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第35話 必要になってからでは、遅いかも
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「そ、ソニックイーグルの卵をこんなに……し、しかもソニックイーグルの素材まで!!!」
受付嬢は目の前の素材の数を見て、驚くと同時に目を輝かせる。
圧倒的な速さで獲物を狙い、大量の木々がある森の中でも自由自在に飛び回ることが出来る飛行能力。
加えて風魔法を覚えており、近距離だけではなく遠距離攻撃も行える非常に厄介なCランクモンスター。
ギルドとしても、目の前の素材が手に入るのは非常に嬉しい。
「へっへっへ!! まっ、ソニックイーグルの素材に関しちゃ、アストのお陰なんだけどな」
アストとしてはそういった事をギルドに伝えなくても良いと思っているのだが、ガリアスとしては自分に迫る危機に対し……リスクを背負いながら助けてくれた恩人。
個人として……パーティーとして、そんな恩人の功績を奪うような真似は出来ない。
「直ぐに査定いたしますので、少々お待ちください!!!!!」
受付嬢が数人で査定を行い、結果としてアストは予定していたよりも多くの大金が懐に入り、更に余裕が生まれた。
「……お前ら、さっきまで飯食ってたよな」
「おうよ!!!!」
「エールも結構呑んでたよな?」
「まだまだこれからよ~~~」
(この蟒蛇と吞兵衛たちめ…………ちゃんと金を払ってくれるなら別に良いんだけどさ)
ギルドに戻り、依頼達成の受理と素材の売却を行い、夕方ごろに宴会を行ってから……アストはバー、ミーティアを開いていた。
元々戻って来たその日の夜に店を開く予定だったため、宴会ではエールを呑んでいなかった。
しかしロルバたちは宴会後もアストに付いて行き……そのままバーの椅子に腰を下ろした。
「はぁ~~~、分かった分かった。はい、これがメニュー表だ。料理は…………どうせなら、せっかくソニックイーグルの卵が手に入ったんだし、卵がメインの料理でも食べるか?」
「うむ!! それで頼む!!!!」
ロルバたちがどのカクテルを頼むか悩んでいる間に、アストは自分の分にと残しておいたソニックイーグルの卵を使い、どんな料理を作るか考え……必要な野菜などを取り出していく。
「アスト、決まったぜ!!!」
「はいよ」
四人と依頼を終えたばかりで、他にも客がいないという事で普段通り砕けた口調のまま注文を受け……あっという間に四つのカクテルを作り上げ、提供。
そしてソニックイーグルの卵をメインにした料理を作り始める。
「……アストってさ、バーテンダーと料理人……どっちが本業なの?」
「急にどうした?」
「いや、だってさ……明らかに作り方がプロって言うかさ。女の自信を壊しに来るじゃん」
これまで何度も褒められてきた。
アストとしても、何度も褒められても嬉しさを感じる。
カクテル作りの腕を褒められるのも光栄だが、カクテルに合う料理を作る腕を褒められるのも光栄である。
「そういうつもりは、ないんだがな」
「そんなに手際よく料理してて?」
卵を普通の卵とは比べ物にならないサイズの卵を、専用の容器でかき混ぜ、二品同時に作り上げていく。
「何事も、訓練あるのみだ。俺も、最初から作れたわけじゃない。シーナも、練習し続ければある程度の腕前までは到達出来る、はずだ」
「そりゃ解るんだけどさぁ~~」
「ちまちまとした作業が苦、か?」
「うぐっ……ちょっとお見通しが過ぎない?」
「だっはっは!!!! 女で冒険者をやってる連中は、細かい作業が苦手な奴が多いからな!!!!!」
「うっさいのよ、ガリアス」
悪態を突くものの、割と事実なのでそれ以上は言い返せないシーナ。
「別に俺も、得意だったわけじゃない。ただ興味を持ったから、努力し続けた、だけだ。それと……料理が作れたら、意中の相手が出来た時、落としやすいと思うぞ」
「意中の相手ねぇ。そんなの、今のところ全然いないんだけど」
これに関しては強がりではなく、ただの事実。
同じ冒険者としてパーティーメンバーの野郎たちは頼りになるが、そういう対象としては見れていない。
「俺の経験上、気付いてから頑張っても、遅い場合がある」
それはアスト(錬)の前世の経験も含めての考え。
「金と時間に余裕があるなら、始めておいて、損はない。料理の腕が上がれば、
そういった恋愛以外でも役に立つ場面はあるからな」
「……そういえば、アストと野営した冒険者が、それ以降の野営で食べるご飯に耐えられなくなったって噂を聞いたことがある」
「そうなのか? なら、その人には是非とも料理の腕を磨いてほしいな」
「金と時間に余裕があるなら、ねぇ…………はぁ~~~~~。アストの言う通り、それしかないのかな~~~」
「なにも、料理の腕はシーナ以外の三人が、磨いても構わない。役割分担が出来れば、野営の際も短時間で調理出来るからな」
「「「……」」」
シーナのことを小バカにガリアスも含め、野郎三人も料理などに関しては器用な方ではないため、なんとも言えず……カクテルを呑んで誤魔化すしかなかった。
「よし、出来上がり。待たせたな」
アストは四人に計、三品の料理を提供。
目の前に置かれた料理に……四人とも零れそうになった涎を慌てて飲み込んだ。
受付嬢は目の前の素材の数を見て、驚くと同時に目を輝かせる。
圧倒的な速さで獲物を狙い、大量の木々がある森の中でも自由自在に飛び回ることが出来る飛行能力。
加えて風魔法を覚えており、近距離だけではなく遠距離攻撃も行える非常に厄介なCランクモンスター。
ギルドとしても、目の前の素材が手に入るのは非常に嬉しい。
「へっへっへ!! まっ、ソニックイーグルの素材に関しちゃ、アストのお陰なんだけどな」
アストとしてはそういった事をギルドに伝えなくても良いと思っているのだが、ガリアスとしては自分に迫る危機に対し……リスクを背負いながら助けてくれた恩人。
個人として……パーティーとして、そんな恩人の功績を奪うような真似は出来ない。
「直ぐに査定いたしますので、少々お待ちください!!!!!」
受付嬢が数人で査定を行い、結果としてアストは予定していたよりも多くの大金が懐に入り、更に余裕が生まれた。
「……お前ら、さっきまで飯食ってたよな」
「おうよ!!!!」
「エールも結構呑んでたよな?」
「まだまだこれからよ~~~」
(この蟒蛇と吞兵衛たちめ…………ちゃんと金を払ってくれるなら別に良いんだけどさ)
ギルドに戻り、依頼達成の受理と素材の売却を行い、夕方ごろに宴会を行ってから……アストはバー、ミーティアを開いていた。
元々戻って来たその日の夜に店を開く予定だったため、宴会ではエールを呑んでいなかった。
しかしロルバたちは宴会後もアストに付いて行き……そのままバーの椅子に腰を下ろした。
「はぁ~~~、分かった分かった。はい、これがメニュー表だ。料理は…………どうせなら、せっかくソニックイーグルの卵が手に入ったんだし、卵がメインの料理でも食べるか?」
「うむ!! それで頼む!!!!」
ロルバたちがどのカクテルを頼むか悩んでいる間に、アストは自分の分にと残しておいたソニックイーグルの卵を使い、どんな料理を作るか考え……必要な野菜などを取り出していく。
「アスト、決まったぜ!!!」
「はいよ」
四人と依頼を終えたばかりで、他にも客がいないという事で普段通り砕けた口調のまま注文を受け……あっという間に四つのカクテルを作り上げ、提供。
そしてソニックイーグルの卵をメインにした料理を作り始める。
「……アストってさ、バーテンダーと料理人……どっちが本業なの?」
「急にどうした?」
「いや、だってさ……明らかに作り方がプロって言うかさ。女の自信を壊しに来るじゃん」
これまで何度も褒められてきた。
アストとしても、何度も褒められても嬉しさを感じる。
カクテル作りの腕を褒められるのも光栄だが、カクテルに合う料理を作る腕を褒められるのも光栄である。
「そういうつもりは、ないんだがな」
「そんなに手際よく料理してて?」
卵を普通の卵とは比べ物にならないサイズの卵を、専用の容器でかき混ぜ、二品同時に作り上げていく。
「何事も、訓練あるのみだ。俺も、最初から作れたわけじゃない。シーナも、練習し続ければある程度の腕前までは到達出来る、はずだ」
「そりゃ解るんだけどさぁ~~」
「ちまちまとした作業が苦、か?」
「うぐっ……ちょっとお見通しが過ぎない?」
「だっはっは!!!! 女で冒険者をやってる連中は、細かい作業が苦手な奴が多いからな!!!!!」
「うっさいのよ、ガリアス」
悪態を突くものの、割と事実なのでそれ以上は言い返せないシーナ。
「別に俺も、得意だったわけじゃない。ただ興味を持ったから、努力し続けた、だけだ。それと……料理が作れたら、意中の相手が出来た時、落としやすいと思うぞ」
「意中の相手ねぇ。そんなの、今のところ全然いないんだけど」
これに関しては強がりではなく、ただの事実。
同じ冒険者としてパーティーメンバーの野郎たちは頼りになるが、そういう対象としては見れていない。
「俺の経験上、気付いてから頑張っても、遅い場合がある」
それはアスト(錬)の前世の経験も含めての考え。
「金と時間に余裕があるなら、始めておいて、損はない。料理の腕が上がれば、
そういった恋愛以外でも役に立つ場面はあるからな」
「……そういえば、アストと野営した冒険者が、それ以降の野営で食べるご飯に耐えられなくなったって噂を聞いたことがある」
「そうなのか? なら、その人には是非とも料理の腕を磨いてほしいな」
「金と時間に余裕があるなら、ねぇ…………はぁ~~~~~。アストの言う通り、それしかないのかな~~~」
「なにも、料理の腕はシーナ以外の三人が、磨いても構わない。役割分担が出来れば、野営の際も短時間で調理出来るからな」
「「「……」」」
シーナのことを小バカにガリアスも含め、野郎三人も料理などに関しては器用な方ではないため、なんとも言えず……カクテルを呑んで誤魔化すしかなかった。
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アストは四人に計、三品の料理を提供。
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