万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

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結局は、考えるだけ無駄

「とにかく、お前らはそれ以上暗い顔をするな。別にもう会えないって訳じゃないんだ」

死なない限り、会えなくなるわけじゃない。
キリアさんとルーンはセルシアの従者という職を降りるだけであって、ロウレット家の使用人という職から降りはしない……だった筈。

ハンターになってから、ずっと実家に帰らない、なんてことはない。
偶に俺の実家に帰るし、セルシアの実家にも帰る。

その時に会って、今までの経験とかを話せば良い。

「俺たちがハンターになる。その道は変わらないんだ。別れてまた会う時、仮にセルシアが死んだりしてたら、それこそ会える状況でも会えなくなるだろ」

「それはそうですが……ラガス坊ちゃま。それはラガス坊ちゃまも同じではありませんか?」

「はっはっは! 確かにそうだな。とにかく、二人はお前たちにそういう部分を任せたんだろ。それなら、しっかり応えてやれよ」

そもそもセルシアが、二人に守れることを良しとしないタイプなのは解ってるけど、どんな才女……女傑であっても、完璧じゃないんだ。

それは俺にも言えることだ。

だから、いずれ二人の動きがなければ命が危機にさらされていた、なんて事態に遭遇してもおかしくない。

「……ラガス坊ちゃまは、やっぱりどこか大人びてますね」

「少しでもそう思ってるなら、そろそろ坊ちゃま呼びは止めてくれないか?」

「それは嫌です」

嫌ですって、お前なぁ……はぁ、いつ坊ちゃま呼びを止めるんだか。

「ラスト、まだ色々と納得出来ないか?」

「正直、納得出来ないところはあるっす。でも……二人が決めた決断は、別に間違いではない。正す必要がある決意でもない……それなら、もう俺がうじうじ考えるのは、無駄だと解かったっす」

「……お前の思いやりが無駄だとは思わないぞ」

それだけ思われてるってのは、友人であるキリアさんやルーンも嬉しく思ってる筈だ。

一先ず、この件に関してはセルシアや二人の気持ちも落ち着いた。
俺も一時は乱れたというか慌てたというか、いきなり!? って感じだったけど、ラストの言葉通り自分がどれだけ考えたところで無駄だと思い、割り切るしかなかった。

そして卒業の時期が近くなり、三年生は卒業試験や……入団試験の準備に追われる。

進路に関しては決定してるので、生徒によって卒業試験の内容は若干変わってくる。
だが、既に卒業生たちからの情報は在校生たちに伝えられているので、対策の仕方はある……とはいっても、最終的には実力が最重要項目。

筆記試験もあるが、よっぽどの馬鹿でなければ、そこで落ちることはない。
というか、そこで落ちるぐらいの学力しかないなら、そもそも三年生に進級できない。
まぁ……同学年の友人に勉強が苦手な奴がいたが、そいつも筆記試験はおそらく大丈夫そう……と思う。

生徒たちにとっては、主に入団試験の方が重要。
卒業試験の実技の方も、筆記と同様で落ちる奴はまずいない。

そしてハンターへの道を進む俺やセルシアたちは、そもそも入団試験なんてないから、就職を心配する必要はない。
ただ……ロッソ学園に入学した生徒たちの多くは、騎士団か魔法師団に入ることが目標。

在学中に大会などで活躍し、入団がほぼ確約する生徒もいるが、一応入団試験は受ける。

過去に……ロッソ学園以外の学園も含めて片手の指で足りる程度ではあるが、入団がほぼ決まっていた生徒が落とされた例がある。

その例に関しても、在校生たちは知っているため、実力的に入団は間違いない生徒たちでも、この時期に表情と心も緩み切っている奴はいない。

俺やセルシアたちとしても、学園というのは実力を高めるのに非常に適した環境。
騎士の道に進まないからといって、だらける道理はない。

ただ、現在はこの数年間で友人となった者たちの手助けに追われていた。
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