僕が玩具になった理由

Me-ya

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ずれてゆくこわれてゆく-優紀の章-

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「………………!!」

…眞司と目が合ってしまった…。

いきなりの事で吃驚した僕は危うく出かかった声を手で押さえ…しかし、視線は眞司達から外す事もできずに、その場に固まったまま。

僕の頭の中は真っ白でパニック状態だ。

そんな僕とは反対に眞司は僕を見詰めたまま、平然と行為を続ける。

それどころか、まるで僕に見せつけるように腰を激しく動かし始めた。

「…ふぐ…っ!?ううっ…うぐぐ…っ」

会長は首を左右に振りながら、眞司に突き上げられる度に首を仰け反らせ、呻き声を大きくする。

「…どうしました?俺を気持ちよくしてくれるんじゃなかったんですか?これじゃ、会長ばかりが気持ちよくなっているみたいですけど。さっきの勢い、どうしたんですか?もっと頑張ってくれないと…」

僕を見詰めたまま、平然とそんな事を言う眞司。

「ほら、腰をもっと振って」

…視線を逸らしたいのに、逸らせない。

「もっと締めてくれないとイケないんですけど」

まるで蛇に睨まれた蛙状態。

「…ううう~~~…っ!!」

会長の呻き声が一際大きくなり、顔を仰向け顎を仰け反らせた。

「…あれ、もしかして、もうイッちゃいました?俺、まだイってないんですけど…それでよく俺を気持ち良くさせるなんて言いましたね。やっぱり会長には取り巻きの役員達がお似合いですよ」

眞司はそう言うと、会長の中から自身のペニスを引き抜き、躰を離した。

(…大きい…!!)

僕は眞司のペニスの大きさに(…いや…他の人がどれほどの大きさか分からないけど…見た事ないから…だから、勿論、自分のと比べて…だけど…)目を見開いた。

眞司は縛っていた会長の手首とネクタイを解いて口の中に入れていたハンカチを取り出したが、会長はぐったりしていて、動かない。

「…会長、大丈夫ですか?」

失神しているみたいに、眞司の声にも反応しない。

「…チッ!…しようがねぇな」

眞司は舌打ちをすると、右手を振り上げ、勢いよく振り下ろした。

パシッ!!

「………あ……?」

うっすらと目を開ける会長。

だが、まだ正気に戻っていないのか…目の焦点が合ってないし、ぼんやりしている。

眞司はそんな会長に冷たい言葉を投げかける。

「ほら、しっかりして下さい。きちんと服を着て早く出てって下さいよ。裸で放り出されたくはないでしょう?」

その間も、眞司の視線は僕から離れない。

会長はノロノロと惚けたままの状態で服を着て、ふらふらと覚束ない足取りで図書室のドアまで歩いて行く。

会長、大丈夫だろうか。

あんなに色気を振りまいて…。

会長がふらふらと図書室の扉を開けると同時に両側から白いブレザーを着た男性が2人、どこからともなく現れて、サッと会長を支えた。

去り際、会長の右側を支えていた人物が振り返り眞司を凄い目で睨んでいたけど…。

白いブレザーは、生徒会役員のみが着る事を許された制服。

(そういえば…さっき眞司が、会長が役員を見張りに…とかなんとか言っていたっけ…)
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