959 / 1,361
九百五十七話 称号は既に持っている
しおりを挟む
(アラッドなら、逆鱗状態になったドラゴンが相手でも倒せるかな? でも、あぁなったドラゴンは元の強さはあまり関係無い恐ろしさを放つし……いや、モンスターたちからして、アラッドが狂化を発動した状態が似た様な感覚となると……やっぱり、アラッドなら大丈夫なのかもしれないね)
現在、アレクはアラッドの狂化が学生の頃と比べて、更にパワーアップしていることを知らない。
それでも、学生時代にトーナメントの決勝戦でフローレンスを相手に狂化を発動した状態は観客席から見ており、当時はまだ高等部の一年生が、どのような道を歩めばあそこまでの狂気を放てるようになるのかと、本気で疑問に思った。
「アレク先生」
「ん? なんだい、アッシュ」
「一つ気になったのですが……どうして、アラッド兄さんたちはここ最近、ドラゴンとよく戦っているんですかね」
前回は風竜ルスト、今回は闇竜デネブ。
手紙には、雪原地帯で一般的な雪竜よりも強大な力を持つ雪竜に遭遇したという内容も記されていた。
「偶々じゃないの?」
「シルフィー、ドラゴンという存在は、偶々連続で遭遇できるモンスターではないんだよ」
「むむ……でも、それじゃあどうして……あっ、もしかしてドラゴンスレイヤーの称号を手に入れるため?」
ドラゴンスレイヤーの称号を手に入れる為に、ドラゴンを探して討伐する。
割と大冒険ではあるが、行動は理に適っている。
だが、シルフィーはある事を忘れていた。
「はぁ~~~~~~……シルフィー、前にアラッド兄さんから貰ったプレゼントはなんだい」
「今回と同じ大剣よ」
「そうだな。それで、その大剣にはどういった素材が使用されていた?」
「えっと…………あっ!!!!」
ようやく思い出したシルフィー。
ドラゴンスレイヤーという、戦闘者を目指す者であれば、一度は憧れを持つ称号。
その称号を……アラッドは既に有していた。
「そう、アラッド兄さんは既にAランクのドラゴンゾンビを討伐していて、クロと一緒に出はあるけど、Aランクドラゴンの轟炎竜も討伐してる。アラッド兄さんは、既にドラゴンスレイヤーと呼ばれるほどの功績を上げてるんだよ。なのに……こうも立て続けにドラゴンと遭遇し、討伐してるのはおかしいと思わないか」
「それは……ん~~~~~~~~…………強いモンスターとの戦いを求めてたら、やっぱり行き着く先がドラゴンだった……っていうのは違うのかな」
「ドラゴンが強いのは間違いないだろうね。でも、アラッド兄さんは冒険者なんだ……それだけを求めるとは思えない」
「………………」
兄がここ最近ドラゴンと連戦してるのには、何か理由があるんじゃないかと思い始めたアッシュ。
そんな中……迂闊に言葉を口に出来ない人物がいた。
「アレク先生、何か知りませんか」
「っ、ん~~~……そうだねぇ…………………まぁ、二人はアラッドの関係者と言っても過言じゃないもんね。ただ、僕は現役じゃないから得た情報は知り合いから聞いた程度の正確性しかないよ」
「……知っておきたいです」
「私も!!!!」
「分かった……アラッドはね、この先起こるであろう大きな戦いに備えて、敵側に着くかもしれないモンスターの討伐を行っているらしいんだ」
「大きな戦い、敵側…………っ、なるほど」
あまり明確ではないワードから、アッシュはアレクが何のことを言っているのか理解した。
(それでドラゴンを……でも、何故今のところドラゴンをメインで…………あっ、そうか……ん~~~~……だからといって、父さんが悪いとは言えない、か)
これまた、虫食いだらけの情報から、細かい情報を探り当てるアッシュ。
「????? アッシュ、どういう事なの?」
「……僕も、詳しい事は解らないよ。ただ、そこそこ……一年ぐらい前に? ギーラス兄さんが、父さんが昔討伐した暴風竜ボレアスの息子、風竜ストールを討伐したのは覚えてるでしょ」
「えぇ、覚えてるわ! あのドラゴン、私たちの実家にも多数のワイバーンを使って仕掛けてきたんでしょ」
「そう、その件。あれで、終わったと思ってたけど、もしかしたら暴風竜ボレアスの血縁や同じ風竜だけじゃなくて、別のドラゴンたちが何かを行おうとしてるのかもしれない」
「何かって……もしかして、ストールってドラゴンと同じで、お父様やその関係者をどうこうしようって考えてるかもしれないってこと?」
「かもしれないし、また違うことを企んでるのかもしれない……詳しい事までは、僕も想像出来ないよ」
アラッドの関係者ならと、アレクは多少話してくれた。
だが、おそらく起こるであろうゴリディア帝国との戦争に関しては、まだ公にはされておらず、あくまで騎士団や魔法師団、冒険者ギルドの上層部しか基本的に知らない。
その事情を瞬時に察し、アッシュはまだシルフィーに伝えては駄目であろう内容は口にしなかった。
「そっかぁ…………はぁ~~~~~~、もう私がアラッド兄さんから貰った大剣をバッチリ扱えるぐらい強くなってたら、手伝えたのにな~~~」
本当にそこまで強くなれば、手伝えることは間違いない。
間違いないが……仮に現時点でそこまで強くなってしまうと、絶対にどんなヤバいドーピングをしたのかと疑われてしまう。
現在、アレクはアラッドの狂化が学生の頃と比べて、更にパワーアップしていることを知らない。
それでも、学生時代にトーナメントの決勝戦でフローレンスを相手に狂化を発動した状態は観客席から見ており、当時はまだ高等部の一年生が、どのような道を歩めばあそこまでの狂気を放てるようになるのかと、本気で疑問に思った。
「アレク先生」
「ん? なんだい、アッシュ」
「一つ気になったのですが……どうして、アラッド兄さんたちはここ最近、ドラゴンとよく戦っているんですかね」
前回は風竜ルスト、今回は闇竜デネブ。
手紙には、雪原地帯で一般的な雪竜よりも強大な力を持つ雪竜に遭遇したという内容も記されていた。
「偶々じゃないの?」
「シルフィー、ドラゴンという存在は、偶々連続で遭遇できるモンスターではないんだよ」
「むむ……でも、それじゃあどうして……あっ、もしかしてドラゴンスレイヤーの称号を手に入れるため?」
ドラゴンスレイヤーの称号を手に入れる為に、ドラゴンを探して討伐する。
割と大冒険ではあるが、行動は理に適っている。
だが、シルフィーはある事を忘れていた。
「はぁ~~~~~~……シルフィー、前にアラッド兄さんから貰ったプレゼントはなんだい」
「今回と同じ大剣よ」
「そうだな。それで、その大剣にはどういった素材が使用されていた?」
「えっと…………あっ!!!!」
ようやく思い出したシルフィー。
ドラゴンスレイヤーという、戦闘者を目指す者であれば、一度は憧れを持つ称号。
その称号を……アラッドは既に有していた。
「そう、アラッド兄さんは既にAランクのドラゴンゾンビを討伐していて、クロと一緒に出はあるけど、Aランクドラゴンの轟炎竜も討伐してる。アラッド兄さんは、既にドラゴンスレイヤーと呼ばれるほどの功績を上げてるんだよ。なのに……こうも立て続けにドラゴンと遭遇し、討伐してるのはおかしいと思わないか」
「それは……ん~~~~~~~~…………強いモンスターとの戦いを求めてたら、やっぱり行き着く先がドラゴンだった……っていうのは違うのかな」
「ドラゴンが強いのは間違いないだろうね。でも、アラッド兄さんは冒険者なんだ……それだけを求めるとは思えない」
「………………」
兄がここ最近ドラゴンと連戦してるのには、何か理由があるんじゃないかと思い始めたアッシュ。
そんな中……迂闊に言葉を口に出来ない人物がいた。
「アレク先生、何か知りませんか」
「っ、ん~~~……そうだねぇ…………………まぁ、二人はアラッドの関係者と言っても過言じゃないもんね。ただ、僕は現役じゃないから得た情報は知り合いから聞いた程度の正確性しかないよ」
「……知っておきたいです」
「私も!!!!」
「分かった……アラッドはね、この先起こるであろう大きな戦いに備えて、敵側に着くかもしれないモンスターの討伐を行っているらしいんだ」
「大きな戦い、敵側…………っ、なるほど」
あまり明確ではないワードから、アッシュはアレクが何のことを言っているのか理解した。
(それでドラゴンを……でも、何故今のところドラゴンをメインで…………あっ、そうか……ん~~~~……だからといって、父さんが悪いとは言えない、か)
これまた、虫食いだらけの情報から、細かい情報を探り当てるアッシュ。
「????? アッシュ、どういう事なの?」
「……僕も、詳しい事は解らないよ。ただ、そこそこ……一年ぐらい前に? ギーラス兄さんが、父さんが昔討伐した暴風竜ボレアスの息子、風竜ストールを討伐したのは覚えてるでしょ」
「えぇ、覚えてるわ! あのドラゴン、私たちの実家にも多数のワイバーンを使って仕掛けてきたんでしょ」
「そう、その件。あれで、終わったと思ってたけど、もしかしたら暴風竜ボレアスの血縁や同じ風竜だけじゃなくて、別のドラゴンたちが何かを行おうとしてるのかもしれない」
「何かって……もしかして、ストールってドラゴンと同じで、お父様やその関係者をどうこうしようって考えてるかもしれないってこと?」
「かもしれないし、また違うことを企んでるのかもしれない……詳しい事までは、僕も想像出来ないよ」
アラッドの関係者ならと、アレクは多少話してくれた。
だが、おそらく起こるであろうゴリディア帝国との戦争に関しては、まだ公にはされておらず、あくまで騎士団や魔法師団、冒険者ギルドの上層部しか基本的に知らない。
その事情を瞬時に察し、アッシュはまだシルフィーに伝えては駄目であろう内容は口にしなかった。
「そっかぁ…………はぁ~~~~~~、もう私がアラッド兄さんから貰った大剣をバッチリ扱えるぐらい強くなってたら、手伝えたのにな~~~」
本当にそこまで強くなれば、手伝えることは間違いない。
間違いないが……仮に現時点でそこまで強くなってしまうと、絶対にどんなヤバいドーピングをしたのかと疑われてしまう。
581
あなたにおすすめの小説
母は何処? 父はだぁれ?
穂村満月
ファンタジー
うちは、父3人母2人妹1人の7人家族だ。
産みの母は誰だかわかるが、実父は誰だかわからない。
妹も、実妹なのか不明だ。
そんなよくわからない家族の中で暮らしていたが、ある日突然、実母がいなくなってしまった。
父たちに聞いても、母のことを教えてはくれない。
母は、どこへ行ってしまったんだろう!
というところからスタートする、
さて、実父は誰でしょう? というクイズ小説です。
変な家族に揉まれて、主人公が成長する物語でもなく、
家族とのふれあいを描くヒューマンドラマでもありません。
意味のわからない展開から、誰の子なのか想像してもらえたらいいなぁ、と思っております。
前作「死んでないのに異世界転生? 三重苦だけど頑張ります」の完結記念ssの「誰の子産むの?」のアンサーストーリーになります。
もう伏線は回収しきっているので、変なことは起きても謎は何もありません。
単体でも楽しめるように書けたらいいな、と思っておりますが、前作の設定とキャラクターが意味不明すぎて、説明するのが難しすぎました。嫁の夫をお父さんお母さん呼びするのを諦めたり、いろんな変更を行っております。設定全ては持ってこれないことを先にお詫びします。
また、先にこちらを読むと、1話目から前作のネタバレが大量に飛び出すことも、お詫び致します。
「小説家になろう」で連載していたものです。
「俺が勇者一行に?嫌です」
東稔 雨紗霧
ファンタジー
異世界に転生したけれども特にチートも無く前世の知識を生かせる訳でも無く凡庸な人間として過ごしていたある日、魔王が現れたらしい。
物見遊山がてら勇者のお披露目式に行ってみると勇者と目が合った。
は?無理
【読切短編】処刑前夜、地下牢に現れた王女は言った。「お前でなければ駄目なんだ」滅びの未来を覆す、騎士との契約
Lihito
ファンタジー
王国騎士団の副長ヴェルドは、無実の罪で投獄され、明日処刑される運命にあった。
腐敗した国に絶望し、静かに死を待つ夜。
地下牢に現れたのは、実権を持たない「傀儡」と噂されるイゾルデ王女。
彼女はヴェルドに仮死毒を渡し、こう告げた。
「死んで、私の影になれ」
彼女は知っていた。
この国が三年後に滅ぶこと。誰が裏切り者か。
そして——ヴェルドこそが、国を救うための唯一の「切り札」であることを。
これは、滅びの未来を知る孤独な王女と、一度死んで生まれ変わった騎士が、裏から国を救う「共犯」の物語。
〈完結〉この女を家に入れたことが父にとっての致命傷でした。
江戸川ばた散歩
ファンタジー
「私」アリサは父の後妻の言葉により、家を追い出されることとなる。
だがそれは待ち望んでいた日がやってきたでもあった。横領の罪で連座蟄居されられていた祖父の復活する日だった。
十年前、八歳の時からアリサは父と後妻により使用人として扱われてきた。
ところが自分の代わりに可愛がられてきたはずの異母妹ミュゼットまでもが、義母によって使用人に落とされてしまった。義母は自分の周囲に年頃の女が居ること自体が気に食わなかったのだ。
元々それぞれ自体は仲が悪い訳ではなかった二人は、お互い使用人の立場で二年間共に過ごすが、ミュゼットへの義母の仕打ちの酷さに、アリサは彼女を乳母のもとへ逃がす。
そして更に二年、とうとうその日が来た……
【完結】そして、誰もいなくなった
杜野秋人
ファンタジー
「そなたは私の妻として、侯爵夫人として相応しくない!よって婚約を破棄する!」
愛する令嬢を傍らに声高にそう叫ぶ婚約者イグナシオに伯爵家令嬢セリアは誤解だと訴えるが、イグナシオは聞く耳を持たない。それどころか明らかに犯してもいない罪を挙げられ糾弾され、彼女は思わず彼に手を伸ばして取り縋ろうとした。
「触るな!」
だがその手をイグナシオは大きく振り払った。振り払われよろめいたセリアは、受け身も取れないまま仰向けに倒れ、頭を打って昏倒した。
「突き飛ばしたぞ」
「彼が手を上げた」
「誰か衛兵を呼べ!」
騒然となるパーティー会場。すぐさま会場警護の騎士たちに取り囲まれ、彼は「違うんだ、話を聞いてくれ!」と叫びながら愛人の令嬢とともに連行されていった。
そして倒れたセリアもすぐさま人が集められ運び出されていった。
そして誰もいなくなった。
彼女と彼と愛人と、果たして誰が悪かったのか。
これはとある悲しい、婚約破棄の物語である。
◆小説家になろう様でも公開しています。話数の関係上あちらの方が進みが早いです。
3/27、なろう版完結。あちらは全8話です。
3/30、小説家になろうヒューマンドラマランキング日間1位になりました!
4/1、完結しました。全14話。
授かったスキルが【草】だったので家を勘当されたから悲しくてスキルに不満をぶつけたら国に恐怖が訪れて草
ラララキヲ
ファンタジー
(※[両性向け]と言いたい...)
10歳のグランは家族の見守る中でスキル鑑定を行った。グランのスキルは【草】。草一本だけを生やすスキルに親は失望しグランの為だと言ってグランを捨てた。
親を恨んだグランはどこにもぶつける事の出来ない気持ちを全て自分のスキルにぶつけた。
同時刻、グランを捨てた家族の居る王都では『謎の笑い声』が響き渡った。その笑い声に人々は恐怖し、グランを捨てた家族は……──
※確認していないので二番煎じだったらごめんなさい。急に思いついたので書きました!
※「妻」に対する暴言があります。嫌な方は御注意下さい※
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇なろうにも上げています。
【完結】勇者と国王は最悪。なので私が彼らを後悔させます。
凛 伊緒
ファンタジー
「お前はこのパーティーに相応しくない。今この場をもって、追放とする!それと、お前が持っている物は全て置いていってもらうぞ。」
「それは良いですわね、勇者様!」
勇者でありパーティーリーダーのゼイスに追放を宣言された。
隣にいる聖女メーシアも、大きく頷く。
毎日の暴行。
さらに報酬は平等に分けるはずが、いつも私だけかなり少なくされている。
最後の嫌味と言わんばかりに、今持っている物全てを奪われた。
今までの行いを、後悔させてあげる--
ユニークスキルの名前が禍々しいという理由で国外追放になった侯爵家の嫡男は世界を破壊して創り直します
かにくくり
ファンタジー
エバートン侯爵家の嫡男として生まれたルシフェルトは王国の守護神から【破壊の後の創造】という禍々しい名前のスキルを授かったという理由で王国から危険視され国外追放を言い渡されてしまう。
追放された先は王国と魔界との境にある魔獣の谷。
恐ろしい魔獣が闊歩するこの地に足を踏み入れて無事に帰った者はおらず、事実上の危険分子の排除であった。
それでもルシフェルトはスキル【破壊の後の創造】を駆使して生き延び、その過程で救った魔族の親子に誘われて小さな集落で暮らす事になる。
やがて彼の持つ力に気付いた魔王やエルフ、そして王国の思惑が複雑に絡み大戦乱へと発展していく。
鬱陶しいのでみんなぶっ壊して創り直してやります。
※小説家になろうにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる