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千百三十九話 認める
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(ふっ、ふふ。やはり、急がなければ、ならない、かッ!!!!)
今のところ、アリサと互角と言って良い勝負を繰り広げているライナス。
現状を考えれば、彼にも勝機はある。
しかし……本当にアリサを倒し、彼女を連れ去ろうとしても、まず周りの騎士たちが許さない。
加えて、現在はアリサとのタイマン勝負に集中してしまっている事で忘れているが、ガルシアたちというアリサに劣らない五人がいるため、彼だけが生き残っていても意味がない。
自身と共に行動してい騎士たちも……最低十人は残っていなければ、連れ去る事が出来ない。
ただ、それもフールという剣鬼が参戦してこないというのが前提条件。
「アリサよっ! そなたは、本当に強い!!!」
「それは、ありがとう!! あなたも、十分強いわよ、ライナスっ!!!」
「こうして、斬り結び続けたいのは、山々だが……そうも、いかない」
そう言いながら、ライナスは戦闘が始まってから初めて体を動かしながら魔法を発動。
多数の水の針を飛ばしながら、後方へ移動。
アリサは咄嗟の判断に追われたため、その隙を突けば良かったのではないかと思われるが、ライナスはライナスで目的があった。
「私の全てを使い、あなを手に入れる」
そう言うと、懐から取り出した一つの指輪を装着。
「ッ!!!!!!!」
装着した瞬間……アリサは魔剣だけではなく、全身に風を纏った。
「流石、一目で見抜くか」
「それが……あなたの隠し玉、切り札って、ことねッ!!!!」
指輪をマジックアイテムを装着したライナスは雷を纏っていた。
ただ……それだけではなく、同時に水までも纏っていた。
水と雷は、相性が悪い。
そしてライナスの現在の姿を見れば、前世を持つアラッドは「はっ!!!!!!?????? ……あり得ないだろッ!!!!!?????」と驚き固まること間違いなし。
形としては、纏う水の中に雷が内包されている。
触れれば……何かしらの属性魔力を纏っていなければ、雷の力によって痺れを受け、一気に勝負を持っていかれる。
水を通しているということもあってか、通常の魔力だけでは、よほど分厚く纏っていなければ貫通していしまう。
(マジックアイテムの、力があったとしても、これを出来るのは……本当に、凄いじゃ、ないッ!!!!!)
二つ属性を扱える者はそれなりにいても、二つの属性を同時に扱える者は多くない。
確かにライナスが装備したマジックアイテムによって雷を操れるようになったが、雷と水を同時に操れる技術は別問題。
純粋に……ライナスの才能と鍛錬、実戦が重なり合い、至った結果である。
雷という追加攻撃だけではなく、雷を纏うことで純粋に身体能力が上昇。
脚から水路を展開して脚を動かさずとも移動する技術も、雷を纏うことで加速。
スピードは増すも、だからといって直線的で読みやすくなるという弱点にはならない。
二人の剣戟は更に激しさを増し、アリサは魔剣を振るいながら風魔の攻撃魔法を発動。
対して……ライナスは水と雷を全身に纏った状態で魔剣を振るい、それだけでアリサの魔剣と風の攻撃魔法を対処し続ける。
(奥の手では、あるのだろうけど! ちゃんと使い、慣れてる!!!! 良いじゃない……本当に強いじゃないッッ!!!!!)
戦況は、ややアリサが不利。
そんな状態でありながらも彼女は息子と似た様な笑みを浮かべ続けるが、水雷を纏った細剣は彼女が纏う風を突き破り、切傷一つ……二つ、三つと刻んでいく。
どれも薄皮が切れ、たらりと血が流れる程度の傷ではあるが、着実にアリサの動きを捉え始めている。
(ッ!!! あの、男……本当に口だけでは、なかったな)
(水と雷の二つを、纏っているだとっ!!!??? あんな事、うちでも出来る者は限られてるってのに!!!)
(ただ、欲望に忠実な、クソ野郎というわけじゃ、なかったのね)
ライナスの不安は的中しており、徐々に……徐々にライナスと共に行動していた騎士たちはパーシブル家の騎士たちによって削られていく。
そのため、多少なりともアリサとライナスの戦いに意識を向ける余裕が生まれていた。
二人の激闘は……やはり、現状ではアリサが不利。
ライナスは魔力消費に負荷が掛かる戦い方をしているが、侯爵家の生まれである彼は純粋な後衛魔術師などではないにしろ、魔力量はそこら辺の魔術師よりも多い。
魔力切れのタイミングを狙う……その戦法を狙えば、その瞬間が来る前にアリサの急所にライナスの刃が届く可能性の方が高い。
「ッ、っ!!! ……良いわね。だから……認めるわ、ライナス」
認める。
いったい、何を認めるというのか。
ライナスは……侯爵夫人という立場を捨て、自分の元へ来るという選択肢を選んだ、という訳ではないことぐらいは解っている。
彼女の眼は、戦いを諦めた者の眼ではない。
「あなたは、本気で戦うに値する」
「っ!!!!!!」
直後、アリサの動きが加速。
(重っ!!!!!)
なんとか受け流すことに成功するも、確実に斬撃の重さが上がっていた。
(身体能力、だけではない。保有する魔力量までもが、増加しているっ!!!!)
「ここからは、私も本気……あなたを潰すわ」
ここからが本番か……はたまた、これから終幕か。
突然の強化前にしても、ライナスはアリサの美しさに……強さを前に、表情を歪めることはなく、笑顔で目の前の存在を奪おうと戦う。
今のところ、アリサと互角と言って良い勝負を繰り広げているライナス。
現状を考えれば、彼にも勝機はある。
しかし……本当にアリサを倒し、彼女を連れ去ろうとしても、まず周りの騎士たちが許さない。
加えて、現在はアリサとのタイマン勝負に集中してしまっている事で忘れているが、ガルシアたちというアリサに劣らない五人がいるため、彼だけが生き残っていても意味がない。
自身と共に行動してい騎士たちも……最低十人は残っていなければ、連れ去る事が出来ない。
ただ、それもフールという剣鬼が参戦してこないというのが前提条件。
「アリサよっ! そなたは、本当に強い!!!」
「それは、ありがとう!! あなたも、十分強いわよ、ライナスっ!!!」
「こうして、斬り結び続けたいのは、山々だが……そうも、いかない」
そう言いながら、ライナスは戦闘が始まってから初めて体を動かしながら魔法を発動。
多数の水の針を飛ばしながら、後方へ移動。
アリサは咄嗟の判断に追われたため、その隙を突けば良かったのではないかと思われるが、ライナスはライナスで目的があった。
「私の全てを使い、あなを手に入れる」
そう言うと、懐から取り出した一つの指輪を装着。
「ッ!!!!!!!」
装着した瞬間……アリサは魔剣だけではなく、全身に風を纏った。
「流石、一目で見抜くか」
「それが……あなたの隠し玉、切り札って、ことねッ!!!!」
指輪をマジックアイテムを装着したライナスは雷を纏っていた。
ただ……それだけではなく、同時に水までも纏っていた。
水と雷は、相性が悪い。
そしてライナスの現在の姿を見れば、前世を持つアラッドは「はっ!!!!!!?????? ……あり得ないだろッ!!!!!?????」と驚き固まること間違いなし。
形としては、纏う水の中に雷が内包されている。
触れれば……何かしらの属性魔力を纏っていなければ、雷の力によって痺れを受け、一気に勝負を持っていかれる。
水を通しているということもあってか、通常の魔力だけでは、よほど分厚く纏っていなければ貫通していしまう。
(マジックアイテムの、力があったとしても、これを出来るのは……本当に、凄いじゃ、ないッ!!!!!)
二つ属性を扱える者はそれなりにいても、二つの属性を同時に扱える者は多くない。
確かにライナスが装備したマジックアイテムによって雷を操れるようになったが、雷と水を同時に操れる技術は別問題。
純粋に……ライナスの才能と鍛錬、実戦が重なり合い、至った結果である。
雷という追加攻撃だけではなく、雷を纏うことで純粋に身体能力が上昇。
脚から水路を展開して脚を動かさずとも移動する技術も、雷を纏うことで加速。
スピードは増すも、だからといって直線的で読みやすくなるという弱点にはならない。
二人の剣戟は更に激しさを増し、アリサは魔剣を振るいながら風魔の攻撃魔法を発動。
対して……ライナスは水と雷を全身に纏った状態で魔剣を振るい、それだけでアリサの魔剣と風の攻撃魔法を対処し続ける。
(奥の手では、あるのだろうけど! ちゃんと使い、慣れてる!!!! 良いじゃない……本当に強いじゃないッッ!!!!!)
戦況は、ややアリサが不利。
そんな状態でありながらも彼女は息子と似た様な笑みを浮かべ続けるが、水雷を纏った細剣は彼女が纏う風を突き破り、切傷一つ……二つ、三つと刻んでいく。
どれも薄皮が切れ、たらりと血が流れる程度の傷ではあるが、着実にアリサの動きを捉え始めている。
(ッ!!! あの、男……本当に口だけでは、なかったな)
(水と雷の二つを、纏っているだとっ!!!??? あんな事、うちでも出来る者は限られてるってのに!!!)
(ただ、欲望に忠実な、クソ野郎というわけじゃ、なかったのね)
ライナスの不安は的中しており、徐々に……徐々にライナスと共に行動していた騎士たちはパーシブル家の騎士たちによって削られていく。
そのため、多少なりともアリサとライナスの戦いに意識を向ける余裕が生まれていた。
二人の激闘は……やはり、現状ではアリサが不利。
ライナスは魔力消費に負荷が掛かる戦い方をしているが、侯爵家の生まれである彼は純粋な後衛魔術師などではないにしろ、魔力量はそこら辺の魔術師よりも多い。
魔力切れのタイミングを狙う……その戦法を狙えば、その瞬間が来る前にアリサの急所にライナスの刃が届く可能性の方が高い。
「ッ、っ!!! ……良いわね。だから……認めるわ、ライナス」
認める。
いったい、何を認めるというのか。
ライナスは……侯爵夫人という立場を捨て、自分の元へ来るという選択肢を選んだ、という訳ではないことぐらいは解っている。
彼女の眼は、戦いを諦めた者の眼ではない。
「あなたは、本気で戦うに値する」
「っ!!!!!!」
直後、アリサの動きが加速。
(重っ!!!!!)
なんとか受け流すことに成功するも、確実に斬撃の重さが上がっていた。
(身体能力、だけではない。保有する魔力量までもが、増加しているっ!!!!)
「ここからは、私も本気……あなたを潰すわ」
ここからが本番か……はたまた、これから終幕か。
突然の強化前にしても、ライナスはアリサの美しさに……強さを前に、表情を歪めることはなく、笑顔で目の前の存在を奪おうと戦う。
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