夢追い人~異世界に飛ばされた残念な男は気ままに暮らす~

夜夢

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第6章 強くなる!

02 最狂ダンジョン

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    枢が地下にダンジョンを作った。それは愛斗しか入れず他の者には認識すら出来ないダンジョンだった。

「俺しか入れないとか…。ここで力をつけろって意味なんだろうが…。レベルはここで上がるんだろうけど…、職業はなぁ…。まぁ…取り敢えず…っ!行ける所まで行ってみますかねっと!!」

    愛斗は連日ダンジョンに挑戦した。最初のフロアにルールが書かれた石板があったので、愛斗は多少無茶をしながらでもどんどん先に進んでいった。毎日毎日1階から挑戦し、ひたすらレベルと技を鍛えていく。

「死んでも部屋に戻るだけとか…少し温いんじゃないですかねっ、お義父さん!」

    確かに…そう思っていた時期もあった。が、初めて死んだ相手がいた。相手はネーレスコピー。愛斗は一瞬で殺られた。何をされたのかも見えなかった。

「ぶはっ!な、何だあの女!?全然見えなかったぞ!?」

    愛斗は自室のベッドで目を覚ました。

「お帰りなさい?どうしたのですか?愛斗さん?」

「真理、聞いてくれよ。今枢様が作ってくれたダンジョンで鍛えてるんだけどさ、1人やたら強い女がいるのよ。名前は確か…ネーレスコピーだったかな。」

「あぁ~。お父さんのお嫁さんですよ、その女神。」

「…は?」

「何でもお父さんが呼ばれた世界の女神様とかで、今はお父さんと一緒に星の管理者をしていた気がします。いつのコピーかは分かりませんが、相手は神様ですので…。余程鍛えないと勝てませんよ?」

    女神?あれが?何かバカっぽかったけど。そうか、女神だったのか。

「コピーだから別に殺しても良いんだよね?」

「ですね、お父さんの仲間はコピーまではクリアー出来ていたと聞いたことかあります。ネーレスさんはあんなの私じゃないわっ!って言ってましたけどね?ふふ、面白い神様でした。」

    まさか女神を置いてるとはなぁ~…。もっと鍛えないと勝てる気がしないな、うん。

    それから何度かネーレスコピーに挑戦したが、ダメージすら与えられず、聖なる光に焼かれて死んだ。

    愛斗はノーラを訪ねた。

「ノーラ、ちょっと良いか?」

「あ、愛斗お兄ちゃん!どうしたのら?」

「相談があるんだけどさ、神を殺せる刀って作れる?」

「神を?う~ん…。分からないのら。聖剣ならノーラが作ったのらけど…、神を殺せる刀となると…。」

「そっかぁ。どうしたものか…。」

    愛斗は頭を抱えた。何度か挑戦し動きは見える様になった。だが、肝心のダメージが通らない。魔法も大して効果が出なかった。削っても直ぐに回復し、反撃される。

「防具達も大分くたびれてきたしな…。そろそろ一新したいな。ノーラ、また装備頼んでも良いか?」

「任せるのらっ♪見た目はどんな感じが良いのら?」

「う~ん…。魔王っぽい奴!軽くて動きやすい方が良いかな。」

「分かったのら♪でぇ~お代の事なのらけど…。」

「いくら?」

「お金はいらないのら!代わりに…あの…抱いて欲しいのら♪」

「そう言えば最近ダンジョンばっかりで相手出来なかったなぁ。良し、分かった。前払いだ、今からするぞ?部屋に行こうな?」

「う、うんっなのらぁ~♪」

    愛斗はノーラに代金を支払った。

「これじゃあ足りないのら♪もっとするのら~♪」

「ノーラ、前から思ってたんだけどよく俺の奴が入るよな?キツイだろ?」

「ん~…。頭さえ入れば何とかなるのら♪それに…隙間無く愛斗お兄ちゃんを感じられるから…ノーラは幸せなのら♪」

「くうっ、なんて可愛いんだ、ノーラ!」

    それから2人は暫く繋がっていた。ノーラは鍛治をしているのに、どこもかしこもプニプニで、いつまで抱いても飽きなかった。

「ノーラは奥までプニプニなんだよなぁ~。」

「う、嬉しいのらぁっ♪ノーラ、愛斗の役にたちたいのらぁぁぁぁっ♪」

    愛斗はノーラの奥に放った。その時、突然【プレゼンター】が発動した。

「な、なにっ!?何故だ!?」

「の、のらぁぁぁぁんっ♪」

    ノーラは愛斗にしがみつきながら苦しみだした。

「だ、大丈夫か!ノーラ!!」

「だ、大…丈夫なの…ら!い、今…頭に凄い量の知識が流れてっ…!し、知らない装備の作り方がっ…!の、のらぁぁぁぁっ!」

    愛斗は気休めにしかならないだろうが、ぎゅっとノーラを抱きしめ、【ヒール】をかけ続けた。

    暫く抱きしめていた。ノーラはひたすら頭の痛みに耐えていた。

「すまんっ!ノーラ!!俺のスキルが発動してしまったばかりに…!」

「だ、大丈夫…なのら!これは…ノーラが望んだのら…。耐えきってみせるのらぁぁぁぁっ!!」

    どれだけ時間が経ったのだろう。愛斗はひたすらノーラを抱きしめていた。ノーラは静かに耐え続け、やがて眠った。愛斗はノーラが眠ったのを見て安心した。

「どうやら…耐えきった…のか?にしても…何故プレゼンターが…。分けがわからん…。ふぁ…。俺も眠くなってきた…。すまん…ノーラ……………。」

    愛斗はノーラを抱きしめながら眠りに就いた。

    翌朝…。愛斗は下半身に違和感を感じ、目を覚ました。目を開けると、ノーラが元気いっぱいに動いていた。

「の、ノーラ!?」

「あ、起きたのら?こっちは先に起きてたのらよ?びっくりして起きちゃったのら♪」

    そう言えば…ずっと繋がってたな…うん。

「お前…大丈夫なのか?」

「大丈夫なのらっ♪愛斗お兄ちゃんが望んだ武器も作れそうなのらよ!世界中…いや、多分他の世界の鍛治の知識が全部頭に入ってきたのら。」

    それがノーラの望んだもの?確かあの時同時に逝って…その時ノーラが叫んでいたな…役に 立ちたいって…。まさか、そうなのか?プレゼントは相手が望んだ時に俺が奥に放てば良いのか?検証が必要だが…誰彼構わず出来るもんでもないし…、今は保留にしておくか。

「ノーラ、ありがとうな?」

「ううん、ノーラは愛斗お兄ちゃんの役に立ちたかったのら…。そして…もう離れたく無いのらよ…。役に立つから…置いて行かないで欲しいのらぁっ!」

「分かった、分かったから泣くな。」

    愛斗はノーラの頭を優しくなでてやった。

「もう勝手に何処かに行かないし、離れないからさ。安心してくれ、ノーラ。」

「う、うんっなのらっ♪今日1日こうしたら明日から装備作りに入るのらっ。愛斗お兄ちゃんは少し休んだ方が良いのら。あまり頑張り過ぎると疲れるのらよ?」

「疲れたら仲間達に癒して貰うさ。勿論、ノーラにもな?愛してるぞ、ノーラ?」

「はぅぅぅっ…ズルいのらぁっ…。こんな状態でそんな事…ノーラ我慢できなくなるのら…。」

「我慢しなくてもいいじゃん。好きなだけすれば良いさ。俺もしいからな。」

「愛斗お兄ちゃぁぁぁん♪」

    2人は休みながらも1日中交わったのであった。
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