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ラガスがいないメリルの一日
「・・・・・・よし。さて、これからラガス坊ちゃまを・・・・・・いや、今日から数週間は王都に向かっているのでしたね」
何時もの様にラガス坊ちゃまを起こしに行こうとしましたが、先日王都に向かわれた事を思い出しました。
ラガス坊ちゃまの事ですから自分のから問題に突っ込まないとは思いますが、問題が自身の方向に向かって来れば被弾する前に対処しそうですね。
まぁ、ラガス坊ちゃまの魔弾のアビリティがあれば、そうやって対処しても問題にはならない筈です。
取りあえず朝食を取りましょう。
私は台所へ向かい、同じ侍女たちに挨拶をしてから一緒に朝食を作る。
「自分達のご主人様を起こさないだけで随分と違和感を感じるわね」
「そうですね。昨日寝るまでは解っていましたけど、朝起きると自然とラガス坊ちゃまを起こそうとしていました」
私に話しかけて来たのはクレア様の侍女であるミーシャ。歳は十と私より一つ上。
旦那様の現在実家で生活している子息の侍女である私達の中では最年長です。
「やっぱりメリルもそうだったのね。それにしてもパーティーねぇ・・・・・・少し憧れはあるけど、正直なところ爵位の上下関係とか遠回しの嫌味攻撃合戦とかを考えると面倒の一言なのよね」
「それを否定はしませんが、ミーシャさん。ラガス坊ちゃまと似たような思考になっていますよ」
「・・・・・・それは喜んでいいのか解らないわね。でも、メリルとしてはラガス様の事が心配じゃないの?」
そうですね・・・・・・・・・・・・心配かと聞かれれば物凄く心配です。
無いとは思いますが、もしおバカな貴族の子息がラガス坊ちゃまに喧嘩を売れば、瞬殺は必然でしょう。
相手の貴族がどれだけ英才教育を受けていようと、引き出しと実践の数が違い過ぎます。
でも、ラガス坊ちゃまが自ら問題を起こす事は無い・・・・・・と信じたいですね。
「私はラガス坊ちゃまがパーティー問題を起こさないと思います。我を通す方ですが面倒事は避ける方なので」
「・・・・・・なんか他の場面で問題が起きるかもって言い方ね」
相変わらずミーシャさんはこういった事には鋭いですね。
「何といいますか・・・・・・本当に何となくなんですけど、アリク様とまた決闘をするんじゃないかと思いまして」
「あぁ~~~・・・・・・確かに原因は思い付かないけど、そうなるかもしれないって思っちゃうのは解らなくないわ。まぁ、仮にそうなったとしてもラガス様の圧勝で終わりよ。アリク様がラガス様にメリルを賭けて決闘した日から真面目に訓練しているのは知っているけど、奇跡でも起きない限り万に一つないわ」
ミーシャさん、かなりバッサリとアリク様がラガス坊ちゃまに勝つ確率はゼロと言いましたね。
ただ私も同じ意見ですが。
あの日から真面目に剣の訓練を行い、父親である旦那様からも偶に指南を受けているのも知っている。
ラガス坊ちゃまの様に森の中に入って低ランクのモンスターを倒しているのも知っています。
それでも常識という言葉が全く当てはまらないラガス様には到底敵うとは思いません。
「そうですね。いつも一緒にモンスターを倒している身としてはミーシャさんの言う通り万に一つないかと」
「そうよね・・・・・・ふふふ、今のセリフをアリク様の前で言えば顔を真っ赤にして泣きながらどこかに走って行きそうね。いや~~~~、モテる女は辛いって感じ?」
「からかわないでくださいミーシャさん」
アリク様が私に好意を持っているのは解っています。でもあれは好意というよりは単に自分の好みに合っているだけだと思うんですよね。
「アリク様にメリルさんは勿体無いよね」
「私もそう思う。メリルさんとアリク様じゃ釣り合わない」
隣で思いっきり失礼な事を言う二人はレアード様とセリス様の侍女、ニルナとエルシャ。
そう言ってくれるのは嬉しいのだけれど、あまり言葉に出さない方がいいのに。
まぁ、本人にバレたとしてもこの家では二人も怒られるかもしれないけど、もしアリク様が二人に怒鳴り手を出そうとすればアリク様も怒られるのだけどね。
「あまり大きな声で言う事じゃないのよ」
「確かにそうね。でも・・・・・・もう数年もすればアリク様よりクレア様の方が強くなってる気がするのよね。まぁ、自分が仕える主だからって贔屓目もあるかもしれないけど」
「・・・・・・否定出来ないところが辛いですね」
もしもそれが現実になればアリク様は立ち直れなくなるかもしれませんね。
「まぁ、そんな事は起きない事を期待して出来立ての朝食を食べましょう。ちゃんと食べないと掃除の時に力が出ないぞニルナ、エルシャ」
「「はーーーい」」
・・・・・・・・・・・・今サラッと酷い事言いましたねミーシャさん。
第十二回ファンタジー大賞に応募します。
是非投票をお願いします!
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ラガス坊ちゃまの事ですから自分のから問題に突っ込まないとは思いますが、問題が自身の方向に向かって来れば被弾する前に対処しそうですね。
まぁ、ラガス坊ちゃまの魔弾のアビリティがあれば、そうやって対処しても問題にはならない筈です。
取りあえず朝食を取りましょう。
私は台所へ向かい、同じ侍女たちに挨拶をしてから一緒に朝食を作る。
「自分達のご主人様を起こさないだけで随分と違和感を感じるわね」
「そうですね。昨日寝るまでは解っていましたけど、朝起きると自然とラガス坊ちゃまを起こそうとしていました」
私に話しかけて来たのはクレア様の侍女であるミーシャ。歳は十と私より一つ上。
旦那様の現在実家で生活している子息の侍女である私達の中では最年長です。
「やっぱりメリルもそうだったのね。それにしてもパーティーねぇ・・・・・・少し憧れはあるけど、正直なところ爵位の上下関係とか遠回しの嫌味攻撃合戦とかを考えると面倒の一言なのよね」
「それを否定はしませんが、ミーシャさん。ラガス坊ちゃまと似たような思考になっていますよ」
「・・・・・・それは喜んでいいのか解らないわね。でも、メリルとしてはラガス様の事が心配じゃないの?」
そうですね・・・・・・・・・・・・心配かと聞かれれば物凄く心配です。
無いとは思いますが、もしおバカな貴族の子息がラガス坊ちゃまに喧嘩を売れば、瞬殺は必然でしょう。
相手の貴族がどれだけ英才教育を受けていようと、引き出しと実践の数が違い過ぎます。
でも、ラガス坊ちゃまが自ら問題を起こす事は無い・・・・・・と信じたいですね。
「私はラガス坊ちゃまがパーティー問題を起こさないと思います。我を通す方ですが面倒事は避ける方なので」
「・・・・・・なんか他の場面で問題が起きるかもって言い方ね」
相変わらずミーシャさんはこういった事には鋭いですね。
「何といいますか・・・・・・本当に何となくなんですけど、アリク様とまた決闘をするんじゃないかと思いまして」
「あぁ~~~・・・・・・確かに原因は思い付かないけど、そうなるかもしれないって思っちゃうのは解らなくないわ。まぁ、仮にそうなったとしてもラガス様の圧勝で終わりよ。アリク様がラガス様にメリルを賭けて決闘した日から真面目に訓練しているのは知っているけど、奇跡でも起きない限り万に一つないわ」
ミーシャさん、かなりバッサリとアリク様がラガス坊ちゃまに勝つ確率はゼロと言いましたね。
ただ私も同じ意見ですが。
あの日から真面目に剣の訓練を行い、父親である旦那様からも偶に指南を受けているのも知っている。
ラガス坊ちゃまの様に森の中に入って低ランクのモンスターを倒しているのも知っています。
それでも常識という言葉が全く当てはまらないラガス様には到底敵うとは思いません。
「そうですね。いつも一緒にモンスターを倒している身としてはミーシャさんの言う通り万に一つないかと」
「そうよね・・・・・・ふふふ、今のセリフをアリク様の前で言えば顔を真っ赤にして泣きながらどこかに走って行きそうね。いや~~~~、モテる女は辛いって感じ?」
「からかわないでくださいミーシャさん」
アリク様が私に好意を持っているのは解っています。でもあれは好意というよりは単に自分の好みに合っているだけだと思うんですよね。
「アリク様にメリルさんは勿体無いよね」
「私もそう思う。メリルさんとアリク様じゃ釣り合わない」
隣で思いっきり失礼な事を言う二人はレアード様とセリス様の侍女、ニルナとエルシャ。
そう言ってくれるのは嬉しいのだけれど、あまり言葉に出さない方がいいのに。
まぁ、本人にバレたとしてもこの家では二人も怒られるかもしれないけど、もしアリク様が二人に怒鳴り手を出そうとすればアリク様も怒られるのだけどね。
「あまり大きな声で言う事じゃないのよ」
「確かにそうね。でも・・・・・・もう数年もすればアリク様よりクレア様の方が強くなってる気がするのよね。まぁ、自分が仕える主だからって贔屓目もあるかもしれないけど」
「・・・・・・否定出来ないところが辛いですね」
もしもそれが現実になればアリク様は立ち直れなくなるかもしれませんね。
「まぁ、そんな事は起きない事を期待して出来立ての朝食を食べましょう。ちゃんと食べないと掃除の時に力が出ないぞニルナ、エルシャ」
「「はーーーい」」
・・・・・・・・・・・・今サラッと酷い事言いましたねミーシャさん。
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