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第75話 ゴルゴーン帝国軍
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メディス同様国境にて待機するレイの前にはおびただしい数の帝国兵が並んでいた。
「見ろ、メディス様じゃないぞ。見知らぬ男が一人立ってるだけだ」
「どういう事だ?」
「誰か後方にいる帝国軍にどうするか聞いてきてくれ」
「はっ!」
帝国軍に組み込まれた他国の兵は進軍を停止し、後方に控える帝国軍本隊に伺いを立てた。
「はぁ~ん? メディスじゃなく見知らぬ男が一人いるだけだ? ふん、逃げたか。構わん、踏み潰して進め。一気にエイジアンを陥落させろ」
「はっ!」
この伺いが行われている同時刻、レイは前線に立つ兵だけに魔法文字で対話を試みていた。
《初めまして。僕はエルドニアからきたレイという冒険者です。出身はフォールガーデンです。僕は皆さんの敵ではありません。おそらく皆さんは帝国兵に無理矢理従わせられていると思います》
前線の兵達は黙ったままレイの魔法文字を見ている。
《僕の敵は帝国兵だけです。しかし戦うというなら容赦なく倒します。もし降伏をされる方がいたら装備の一部をどこでも良いので外して下さい。その方々には一切攻撃せず帝国から逃します。ちなみにですが僕はドラゴンより強いですよ》
この文字を見た前線の兵士からどよめきが起きた。
「ド、ドラゴンより強いとか嘘だろ」
「ほ、本当に逃してもらえるのか」
「わからん。だが……俺達は元々帝国国を奪われた者だ。帝国のために命などかけたくはないな」
「あいつに賭けてみるか? 一人で来てるって事はメディス様と同等かそれ以上に強いって事だろ?」
「……元から死ぬ覚悟で来てるんだ。逃げたら帝国兵に殺される。ならアイツに希望を託してみるのも良いかもな。お前ら、近くにいる帝国兵以外の兵士にこっそりと奴からの言葉を伝えてやれ」
「はっ!」
そうしてレイからの言葉がだんだんと兵士の間に広がっていき、伝言を聞いた他国の兵士達は装備の一部を外していった。そこに本隊からの命令を聞いた兵士が帰ってくる。
「隊長、本陣より全軍突撃、あの男は踏み潰しエイジアン王国を蹂躙せよとの事です」
「そうか。なら始まる前にあの男からの言葉も伝えておこう」
「はい?」
報告から帰ってきた兵士は隊長の話を聞きすぐさま装備の一部を外した。
そこで本陣から突撃の合図があった。
「よし! 全軍全速前進っ!!」
「「「「「おぉぉぉっ!!」」」」」
兵士達が武器を掲げ全速力でレイに向かい突撃してきた。
「来たか! 死にたくない者は僕の隣にある扉に向かえっ! 僕に向かってきた者以外には絶対に攻撃しないっ!」
「「「「「おぉぉぉぉっ!!」」」」」
レイは箱庭の扉を開き刀を構えて敵を待つ。最初の一人は前線にいた隊長格の男だ。
「すまん! 我々もエイジアン王国と事を構えるのは本意ではなかった! 貴殿の配慮に感謝する!」
「なら貴方が皆さんを誘導して下さい。僕は敵だけを倒していきます」
「任せよっ!」
隊長格の男は扉の前に立ち味方の兵士に向かい叫んだ。
「こっちだ! 彼の言葉を信じ無断な戦いは避けよう! 入れ入れぇぇっ!」
「「「「しゃあぁぁぁっ!」」」」
平原に集められた敵兵の総数はおよそ三万。その内二万はゴルゴーン帝国に侵略された国の兵士であり、帝国に対する忠誠心など皆無だ。
そんな帝国に恨みを抱いた二万もの兵士はレイに感謝しつつ次々と箱庭の中に匿われていった。
「よし、レイ殿! あとは全て帝国兵だ! ここからは私も戦うぞ」
「いえ、あなたも早く扉の中へ!」
「し、しかしっ!」
「僕なら大丈夫です。今の僕はメディスよりはるかに強いです。巻き込まれて死にますよ?」
「そ、それは困るな。わかった、ご武運をっ!」
「ありがとうっ! せいっ!!」
「がぁっ!?」
レイは息一つ乱さぬまま向かい来る敵兵を討ち続けていた。そこでこの異変が本陣に伝わった。
「は? 前線の兵が消えただと?」
「はっ! 加えてあの男の強さは尋常ではありませんっ! あの勇者メディスよりもはるかにっ!」
「ええいっ! 怯むなっ!! ならば本陣も出る! 数で圧倒せよっ!!」
「ははっ!」
その時だった。後方に控えていた帝国兵達の頭上から岩の雨が降り注いだ。
「な、なんだ!? 岩が降って──がぁぁっ!?」
「な、なんだよこれっ!? うあぁぁぁぁっ!」
本陣の司令官は空を見上げ絶句していた。
「まさか……竜の魔法……ストーンレインかっ! ひ、退けっ!! 退却だ退却っ!! 全軍退却せよっ!」
「うあぁぁぁぁぁっ!!」
「ぎゃあぁぁぁぁぁっ!」
「た、助け──ぎあぁぁっ!!」
空からとめどなく降り注ぐ岩の雨は一万もの帝国兵を瞬く間に押し潰していった。
「な、なんだ……これは……。あ、悪魔だ……エイジアン王国は悪魔に魂を売ったのかぁっ!」
「それはお前達だろ?」
「なっ! 貴様っ!」
レイは岩の上に立ち司令官を見下ろす。
「これは貴様の仕業かっ!」
「そうだよ。今のは俺が倒したアースドラゴンの魔法だ」
「や、やはり竜魔法かっ! 貴様っ、何者だ!」
「エルドニア王国の冒険者レイだ。メディス様の依頼で助太刀にきた」
「エ、エルドニア? あの田舎にお前のような化け物がいるなど聞いた事もないわっ!」
「情報遅いんじゃないの? ほら、見逃してあげるから逃げれば?」
「な、なに?」
司令官は鳩が豆鉄砲を食らったような顔でレイを見た。
「に、逃がすというのか?」
「ああ。あんたには次の敵を引き連れてきてもらわないとさ。こっちから行くのも面倒だし、次は皇帝も連れてきなよ。このバカげた戦争を終わらせるからさ」
「て、帝国を舐めるなよっ! 本国にはまだ十万もの兵が──」
レイは司令官に冷めた視線を向け言い放った。
「一万も十万も同じだよ。いくらでも良いから連れてきなよ」
「くっ! 貴様は楽には殺さんからなっ! 覚えておれっ!」
こうして初戦はレイが圧倒したのだった。
「見ろ、メディス様じゃないぞ。見知らぬ男が一人立ってるだけだ」
「どういう事だ?」
「誰か後方にいる帝国軍にどうするか聞いてきてくれ」
「はっ!」
帝国軍に組み込まれた他国の兵は進軍を停止し、後方に控える帝国軍本隊に伺いを立てた。
「はぁ~ん? メディスじゃなく見知らぬ男が一人いるだけだ? ふん、逃げたか。構わん、踏み潰して進め。一気にエイジアンを陥落させろ」
「はっ!」
この伺いが行われている同時刻、レイは前線に立つ兵だけに魔法文字で対話を試みていた。
《初めまして。僕はエルドニアからきたレイという冒険者です。出身はフォールガーデンです。僕は皆さんの敵ではありません。おそらく皆さんは帝国兵に無理矢理従わせられていると思います》
前線の兵達は黙ったままレイの魔法文字を見ている。
《僕の敵は帝国兵だけです。しかし戦うというなら容赦なく倒します。もし降伏をされる方がいたら装備の一部をどこでも良いので外して下さい。その方々には一切攻撃せず帝国から逃します。ちなみにですが僕はドラゴンより強いですよ》
この文字を見た前線の兵士からどよめきが起きた。
「ド、ドラゴンより強いとか嘘だろ」
「ほ、本当に逃してもらえるのか」
「わからん。だが……俺達は元々帝国国を奪われた者だ。帝国のために命などかけたくはないな」
「あいつに賭けてみるか? 一人で来てるって事はメディス様と同等かそれ以上に強いって事だろ?」
「……元から死ぬ覚悟で来てるんだ。逃げたら帝国兵に殺される。ならアイツに希望を託してみるのも良いかもな。お前ら、近くにいる帝国兵以外の兵士にこっそりと奴からの言葉を伝えてやれ」
「はっ!」
そうしてレイからの言葉がだんだんと兵士の間に広がっていき、伝言を聞いた他国の兵士達は装備の一部を外していった。そこに本隊からの命令を聞いた兵士が帰ってくる。
「隊長、本陣より全軍突撃、あの男は踏み潰しエイジアン王国を蹂躙せよとの事です」
「そうか。なら始まる前にあの男からの言葉も伝えておこう」
「はい?」
報告から帰ってきた兵士は隊長の話を聞きすぐさま装備の一部を外した。
そこで本陣から突撃の合図があった。
「よし! 全軍全速前進っ!!」
「「「「「おぉぉぉっ!!」」」」」
兵士達が武器を掲げ全速力でレイに向かい突撃してきた。
「来たか! 死にたくない者は僕の隣にある扉に向かえっ! 僕に向かってきた者以外には絶対に攻撃しないっ!」
「「「「「おぉぉぉぉっ!!」」」」」
レイは箱庭の扉を開き刀を構えて敵を待つ。最初の一人は前線にいた隊長格の男だ。
「すまん! 我々もエイジアン王国と事を構えるのは本意ではなかった! 貴殿の配慮に感謝する!」
「なら貴方が皆さんを誘導して下さい。僕は敵だけを倒していきます」
「任せよっ!」
隊長格の男は扉の前に立ち味方の兵士に向かい叫んだ。
「こっちだ! 彼の言葉を信じ無断な戦いは避けよう! 入れ入れぇぇっ!」
「「「「しゃあぁぁぁっ!」」」」
平原に集められた敵兵の総数はおよそ三万。その内二万はゴルゴーン帝国に侵略された国の兵士であり、帝国に対する忠誠心など皆無だ。
そんな帝国に恨みを抱いた二万もの兵士はレイに感謝しつつ次々と箱庭の中に匿われていった。
「よし、レイ殿! あとは全て帝国兵だ! ここからは私も戦うぞ」
「いえ、あなたも早く扉の中へ!」
「し、しかしっ!」
「僕なら大丈夫です。今の僕はメディスよりはるかに強いです。巻き込まれて死にますよ?」
「そ、それは困るな。わかった、ご武運をっ!」
「ありがとうっ! せいっ!!」
「がぁっ!?」
レイは息一つ乱さぬまま向かい来る敵兵を討ち続けていた。そこでこの異変が本陣に伝わった。
「は? 前線の兵が消えただと?」
「はっ! 加えてあの男の強さは尋常ではありませんっ! あの勇者メディスよりもはるかにっ!」
「ええいっ! 怯むなっ!! ならば本陣も出る! 数で圧倒せよっ!!」
「ははっ!」
その時だった。後方に控えていた帝国兵達の頭上から岩の雨が降り注いだ。
「な、なんだ!? 岩が降って──がぁぁっ!?」
「な、なんだよこれっ!? うあぁぁぁぁっ!」
本陣の司令官は空を見上げ絶句していた。
「まさか……竜の魔法……ストーンレインかっ! ひ、退けっ!! 退却だ退却っ!! 全軍退却せよっ!」
「うあぁぁぁぁぁっ!!」
「ぎゃあぁぁぁぁぁっ!」
「た、助け──ぎあぁぁっ!!」
空からとめどなく降り注ぐ岩の雨は一万もの帝国兵を瞬く間に押し潰していった。
「な、なんだ……これは……。あ、悪魔だ……エイジアン王国は悪魔に魂を売ったのかぁっ!」
「それはお前達だろ?」
「なっ! 貴様っ!」
レイは岩の上に立ち司令官を見下ろす。
「これは貴様の仕業かっ!」
「そうだよ。今のは俺が倒したアースドラゴンの魔法だ」
「や、やはり竜魔法かっ! 貴様っ、何者だ!」
「エルドニア王国の冒険者レイだ。メディス様の依頼で助太刀にきた」
「エ、エルドニア? あの田舎にお前のような化け物がいるなど聞いた事もないわっ!」
「情報遅いんじゃないの? ほら、見逃してあげるから逃げれば?」
「な、なに?」
司令官は鳩が豆鉄砲を食らったような顔でレイを見た。
「に、逃がすというのか?」
「ああ。あんたには次の敵を引き連れてきてもらわないとさ。こっちから行くのも面倒だし、次は皇帝も連れてきなよ。このバカげた戦争を終わらせるからさ」
「て、帝国を舐めるなよっ! 本国にはまだ十万もの兵が──」
レイは司令官に冷めた視線を向け言い放った。
「一万も十万も同じだよ。いくらでも良いから連れてきなよ」
「くっ! 貴様は楽には殺さんからなっ! 覚えておれっ!」
こうして初戦はレイが圧倒したのだった。
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