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第74話 出陣
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メディスとの話し合いにより、レイが北からの侵略を防ぎ、勇者の力を持つメディスが南のフォールガーデンを担当する事に決まった。
出陣は二週間後。それまでの間にメディスの呼び掛けでエイジアン王国の住民がレイの箱庭に避難する事になった。
「へぇ~……これが箱庭なのね。こんなのズルいわよ~」
「ズルい?」
「当たり前じゃない。私達には成長限界があるけどレイは住民を増やせば増やすだけパワーアップしちゃうんでしょ? こんなの見たら努力するのがバカらしくなっちゃうわ」
レイはまだ本質を理解していないメディスに言った。
「簡単に住民を増やせばって言うけどさ、住民を増やすのって案外難しいものだよ。メディスも為政者ならわかるだろ?」
「あ、その辺は大臣に丸投げしてるからちょっと」
「……」
レイは可哀想なものを見る目でメディスを見た。
「ただ入れておくだけじゃ牢屋と変わらないし、無理矢理領土を拡大しているゴルゴーン帝国と同じだよ。そんな場所に望んで住みたい人なんかいないだろ。僕は力になってくれる全ての住民のために何でもするつもりだよ」
「レイは国王に向いてるかもしれないわね。きっと素晴らしい国を作るんだろうな~」
「これは箱庭の中だからできてるだけで、実際に地上で同じ事はできないよ」
そこにエイジアン王国の大臣が駆け寄ってきた。
「メディス様、たった今最後の国民がこちらに入りました。レイ様、国民を代表し感謝いたしますっ!」
「いえいえ。困った時はお互い様ですよ。これから戦が終わるまでこの中で暮らしてもらいます。もし不満な点があれば町長のクレハに言伝をお願いします。すぐに対応いたしますので」
大臣は袖で目元を拭いながら声を震わせ口を開いた。
「これが王たる者の資質ですぞっ! メディス様、少しはレイ様を見習って下さいませっ!」
「な、なによ~」
「国民の声も聞かず西に東に飛び回る始末っ! 戦だけが政治ではないのですぞっ!」
「べ、別に良いじゃない。私は勇者で戦う事しかできないしっ。それに……私とレイが結婚したらレイが王になるから良いじゃない」
「あなたの様な戦バカとレイ様が釣り合うとお思いですか?」
「ぶっ飛ばすわよ!?」
大臣はレイに深々と頭を下げた。
「レイ様、メディス様のたわ言は聞き流して下さって構いませんっ。ですが億が一メディス様に気持ちがおありでしたら我がエイジアン王国の民を救うとお思い力をお貸し下されっ」
「えっと……その件につきましては全てが片付いてからまた改めてで」
「もちろんいつまででもお待ちいたしますぞ。では仕事に戻ります故、お気をつけ下さい」
「ありがとうございます」
大臣が去りメディスは腕組みをして頬を膨らませていた。
「失礼しちゃうわねっ。あの言い方だとまるで私に魅力がないみたいじゃないっ」
ここで結婚を考えるほどの魅力はないと言えないレイだった。
そうして避難民のために仮の居住地が設置され、当面の生活基盤を整えレイとメディスは箱庭を出た。
「見事に空になったわね~。人がいないと案外広く見えるものなのね」
「そうだね。メディス、結界解除したらどれくらい力が増すの?」
「五割かな。勇者って魔力回復も早いのよ。結界の維持で使う魔力を攻撃に回せる分かなり余裕かできるわ」
「勇者の方がズルいじゃないか。まさに万能って感じがするよ」
「ふふ~ん、頑張ってるからね。レイ」
メディスは南に向かう前にレイに言った。
「ゴルゴーン帝国の兵士は容赦なく倒して良いわ。でももし他国の兵が降参を願い出たらできるだけ助けて欲しいの。他国の兵は無理矢理遵わせられてるだけだからっ」
「わかってるよ。戦う意志のない者に追い打ちをかけるほど落ちてないからね。本当なら戦いすらしたくないんだけど」
「ごめんね。その代わりフォールガーデンは必ず解放してくるわ」
「無理はしないようにね」
レイとメディスは握手を交わし誓いを立てた。
「必ず生きてこの地に戻る。無茶はしない。危ないと思ったら逃げる。良い?」
「ええ。レイは無理矢理戦わせられてる人を助けてねっ。それと無茶は禁物だからね!」
「ああ。俺達の手でこの大陸から争いを無くそう」
二人はハイタッチを交わし、南北に分かれ移動を開始した。
「さて、町を出てみたは良いけど誰もいないな」
町を出た先には平原が広がっており、おそらくメディスがやったと思われる敵兵の残骸が散らばっているだけだった。
「あまり町から離れるのもなぁ。少し待機して様子を見ようか。っとその前に」
レイは町を振り返り手をかざした。
「幻影魔法『イリュージョン』」
レイの魔法により解除した結界の幻影と町を守る兵士の姿が投影された。
「これで向こうもまさか町が空になってるとは思わないでしょ。あとは敵が来るのを待つのみ。新しい力でも確認しておこうかな」
レイは敵の姿が見える前にエイジアン王国国民から得たスキルの確認を行うのだった。
そして南へと向かったメディスはというと。
「な、なにこれ……。見渡す限り瓦礫の山だし生きた人間が一人もいないっ! こんな事が許されて良いのっ!?」
《シネェェェェェッ!》
「また魔人! はぁぁっ! 勇者の一撃っ!」
《ガッ!? アァァ……》
魔人はメディスの剣に斬られ光となり霧散した。
「魔族が世界を手にしたら人間は終わりだわ……。これは絶対に負けられない戦いよっ!」
メディスは剣を握る手に力を籠めフォールガーデン王都を目指すのだった。
出陣は二週間後。それまでの間にメディスの呼び掛けでエイジアン王国の住民がレイの箱庭に避難する事になった。
「へぇ~……これが箱庭なのね。こんなのズルいわよ~」
「ズルい?」
「当たり前じゃない。私達には成長限界があるけどレイは住民を増やせば増やすだけパワーアップしちゃうんでしょ? こんなの見たら努力するのがバカらしくなっちゃうわ」
レイはまだ本質を理解していないメディスに言った。
「簡単に住民を増やせばって言うけどさ、住民を増やすのって案外難しいものだよ。メディスも為政者ならわかるだろ?」
「あ、その辺は大臣に丸投げしてるからちょっと」
「……」
レイは可哀想なものを見る目でメディスを見た。
「ただ入れておくだけじゃ牢屋と変わらないし、無理矢理領土を拡大しているゴルゴーン帝国と同じだよ。そんな場所に望んで住みたい人なんかいないだろ。僕は力になってくれる全ての住民のために何でもするつもりだよ」
「レイは国王に向いてるかもしれないわね。きっと素晴らしい国を作るんだろうな~」
「これは箱庭の中だからできてるだけで、実際に地上で同じ事はできないよ」
そこにエイジアン王国の大臣が駆け寄ってきた。
「メディス様、たった今最後の国民がこちらに入りました。レイ様、国民を代表し感謝いたしますっ!」
「いえいえ。困った時はお互い様ですよ。これから戦が終わるまでこの中で暮らしてもらいます。もし不満な点があれば町長のクレハに言伝をお願いします。すぐに対応いたしますので」
大臣は袖で目元を拭いながら声を震わせ口を開いた。
「これが王たる者の資質ですぞっ! メディス様、少しはレイ様を見習って下さいませっ!」
「な、なによ~」
「国民の声も聞かず西に東に飛び回る始末っ! 戦だけが政治ではないのですぞっ!」
「べ、別に良いじゃない。私は勇者で戦う事しかできないしっ。それに……私とレイが結婚したらレイが王になるから良いじゃない」
「あなたの様な戦バカとレイ様が釣り合うとお思いですか?」
「ぶっ飛ばすわよ!?」
大臣はレイに深々と頭を下げた。
「レイ様、メディス様のたわ言は聞き流して下さって構いませんっ。ですが億が一メディス様に気持ちがおありでしたら我がエイジアン王国の民を救うとお思い力をお貸し下されっ」
「えっと……その件につきましては全てが片付いてからまた改めてで」
「もちろんいつまででもお待ちいたしますぞ。では仕事に戻ります故、お気をつけ下さい」
「ありがとうございます」
大臣が去りメディスは腕組みをして頬を膨らませていた。
「失礼しちゃうわねっ。あの言い方だとまるで私に魅力がないみたいじゃないっ」
ここで結婚を考えるほどの魅力はないと言えないレイだった。
そうして避難民のために仮の居住地が設置され、当面の生活基盤を整えレイとメディスは箱庭を出た。
「見事に空になったわね~。人がいないと案外広く見えるものなのね」
「そうだね。メディス、結界解除したらどれくらい力が増すの?」
「五割かな。勇者って魔力回復も早いのよ。結界の維持で使う魔力を攻撃に回せる分かなり余裕かできるわ」
「勇者の方がズルいじゃないか。まさに万能って感じがするよ」
「ふふ~ん、頑張ってるからね。レイ」
メディスは南に向かう前にレイに言った。
「ゴルゴーン帝国の兵士は容赦なく倒して良いわ。でももし他国の兵が降参を願い出たらできるだけ助けて欲しいの。他国の兵は無理矢理遵わせられてるだけだからっ」
「わかってるよ。戦う意志のない者に追い打ちをかけるほど落ちてないからね。本当なら戦いすらしたくないんだけど」
「ごめんね。その代わりフォールガーデンは必ず解放してくるわ」
「無理はしないようにね」
レイとメディスは握手を交わし誓いを立てた。
「必ず生きてこの地に戻る。無茶はしない。危ないと思ったら逃げる。良い?」
「ええ。レイは無理矢理戦わせられてる人を助けてねっ。それと無茶は禁物だからね!」
「ああ。俺達の手でこの大陸から争いを無くそう」
二人はハイタッチを交わし、南北に分かれ移動を開始した。
「さて、町を出てみたは良いけど誰もいないな」
町を出た先には平原が広がっており、おそらくメディスがやったと思われる敵兵の残骸が散らばっているだけだった。
「あまり町から離れるのもなぁ。少し待機して様子を見ようか。っとその前に」
レイは町を振り返り手をかざした。
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「これで向こうもまさか町が空になってるとは思わないでしょ。あとは敵が来るのを待つのみ。新しい力でも確認しておこうかな」
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そして南へと向かったメディスはというと。
「な、なにこれ……。見渡す限り瓦礫の山だし生きた人間が一人もいないっ! こんな事が許されて良いのっ!?」
《シネェェェェェッ!》
「また魔人! はぁぁっ! 勇者の一撃っ!」
《ガッ!? アァァ……》
魔人はメディスの剣に斬られ光となり霧散した。
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メディスは剣を握る手に力を籠めフォールガーデン王都を目指すのだった。
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