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千百六十八話 アラッド以上?
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SIDE 木竜
(では、後ろと横を守ろうか)
木竜から視たアッシュとシルフィーの評価は、親ユニコーンと似た様なもの。
戦争という戦場に立っても戦うことは出来る。
ただ、囲まれれば一瞬で終わってもおかしくない。
切り札を使用しても、同等の手札と二人以上の実力を有する者が現れれば、それまで。
だからこそ、同じくなるべく二人が対応する人間は一人ずつの方が良いだろうと判断。
「人間相手に振るうのは、久しぶりか」
そう呟きながら、木竜は一本のロングソードを振るう。
「っ!? なっ、そ……だ、ぉ」
放たれた斬撃波に、狙われた青年は意識こそ反応出来たものの、体は間に合わず……あっさりと斬り裂かれた。
(二、三……更に奥に五か)
木竜だからこそ、木を……木魔法を使用すれば、あっさりと始末することが出来る。
しかし、それを使ってしまうと、自身が木竜であることが完全にバレてしまう。
ルメスなどは事情を知っているものの……何故、あの木竜がユニコーンを従魔として従える青年と女性と共に行動してるのかは知らない。
あの青年と女性はいったい何者なのかと二人に注目が集まれば、それもそれでよろしくない結果に繋がってしまう。
そのため、木竜は自身が最も得意な力、魔法を使わず……人間態らしく、武器を使って戦っていた。
(モンスター相手には試しておったが、人間相手にもしっかりと当てられるのう)
木竜は今よりも一世紀以上前、主に人間態の状態で活動していた時期があった。
その時の経験から人間が持つ武器を操る技術を手に入れた。
元々ドラゴンの習性よろしく、武器も含めて多くの宝物を集めていた。
だが……ふと、思ったことがあった。
この宝物たち……集めるだけ集めて、その後どうしようかと。
実際のところ、集めるだけでもドラゴンとしての欲が満たされる部分はある。
ただ、他のドラゴンたちと比べて知性が高く、考える頭を持つ木竜はそれだけでは足らず、手に入れた武器を扱えるようになりたいと思っていた。
(……中々に、詰まっとるのう)
まだ戦争が始まったばかりなので、奥の方に多くのゴリディア帝国側の戦闘者たちがいるのは当たり前。
木竜は自分たちの、アッシュとシルフィーの周辺にいる戦闘者たちを適当に始末した後、亜空間から一つの弓を取り出し……複数の矢を一気に放出。
高速で筒から取り出し、数本を同時に放つを繰り返し、一瞬にして数十を越える矢を放った。
「なっ!!??」
「躱せっ!!!!」
「俺の後ろにっ!!!!????」
「うぎゃっ!!??」
さすがに全て直撃し、一射一殺とはいかない。
それでも並の戦闘者であれば完全に躱す、避けることは出来ず、体のどこかしらは貫かれていた。
仲間を守るために防ごうとするタンク……彼らにとっては当然の判断であり、ナイス反応速度と言えるだろう。
ただ、ミスがあるとすれば…………放った人物が奥の方に居て、その人物を見れていなかったこと。
見えていれば、防ぐという判断が無意味であると判断し、また違った未来もあり得ただろう。
「な、なんだ今のはっ!!!!」
驚きを隠せない冒険者や騎士たち。
しかし、突然高速の矢を放った人物の姿は見えない。
聞こえるのは……仲間たちが殺される際の悲鳴。
(ふむ。これぐらいであれば、問題無いの)
木竜が扱うのはロングソード、弓だけではない。
細剣に短剣、双剣、槍に戦斧……そしてハンマー。
(し、知らせねぇど、ぉ…………)
一人の冒険者が気付いた。
男は、数年以内にはBランクに至るだろうと言われていた冒険者。
同世代の者たちよりも一歩先を行っており、実力だけではなく危機感知力も優れている。
だから、気付くことが出来た。
青年と女性のタッグも、強い。
二体のユニコーンが放つ雷撃、角からの斬撃に蹴り……どれもヤバい。
金に目が眩んで突っ込んで良い相手じゃない。
だが……そんな彼ら、従魔よりもヤバい一人の人間がいた。
剣だけではなく、その他の武器の扱いも一級品。
放たれた攻撃は、狙った相手をほぼ一撃で仕留めていた。
技術があるだけではなく、武器の質が優れているだけでもない。
扱う人間の力がズバ抜けている。
ただ対峙するだけではなく、数の力だけで押せば良い相手じゃない。
少しでも情報を持ち帰り、対策を立ててそれ相応の戦闘者たちで対応しなければ……無駄に戦闘者たちが散っていくだけ。
それに気付くことが出来たものの、後で誰かに何を言われても構わない……絶対に情報を持って帰らなければと、背を向けて駆け出そうとした時には、強烈な風突が彼の体を貫いていた。
(うむ、うむ……良いな。では、次はこれだな)
木竜が次に取り出した武器は……杖。
最も得意なのは木魔法ではあるが、他の属性魔法も多少は扱える。
そこに木竜の膨大な魔力と質の高い杖が加われば、厄介極まりない砲台へと変化。
風と雷の球体や針、槍が降り注ぎ、地面から茨の槍が飛び出す。
「あ、あいつぼがっ!!!!!」
また別の冒険者が気付くも、木竜だけに気を取られ過ぎれば、幼き戦士たちの攻撃が届く。
総合的な力はまだまだであっても……攻撃力という一点だけであれば、間違いなく届き、突き刺さる。
その一帯は……間違いなく、木竜たちが支配していた。
(では、後ろと横を守ろうか)
木竜から視たアッシュとシルフィーの評価は、親ユニコーンと似た様なもの。
戦争という戦場に立っても戦うことは出来る。
ただ、囲まれれば一瞬で終わってもおかしくない。
切り札を使用しても、同等の手札と二人以上の実力を有する者が現れれば、それまで。
だからこそ、同じくなるべく二人が対応する人間は一人ずつの方が良いだろうと判断。
「人間相手に振るうのは、久しぶりか」
そう呟きながら、木竜は一本のロングソードを振るう。
「っ!? なっ、そ……だ、ぉ」
放たれた斬撃波に、狙われた青年は意識こそ反応出来たものの、体は間に合わず……あっさりと斬り裂かれた。
(二、三……更に奥に五か)
木竜だからこそ、木を……木魔法を使用すれば、あっさりと始末することが出来る。
しかし、それを使ってしまうと、自身が木竜であることが完全にバレてしまう。
ルメスなどは事情を知っているものの……何故、あの木竜がユニコーンを従魔として従える青年と女性と共に行動してるのかは知らない。
あの青年と女性はいったい何者なのかと二人に注目が集まれば、それもそれでよろしくない結果に繋がってしまう。
そのため、木竜は自身が最も得意な力、魔法を使わず……人間態らしく、武器を使って戦っていた。
(モンスター相手には試しておったが、人間相手にもしっかりと当てられるのう)
木竜は今よりも一世紀以上前、主に人間態の状態で活動していた時期があった。
その時の経験から人間が持つ武器を操る技術を手に入れた。
元々ドラゴンの習性よろしく、武器も含めて多くの宝物を集めていた。
だが……ふと、思ったことがあった。
この宝物たち……集めるだけ集めて、その後どうしようかと。
実際のところ、集めるだけでもドラゴンとしての欲が満たされる部分はある。
ただ、他のドラゴンたちと比べて知性が高く、考える頭を持つ木竜はそれだけでは足らず、手に入れた武器を扱えるようになりたいと思っていた。
(……中々に、詰まっとるのう)
まだ戦争が始まったばかりなので、奥の方に多くのゴリディア帝国側の戦闘者たちがいるのは当たり前。
木竜は自分たちの、アッシュとシルフィーの周辺にいる戦闘者たちを適当に始末した後、亜空間から一つの弓を取り出し……複数の矢を一気に放出。
高速で筒から取り出し、数本を同時に放つを繰り返し、一瞬にして数十を越える矢を放った。
「なっ!!??」
「躱せっ!!!!」
「俺の後ろにっ!!!!????」
「うぎゃっ!!??」
さすがに全て直撃し、一射一殺とはいかない。
それでも並の戦闘者であれば完全に躱す、避けることは出来ず、体のどこかしらは貫かれていた。
仲間を守るために防ごうとするタンク……彼らにとっては当然の判断であり、ナイス反応速度と言えるだろう。
ただ、ミスがあるとすれば…………放った人物が奥の方に居て、その人物を見れていなかったこと。
見えていれば、防ぐという判断が無意味であると判断し、また違った未来もあり得ただろう。
「な、なんだ今のはっ!!!!」
驚きを隠せない冒険者や騎士たち。
しかし、突然高速の矢を放った人物の姿は見えない。
聞こえるのは……仲間たちが殺される際の悲鳴。
(ふむ。これぐらいであれば、問題無いの)
木竜が扱うのはロングソード、弓だけではない。
細剣に短剣、双剣、槍に戦斧……そしてハンマー。
(し、知らせねぇど、ぉ…………)
一人の冒険者が気付いた。
男は、数年以内にはBランクに至るだろうと言われていた冒険者。
同世代の者たちよりも一歩先を行っており、実力だけではなく危機感知力も優れている。
だから、気付くことが出来た。
青年と女性のタッグも、強い。
二体のユニコーンが放つ雷撃、角からの斬撃に蹴り……どれもヤバい。
金に目が眩んで突っ込んで良い相手じゃない。
だが……そんな彼ら、従魔よりもヤバい一人の人間がいた。
剣だけではなく、その他の武器の扱いも一級品。
放たれた攻撃は、狙った相手をほぼ一撃で仕留めていた。
技術があるだけではなく、武器の質が優れているだけでもない。
扱う人間の力がズバ抜けている。
ただ対峙するだけではなく、数の力だけで押せば良い相手じゃない。
少しでも情報を持ち帰り、対策を立ててそれ相応の戦闘者たちで対応しなければ……無駄に戦闘者たちが散っていくだけ。
それに気付くことが出来たものの、後で誰かに何を言われても構わない……絶対に情報を持って帰らなければと、背を向けて駆け出そうとした時には、強烈な風突が彼の体を貫いていた。
(うむ、うむ……良いな。では、次はこれだな)
木竜が次に取り出した武器は……杖。
最も得意なのは木魔法ではあるが、他の属性魔法も多少は扱える。
そこに木竜の膨大な魔力と質の高い杖が加われば、厄介極まりない砲台へと変化。
風と雷の球体や針、槍が降り注ぎ、地面から茨の槍が飛び出す。
「あ、あいつぼがっ!!!!!」
また別の冒険者が気付くも、木竜だけに気を取られ過ぎれば、幼き戦士たちの攻撃が届く。
総合的な力はまだまだであっても……攻撃力という一点だけであれば、間違いなく届き、突き刺さる。
その一帯は……間違いなく、木竜たちが支配していた。
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