万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

文字の大きさ
241 / 1,133

殺す覚悟があるなら、殺される覚悟はあるのか?

俺の挑発に対して完全にブチ切れたであろうヤークチュ・ドークは構えもクソも無く、ただただ全力で殴り掛かって来た。

確かに強化魔法を付与されたのと薬物を使用したお陰だろうが、予想していたスピードよりも速い。

それに加えて身体強化のアビリティも使用・・・・・・相手が並の生徒であれば瞬殺もあっただろうな。
でも、それぐらいの速さなら目が慣れ過ぎている。

こちらも身体強化のアビリティを使い、闘気を体に纏う。

「テレフォンパンチだな。そんな力任せのパンチじゃ俺には効かないぞ」

「なっ!!!??? ふ、ふざけるなッーーーーーー!!!!!」

ヤークチュ・ドークが放った右ストレート擬き? を俺は左手で受け止めた。
その事実が気に入らなかったのか、そのまま力で押し込もうとするが正直意味が無い。

元々素の力が違うからな。
強化魔法と薬物の使用と、身体強化のアビリティを重ねて使用したヤークチュ・ドークと、身体強化のアビリティと闘気で強化した俺を比べれば俺の方がそのステータスも上だ。

というか、俺が基本属性の魔法アビリティを持っておらず貴族らしくないって言うなら、魔法を使って俺を倒そうとしろよ。

まぁ、それこそ魔弾や体術で瞬殺だけどさ。

「残念無念ってやつだな」

「ごふッ!!!」

右腕だけで俺を押し込もうとしてきたので、完全にがら空きだった腹に目がけて拳をぶち込む。
するとヤークチュ・ドークの体はくの字に曲がり、右腕の力が抜ける。

「もういっちょ」

「がはッ!!??」

体が少し浮いたところを狙って左足で殴った個所と同じところを蹴りつけた。
先程以上に体がくの字に曲がりながら後方吹っ飛ぶ。

場外に飛ばず、ワンバウンドで済んだ。
しかしそこそこ効いたらしく、起き上がるまでに多少に時間が掛かった。

「ふ、ふざけるなよ。この、俺が……お前みたいな、低能に負ける筈が、無いんだよ!!」

「この俺がってさ……別にお前、素の状態でも大して強く無いだろ」

遠慮無い言葉だと解っている。
ただ、言わずにはいられなかった。

だってさ……確かに反則を行ったお陰で他の生徒と比べれば頭一つ抜けたなってスピードとパワーだったよ。
でも、全く……もしくは殆ど体術の訓練を行ってこなかったのがさっきの動きだけで解る。

俺に基本属性の魔法アビリティを使えないから云々と言っていたが、武器も持ってないし魔法で戦うのが基本スタイルだと思う。

子供の喧嘩じゃ……いや、年齢を考えればまだまだ子供か。
でもお互いにそこまで戦いに関してド素人って訳でも無いんだか、技術無しのゴリ押しが通じない事ぐらい解かると思うんだけどなぁ~~~。

「・・・・・・殺す、完全に息の根を止めてやる」

「……ふ~~~~~ん、そういう事言うんだ。というか言っちゃったね」

死ねとか殺すとか、そういう事を口に出す人間は多いだろう。
でも俺らの世代でその言葉に足して言葉と同様の感情をもって口に出す人はそうそういない。

だけど、ヤークチュ・ドークはそれを完全な殺意を込めて俺に言った。

あれ……なんだっけ、なんかのアニメの目の能力が凄そうな主人公が似たような言葉を言ってた気がする。
殺すのは、殺される覚悟が出来てる奴だけだって。

まぁ……殆ど殺し合いなんてしたことが無いような奴にそんな事を求めるのは無茶だろうけど、殺そうとするなら逆に自分が殺されるかもしれないって事ぐらい解かるよな?

別にヤークチュ・ドークが俺より遥か上の実力を持っている訳じゃ無い、だからあいつが狩人って立場でも無い。

「なら、俺もお前を殺してやるよ」

感情的にならないとその目に殺意を宿せないヤークチュ・ドークと違い、俺は自分の意志で自在に殺意を放てる。

「ッ! な、あぁ……」

「どうやら、殺したい衝動があっても、殺される覚悟は無かったみたいだな」

獣魔法、ラビットフットを使って俺はヤークチュ・ドークとの距離を一瞬で詰める。
その速さに、ヤークチュ・ドークは完全に反応出来ていなかった。

「終わりだ、ゴミカス」

拳だと流石に腹を貫きかねないので、掌で思いっきりヤークチュ・ドークの腹を突き押した。
感想 128

あなたにおすすめの小説

英雄将軍の隠し子は、軍学校で『普通』に暮らしたい。~でも前世の戦術知識がチートすぎて、気付けば帝国の影の支配者になっていました~

ヒミヤデリュージョン
ファンタジー
帝国辺境でただ静かに生き延びたいだけの少年・ヴァン。 彼に正義感はない。あるのは、母が遺したノートに記された、物理法則を応用した「高圧魔力」の理論と、徹底した費用対効果至上主義だけだ。 敵国三千の精鋭が灰燼城に迫る絶望的状況。ヴァンは剣を振るわず、心理戦と補給線攪乱だけで、たった三日で敵軍を撤退させる。 この効率的すぎる勝利は帝国の中枢に届き、彼は最高峰の帝国軍事学院への招待状を手に入れる。 「英雄になりたいわけじゃない。ただ、母の死の真相と父の秘密を知るため、生き残らなきゃならないだけだ」 無口最強の仮面メイド・シンカク、命を取引に差し出した狼耳少女・アイリ。彼は常にコスパの高い道を選び、母の遺したノートの謎、そして生まれて一度も会ったことのない父・帝国大元帥のいる帝都の闇へと踏み込んでいく。 正義も英雄も、損をするなら意味がない。合理主義が英雄譚を侵食していく、反英雄ミリタリー学園ファンタジー。

第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。

黒ハット
ファンタジー
 前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。  

異世界転生ファミリー

くろねこ教授
ファンタジー
辺境のとある家族。その一家には秘密があった?! 辺境の村に住む何の変哲もないマーティン一家。 アリス・マーティンは美人で料理が旨い主婦。 アーサーは元腕利きの冒険者、村の自警団のリーダー格で頼れる男。 長男のナイトはクールで賢い美少年。 ソフィアは産まれて一年の赤ん坊。 何の不思議もない家族と思われたが…… 彼等には実は他人に知られる訳にはいかない秘密があったのだ。

何もしなかっただけです

希臘楽園
ファンタジー
公爵令嬢であり王太子の婚約者であった私は、「地味だ」という理由で婚約を破棄され、王宮を去った。 それまで私が担っていた役目を、誰も知らないまま。 ――ただ何もしなくなっただけで、すべては静かに崩れていく。 AIに書かせてみた第14弾は、「追放ざまぁ」系の短編。

冷遇された第七皇子はいずれぎゃふんと言わせたい! 赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていました

taki210
ファンタジー
旧題:娼婦の子供と冷遇された第七皇子、赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていた件 『穢らわしい娼婦の子供』 『ロクに魔法も使えない出来損ない』 『皇帝になれない無能皇子』 皇帝ガレスと娼婦ソーニャの間に生まれた第七皇子ルクスは、魔力が少ないからという理由で無能皇子と呼ばれ冷遇されていた。 だが実はルクスの中身は転生者であり、自分と母親の身を守るために、ルクスは魔法を極めることに。 毎日人知れず死に物狂いの努力を続けた結果、ルクスの体内魔力量は拡張されていき、魔法の威力もどんどん向上していき…… 『なんだあの威力の魔法は…?』 『モンスターの群れをたった一人で壊滅させただと…?』 『どうやってあの年齢であの強さを手に入れたんだ…?』 『あいつを無能皇子と呼んだ奴はとんだ大間抜けだ…』 そして気がつけば周囲を畏怖させてしまうほどの魔法使いの逸材へと成長していたのだった。

スーパーのビニール袋で竜を保護した

チー牛Y
ファンタジー
竜は、災害指定生物。 見つけ次第、討伐――のはずだった。 だが俺の前に現れたのは、 震える子竜と、役立たず扱いされたスキル―― 「スーパーのビニール袋」。 剣でも炎でもない。 シャカシャカ鳴る、ただの袋。 なのにその袋は、なぜか竜を落ち着かせる。 討伐か、保護か。 世界の常識と、ひとりの男の常識が衝突する。 これは―― ビニール袋から始まる、異世界保護ファンタジー。

42歳メジャーリーガー、異世界に転生。チートは無いけど、魔法と元日本最高級の豪速球で無双したいと思います。

町島航太
ファンタジー
 かつて日本最強投手と持て囃され、MLBでも大活躍した佐久間隼人。  しかし、老化による衰えと3度の靭帯損傷により、引退を余儀なくされてしまう。  失意の中、歩いていると球団の熱狂的ファンからポストシーズンに行けなかった理由と決めつけられ、刺し殺されてしまう。  だが、目を再び開くと、魔法が存在する世界『異世界』に転生していた。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。