僕が玩具になった理由

Me-ya

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ずれてゆくこわれてゆく-優紀の章-

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最近、眞司の友人…和巳がうるさい。

うるさいというか、僕につきまとってくる。

つきまとってくるだけじゃない。

眞司とは付き合うなとか、眞司と付き合っても不幸になるだけだとか…そんな事を言ってくる。

何のつもりだろう。

大体、眞司と僕は付き合っているわけじゃない。

それなのに………。

「眞司と付き合うのは止めとけ」

(余計なお世話)

「眞司は優紀以外にも付き合っている奴がいるぞ」

(…知ってるよ)

「優紀を抱かせて金、貰ってるんだぜ。優紀は眞司に利用されているんだ」

(うるさいな…自分もお金を払って僕を抱いたじゃない)

「どうしてそこまでするんだ。眞司は優紀の事なんか何とも思ってないぞ」

(だから、何)

「…どうして眞司なんだ」

(……それは僕が知りたいよ)

「あの尻尾、付けたのも眞司だろう?」

(…知ってて聞くなよ…だから、僕はコイツが嫌いなんだ)

僕は和巳を無視して、読んでいた本から顔を上げ、和巳を睨む。

ーそう、眞司は僕を友人達に紹介する時には、全裸の僕に首輪と尻尾を付ける。

そして、首輪に付けた紐を眞司は引っ張り、四つん這いになった僕を皆の前に連れて行く。

その時が1番嫌いだ…。

僕の姿を見た人は最初は吃驚するが、少しすると、僕の中に入れられている尻尾を面白がって弄り回す。

僕はそれを四つん這いのまま、尻尾が抜けないようにお尻に力を入れてジッとしていないといけない。

眞司は紐を持ったまま、そんな僕を面白そうに見下ろしているだけ。

足を拡げたまま、皆が嘲笑いながら僕の中に入っているバイブを出し入れしたり、お尻の中に指を入れたり、ペニスを弄ったり…それらを目を閉じ、唇を噛んで耐えるしかなかった。

そんな僕を、和巳は憐れんだ目で見詰めていた。

僕はその時の和巳の視線が…眞司の友人達が僕の躰を嗤いながら弄っていた時よりも…屈辱的だった。

…自分だって、眞司にお金を渡して僕を抱いたくせに…それも、眞司と張り合おうとして…。

(結局、皆、同じ…)

…僕はぼんやりとその時の事を思い出していた…。
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