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千六十五話 距離感の差
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「その……スティーム君たちと、ディーナさんはどういった関係なのでしょうか」
「僕達と、ディーナさんの関係、ですか?」
「はい、そうです」
スティームたちとディーナの関係。
いったいどういう関係なのかと尋ねられ……尋ねられたのだから、一応考えるも……同業者であり、友人とは言えないが知人ではある。
といった程度の関係しか思い浮かばない。
「仲は、良いと思います。僕自身、冒険者の中でも非常にまともな人格を持ってる方だと認識していますし、アラッドとスティームも彼女の事を気に入っているかと。ただ……共に行動していた日数は長くないので、友人かと言われると、少し解りませんね」
「なるほど………………しかし、彼女はスティーム君たちと同じ冒険者ですよね」
「そうですね。騎士を目指そうとしているタイプでもないので、このまま冒険者としての道を進んでいくかと」
見えてこない。
フローレンスが自分に対して、何を尋ねたいのかが見えてこない。
(僕たちの関係は、本当に友人ではないけど仲の良い知人って感じだけど……ん~~~~、それぐらいはフローレンスさんも外から見てれば解る筈…………あっ………………もしかしなくても、本当にそういう事……なのかな)
何故、外から見てれば解るような事をあえて訊いたのか。
スティームも貴族であるため、ある程度のその意図を察することが出来た。
ただ、間違っていた場合……色々と恥ずかしく、公爵家の令嬢にそういった事を尋ねてしまうのは、不敬ではないのか。
そんな思いが思い浮かぶも、スティームは意を決して……言葉をオブラートに包み、逆に尋ねた。
「あの、フローレンスさんはもしかして、アラッドの事を一人の男性として、気になってるんですか?」
「っ……………………そう、ですね。アラッドは、これまで出会ってきた男性の中でも、動向が気になると言いますか…………他の男性には抱いたことがない感情を、持っているかと」
フローレンスもハッキリとは口にしないものの、ほぼそういう事であろう内容でスティームの質問に答えた。
「そうでしたか………まぁ、アラッドみたいな人とは、そう簡単に出会えませんからね」
予想通りであった。
昼間、ガルーレと話し合っていた時に思い浮かんだ内容に繋がる。
だからこそ、ようやくフローレンスが求めているであろう内容を考え、答えることが出来る。
「アラッドとディーナさんは……互いの実力を認め合っている同業者、というのが現時点で一番合っている言葉かと」
「そうですね……それは、二人の様子を見ていても、なんとなく解ります」
「個人的にですが、アラッドはフローレンスさんの実力も同じく認めていると思います」
アラッドとフローレンスの過去のやり取りは知っている。
今でもアラッドがフローレンスの事をちょっと面倒だと思っているのは知っているが、それでもだからといって彼女の実力を認めない性格ではないことも……スティームは知っている。
「……そうだと、良いんですけれどね」
(出会ってからアラッドが取っている態度とかを考えれば、あまり自信を持てないのも無理はないのかな……でも、この前王城で戦争前に騒ぐことではない事で騒いでた騎士に対して…………いや、あれは別の理由が大半を占めてたのかな?)
先日、アラッドは王都に集まっていた一部の騎士に対して、鬼の怒号を浴びせた。
戦争の意味を理解しているのかと、わざわざ戦争が始まる前に騒ぐことなのかと……それが民を守る騎士の姿かと、あらん限りの怒りを怒号に変え、彼らを一喝。
頭を下げるフローレンスに対して、お前は悪くないと伝えるところもあったが、アラッドが彼等に対して向けた怒りは、そういった怒りが殆どであった。
「……今更、自身の道を変えるつもりはありません。ただ…………アラッドと、ディーナさんの様子を見てると、少し……羨ましいと思ってしまって」
元を辿れば、アラッドは侯爵家の令息。
フローレンスは公爵家の令嬢であり、立場は似た様なもの……決して距離が遠い立場ではない。
ただ、アラッドの根っこの部分が冒険者よりであり、幼い頃からの目標通り、現在は冒険者として活動している。
そして関わる相手が貴族であろうと平民であろうと接する態度を変えないアラッド。
それもあって、アラッドとディーナは非常に仲が良さそうに見える。
(どうなんだろう……ガルーレとの接し方とあまり変わらない様な……ん~~、寧ろ基本的に敬語を使ってるところを考えると、そこまで距離が近いようには感じないけど……)
アラッドはディーナがガルーレやスティームの様にパーティーメンバーではなく、歳上という事もあって基本的に敬語で話している。
スティームからすれば、フローレンスに対しては敬語を使っていないアラッドを見ると、距離感的には二人の方が近いのではと思える。
「アラッドは、ディーナさんに対して、一定の敬意を持ってる……ように思えます。だからこそ、フローレンスさんが思ってる以上に、良い仲という訳ではないと思います」
あくまでスティームの見解ではあるが、現状……ディーナにその気があるのか否かは置いておき、二人は互角……もしくは、フローレンスの方が一歩リードしているように思えた。
「僕達と、ディーナさんの関係、ですか?」
「はい、そうです」
スティームたちとディーナの関係。
いったいどういう関係なのかと尋ねられ……尋ねられたのだから、一応考えるも……同業者であり、友人とは言えないが知人ではある。
といった程度の関係しか思い浮かばない。
「仲は、良いと思います。僕自身、冒険者の中でも非常にまともな人格を持ってる方だと認識していますし、アラッドとスティームも彼女の事を気に入っているかと。ただ……共に行動していた日数は長くないので、友人かと言われると、少し解りませんね」
「なるほど………………しかし、彼女はスティーム君たちと同じ冒険者ですよね」
「そうですね。騎士を目指そうとしているタイプでもないので、このまま冒険者としての道を進んでいくかと」
見えてこない。
フローレンスが自分に対して、何を尋ねたいのかが見えてこない。
(僕たちの関係は、本当に友人ではないけど仲の良い知人って感じだけど……ん~~~~、それぐらいはフローレンスさんも外から見てれば解る筈…………あっ………………もしかしなくても、本当にそういう事……なのかな)
何故、外から見てれば解るような事をあえて訊いたのか。
スティームも貴族であるため、ある程度のその意図を察することが出来た。
ただ、間違っていた場合……色々と恥ずかしく、公爵家の令嬢にそういった事を尋ねてしまうのは、不敬ではないのか。
そんな思いが思い浮かぶも、スティームは意を決して……言葉をオブラートに包み、逆に尋ねた。
「あの、フローレンスさんはもしかして、アラッドの事を一人の男性として、気になってるんですか?」
「っ……………………そう、ですね。アラッドは、これまで出会ってきた男性の中でも、動向が気になると言いますか…………他の男性には抱いたことがない感情を、持っているかと」
フローレンスもハッキリとは口にしないものの、ほぼそういう事であろう内容でスティームの質問に答えた。
「そうでしたか………まぁ、アラッドみたいな人とは、そう簡単に出会えませんからね」
予想通りであった。
昼間、ガルーレと話し合っていた時に思い浮かんだ内容に繋がる。
だからこそ、ようやくフローレンスが求めているであろう内容を考え、答えることが出来る。
「アラッドとディーナさんは……互いの実力を認め合っている同業者、というのが現時点で一番合っている言葉かと」
「そうですね……それは、二人の様子を見ていても、なんとなく解ります」
「個人的にですが、アラッドはフローレンスさんの実力も同じく認めていると思います」
アラッドとフローレンスの過去のやり取りは知っている。
今でもアラッドがフローレンスの事をちょっと面倒だと思っているのは知っているが、それでもだからといって彼女の実力を認めない性格ではないことも……スティームは知っている。
「……そうだと、良いんですけれどね」
(出会ってからアラッドが取っている態度とかを考えれば、あまり自信を持てないのも無理はないのかな……でも、この前王城で戦争前に騒ぐことではない事で騒いでた騎士に対して…………いや、あれは別の理由が大半を占めてたのかな?)
先日、アラッドは王都に集まっていた一部の騎士に対して、鬼の怒号を浴びせた。
戦争の意味を理解しているのかと、わざわざ戦争が始まる前に騒ぐことなのかと……それが民を守る騎士の姿かと、あらん限りの怒りを怒号に変え、彼らを一喝。
頭を下げるフローレンスに対して、お前は悪くないと伝えるところもあったが、アラッドが彼等に対して向けた怒りは、そういった怒りが殆どであった。
「……今更、自身の道を変えるつもりはありません。ただ…………アラッドと、ディーナさんの様子を見てると、少し……羨ましいと思ってしまって」
元を辿れば、アラッドは侯爵家の令息。
フローレンスは公爵家の令嬢であり、立場は似た様なもの……決して距離が遠い立場ではない。
ただ、アラッドの根っこの部分が冒険者よりであり、幼い頃からの目標通り、現在は冒険者として活動している。
そして関わる相手が貴族であろうと平民であろうと接する態度を変えないアラッド。
それもあって、アラッドとディーナは非常に仲が良さそうに見える。
(どうなんだろう……ガルーレとの接し方とあまり変わらない様な……ん~~、寧ろ基本的に敬語を使ってるところを考えると、そこまで距離が近いようには感じないけど……)
アラッドはディーナがガルーレやスティームの様にパーティーメンバーではなく、歳上という事もあって基本的に敬語で話している。
スティームからすれば、フローレンスに対しては敬語を使っていないアラッドを見ると、距離感的には二人の方が近いのではと思える。
「アラッドは、ディーナさんに対して、一定の敬意を持ってる……ように思えます。だからこそ、フローレンスさんが思ってる以上に、良い仲という訳ではないと思います」
あくまでスティームの見解ではあるが、現状……ディーナにその気があるのか否かは置いておき、二人は互角……もしくは、フローレンスの方が一歩リードしているように思えた。
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