352 / 1,104
過去には何もない
しおりを挟む
『ラガスの友達はみんな強いんだね』
『そうだな。みんな才能があって、努力を重ねてきた三人だからな』
超小型になったルーフェイスは肉を挟んだサンドイッチを食べながらも三人の実力をある程度把握してるんだろうな。
三人の実力は同年代の生徒と比べれば頭一つ抜けている。
ロッソ学園の生徒の中でも上位に入る実力を持っている……と俺は思っている。
三人が有頂天になって努力を怠るようにも思えないしな。
「ラガスだったらやっぱり何回かそういう騒ぎに巻き込まれたよな」
「断定するなよ。まぁ、実際は決闘にまで発展したり……俺の事を異様に敵視している相手と戦ったりもしたな」
「そういえば、フレイア女学院の生徒に凄い恨まれていたわよね。もしかして過去に何か関わったことがあったの?」
イーリスの事か……確かにそうとう恨まれて妬まれてたよな。
今でもその感情が完全に消えているとは思えないけど、初対面のあいつはマジで俺のことを殺す気満々だった。
アサルトタイガーファングとか、放った対象が俺じゃなかったら大怪我を負うのは当然として、最悪殺していた可能性だってあった。
「特に無かったよ。俺は貴族のパーティーとかに興味が無かったからな。恨まれ絡まれたのはセルシアがパートナーになったからだ」
「身分的な問題で妬む相手が多いという訳ね」
「そうなんだよ。俺としては子供のうちは爵位を継いでる訳でもなく、何か大きい功績を得た訳でもないんだからそういった差で妬むのはおかしいと思ってるんだけどな」
貴族の子供だから戦闘や魔法の才能が上ってのは確かだけど、結果的にはそこまで変わらない実力になる……と思ってる。
それに子供という事件で平民が住みやすい環境を作ったり、少しでも役立とう結果を積み重ねている訳でもない。
そんな奴らをどう敬えば良いんだって話だ。
「でも、結果的にはボコボコにしたじゃない」
「ぼ、ボコボコって……そんな殴って蹴って潰してはいないだろ」
「そうだったかしら? けどあの氷の虎……アサルトタイガーファングだったかしら。あれはおそらくあの子が出せる最強の攻撃魔法でしょ」
「だった思うぞ、セルシアと戦った時もあれ以上に強い魔法は使ってなかったし」
「そんな自分が自信を持って放つ魔法をことごとく破壊したのだから、プライドも一緒に粉々に破壊されてる筈よ」
そ、それは否定出来ないな。
ただ俺としては別に機嫌を取る様な相手じゃない……というか家の当主からは好意的な態度をとられてるし、プライドや心が粉々に砕けようがどうでも良い。
セルシアと戦った後はそれなりに良い顔になってたからそこら辺は修復されてるだろう。
「向こうも公爵家の令嬢だ。一回や二回の敗北で再起不能にはならねぇよ」
「そうかもしれないわね……けれど、アサルトタイガーファングを破壊したのには本当に驚かされたわ」
「わ、私も! あれは本当に驚いた。だって、完全なアサルトタイガーファングじゃなくても氷の強度は相当高い筈だよね。それを声と拳一つで割っちゃうなんて……普通は無理だと思うよ」
「それはあれだ。俺は他の子供達よりも早く訓練を始め、楽しく夢中に重ねていったからだ」
振り返っても訓練が辛い、苦しい、止めたいと思ったことは本当に無い。
そういった部分も他の子供との実力が開く要因になっている。
にしても観客達にはあの光景が一番衝撃的に映っていたのか……他の戦いもそれなりに見応えはあっただろうけど、驚きという一点に関してはアサルトタイガーファングを気合一閃っと正拳突きで破ったのが強く残ってるみたいだな。
「俺もあんな感じで魔法をぶっ壊せたらな……やっぱり魔力をスムーズに纏わせるようになるのが近道か?」
「……人にもよるが、一般的にはそこが近道だろうな。俺は魔弾が得意だから魔弾で撃ち落とすのが手っ取り早いけど」
「それは多分今のところラガスだけよ」
そうか? 魔力の総量によっては俺より威力の高い魔弾を撃つ奴なんていくらでもいると思うが……そもそも魔弾で落とす、潰すなんて考えないか。
あっ、そういえば一つ聞き忘れてたな。
『そうだな。みんな才能があって、努力を重ねてきた三人だからな』
超小型になったルーフェイスは肉を挟んだサンドイッチを食べながらも三人の実力をある程度把握してるんだろうな。
三人の実力は同年代の生徒と比べれば頭一つ抜けている。
ロッソ学園の生徒の中でも上位に入る実力を持っている……と俺は思っている。
三人が有頂天になって努力を怠るようにも思えないしな。
「ラガスだったらやっぱり何回かそういう騒ぎに巻き込まれたよな」
「断定するなよ。まぁ、実際は決闘にまで発展したり……俺の事を異様に敵視している相手と戦ったりもしたな」
「そういえば、フレイア女学院の生徒に凄い恨まれていたわよね。もしかして過去に何か関わったことがあったの?」
イーリスの事か……確かにそうとう恨まれて妬まれてたよな。
今でもその感情が完全に消えているとは思えないけど、初対面のあいつはマジで俺のことを殺す気満々だった。
アサルトタイガーファングとか、放った対象が俺じゃなかったら大怪我を負うのは当然として、最悪殺していた可能性だってあった。
「特に無かったよ。俺は貴族のパーティーとかに興味が無かったからな。恨まれ絡まれたのはセルシアがパートナーになったからだ」
「身分的な問題で妬む相手が多いという訳ね」
「そうなんだよ。俺としては子供のうちは爵位を継いでる訳でもなく、何か大きい功績を得た訳でもないんだからそういった差で妬むのはおかしいと思ってるんだけどな」
貴族の子供だから戦闘や魔法の才能が上ってのは確かだけど、結果的にはそこまで変わらない実力になる……と思ってる。
それに子供という事件で平民が住みやすい環境を作ったり、少しでも役立とう結果を積み重ねている訳でもない。
そんな奴らをどう敬えば良いんだって話だ。
「でも、結果的にはボコボコにしたじゃない」
「ぼ、ボコボコって……そんな殴って蹴って潰してはいないだろ」
「そうだったかしら? けどあの氷の虎……アサルトタイガーファングだったかしら。あれはおそらくあの子が出せる最強の攻撃魔法でしょ」
「だった思うぞ、セルシアと戦った時もあれ以上に強い魔法は使ってなかったし」
「そんな自分が自信を持って放つ魔法をことごとく破壊したのだから、プライドも一緒に粉々に破壊されてる筈よ」
そ、それは否定出来ないな。
ただ俺としては別に機嫌を取る様な相手じゃない……というか家の当主からは好意的な態度をとられてるし、プライドや心が粉々に砕けようがどうでも良い。
セルシアと戦った後はそれなりに良い顔になってたからそこら辺は修復されてるだろう。
「向こうも公爵家の令嬢だ。一回や二回の敗北で再起不能にはならねぇよ」
「そうかもしれないわね……けれど、アサルトタイガーファングを破壊したのには本当に驚かされたわ」
「わ、私も! あれは本当に驚いた。だって、完全なアサルトタイガーファングじゃなくても氷の強度は相当高い筈だよね。それを声と拳一つで割っちゃうなんて……普通は無理だと思うよ」
「それはあれだ。俺は他の子供達よりも早く訓練を始め、楽しく夢中に重ねていったからだ」
振り返っても訓練が辛い、苦しい、止めたいと思ったことは本当に無い。
そういった部分も他の子供との実力が開く要因になっている。
にしても観客達にはあの光景が一番衝撃的に映っていたのか……他の戦いもそれなりに見応えはあっただろうけど、驚きという一点に関してはアサルトタイガーファングを気合一閃っと正拳突きで破ったのが強く残ってるみたいだな。
「俺もあんな感じで魔法をぶっ壊せたらな……やっぱり魔力をスムーズに纏わせるようになるのが近道か?」
「……人にもよるが、一般的にはそこが近道だろうな。俺は魔弾が得意だから魔弾で撃ち落とすのが手っ取り早いけど」
「それは多分今のところラガスだけよ」
そうか? 魔力の総量によっては俺より威力の高い魔弾を撃つ奴なんていくらでもいると思うが……そもそも魔弾で落とす、潰すなんて考えないか。
あっ、そういえば一つ聞き忘れてたな。
115
あなたにおすすめの小説
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
素材採取家の異世界旅行記
木乃子増緒
ファンタジー
28歳会社員、ある日突然死にました。謎の青年にとある惑星へと転生させられ、溢れんばかりの能力を便利に使って地味に旅をするお話です。主人公最強だけど最強だと気づいていない。
可愛い女子がやたら出てくるお話ではありません。ハーレムしません。恋愛要素一切ありません。
個性的な仲間と共に素材採取をしながら旅を続ける青年の異世界暮らし。たまーに戦っています。
このお話はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。
裏話やネタバレはついったーにて。たまにぼやいております。
この度アルファポリスより書籍化致しました。
書籍化部分はレンタルしております。
転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。
不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。
14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました
okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。
魔力ゼロの英雄の娘と魔族の秘密
藤原遊
ファンタジー
魔法が支配する世界で、魔力を持たない少女アリア・マーウェラ。彼女は、かつて街を守るために命を落とした英雄的冒険者の両親を持ちながら、その体質ゆえに魔法を使えず、魔道具すら扱えない。しかし、彼女は圧倒的な身体能力と戦闘センスを武器に、ギルドでソロ冒険者として活動していた。街の人々やギルド仲間からは「英雄の娘」として大切にされつつも、「魔力を捨てて進化した次世代型脳筋剣士」と妙な評価を受けている。
そんなある日、アリアは山中で倒れていた謎の魔法使いイアンを助ける。彼は並外れた魔法の才能を持ちながら、孤独な影を背負っていた。やがて二人は冒険の中で信頼を深め、街を脅かす魔王復活を阻止するため、「カギ」を探す旅に出る。
しかしイアンには秘密があった。彼は魔族と人間の混血であり、魔王軍四天王の血を引いていたのだ。その事実が明らかになったとき、アリアは「どんな過去があっても、イアンはイアンだよ」と笑顔で受け入れる。
過去に囚われたイアンと、前を向いて進むアリア。二人の絆が、世界を揺るがす冒険の行方を決める――。シリアスとギャグが織り交ざる、剣と魔法の冒険譚!
病弱が転生 ~やっぱり体力は無いけれど知識だけは豊富です~
於田縫紀
ファンタジー
ここは魔法がある世界。ただし各人がそれぞれ遺伝で受け継いだ魔法や日常生活に使える魔法を持っている。商家の次男に生まれた俺が受け継いだのは鑑定魔法、商売で使うにはいいが今一つさえない魔法だ。
しかし流行風邪で寝込んだ俺は前世の記憶を思い出す。病弱で病院からほとんど出る事無く日々を送っていた頃の記憶と、動けないかわりにネットや読書で知識を詰め込んだ知識を。
そしてある日、白い花を見て鑑定した事で、俺は前世の知識を使ってお金を稼げそうな事に気付いた。ならば今のぱっとしない暮らしをもっと豊かにしよう。俺は親友のシンハ君と挑戦を開始した。
対人戦闘ほぼ無し、知識チート系学園ものです。
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる