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兄の物語[26]可能性は無限?
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「錬金術師の誰かが造った嫌な逸品ですね…………問題は、これを誰が造った、ということですよね」
「えぇ、その通りです。全く、戦争が終わったというのに、どうしてこうも悩みの種は尽きないのかしら」
「……多分、その戦争があったからでしょうね」
ペトラの言葉にギルド職員は何か手掛かりがあると思い、真剣に耳を傾ける。
「もっと身近な話と言うか……私と同じエルフの知り合いは、凄く人族のことを……特に貴族を嫌っているの」
「誘拐か何かに巻き込まれた、ということかしら」
「えぇ、そんな感じね。それだけでと思うかもしれないけど、切っ掛け一つで、自分を被害に合わせた人間だけじゃなくて、その種族全てが憎くなる」
ここまで言われれば、何が切っ掛けなのか……容易に想像出来てしまう。
「その戦争で負けたディスタール王国側の人間が、こっちで何かを始めた……そういう事ね」
「国同士が始めた戦争ということを考えれば、本当にそこで起こった事をその後に引きずるのはあり得ないのだろうけど……当事者にしか解らない気持ちというのも、あるでしょう」
「なるほど、とは思えますが……とはいえ、また戦争が始まれば……今度は侵略戦争になりますよ」
職員は自分が口にした言葉に対して、そうなったとしても、自分たちが負けるとは一ミリも考えていなかった。
何故なら……この職員も、かつてドーウルスを拠点にして活動していたゼルートの活躍を知っているから。
ドーウルスを拠点として活動している冒険者であれば大半が知っており、職員たちもその武勇伝を忘れるわけがない。
「それは勘弁してほしいところ、ですね。しかし……よっぽど馬鹿でなければ、そうならないように行動してそうですね」
「もしかして、元々こっちの国に居る危ない考えを持つ錬金術師に、珍しくて扱いが難しい素材とかを提供しているとか?」
「っ!! なるほど……それなら、確かに素材の提供だけでは……そこまで罪に問えないでしょう」
一番の罪人は造り出した邪剣やその他の武器をモンスターに渡した、クソマッドな錬金術師たちとなる。
「……ちゃちゃっと探して、ぶっ潰せば良いんじゃねぇのか?」
「バカね。こういう問題がそんな簡単に解決する筈がないでしょ。多分だけど、この国のトップだって、そんな短期間の間に戦争を起こしたくない筈よ」
ペトラの言う通り……戦争など、よっぽどな理由がない限り、国のトップである国王であってもやらないに越したことはない。
「潰すだけだろ?」
「その要因を追及して言及しなきゃ、敵に隙を与える形になるわ」
「…………超面倒だな」
「そういうもんなのよ。まぁ、そもそも本当にディスタール王国側の人間が関わってるって確証もないのだけどね」
他人への被害などを考えないクソマッドは、環境など関係無く……どこで誕生してしまうか分からない。
元々危ない性格の持ち主ではなくとも、何かを切っ掛けで大きく変わってしまう可能性もある。
「けどよ……こんな質の良い元魔剣、それなりの伝手がないと手に入らねぇんじゃねぇのか? 儲かってる錬金術師ならともかくよ」
「それもそうね。何かしらの方法で強化されたとはいえ……元の状態を考えても、大量の金貨が吹き飛ぶでしょうね」
「ん~~~、そんな有名どころの錬金術師なら、直ぐに容疑者候補リストに上がるんじゃないかな」
「…………結局どちらにも絞れないというのは困るわね」
邪剣を造ったのは有名どころの錬金術師なのか、それともどこにでもいる平凡な錬金術師なのか……それとも、そもそもな話、この邪剣を造った錬金術師は…………ドーウルスで活動している錬金術師なのか。
四人によって討伐されたリザードマンジェネラルが別の地域から流れてきたという可能性も否定出来ない。
結局この場で「これだ!!!!」とつい口に出てしまう様な答えは見つからず、四人はギルド職員と別れてロビーへ降りた。
「えぇ、その通りです。全く、戦争が終わったというのに、どうしてこうも悩みの種は尽きないのかしら」
「……多分、その戦争があったからでしょうね」
ペトラの言葉にギルド職員は何か手掛かりがあると思い、真剣に耳を傾ける。
「もっと身近な話と言うか……私と同じエルフの知り合いは、凄く人族のことを……特に貴族を嫌っているの」
「誘拐か何かに巻き込まれた、ということかしら」
「えぇ、そんな感じね。それだけでと思うかもしれないけど、切っ掛け一つで、自分を被害に合わせた人間だけじゃなくて、その種族全てが憎くなる」
ここまで言われれば、何が切っ掛けなのか……容易に想像出来てしまう。
「その戦争で負けたディスタール王国側の人間が、こっちで何かを始めた……そういう事ね」
「国同士が始めた戦争ということを考えれば、本当にそこで起こった事をその後に引きずるのはあり得ないのだろうけど……当事者にしか解らない気持ちというのも、あるでしょう」
「なるほど、とは思えますが……とはいえ、また戦争が始まれば……今度は侵略戦争になりますよ」
職員は自分が口にした言葉に対して、そうなったとしても、自分たちが負けるとは一ミリも考えていなかった。
何故なら……この職員も、かつてドーウルスを拠点にして活動していたゼルートの活躍を知っているから。
ドーウルスを拠点として活動している冒険者であれば大半が知っており、職員たちもその武勇伝を忘れるわけがない。
「それは勘弁してほしいところ、ですね。しかし……よっぽど馬鹿でなければ、そうならないように行動してそうですね」
「もしかして、元々こっちの国に居る危ない考えを持つ錬金術師に、珍しくて扱いが難しい素材とかを提供しているとか?」
「っ!! なるほど……それなら、確かに素材の提供だけでは……そこまで罪に問えないでしょう」
一番の罪人は造り出した邪剣やその他の武器をモンスターに渡した、クソマッドな錬金術師たちとなる。
「……ちゃちゃっと探して、ぶっ潰せば良いんじゃねぇのか?」
「バカね。こういう問題がそんな簡単に解決する筈がないでしょ。多分だけど、この国のトップだって、そんな短期間の間に戦争を起こしたくない筈よ」
ペトラの言う通り……戦争など、よっぽどな理由がない限り、国のトップである国王であってもやらないに越したことはない。
「潰すだけだろ?」
「その要因を追及して言及しなきゃ、敵に隙を与える形になるわ」
「…………超面倒だな」
「そういうもんなのよ。まぁ、そもそも本当にディスタール王国側の人間が関わってるって確証もないのだけどね」
他人への被害などを考えないクソマッドは、環境など関係無く……どこで誕生してしまうか分からない。
元々危ない性格の持ち主ではなくとも、何かを切っ掛けで大きく変わってしまう可能性もある。
「けどよ……こんな質の良い元魔剣、それなりの伝手がないと手に入らねぇんじゃねぇのか? 儲かってる錬金術師ならともかくよ」
「それもそうね。何かしらの方法で強化されたとはいえ……元の状態を考えても、大量の金貨が吹き飛ぶでしょうね」
「ん~~~、そんな有名どころの錬金術師なら、直ぐに容疑者候補リストに上がるんじゃないかな」
「…………結局どちらにも絞れないというのは困るわね」
邪剣を造ったのは有名どころの錬金術師なのか、それともどこにでもいる平凡な錬金術師なのか……それとも、そもそもな話、この邪剣を造った錬金術師は…………ドーウルスで活動している錬金術師なのか。
四人によって討伐されたリザードマンジェネラルが別の地域から流れてきたという可能性も否定出来ない。
結局この場で「これだ!!!!」とつい口に出てしまう様な答えは見つからず、四人はギルド職員と別れてロビーへ降りた。
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