改訂 勇者二世嫁探しの旅

nekomata-nyan

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24 どないかならん?

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 ケーン達とユリは、夜の王宮に転移。

「母ちゃん、どないかならん?」
 ケーンはキキョウと、彼女にしっかり抱きついたユリを目で示す。

「どうにもならないわね。私は光の女神なんかに頭下げない」
 夜の女王は、あきれた顔で言う。

我が息子、最悪のジョーカーを引き当てちゃった……。


「なあ、自分。
俺は命の恩人やで。
その恩人にとりつく、いうんは、人間として間違うてない?」
 ケーンは不条理を説く。

「間違うてない。
下ネタギャグの、どこが悪いちゅうねん!」

「それ、光の女神に言うてくれへん?」

「目いっぱい特典もろうたもんが…、その息子が、何いうとんねん! 
勝手に召喚しといて、『無礼者』の一言で、天上界から突き落とすか?」

「それも光の女神に、言うてくれや」

「あの女神、ガン無視やったそうや。
やつあたりできるんは、被召喚者とその血筋だけや。
ケンイチ、息子がかわいかったら、詰め腹切ってわびんかい!」
 ユリの矛先は、ケンイチに向けられた。

「そうは言ってもな……。
どんな剣も俺の腹切れなくなってるし。
切れたとしても、すぐに再生されるよ」
 ケンイチは気の毒そうに答える。

ケンイチも、光の女神の理不尽な仕打ちに同情すること、やぶさかではない。
たしかにないよね~……。

まあ、最高神にセクハラするのは、もっとないと思うけど。

「ケーン様、一つだけ方法があります」
 ミレーユが口をはさむ。彼女は絶対的にケンイチとケーンの味方だ。
自分を加護する光の女神を裏切って、ケンイチを選んだのだから。

その結果、もともと仲が良くなかった、光の女神と夜の女王は、完全に交渉を断っている。

仮に夜の女王が頭を下げても、光の女神は受け入れないだろう。

「呪いを解く方法?」
 リビングデッドのケーンに、生気が見えた。

「ユリとやら。
そなたはケーン様が憎い。
それはケーン様が、そなたよりはるかに強いから。
違っていませんね?」
 ミレーユは問いただす。

「それはまあ、そやけど……」

「そなた好みのキキョウが、ケーン様とズッコンバッコン、ひ~は~の関係であること。
それも超妬ましい。
違っていませんね?」

「まあ、そやけど……」

「だとすれば話は簡単です。
女王様、ケーン様の能力を一度落として下さい。
キキョウは夜の王宮で預かります。
あなたとケーン様だけで、冒険を続けなさい。
あなたはケーン様を守りなさい。
ケーン様より強い立場になるのだから。
万一ケーン様を殺すようなことがあったら、あなたは生まれたことを後悔することになるでしょう。
ケンイチ様と女王様にとって、ケーン様は、何より大切な宝なのですから。
見たところユリのランクはBランク程度。
ケーン様は、ギルドランク相当の力に落とす。
装備は…今までケーン様と、ブラックで集めたものとお金。
ブラックが持っていた、バッグだけはつけましょう」

「俺、またお花畑見なあかんの? 
この女と二人やったら、生き延びる自信ないで!」
 ケーンは猛抗議。

「そんなやわな男に産んだ覚えはない! 
ケーン、行きなさい!」
 夜の女王はそう言い放ち、ケーンとユリを下界に転移させた。
もちろんケーンには、能力限定の魔法をかけた。とりわけ魔力は、人間の戦士並みに。
 ケーンのチートぶり、実は魔力において顕著だから。

属性魔法はもとより、母親譲りの闇魔法、時空魔法、そして、母親も使えない神聖魔法まで、身につけていた。
 元聖神女ミレーユの仕事だ。

『教えてみたらできちゃいました。
光の女神様にバレたら、超まずいですね?
てへ、ぺろ』
 とはミレーユ談。

 だが、ケーンの戦闘スタイルは、接近肉弾戦が主だ。魔法で簡単に勝っても、おもしろくないらしい。
さらに、魔力縛りは、彼の格闘センスを磨く意図もあった。
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