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千二百二十四話 同じ言葉を送られて
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「そのパーティーのリーダーは、アラッドと言ってね」
「えっ!!!!!?????」
「アラッドって……あのアラッド?」
復讐を達成した話の続きで、どういった冒険者たちが気を利かせてくれたのか話すと……クラートとオルフェンが反応を見せ、その他の同業者や商人たちも反応を示した。
「……はは、そうだったな。うん、すっかり忘れていたよ。彼は有名人だったね」
「あ、あの……本当にあの、アラッドさんに助けられたんですか」
「そうだね。彼の、彼らの優しさに、心意気に助けられたのは間違いないよ」
「…………ディーナさんも、同じだったんですね」
「ん? 同じ、という事は……クラートも、アラッドに助けられたことがあるのかい」
「え、えぇ」
人のあれこれを聞いておきながら、自分のあれこれを離さないのは卑怯だと思い、クラートは少し恥ずかしそうにしながらアラッドにどう助けられたのかを話し始めた。
「なるほど……なんとも、彼らしいというか」
「ディーナさんの話を聞くと、本当にその通りだと思います」
クラートは、過去にグリフォンと対峙した際……その時の戦況は、ハッキリ言ってクラートが不利であった。
そんな中アラッドたちが到着し、そうなればスーパーオールマイティーな狂化使いに、赤雷の双剣士と猪突猛進なアマゾネスに囲まれ、空の死神と言えど……逆にその首を刈り取られる未来しかなかった。
だが、彼はそこでアラッドたちに手を出さないでくれと頼んだ。
ここでグリフォンという強敵を相手に勝てなければ、自分の故郷である街を守れないと。
彼も……ディーナと同じく、無茶なことを言っていた自覚はあった。
それでも、自身の思いを……熱く燃え滾り、決して消えない決死の炎を優先した。
それを見て、アラッドは彼の心意気を了承し、グリフォンにも……クラートに勝つことが出来れば逃がすと条件を付け、ほんの少し……クラートに助力を与えた状態で、再戦となった。
結果、クラートは決死の炎を消すことなく、街を守る守護者になるという目標に、一歩進むことが出来た。
「アラッドさんには……本当にお世話になりました。彼はグリフォンの素材を要求することはなく、寧ろグリフォンの素材を使って武器を造るなら、これも使った方が良いと……高価な素材を貰いました」
クラートはCランクの……年齢を考えれば、十分成功者という位置に上り詰めていた。
ただ、完全な強者側といえば、ランクだけ見ればそうではない。
しかし……有している武器、防具は中堅者が有するそれらではない。
「……しかし、君の目標の為なら、今回の戦争には参加すべきではないのではないか?」
クラートが参加すると決めた気持ちを否定したいわけではない。
それだけ本気で、生涯を掛けて、絶対に叶えてみせると決めた目的が……寄り道しようとした理由が気になった。
「そうですね。俺も……その気持ちを優先しようと思ってました。ただ、ゴリディア帝国との戦争が行われると聞いた時、直ぐに思い浮かんだんです。絶対に……アラッドさんは、スティームさんやガルーレさんも戦争に参加すると。それを思うと……本当に、自分は生まれ育った街を守ることを優先したままで良いのかと思って」
彼にとって、アラッドたちは友人ではない。
恩人であり……せいぜい、知人といった程度。
彼らの考えがある程度解るなんて、そんな事は口が裂けても言えない。
それでも、容易に彼らが戦地へ向かう姿が想像出来てしまった。
「ほんの少し、その気持ちを友人たちに打ち明けたら、絶対に行くべきだと言ってくれ」
「背中を押してくれた、ということだね」
「えぇ。少しの間ぐらい、俺がいなくても絶対に守ってみせると。だから、遠慮せずに行ってこいって」
「……同時に、絶対に死ぬな、とも言われたんじゃないか?」
「っ!! な、なんで解ったんですか」
その通り過ぎて、過去を見通すようなスキルを持っているのかと、驚き震えるクラート。
そんな彼の様子に、ディーナは苦笑い零しながら予想出来た理由を伝えた。
「私も戦地へ向かう前、生まれ育った街に向かったんだが、そこから離れる際……顔見知りの者たち……私が復讐者となった時から心配してくれていた者たちから、同じ事を言われたんだ」
「そ、そうだったんですね」
「あの顔を見て……本当に、死ねないなと思ったよ」
親代わり、とまではいかずとも、両親が街ではそれなりに有名な冒険者だったこともあり、子供だったディーナを知っている者は多く……彼らからすれば、ディーナの変わりようは心の底から心配に思っていた。
復讐を果たしたという時も、心の底から喜んでくれた者たち……そんな者たちからの頼みを裏切れるわけがない。
しかし、それでも戦争に参加するということは、彼女の闘志は既に炎が灯っていた。
「とはいえ、戦争に参加するんだ……命を懸けない訳にはいかないがな」
それはそれ、これはこれという言葉が聞こえ、クラートたちは笑みを浮かべながら、良~~~~~く解ると、何度も頷くのだった。
「えっ!!!!!?????」
「アラッドって……あのアラッド?」
復讐を達成した話の続きで、どういった冒険者たちが気を利かせてくれたのか話すと……クラートとオルフェンが反応を見せ、その他の同業者や商人たちも反応を示した。
「……はは、そうだったな。うん、すっかり忘れていたよ。彼は有名人だったね」
「あ、あの……本当にあの、アラッドさんに助けられたんですか」
「そうだね。彼の、彼らの優しさに、心意気に助けられたのは間違いないよ」
「…………ディーナさんも、同じだったんですね」
「ん? 同じ、という事は……クラートも、アラッドに助けられたことがあるのかい」
「え、えぇ」
人のあれこれを聞いておきながら、自分のあれこれを離さないのは卑怯だと思い、クラートは少し恥ずかしそうにしながらアラッドにどう助けられたのかを話し始めた。
「なるほど……なんとも、彼らしいというか」
「ディーナさんの話を聞くと、本当にその通りだと思います」
クラートは、過去にグリフォンと対峙した際……その時の戦況は、ハッキリ言ってクラートが不利であった。
そんな中アラッドたちが到着し、そうなればスーパーオールマイティーな狂化使いに、赤雷の双剣士と猪突猛進なアマゾネスに囲まれ、空の死神と言えど……逆にその首を刈り取られる未来しかなかった。
だが、彼はそこでアラッドたちに手を出さないでくれと頼んだ。
ここでグリフォンという強敵を相手に勝てなければ、自分の故郷である街を守れないと。
彼も……ディーナと同じく、無茶なことを言っていた自覚はあった。
それでも、自身の思いを……熱く燃え滾り、決して消えない決死の炎を優先した。
それを見て、アラッドは彼の心意気を了承し、グリフォンにも……クラートに勝つことが出来れば逃がすと条件を付け、ほんの少し……クラートに助力を与えた状態で、再戦となった。
結果、クラートは決死の炎を消すことなく、街を守る守護者になるという目標に、一歩進むことが出来た。
「アラッドさんには……本当にお世話になりました。彼はグリフォンの素材を要求することはなく、寧ろグリフォンの素材を使って武器を造るなら、これも使った方が良いと……高価な素材を貰いました」
クラートはCランクの……年齢を考えれば、十分成功者という位置に上り詰めていた。
ただ、完全な強者側といえば、ランクだけ見ればそうではない。
しかし……有している武器、防具は中堅者が有するそれらではない。
「……しかし、君の目標の為なら、今回の戦争には参加すべきではないのではないか?」
クラートが参加すると決めた気持ちを否定したいわけではない。
それだけ本気で、生涯を掛けて、絶対に叶えてみせると決めた目的が……寄り道しようとした理由が気になった。
「そうですね。俺も……その気持ちを優先しようと思ってました。ただ、ゴリディア帝国との戦争が行われると聞いた時、直ぐに思い浮かんだんです。絶対に……アラッドさんは、スティームさんやガルーレさんも戦争に参加すると。それを思うと……本当に、自分は生まれ育った街を守ることを優先したままで良いのかと思って」
彼にとって、アラッドたちは友人ではない。
恩人であり……せいぜい、知人といった程度。
彼らの考えがある程度解るなんて、そんな事は口が裂けても言えない。
それでも、容易に彼らが戦地へ向かう姿が想像出来てしまった。
「ほんの少し、その気持ちを友人たちに打ち明けたら、絶対に行くべきだと言ってくれ」
「背中を押してくれた、ということだね」
「えぇ。少しの間ぐらい、俺がいなくても絶対に守ってみせると。だから、遠慮せずに行ってこいって」
「……同時に、絶対に死ぬな、とも言われたんじゃないか?」
「っ!! な、なんで解ったんですか」
その通り過ぎて、過去を見通すようなスキルを持っているのかと、驚き震えるクラート。
そんな彼の様子に、ディーナは苦笑い零しながら予想出来た理由を伝えた。
「私も戦地へ向かう前、生まれ育った街に向かったんだが、そこから離れる際……顔見知りの者たち……私が復讐者となった時から心配してくれていた者たちから、同じ事を言われたんだ」
「そ、そうだったんですね」
「あの顔を見て……本当に、死ねないなと思ったよ」
親代わり、とまではいかずとも、両親が街ではそれなりに有名な冒険者だったこともあり、子供だったディーナを知っている者は多く……彼らからすれば、ディーナの変わりようは心の底から心配に思っていた。
復讐を果たしたという時も、心の底から喜んでくれた者たち……そんな者たちからの頼みを裏切れるわけがない。
しかし、それでも戦争に参加するということは、彼女の闘志は既に炎が灯っていた。
「とはいえ、戦争に参加するんだ……命を懸けない訳にはいかないがな」
それはそれ、これはこれという言葉が聞こえ、クラートたちは笑みを浮かべながら、良~~~~~く解ると、何度も頷くのだった。
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