていた感覚が更に磨かれ、立体感知のスキルを会得。
加えて……集中力が極限まで高まった結果、ゾーンに突入したこともあり……実際のところガルーレはアサシンとの戦闘を楽しんでいた部分があった。
「さぁ、どうだろうな。少なくとも、昨日の戦いには楽しめる余裕は欠片もなかった」
「うっ……それは、申し訳ない」
「いや、分断されたのはガルーレのせいではない。俺の判断が遅れたからだ。ただ……そういうのを除いても、どうだろうな…………」
ガルーレの言う通り、強者との戦闘を好む。
だが、裏の連中との戦いに関しては自分だけが狙われているのであれば、そこまで心配などの気持ちは湧き上がらない。
しかし……自分以外の者も狙われているのであれば、話は別。
そこがアラッドの楽しめるか否かの境界線でもあった。
「そ、そっか……あっ、そういえばスティームもアサシンを相手に瞬殺したんでしょ」
「え、うん。瞬殺……そう、だね。初撃で倒すことは出来なかったけど、赤雷を使ったお陰でなんとか速攻で倒すことは出来たよ。僕としては、少し失敗したなって思うけど」
「なんで? あのレベルのアサシンを相手に瞬殺って凄いことじゃん。それに、強い相手ほど緊急時なら、直ぐに戦いを終わらせられるに越したことないでしょ」
強い相手ほど、瞬殺できるに越したことはない。
それはそれで正しい考えなのは間違いない。
ただ、スティームにとって相手が裏の連中というのが問題だった。
「早く倒せるのは勿論良いんだけど、相手が僕たちの前に現れた四人だけという確証はないでしょ」
アサシン二人を瞬殺することに成功したスティーム。
十分な功績ではあるが、理想は初撃での討伐。
相手が並のアサシンではなかったこともあり、数秒ほど掛かってしまった。
アラッドと共に行動する前と比べてレベルは上がっており、魔力総量も増えている。
そのため、赤雷を纏える時間も増えているのだが……それでも戦闘終了後には温くはない疲労が襲い掛かる。
「……確かに、あの時は俺もそこまで考えられていなかったな」
普段の探索中にも言えるところだが、自分たちを狙っている存在が、目の前の存在だけとは限らない。
裏の連中、同じ組織に属してるであろうことを考えれば、二人はもっと他にもアサシンが隠れているのではないかと警戒しながら戦うべきだった。
「それに、倒し終えた時にちょっと気が抜けたというか、油断しちゃってたからね。あれは良くなかった……反省しないとね」
「それを言われると……私もクロに我儘を言ったのを反省しないとってなっちゃうわね」
わざわざ数的不利な状況に足を突っ込むなど、他の同業者たちが聞けば……大半は「こいつ頭おかしいんじゃないか?」と首を捻る。
「ガルーレの場合は、こう……何か来る感覚があったんだろ。俺は俺でそこは解らなくもないから……反省する必要はないと思うが、もう少しリスクヘッジは考慮してほしいかな」
「あれでも結構調子に乗らずに頑張ったんだけどな~~~。そうなると、やっぱりもう少し武器を使ってみるべきかな」
基本的にガルーレは徒手格闘で戦う戦闘スタイル。
故郷で暮らしていた頃に武器を扱う同族から指導を受けているため、素人よりは扱えるが、専門家には敵わない。
「……ならガルーレ。こいつを使うか?」
アラッドは亜空間から一本の長剣を取り出した。
それは……かつての英雄が使用していた相棒、ランク八の剛柔であった。
「いや、え、えっと……一応三人の物ってことは解ってるんだけど、ここら辺に生息しているモンスターだと、オーバーキルにならない?」
「かもしれないな。けど、とりあえず技術を学ぶなら、こいつを使ってた方が良いだろ。名剣も、使わずにほこり被ったままなら、在庫処分品と変わらないからな」
ランク八の名剣に対して、それは言い過ぎでは? とツッコみたくなるものの、アラッドの言いたい事も解るガルーレ。
「…………分かった。それじゃあ、使わせてもらうわ」
名剣を使うとなれば、それはそれでテンションが上がる。
帯剣して十数分後には、早く手頃なモンスターを切ってみたいという思いが湧き上がって来た。
(しかし、ガルーレの言う通り……剛柔を使うのであれば、Cランクモンスターで最低ラインか…………っ!!!???)
周囲にBランクモンスターをいないかと周囲を見渡そうとした瞬間……雪山の方に意識を奪われた。
アラッドたちがウィラーナで活動を始めてから既に二週間以上が経過していた。
今日も今日とて元気に雪原地帯を探索している三人と二体。
「良いことじゃないか」
「……アラッドって、人と命を懸けた戦いはあんまり好きじゃないタイプ?」
「ガルーレ、そもそもそういった戦いを好む者は多くないと思うぞ」
「いや、それは勿論解ってるって。ただ、アラッドは強い敵との戦闘を好むタイプじゃん。だからあぁいった連中との戦いも楽しんでるんじゃないかと思って」
先日、自ら一対二という不利な戦況を選択して手練れのアサシン二人と戦ったガルーレ。
戦闘の中でヘイルタイガーとの戦闘で研ぎ澄まされていた感覚が更に磨かれ、立体感知のスキルを会得。
加えて……集中力が極限まで高まった結果、ゾーンに突入したこともあり……実際のところガルーレはアサシンとの戦闘を楽しんでいた部分があった。
「さぁ、どうだろうな。少なくとも、昨日の戦いには楽しめる余裕は欠片もなかった」
「うっ……それは、申し訳ない」
「いや、分断されたのはガルーレのせいではない。俺の判断が遅れたからだ。ただ……そういうのを除いても、どうだろうな…………」
ガルーレの言う通り、強者との戦闘を好む。
だが、裏の連中との戦いに関しては自分だけが狙われているのであれば、そこまで心配などの気持ちは湧き上がらない。
しかし……自分以外の者も狙われているのであれば、話は別。
そこがアラッドの楽しめるか否かの境界線でもあった。
「そ、そっか……あっ、そういえばスティームもアサシンを相手に瞬殺したんでしょ」
「え、うん。瞬殺……そう、だね。初撃で倒すことは出来なかったけど、赤雷を使ったお陰でなんとか速攻で倒すことは出来たよ。僕としては、少し失敗したなって思うけど」
「なんで? あのレベルのアサシンを相手に瞬殺って凄いことじゃん。それに、強い相手ほど緊急時なら、直ぐに戦いを終わらせられるに越したことないでしょ」
強い相手ほど、瞬殺できるに越したことはない。
それはそれで正しい考えなのは間違いない。
ただ、スティームにとって相手が裏の連中というのが問題だった。
「早く倒せるのは勿論良いんだけど、相手が僕たちの前に現れた四人だけという確証はないでしょ」
アサシン二人を瞬殺することに成功したスティーム。
十分な功績ではあるが、理想は初撃での討伐。
相手が並のアサシンではなかったこともあり、数秒ほど掛かってしまった。
アラッドと共に行動する前と比べてレベルは上がっており、魔力総量も増えている。
そのため、赤雷を纏える時間も増えているのだが……それでも戦闘終了後には温くはない疲労が襲い掛かる。
「……確かに、あの時は俺もそこまで考えられていなかったな」
普段の探索中にも言えるところだが、自分たちを狙っている存在が、目の前の存在だけとは限らない。
裏の連中、同じ組織に属してるであろうことを考えれば、二人はもっと他にもアサシンが隠れているのではないかと警戒しながら戦うべきだった。
「それに、倒し終えた時にちょっと気が抜けたというか、油断しちゃってたからね。あれは良くなかった……反省しないとね」
「それを言われると……私もクロに我儘を言ったのを反省しないとってなっちゃうわね」
わざわざ数的不利な状況に足を突っ込むなど、他の同業者たちが聞けば……大半は「こいつ頭おかしいんじゃないか?」と首を捻る。
「ガルーレの場合は、こう……何か来る感覚があったんだろ。俺は俺でそこは解らなくもないから……反省する必要はないと思うが、もう少しリスクヘッジは考慮してほしいかな」
「あれでも結構調子に乗らずに頑張ったんだけどな~~~。そうなると、やっぱりもう少し武器を使ってみるべきかな」
基本的にガルーレは徒手格闘で戦う戦闘スタイル。
故郷で暮らしていた頃に武器を扱う同族から指導を受けているため、素人よりは扱えるが、専門家には敵わない。
「……ならガルーレ。こいつを使うか?」
アラッドは亜空間から一本の長剣を取り出した。
それは……かつての英雄が使用していた相棒、ランク八の剛柔であった。
「いや、え、えっと……一応三人の物ってことは解ってるんだけど、ここら辺に生息しているモンスターだと、オーバーキルにならない?」
「かもしれないな。けど、とりあえず技術を学ぶなら、こいつを使ってた方が良いだろ。名剣も、使わずにほこり被ったままなら、在庫処分品と変わらないからな」
ランク八の名剣に対して、それは言い過ぎでは? とツッコみたくなるものの、アラッドの言いたい事も解るガルーレ。
「…………分かった。それじゃあ、使わせてもらうわ」
名剣を使うとなれば、それはそれでテンションが上がる。
帯剣して十数分後には、早く手頃なモンスターを切ってみたいという思いが湧き上がって来た。
(しかし、ガルーレの言う通り……剛柔を使うのであれば、Cランクモンスターで最低ラインか…………っ!!!???)
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