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第24話 悪党の本気?
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借金取りが逃げ去っていくと町の住人達が声を掛けてきた。
「兄ちゃんやるなぁ~。あいつらいつも偉そうにしてやがったからスッキリしたぜ!」
「そうそう。あの迫力で値下げしろって脅してくるんだぜ! 清々したわ!」
「えっと、ありがとうございます?」
町の住人達も借金取り達を快く思っていなかったようだ。そんな中で宿のはは娘が駆け寄ってくる。
「お客さんっ! なんて危険な事をっ!」
「おっと」
母親が右腕に抱きついてきた。
「お兄さん最高だよっ! あの人達大嫌いだったからっ!」
「ははっ」
娘が正面から抱きついてきたので頭を撫でてあげた。そしてレイは母親に証文を手渡す。
「はい、これ」
「え? し、証文? あの……これは……」
「取り返したからもう借金はなくなったよ」
「で、でもそれだとお客さんがただ働きに……」
「いいのいいの。僕があいつらを許せなくてやっただけだし。それより……」
レイの腹から音が鳴った。
「お母さん、お兄さんお腹減ってるって~」
「そ、そうでした! 続きは食事の後にしましょう」
「ははっ、お願いします」
それから住人達も元の生活に戻っていき、レイ達も宿に戻った。少し待つと肉が焼ける匂いが漂い、全員で食事が始まった。
「すみません、私達も食事まだでして」
「構いませんよ。食事は大人数の方が楽しいですし、何故か娘さんが隣から離れてくれないので」
「す、すみませんっ。【リリア】、こっちに座りなさいっ」
借金取り撃退から娘がレイの傍を離れなくなった。
「やっ! お兄さんの隣がいいっ!」
「お客さんに失礼でしょう?」
「や~だ~っ!」
撃退後からリリアのレイに対する態度が激変していた。リリアはまだ子どもだ。甘えたい年頃なのだろう。
「あの、僕は気にしてませんので大丈夫ですよ」
「すみません……」
「お兄さんっ、お母さんのご飯美味しいでしょ? リリア嘘ついてなかったよね!」
「うん、美味しいよリリアちゃん」
「うんっ!」
最初に聞いた通り宿の食事はかなり美味しかった。それにも関わらず宿に客がいなかった理由は借金取り達のせいだろう。
「これならすぐに流行りそうだね。もう借金取りも来ないだろうし」
「そう……だと良いのですが……」
「ん?」
母親が歯切れ悪く言葉を発した。
「何か心配事でも?」
「はい。あの借金取りは最後に覚えてろと……」
「ああ、あんなの捨て台詞だよ。気にしたらきりがない」
「そうじゃないんです。あの台詞は本気かもしれないのですっ」
「んん? 本気?」
母親が借金取り達について語り始めた。
「あの借金取り達は【黒い鴉】と言って王都に拠点を構える闇組織なのです」
「闇組織……ですか」
「はい。金貸しから脅迫、暴行、果ては殺人までお金次第でなんでもする悪党達なのです。さっきの黒ずくめは金貸しを担当している【ゲノム】、後ろにいたゴンズとジャミは冒険者崩れの暴行専門の人達で……」
母親の顔が青ざめていくのがわかる。
「一度逆らったら相手が死ぬまで追い込むらしく……多分また襲いにくるかもしれませんっ」
「闇組織ですか。それは危ないですね」
「はい……」
「潰しましょうか」
「はい……はいっ!?」
母親の手からスプーンが落ちる。
「つ、潰す!? 黒い鴉をですか!?」
「はい。だってそんな組織百害あって一利なしじゃないですか。他にも苦しんでいる人達がいるかもしれませんし」
「き、危険です! 黒い鴉は暗殺も請け負う危ない組織なのですよ!?」
「大丈夫大丈夫、僕に任せて下さい」
レイは食事を平らげリリーを見る。リリーもスプーンを置き親指を立てた。
「狙いは僕に変わりました。申し訳ありませんが片付くまで町の外に行きます。泊まれなくてすみません」
「お兄さん行っちゃうの?」
リリアが瞳を潤ませレイにすがる。
「うん、ここを巻き込めないからね。あいつらなら宿に火を放つくらい平気でやりそうだし。僕と一緒にいたら危ないから」
「やっ! お兄さんと離れたくないっ!」
「大丈夫だよ。あっと言う間に片付けて釣り大会を見るよ。しばらくは町にいるつもりだから安心して」
「や、約束だよっ! 絶対また来てね!」
「うん、約束だ」
そうしてレイは宿屋を巻き込まないために町の外で黒い鴉を待ち構える事にした。
夜、焚き火を囲みながらリリーと対策を考える。
「町の入り口はここだけだ。入ってくるなら必ずここを通る」
「うんなのっ。黒い鴉は一人も通さないなのっ」
「もちろんだ。弱い人達を虐げるような奴らは許しておけない。争いの種は潰しておかないとね」
「暴れるなのっ!」
それから二日経ち深夜、ようやく待ち人が姿を見せた。
「早かったじゃないか。王都からこんなに早く着くなんて驚いたよ、ゲノム」
「て、てめぇっ! 待ち伏せかっ!」
「狙いは僕だろ? 町の中で暴れるわけにはいかないし、イベントの邪魔になるわけにはいかない」
「ち、調子に乗りやがって! 吠え面かかしたらぁっ!!」
ゲノムが引き連れてきた人数はおよそ三十人。中にはゴンズとジャミもいる。治癒魔法で拳を癒したのだろう。今度は巨大な剣と斧を装備していた。他にも弓やら槍、魔法師らしき者の姿もある。
「ハッハー! これで全員じゃねぇぞ! こいつらは第一陣だからなっ! てめぇを殺すまでこいつで何人でも来るぜ!」
ゲノムの手に何か石が見える。
「何それ?」
「ああ? はっ、知らねぇのか。こいつは【転移石】よ!」
「転移石?」
「迷宮の下層で稀に手に入るのよ。こいつを使えばアジトから一瞬で仲間を呼んでこられるんだよぉっ!」
「なるほど、それを使って時間短縮したのか」
ゲノムが背を向け後ろに下がっていく。
「黒い鴉に逆らったらどうなるか……死んで確かめなさい。殺れ」
「「「「死ねやごらぁぁぁぁっ!!」」」」
「リリー! やるぞっ!」
「うんなのっ!」
それから長く激しい戦いが続いた。
「ひ、ひぃぃっ! こいつ化け物だっ!」
「た、助けてくれぇぇっ!」
「な、なんなんだあいつはっ!」
地面に転がる無数の悪人とレイから距離を取り逃げようとする悪人。ゴンズとジャミは既に地面に転がり息を止めていた。
「バ、バカなっ! 黒い鴉の精鋭まで全滅!? あ、ありえないっ!」
「まだいるの? みんな弱くて驚いたよ」
「レイ~、死体積んできた──って追加?」
「うん、これもよろしく」
「は~い」
リリーがレイの周囲にある死体を引き摺り後方に死体の山を築いていく。
「もう観念したら? そっちも怯えてるみたいだし」
「クソ化け物がっ!! こうなったら頭呼んだらぁっ! てめぇら! 時間稼いどけっ!」
「「「や、やってやる!」」」
夜明け前、ゲノムは負けそうになりようやく黒い鴉の頭を呼びに姿を消したのだった。
「兄ちゃんやるなぁ~。あいつらいつも偉そうにしてやがったからスッキリしたぜ!」
「そうそう。あの迫力で値下げしろって脅してくるんだぜ! 清々したわ!」
「えっと、ありがとうございます?」
町の住人達も借金取り達を快く思っていなかったようだ。そんな中で宿のはは娘が駆け寄ってくる。
「お客さんっ! なんて危険な事をっ!」
「おっと」
母親が右腕に抱きついてきた。
「お兄さん最高だよっ! あの人達大嫌いだったからっ!」
「ははっ」
娘が正面から抱きついてきたので頭を撫でてあげた。そしてレイは母親に証文を手渡す。
「はい、これ」
「え? し、証文? あの……これは……」
「取り返したからもう借金はなくなったよ」
「で、でもそれだとお客さんがただ働きに……」
「いいのいいの。僕があいつらを許せなくてやっただけだし。それより……」
レイの腹から音が鳴った。
「お母さん、お兄さんお腹減ってるって~」
「そ、そうでした! 続きは食事の後にしましょう」
「ははっ、お願いします」
それから住人達も元の生活に戻っていき、レイ達も宿に戻った。少し待つと肉が焼ける匂いが漂い、全員で食事が始まった。
「すみません、私達も食事まだでして」
「構いませんよ。食事は大人数の方が楽しいですし、何故か娘さんが隣から離れてくれないので」
「す、すみませんっ。【リリア】、こっちに座りなさいっ」
借金取り撃退から娘がレイの傍を離れなくなった。
「やっ! お兄さんの隣がいいっ!」
「お客さんに失礼でしょう?」
「や~だ~っ!」
撃退後からリリアのレイに対する態度が激変していた。リリアはまだ子どもだ。甘えたい年頃なのだろう。
「あの、僕は気にしてませんので大丈夫ですよ」
「すみません……」
「お兄さんっ、お母さんのご飯美味しいでしょ? リリア嘘ついてなかったよね!」
「うん、美味しいよリリアちゃん」
「うんっ!」
最初に聞いた通り宿の食事はかなり美味しかった。それにも関わらず宿に客がいなかった理由は借金取り達のせいだろう。
「これならすぐに流行りそうだね。もう借金取りも来ないだろうし」
「そう……だと良いのですが……」
「ん?」
母親が歯切れ悪く言葉を発した。
「何か心配事でも?」
「はい。あの借金取りは最後に覚えてろと……」
「ああ、あんなの捨て台詞だよ。気にしたらきりがない」
「そうじゃないんです。あの台詞は本気かもしれないのですっ」
「んん? 本気?」
母親が借金取り達について語り始めた。
「あの借金取り達は【黒い鴉】と言って王都に拠点を構える闇組織なのです」
「闇組織……ですか」
「はい。金貸しから脅迫、暴行、果ては殺人までお金次第でなんでもする悪党達なのです。さっきの黒ずくめは金貸しを担当している【ゲノム】、後ろにいたゴンズとジャミは冒険者崩れの暴行専門の人達で……」
母親の顔が青ざめていくのがわかる。
「一度逆らったら相手が死ぬまで追い込むらしく……多分また襲いにくるかもしれませんっ」
「闇組織ですか。それは危ないですね」
「はい……」
「潰しましょうか」
「はい……はいっ!?」
母親の手からスプーンが落ちる。
「つ、潰す!? 黒い鴉をですか!?」
「はい。だってそんな組織百害あって一利なしじゃないですか。他にも苦しんでいる人達がいるかもしれませんし」
「き、危険です! 黒い鴉は暗殺も請け負う危ない組織なのですよ!?」
「大丈夫大丈夫、僕に任せて下さい」
レイは食事を平らげリリーを見る。リリーもスプーンを置き親指を立てた。
「狙いは僕に変わりました。申し訳ありませんが片付くまで町の外に行きます。泊まれなくてすみません」
「お兄さん行っちゃうの?」
リリアが瞳を潤ませレイにすがる。
「うん、ここを巻き込めないからね。あいつらなら宿に火を放つくらい平気でやりそうだし。僕と一緒にいたら危ないから」
「やっ! お兄さんと離れたくないっ!」
「大丈夫だよ。あっと言う間に片付けて釣り大会を見るよ。しばらくは町にいるつもりだから安心して」
「や、約束だよっ! 絶対また来てね!」
「うん、約束だ」
そうしてレイは宿屋を巻き込まないために町の外で黒い鴉を待ち構える事にした。
夜、焚き火を囲みながらリリーと対策を考える。
「町の入り口はここだけだ。入ってくるなら必ずここを通る」
「うんなのっ。黒い鴉は一人も通さないなのっ」
「もちろんだ。弱い人達を虐げるような奴らは許しておけない。争いの種は潰しておかないとね」
「暴れるなのっ!」
それから二日経ち深夜、ようやく待ち人が姿を見せた。
「早かったじゃないか。王都からこんなに早く着くなんて驚いたよ、ゲノム」
「て、てめぇっ! 待ち伏せかっ!」
「狙いは僕だろ? 町の中で暴れるわけにはいかないし、イベントの邪魔になるわけにはいかない」
「ち、調子に乗りやがって! 吠え面かかしたらぁっ!!」
ゲノムが引き連れてきた人数はおよそ三十人。中にはゴンズとジャミもいる。治癒魔法で拳を癒したのだろう。今度は巨大な剣と斧を装備していた。他にも弓やら槍、魔法師らしき者の姿もある。
「ハッハー! これで全員じゃねぇぞ! こいつらは第一陣だからなっ! てめぇを殺すまでこいつで何人でも来るぜ!」
ゲノムの手に何か石が見える。
「何それ?」
「ああ? はっ、知らねぇのか。こいつは【転移石】よ!」
「転移石?」
「迷宮の下層で稀に手に入るのよ。こいつを使えばアジトから一瞬で仲間を呼んでこられるんだよぉっ!」
「なるほど、それを使って時間短縮したのか」
ゲノムが背を向け後ろに下がっていく。
「黒い鴉に逆らったらどうなるか……死んで確かめなさい。殺れ」
「「「「死ねやごらぁぁぁぁっ!!」」」」
「リリー! やるぞっ!」
「うんなのっ!」
それから長く激しい戦いが続いた。
「ひ、ひぃぃっ! こいつ化け物だっ!」
「た、助けてくれぇぇっ!」
「な、なんなんだあいつはっ!」
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「バ、バカなっ! 黒い鴉の精鋭まで全滅!? あ、ありえないっ!」
「まだいるの? みんな弱くて驚いたよ」
「レイ~、死体積んできた──って追加?」
「うん、これもよろしく」
「は~い」
リリーがレイの周囲にある死体を引き摺り後方に死体の山を築いていく。
「もう観念したら? そっちも怯えてるみたいだし」
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