万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

文字の大きさ
240 / 1,103

俺が仕留める

しおりを挟む
「ラガス坊ちゃま、無いとは思いますが万が一に気を付けてください」

「俺も同じ意見です。今回の対戦相手は良くない噂を多く持つ生徒っす」

「らしいな。万が一が起こらない様にしっかりとぶっ飛ばしてくる」

メリルから説明を受け、その翌日から今まで少しだけ情報を集めたけど、どうやら中々にシュラの言う通りよろしく無い噂が多い人物だった。

ヤークチュ・ドークか……別に、顔はそこまで悪党づらって人物では無かったけど、人は見かけによらないしな。

二人と別れ、選抜戦を行うリングへと向かう。
入り口を出ると、既に観客席でスタンバっていた生徒達が俺の入場に対して騒ぎ始める。

半分ぐらいは俺を応援する声が聞こえる。いや~~~有難い事だね。
最初の頃とは大違いだ。別にアウェイな空気でも問題無く戦えるけど、やっぱり自分が応援されるのは嬉しいからね。

ただ、残り半分は負けてしまえという罵倒が多い。
俺が基本属性の魔法アビリティを使えない事は既に全生徒が知っている。

貴族は基本属性の魔法アビリティを使えてこそ貴族。
そんな意識が染みついているのか、どうも俺を目の敵にしている。

まっ、俺はどんな相手にも素手か魔弾か長剣を使って倒すだけだからな。
ジークには音魔法のイリュージョンボイスを使ったけど、あれはその時限りで他の選抜戦では一切使っていない。

さて……最後の選抜戦の相手の登場だ。

ヤークチュ・ドークが入り口から現れると、俺を罵倒していた連中が一斉に応援……と言って良いのか?
多分良いんだろうな。ちょっと内容が過激な気がするけど。
実力は中の上であるらしいので、他の生徒達もワンチャンあると思うんだろう。

「……悪いけど、調べさせてもらうぜ」

バレない様に小声で呟き、狼竜眼を使用して鑑定を行う。

さてさて、どんな魔道具を・・・・・・おぉ~~~~~。な・る・ほ・どーーーー。
まさかそういう手で攻めてくるとはなぁ~~。

こいつ、本当に俺を倒す……いや、殺す事しか頭に無いのか?

「お前みたいな偽物は、あの人の隣に立つ者として相応しく無いんだよ」

「そうか。ただ、お前の意見なんてどうでも良い。お前に認められなくても、セルシアが俺のパートナーである事に変わりは無いからな」

「貴族として当然の事が出来ないお前が相応しい訳が無いだろう。あんなのは何かの間違いに決まってる!!!」

おーおー、国のルールを真っ向から否定するな。
まっ、こういう奴は選抜戦で戦った相手に何人もいたし、ちょっと聞き飽きた。

でも、こうも国のルールに反抗的な態度を取る奴がいても、処罰が下らない。
だから言うのは別に大丈夫なんだろうな。実際に行動に移せばアウトらしいけど。

「お前と同じような事を言ってきた奴らは全員俺に倒されてきた訳だけど……そいつらとお前は大して変わらんだろ」

今現時点のこいつの状態を考えれば違うんだけどな。

「はっ、精々奢っていると良い。その傲慢、俺が打ち砕いてやる」

「・・・・・・君っ! ……はぁーーーー、分かった。なら任せるよ」

審判の教師が俺が知った結果と同じ内容に至ったらしく、ヤークチュ・ドークに声を掛けようとするがそれを手を前に出して止める。

そんな事をしても自分は問題無く倒せるので安心してくださいと目で伝えた。
それが教師にも伝わったようで、小声で俺の任せてくれた。

「それでは、お互い悔いが残らない様に・・・・・・始め!!!!」

教師が選抜戦の合図を行った瞬間、ヤークチュ・ドークは身体強化のアビリティを発動し、体に魔力を纏ってされに強化する。

ただ、明らかにそれだけではない効果が発動されている。

「お前は、ギブアップしても許さない。完膚なきまでに潰してやるよ」

「おいおい、そんな堂々とルール違反しますよ発言をするとか……やっぱりお前、馬鹿だな」

ヤークチュ・ドークには強化魔法が付与されていた。
おそらく、時間差で発動するように他者に使用して貰ったのだろう。

当然、これは反則だ。
遠目から見ている観客達では眼が優れている者以外は気付かない。
ただ、審判である教師は気付いており、自分が感じていた嫌な予感が当たってしまったようで大きくため息をついている。

でも……こいつのルール違反はそれだけじゃない。

「馬鹿で馬鹿で……性根が腐ってる」

こいつは、麻薬を使ってドーピングを行っている。
その証拠に目が若干血走り始めている。

強化魔法を同じ効果を持つ液体はあるが、それは違法な物で無く、使用しても目が血走る事も副作用も無い。

「本当に・・・・・・救えない屑馬鹿だな」

「黙れえええええええええ!!!!」
しおりを挟む
感想 128

あなたにおすすめの小説

腹違いの妹にすべてを奪われた薄幸の令嬢が、義理の母に殴られた瞬間、前世のインテリヤクザなおっさんがぶちギレた場合。

灯乃
ファンタジー
十二歳のときに母が病で亡くなった途端、父は後妻と一歳年下の妹を新たな『家族』として迎え入れた。 彼らの築く『家族』の輪から弾き出されたアニエスは、ある日義母の私室に呼び出され――。 タイトル通りのおっさんコメディーです。

婚約破棄で悪役令嬢を辞めたので、今日から素で生きます。

黒猫かの
恋愛
「エリー・オルブライト! 貴様との婚約を破棄する!」 豪華絢爛な夜会で、ウィルフレッド王子から突きつけられた非情な宣告。 しかし、公爵令嬢エリーの心境は……「よっしゃあ! やっと喋れるわ!!」だった。

史上最強魔導士の弟子になった私は、魔導の道を極めます

白い彗星
ファンタジー
魔力の溢れる世界。記憶を失っていた少女は、最強魔導士に弟子入りをする! いずれ師匠を超える魔導士になると豪語する少女は、魔導を極めるため魔導学園へと入学する。様々な出会いが、少女を満たしていく。 しかし、平穏な学園生活を望む彼女の気持ちとは裏腹に様々な事件に巻き込まれて…!? 初めて出会う種族、友達、そして転生者。 思わぬ出会いの数々が、彼女を高みへと導いていく。 その中で明かされていく、少女の謎とは……? 果たして彼女は、師匠をも超える魔導士になれるのか!? 最強の魔導士を目指す少女の、青春学園ファンタジーここに開幕! 毎日更新継続中です。ほのぼの学園系の中にシリアスもあるよ! 小説家になろう、ノベルピア、カクヨムでも連載しています!

【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました

いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。 子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。 「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」 冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。 しかし、マリエールには秘密があった。 ――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。 未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。 「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。 物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立! 数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。 さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。 一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて―― 「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」 これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、 ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー! ※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。

なぜ、私に関係あるのかしら?

シエル
ファンタジー
「初めまして、アシュフォード公爵家一女、セシリア・アシュフォードと申します」 彼女は、つい先日までこの国の王太子殿下の婚約者だった。 そして今日、このトレヴァント辺境伯家へと嫁いできた。 「…レオンハルト・トレヴァントだ」 非道にも自らの実妹を長年にわたり虐げ、婚約者以外の男との不適切な関係を理由に、王太子妃に不適格とされ、貴族学院の卒業式で婚約破棄を宣告された。 そして、新たな婚約者として、その妹が王太子本人から指名されたのだった。 「私は君と夫婦になるつもりはないし、辺境伯夫人として扱うこともない」 この判断によって、どうなるかなども考えずに… ※ 中世ヨーロッパ風の世界観です。 ※ ご都合主義ですので、ご了承下さい、 ※ 画像はAIにて作成しております

余命半年の僕は、君を英雄にするために「裏切り者」の汚名を着る

深渡 ケイ
ファンタジー
魔力を持たない少年アルトは、ある日、残酷な未来を知ってしまう。 最愛の幼馴染であり「勇者」であるレナが、半年後に味方の裏切りによって惨殺される未来を。 未来を変える代償として、半年で全身が石化して死ぬ呪いを受けたアルトは、残された命をかけた孤独な決断を下す。 「僕が最悪の裏切り者となって、彼女を救う礎になろう」 卓越した頭脳で、冷徹な「悪の参謀」を演じるアルト。彼の真意を知らないレナは、彼を軽蔑し、やがて憎悪の刃を向ける。 石化していく体に走る激痛と、愛する人に憎まれる絶望。それでも彼は、仮面の下で血の涙を流しながら、彼女を英雄にするための完璧なシナリオを紡ぎ続ける。 これは、誰よりも彼女の幸せを願った少年が、世界一の嫌われ者として死んでいく、至高の献身の物語。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

莫大な遺産を相続したら異世界でスローライフを楽しむ

翔千
ファンタジー
小鳥遊 紅音は働く28歳OL 十八歳の時に両親を事故で亡くし、引き取り手がなく天涯孤独に。 高校卒業後就職し、仕事に明け暮れる日々。 そんなある日、1人の弁護士が紅音の元を訪ねて来た。 要件は、紅音の母方の曾祖叔父が亡くなったと言うものだった。 曾祖叔父は若い頃に単身外国で会社を立ち上げ生涯独身を貫いき、血縁者が紅音だけだと知り、曾祖叔父の遺産を一部を紅音に譲ると遺言を遺した。 その額なんと、50億円。 あまりの巨額に驚くがなんとか手続きを終える事が出来たが、巨額な遺産の事を何処からか聞きつけ、金の無心に来る輩が次々に紅音の元を訪れ、疲弊した紅音は、誰も知らない土地で一人暮らしをすると決意。 だが、引っ越しを決めた直後、突然、異世界に召喚されてしまった。 だが、持っていた遺産はそのまま異世界でも使えたので、遺産を使って、スローライフを楽しむことにしました。

処理中です...