万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

文字の大きさ
698 / 1,121

確かにキメラはいるが

しおりを挟む
「……本当にここで一戦始めるわけないでしょう。全く」

「んだよ、つまんねぇな」

「そういう問題ではありません。本当にあなたは……とりあえず、今はこのタコについて考えるべきですね」

「メリルの言う通りだな」

陸地で移動するタコのモンスター……それ自体は、探せばいるのかもしれない。
てか、モンスターっていう摩訶不思議な存在のことを考えれば、そういった常識を打ち破るようなモンスターが存在してもおかしくないだろう。

ただ……ここまで色々と混ざったタコは、まず自然界のモンスターじゃないだろうな。

「誰かが、造った、っていう、こと?」

「キメラって言うモンスター自体は存在するが……これはどう見ても、その派生にあたるモンスターではないと思う」

「私も同意見です。とはいえ、私が扱っていた毒が通じたところを見ると、完全なゴーレムの類ではなさそうかと」

「そうなるだろうな」

ゴーレム系のモンスターは厄介なことに、毒液や毒霧などが殆ど効かない。
まっ、その分スピードに欠けるから戦り辛い相手ではないんだけどもな。

「誰かが造ったタコモンスターがベースのキメラ、ねぇ……頭が中々イカれた錬金術師なら、造れなくはないんすよね」

「頭がイカれてる人ほど、異常に優れた才を持って、尚且つ執念が凄いらしいからな」

別にそんな人物に会ったことはない。
会ったことはないけど、異世界だからこそ前世よりそういった人種がそこそこ多い気がするんだよな。

「……そも、そも。禁止、だったはず……と、思う」

「ん? そうだったけ」

「完全なゴーレムであればともかく、考える意思を持つモンスター擬き、キメラなどは基本的に禁忌の領域に近い内容ですね」

俺が造ったコンバットドールとかは全然大丈夫だけど、目の前のタコキメラとかは完全にアウトってことか……そもそもなんで、このタコキメラがホープレス周辺に現れたのかも謎だけどな。

「……とりあえず、こいつの死体は解体せずに確保しておくとして、これは国とか騎士団の方に報告した方が良い案件、か?」

「俺らで解決しちゃダメなんすか?」

「近畿の領域に足を踏み入れ、制作したキメラがハンターたちに危害を与えていたとなれば、大きな問題であることに変わりません」

「ふ~~~~ん……けどよ、ここ数か月の間でタコキメラがどこからか出現したって情報は聞かなかったよな」

シュラの言う通り、タコキメラがホープレス周辺に現れ、ハンターたちを襲う様になってから一か月も経ってない。

「そうですね。あのタコキメラの目撃情報が上がったのは、本当にここ最近の話です」

「そうなるとよ……どう考えても、ホープレスの街中……もしくは周辺のどこかからか、タコキメラが放出されたことになるよな」

「……そう考えるのが、自然ですね」

「てことはよ、あんまり国や騎士団に報告して任せてたら、タコキメラを造って放出した本人は、何処かに逃げちまうんじゃねぇか」

……シュラにしては、超まともな発言だな。
別にいつもふざけてるって言ってる訳じゃないんだが……一理どころから、十理ある流れだ。

「つまり、今これから私たちだけでタコキメラを放出した人物を探し出し、捉えるのが一番ベストな選択と」

「って事だ!! 珍しく良いこと言ってね?」

「色々と自覚してるんですね……逃げられるぐらいなら、私たちで少し無理しても捉えた方が良いという意見には賛成ですね」

「っしゃ!!!!」

はいはい、解ってる解ってる。
解ってるからそんなにキラキラした目でこっち見なくても大丈夫だから。

「けどなぁ……そういう話になると、完全にルーフェイスの力に頼ることになるんだよな」

チラッと相棒の方に顔を向けると、人の言葉を完全に理解出来る狼竜は嬉しそうに吠えた。

そんな相棒の姿に苦笑いし、先程しまったタコキメラを取り出した。
しおりを挟む
感想 128

あなたにおすすめの小説

異世界転生日録〜生活魔法は無限大!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
☆1/19〜1/27まで、予約投稿を1話ずつ行います。 農家の四男に転生したルイ。   そんなルイは、五歳の高熱を出した闘病中に、前世の記憶を思い出し、ステータスを見れることに気付き、自分の能力を自覚した。  農家の四男には未来はないと、家族に隠れて金策を開始する。  十歳の時に行われたスキル鑑定の儀で、スキル【生活魔法 Lv.∞】と【鑑定 Lv.3】を授かったが、親父に「家の役には立たない」と、家を追い出される。   家を追い出されるきっかけとなった【生活魔法】だが、転生あるある?の思わぬ展開を迎えることになる。   ルイの安寧の地を求めた人生が、今始まる! 見切り発車。不定期更新。 カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。 不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。 14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。

異世界から日本に帰ってきたら魔法学院に入学 パーティーメンバーが順調に強くなっていくのは嬉しいんだが、妹の暴走だけがどうにも止まらない!

枕崎 削節
ファンタジー
〔小説家になろうローファンタジーランキング日間ベストテン入り作品〕 タイトルを変更しました。旧タイトル【異世界から帰ったらなぜか魔法学院に入学。この際遠慮なく能力を発揮したろ】 3年間の異世界生活を経て日本に戻ってきた楢崎聡史と桜の兄妹。二人は生活の一部分に組み込まれてしまった冒険が忘れられなくてここ数年日本にも発生したダンジョンアタックを目論むが、年齢制限に壁に撥ね返されて入場を断られてしまう。ガックリと項垂れる二人に救いの手を差し伸べたのは魔法学院の学院長と名乗る人物。喜び勇んで入学したはいいものの、この学院長はとにかく無茶振りが過ぎる。異世界でも経験したことがないとんでもないミッションに次々と駆り出される兄妹。さらに二人を取り巻く周囲にも奇妙な縁で繋がった生徒がどんどん現れては学院での日常と冒険という非日常が繰り返されていく。大勢の学院生との交流の中ではぐくまれていく人間模様とバトルアクションをどうぞお楽しみください!

英雄将軍の隠し子は、軍学校で『普通』に暮らしたい。~でも前世の戦術知識がチートすぎて、気付けば帝国の影の支配者になっていました~

ヒミヤデリュージョン
ファンタジー
帝国の辺境で、ただ静かに生き延びたいと願う少年、ヴァン。 彼に正義感はない。あるのは、前世の記憶と、母が遺した『物理法則を応用した高圧魔力』という危険な理論だけだ。 敵の大軍が迫る中、ヴァンは剣も振るわず、補給線と心理を切り裂く。 結果、敵軍は撤退。代償も、喝采も、彼には無意味だった。 だが、その「効率的すぎる勝利」は帝国の目に留まり、彼は最高峰の『帝国軍事学院』へと引きずり出される。 「英雄になりたいわけじゃない。生き残りたいだけだ」 謎の仮面メイド『シンカク』、命を取引に差し出した狼耳の少女『アイリ』。 少年は選択する。正義ではなく、最も費用対効果の高い道を。 これは、合理が英雄譚を侵食していく、学園ミリタリーファンタジー。 【※作者は日本語を勉強中の外国人です。翻訳ソフトと辞書を駆使して執筆しています。至らない点もあるかと思いますが、物語を楽しんでいただければ幸いです。】

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

気弱令嬢の悪役令嬢化計画

みおな
ファンタジー
 事故で死んだ私が転生した先は、前世の小説の世界?  しかも、婚約者に不当に扱われても、家族から冷たくされても、反論ひとつ出来ない気弱令嬢?  いやいやいや。 そんなことだから、冤罪で処刑されるんでしょ!  せっかく生まれ変わったんだから、処刑ルートなんて真っ平ごめん。  屑な婚約者も冷たい家族も要らないと思っていたのに・・・?

異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します

桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる

病弱が転生 ~やっぱり体力は無いけれど知識だけは豊富です~

於田縫紀
ファンタジー
 ここは魔法がある世界。ただし各人がそれぞれ遺伝で受け継いだ魔法や日常生活に使える魔法を持っている。商家の次男に生まれた俺が受け継いだのは鑑定魔法、商売で使うにはいいが今一つさえない魔法だ。  しかし流行風邪で寝込んだ俺は前世の記憶を思い出す。病弱で病院からほとんど出る事無く日々を送っていた頃の記憶と、動けないかわりにネットや読書で知識を詰め込んだ知識を。  そしてある日、白い花を見て鑑定した事で、俺は前世の知識を使ってお金を稼げそうな事に気付いた。ならば今のぱっとしない暮らしをもっと豊かにしよう。俺は親友のシンハ君と挑戦を開始した。  対人戦闘ほぼ無し、知識チート系学園ものです。

処理中です...