14 / 15
第14話 ランクDへ
しおりを挟む
大量に鉱石を持ち帰ったライルはそれを一度に提出せず、一種類ずつわけて納品していった。理由は一度に沢山の鉱石を納めてしまうと目立つという事もあるが、本当の理由は別にある。
「よし、これでこの周辺と王都までのマップが埋まったかな」
ランクを上げる事も大事だが何より急がなければならない事がこのマップを埋める事だ。混沌がいつ何処に現れるか不明なためこの作業は欠かせないのである。
「明日十件目の依頼を達成してやっとDランクかぁ。国からの徴兵を回避するのも大変だなぁ~」
こうして空いた時間を有効に使いつつ、ライルは【プラウヴァルト】国内を順調に制覇していった。
そして国内全てのマップを埋めた翌日、ライルは冒険者ギルドに最後の依頼達成を報告した。
「では鉱石をお預かりしますね。結果に問題がなければライルくんはDランクに昇格となります」
「はい、お願いします!」
ライルは冒険者ギルド内にある待合所で結果を待つ。今は昼を過ぎた時間なためギルド内は閑散としたものだったが、それでもある程度の冒険者はいる。そう、貴族の嫡男達だ。彼らはロクに冒険もせず昼から酒場で酒盛りをしていた。
「ギャハハハハッ! でよぉ~……」
「マジかよ? お前やっぱクズだわ。うはははは」
何やら低俗な、貴族にあるまじき会話をしているようだがライルは聞かないよう、視線を合わせないようつとめていた。絡まれでもしたら面倒だからである。しかし酒が入り気が大きくなっていた貴族達は玩具を探すような目でライルを発見し、絡んできた。
「お前平民か?」
「はい、そうですが」
「ランクは? いつから冒険者やってんの?」
「ランクはEです。今ランクDに上がるための鑑定待ちですね。冒険者は成人してからですから……一ヶ月くらいでしょうか」
一ヶ月という期間の短さに貴族達は驚いていた。
「マジかよ。仲間は?」
「いませんね。一人でやってます」
「ソロかよ。それで一ヶ月たぁ……やるなぁお前」
「ありがとうございます」
ライルは角が立たないよう当たり障りのない受け答えで場を交わしていた。
「んじゃ次はいよいよ盗賊退治やら護衛依頼だな」
「はい?」
「なんだ、知らないのか? Cランクに上がるためにはこの二つのどちらかをこなさなきゃならねぇんだよ。わかるか? つまり……人と戦わなくちゃならねんだわ」
「人と……」
貴族は笑いながらライルに言った。
「お前、まだ人を殺した事ねぇだろ」
「……はい」
「世の中にはよ、悪人って奴がごまんといる。全ての人間が善人ってわけじゃねぇ。盗賊の中には人を殺す味を覚えて狂っちまった元冒険者も多い。なにせ冒険者は同じように危険な依頼をこなしてもギルドが税金やらで半分持ってっちまうからよ。盗賊は稼いだ金が全部自分の懐に入る。平民上がりの元冒険者が盗賊になりやすいんだわ」
ライルは思った。彼らは見た目や素行は悪いが意外に親切だと。
「一ヶ月でDまで上がったお前は才能があるのかもな。腐るなよ? 賊に落ちたお前とは戦いたくねぇからよ」
「そ、そんな風にはなりませんよ。僕の夢は世界各地を見て回る事ですから」
「そうかい。ならさっさとCランクまで来な。Cランクにならなきゃ国からは出られねぇ。頑張りな」
「あ、ありがとうございます」
そう忠告し冒険者達は酒場の方へと戻り、再び酒盛りを始めた。
「珍しいな、お前が親切にするだけなんてよ?」
「……ありゃなんか知らねぇがヤバい感じがした」
「「「ヤバい??」」」
忠告をした貴族の男はすっかり酒が抜け素面になって額から汗を垂らしていた。
「なんっつーか……高ランクの魔物と対峙した時のような感じがしてよ。からかってやるつもりだったが止めた。ありゃ関わっちゃならねぇ……。命が惜しいなら他の奴らにもそう言っておけ」
「スキル【危機察知】を持つお前がそう言うんなら当たってんだろうな。ってか飲もうぜ、何か白けちまったからよ」
「ああ。酔いでもしなきゃやってらんねーよ。いるんだな……貴族でもねぇのに才能に恵まれた奴ってのはよ……」
冒険者達が再び酒盛りに戻る頃、ライルは受付で新しいタグをもらっていた。
「おめでとうございます。これでライルくんはDランク冒険者ですっ」
「僕がDランクかぁ~」
ライルは新しくなった青銅のタグを指でなぞる。そんなライルに受付が言った。
「ライルくん、ちょっと良いかな?」
「はい?」
「あのね、ライルくんのタグに記録されている討伐ログの事なんだけど」
「討伐ログ……」
タグには魔物を討伐すると記録が残る。
「ライルくん、毎日鉱山に行ってたってあれ……嘘でしょ?」
「……はい」
「やっぱり。初日だけしか鉱山の魔物が討伐されてなかったからおかしいと思ってたのよ。ギルドマスターに言ったら放っておけって言われたしさ~。ライルくんって何者?」
受付は興味津々な様子でカウンターから身を乗り出してくる。ライルがどうしたものかと困っていると二階からギルドマスターが降りてきた。
「こら、ライルの事は放っておけと言っただろうが」
「あ、やばっ!」
受付は罰の悪そうな顔で奥へと引っ込んでいった。
「あ、ありがとうございます」
「なに、気にするな。それよりライル。レベルは上がったか?」
「はい、だいぶ上がりました。今五十ですね」
「ほう、なかなか早いな。密かに国中を動き回ってるだけあるな。中にはBランクの魔物もいただろ?」
「どれがBランクかはちょっと……」
ライルがそう言うとギルドマスターは豪快に笑った。
「がはははははっ! 頼もしいじゃねぇか。そんなお前に頼みたい仕事があるんだ。ちょっと上まで来てくれ」
「あ、はい。わかりました」
ライルはギルドマスターにつき二階へと向かうのだった。
「よし、これでこの周辺と王都までのマップが埋まったかな」
ランクを上げる事も大事だが何より急がなければならない事がこのマップを埋める事だ。混沌がいつ何処に現れるか不明なためこの作業は欠かせないのである。
「明日十件目の依頼を達成してやっとDランクかぁ。国からの徴兵を回避するのも大変だなぁ~」
こうして空いた時間を有効に使いつつ、ライルは【プラウヴァルト】国内を順調に制覇していった。
そして国内全てのマップを埋めた翌日、ライルは冒険者ギルドに最後の依頼達成を報告した。
「では鉱石をお預かりしますね。結果に問題がなければライルくんはDランクに昇格となります」
「はい、お願いします!」
ライルは冒険者ギルド内にある待合所で結果を待つ。今は昼を過ぎた時間なためギルド内は閑散としたものだったが、それでもある程度の冒険者はいる。そう、貴族の嫡男達だ。彼らはロクに冒険もせず昼から酒場で酒盛りをしていた。
「ギャハハハハッ! でよぉ~……」
「マジかよ? お前やっぱクズだわ。うはははは」
何やら低俗な、貴族にあるまじき会話をしているようだがライルは聞かないよう、視線を合わせないようつとめていた。絡まれでもしたら面倒だからである。しかし酒が入り気が大きくなっていた貴族達は玩具を探すような目でライルを発見し、絡んできた。
「お前平民か?」
「はい、そうですが」
「ランクは? いつから冒険者やってんの?」
「ランクはEです。今ランクDに上がるための鑑定待ちですね。冒険者は成人してからですから……一ヶ月くらいでしょうか」
一ヶ月という期間の短さに貴族達は驚いていた。
「マジかよ。仲間は?」
「いませんね。一人でやってます」
「ソロかよ。それで一ヶ月たぁ……やるなぁお前」
「ありがとうございます」
ライルは角が立たないよう当たり障りのない受け答えで場を交わしていた。
「んじゃ次はいよいよ盗賊退治やら護衛依頼だな」
「はい?」
「なんだ、知らないのか? Cランクに上がるためにはこの二つのどちらかをこなさなきゃならねぇんだよ。わかるか? つまり……人と戦わなくちゃならねんだわ」
「人と……」
貴族は笑いながらライルに言った。
「お前、まだ人を殺した事ねぇだろ」
「……はい」
「世の中にはよ、悪人って奴がごまんといる。全ての人間が善人ってわけじゃねぇ。盗賊の中には人を殺す味を覚えて狂っちまった元冒険者も多い。なにせ冒険者は同じように危険な依頼をこなしてもギルドが税金やらで半分持ってっちまうからよ。盗賊は稼いだ金が全部自分の懐に入る。平民上がりの元冒険者が盗賊になりやすいんだわ」
ライルは思った。彼らは見た目や素行は悪いが意外に親切だと。
「一ヶ月でDまで上がったお前は才能があるのかもな。腐るなよ? 賊に落ちたお前とは戦いたくねぇからよ」
「そ、そんな風にはなりませんよ。僕の夢は世界各地を見て回る事ですから」
「そうかい。ならさっさとCランクまで来な。Cランクにならなきゃ国からは出られねぇ。頑張りな」
「あ、ありがとうございます」
そう忠告し冒険者達は酒場の方へと戻り、再び酒盛りを始めた。
「珍しいな、お前が親切にするだけなんてよ?」
「……ありゃなんか知らねぇがヤバい感じがした」
「「「ヤバい??」」」
忠告をした貴族の男はすっかり酒が抜け素面になって額から汗を垂らしていた。
「なんっつーか……高ランクの魔物と対峙した時のような感じがしてよ。からかってやるつもりだったが止めた。ありゃ関わっちゃならねぇ……。命が惜しいなら他の奴らにもそう言っておけ」
「スキル【危機察知】を持つお前がそう言うんなら当たってんだろうな。ってか飲もうぜ、何か白けちまったからよ」
「ああ。酔いでもしなきゃやってらんねーよ。いるんだな……貴族でもねぇのに才能に恵まれた奴ってのはよ……」
冒険者達が再び酒盛りに戻る頃、ライルは受付で新しいタグをもらっていた。
「おめでとうございます。これでライルくんはDランク冒険者ですっ」
「僕がDランクかぁ~」
ライルは新しくなった青銅のタグを指でなぞる。そんなライルに受付が言った。
「ライルくん、ちょっと良いかな?」
「はい?」
「あのね、ライルくんのタグに記録されている討伐ログの事なんだけど」
「討伐ログ……」
タグには魔物を討伐すると記録が残る。
「ライルくん、毎日鉱山に行ってたってあれ……嘘でしょ?」
「……はい」
「やっぱり。初日だけしか鉱山の魔物が討伐されてなかったからおかしいと思ってたのよ。ギルドマスターに言ったら放っておけって言われたしさ~。ライルくんって何者?」
受付は興味津々な様子でカウンターから身を乗り出してくる。ライルがどうしたものかと困っていると二階からギルドマスターが降りてきた。
「こら、ライルの事は放っておけと言っただろうが」
「あ、やばっ!」
受付は罰の悪そうな顔で奥へと引っ込んでいった。
「あ、ありがとうございます」
「なに、気にするな。それよりライル。レベルは上がったか?」
「はい、だいぶ上がりました。今五十ですね」
「ほう、なかなか早いな。密かに国中を動き回ってるだけあるな。中にはBランクの魔物もいただろ?」
「どれがBランクかはちょっと……」
ライルがそう言うとギルドマスターは豪快に笑った。
「がはははははっ! 頼もしいじゃねぇか。そんなお前に頼みたい仕事があるんだ。ちょっと上まで来てくれ」
「あ、はい。わかりました」
ライルはギルドマスターにつき二階へと向かうのだった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。
もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。
異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。
ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。
残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、
同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、
追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、
清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
追放された私の代わりに入った女、三日で国を滅ぼしたらしいですよ?
タマ マコト
ファンタジー
王国直属の宮廷魔導師・セレス・アルトレイン。
白銀の髪に琥珀の瞳を持つ、稀代の天才。
しかし、その才能はあまりに“美しすぎた”。
王妃リディアの嫉妬。
王太子レオンの盲信。
そして、セレスを庇うはずだった上官の沈黙。
「あなたの魔法は冷たい。心がこもっていないわ」
そう言われ、セレスは**『無能』の烙印**を押され、王国から追放される。
彼女はただ一言だけ残した。
「――この国の炎は、三日で尽きるでしょう。」
誰もそれを脅しとは受け取らなかった。
だがそれは、彼女が未来を見通す“預言魔法”の言葉だったのだ。
猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る
マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・
何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。
異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。
ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。
断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。
勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。
ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。
勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。
プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。
しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。
それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。
そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。
これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。
魔法筆職人の俺が居なくなったら、お前ら魔法使えないけど良いんだよな?!
大石 とんぼ
ファンタジー
俺は慈悲深い人間だ。
だから、魔法の『ま』の字も理解していない住民たちに俺の作った魔法筆を使わせてあげていた。
だが、国の総意は『国家転覆罪で国外追放』だとよ。
馬鹿だとは思っていたが、俺の想像を絶する馬鹿だったとはな……。
俺が居なくなったら、お前ら魔法使えなくて生活困るだろうけど良いってことだよな??
勇者パーティーを追放されたので、張り切ってスローライフをしたら魔王に世界が滅ぼされてました
まりあんぬさま
ファンタジー
かつて、世界を救う希望と称えられた“勇者パーティー”。
その中で地味に、黙々と補助・回復・結界を張り続けていたおっさん――バニッシュ=クラウゼン(38歳)は、ある日、突然追放を言い渡された。
理由は「お荷物」「地味すぎる」「若返くないから」。
……笑えない。
人付き合いに疲れ果てたバニッシュは、「もう人とは関わらん」と北西の“魔の森”に引きこもり、誰も入って来られない結界を張って一人スローライフを開始……したはずだった。
だがその結界、なぜか“迷える者”だけは入れてしまう仕様だった!?
気づけば――
記憶喪失の魔王の娘
迫害された獣人一家
古代魔法を使うエルフの美少女
天然ドジな女神
理想を追いすぎて仲間を失った情熱ドワーフ
などなど、“迷える者たち”がどんどん集まってくる異種族スローライフ村が爆誕!
ところが世界では、バニッシュの支援を失った勇者たちがボロボロに……
魔王軍の侵攻は止まらず、世界滅亡のカウントダウンが始まっていた。
「もう面倒ごとはごめんだ。でも、目の前の誰かを見捨てるのも――もっとごめんだ」
これは、追放された“地味なおっさん”が、
異種族たちとスローライフしながら、
世界を救ってしまう(予定)のお話である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる