万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

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経験値が違う

「……ヴィーネ先生、いくら教師でも生徒の秘密を探るのは良くないと思いますよ」

「ふふふ、確かにそうね。でも仕方ないのよ。錬金術師の性ってところかしら。けれど、ラガス君が何かを隠していると分かっただけでも儲けものね」

「そうですか」

教えたところでどうこうなるとは……あまり思えない。
でも、あんまり絡まれるのも嫌だからな。

「もしかしたら……どこかでヴィーネ先生が知るかもしれませんよ」

「あら、そこまで言って良いのかしら?」

「ハンターを引退したらのんびりと自作品を売って暮らそうかと思ってるんで」

「ラガス君なら教師も向いてると思うのだけど、引退したら学校の先生にでもなってみない?」

俺が教師、ねぇ……普通に似合わない気がする。

「遠慮しておきます。ただ、生徒の自尊心を壊す時は臨時で雇ってくれても良いですよ」

「確かにラガス君は魔法使い泣かせだものね。先生たちの中にも貴族思考の人が少しいるけど、その人達もラガス君の事を認めていたわ」

貴族思考……魔法こそが最強だって思ってる人達か?

まぁ、認めてくれているのなら問題無いけど。

「俺は他の生徒と比べて経験値は多いですからね。後は……少ない手札でどう戦うかを考えてるんで」

正確には、一つの手札をどうやって数を増やすかだけど。

「本当に不思議な子ね。その歳でそこまで強くて錬金術の才もある。あっ、因みにこの手甲は評価に大きく加点させてもらうわ。この時期に生徒が出してくる作品は大概がポーションの類なのよ。それも材料は良い物を使ってるけど結果が伴っていない作品が殆ど」

「……少しでも良い作品を見せて気に入られようとしてるんじゃないですか?」

「実力が伴っていない不良作品を造っても使われた素材が可哀そうなだけよ。それに、中には明らかにその子が造れないレベルの作品を提出して良い評価を得ようとした馬鹿な子もいたわ」

た、確かに馬鹿だ。実技のテストは先生の前で行うんだからその時に自分の実力を知られてしまうってのに。

「というか、それならなんで俺の作品は疑わなかったんですか?」

「魔弾がエースの手札の生徒の作品を疑うなって方が無理な話よ。見せて来た作品も予想外のものだったし。でも……そうね、一応ここでポーションでも造って貰いましょうか」

なんで教室に簡易の制作器具があるのかはツッコまないでおこう。薬草が置いてあることも。

薬草から成分を抽出して、真水と混ぜ合わせる。
大して難しい作業では無いけど、この混ぜる作業によって結果が変わってくるんだよな。後、しっかりと薬草の成分を完全に搾り取れてるかどうか。

「・・・・・・出来ました」

「今、サラッと水を出したわね」

「先生達なら既に気付いてるんでしょう。俺の魔弾はただの魔弾じゃないと。それで、どうですか俺のポーションは」

「……流石ね。店で売っても良いレベルよ。出来としては・・・・・・中級のハンターに売っても良いかしら?」

ほほぉ~~~。ポーションを造るのはそんな得意じゃ無かったが、多少は成長してるみたいだな。
でも、ヴィーネ先生の顔を見る限り中級のハンターに売るのはギリギリのラインみたいだ。

「ハンターを引退した後、個人で店を持っても良いんじゃないかしら」

「考えてみます。それでは、失礼します」

「ええ。良い作品が見れたらまた見せてね」

だからその童貞を殺すような笑みを止めろっての。

SIDE ヴィーネ

「……属性魔法のアビリティが使えない。それを補える十分な才能ね」

このポーション、確かにあの子の歳を考えれば凄いのだけど、錬金術師全体を見ればそこまで突出したものでは無い。

でも……あまりにも慣れている。そして造るスピードが速過ぎる。

「あの手甲もそうだけど、錬金術のセンスと才能は確実にある。それと、戦いと同じく経験値も多い」

異常な程に慣れている。
あのスピードでポーションを造れる現役の錬金術師でも中々いない。

「できれば、早くラガス君が造った魔道具を見たいわね」
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