8 / 101
第01章 幼少期
04 アカデミー入学
しおりを挟む
あの入学試験から1週間が経った。家に送られてきた通知表には座学、実技共に満点が示されていた。あれだけやって落ちてたら逆に笑える。
両親は蓮の成績を見ていたく感動していた。
「はっはっは!流石我が息子!両方満点とはな!はっはっは!」
「これでレンはアカデミーに入学が決まったのねぇ…。あなた、アカデミーって確か…。」
「…うむ。生徒専用の寮がある。卒業までその寮で暮らす事になるだろうな。寂しいがこればかりは仕方無い。何せアカデミーがある町は我が家からかなりの距離があるからな。」
行き帰りは父の魔法、【テレポート】で移動していた。実はレンも既に使えるのだが、両親の邪魔をしたくない為に敢えて言わなかった。近い内に弟か妹が出来る…かもしれない。まぁ、その前に祖父、祖母になるかもしれないがな。
「レンよ、これから6年、気を抜くでないぞ。卒業後同じ職場で働ける事を祈る。」
「はい、父さん。自分なりに努力してみます。」
「ああ。頑張れ、我が息子よ。」
アカデミーに向かう前日、両親は激励会を開いてくれた。これから6年会えなくなる。母はその寂しさからかボロボロと泣いていた。
「あぅぅぅ…私の可愛いレンがぁぁぁぁ…。」
「これもレンの為だ。笑って送り出してやろう。それにな、その…そろそろ二人目をな。」
「あなた!レンの前で何て事を!」
「す、すまん。だが、跡取りがレン一人ではな…。」
「それはそうでしょうが…。はぁ…分かりました。レンが無事にアカデミーでやっていけそうなら考えますわ。」
「そ、そうか。レン!頼むから最低2年は頑張ってくれ!」
何て両親だ。グレるぞ?
そんな微妙な激励会は終わり、遂に蓮の旅立つ日となった。
「あぁ…。まだ7歳なのに…。大丈夫かしら…。」
「大丈夫さ、寮には生活の面倒を見てくれる寮母や一緒に暮らす仲間や先輩が居るんだ。まぁ、何処の寮に入るかは分からんがな。」
当たり外れがある訳ね。
「…レン、辛くなったら何時でも帰って来るのよ?私はレンの為なら何時でも人間の国に戻る用意はあるんだからね?」
「それじゃ父さんが可哀想だし、何とか頑張ってみるよ。じゃあ…母さん。元気で…。」
「あぁぁ…、レン…レンっ!」
蓮は父の【テレポート】で学園へと飛んだ。
「レンよ、先ずはアカデミーになれろ。そして時間があれば町に出て斡旋所に行け。」
「斡旋所…?」
「ああ、斡旋所では様々な依頼が受けられてな、達成すれば金が手に入る。お前も男だ、何時までも親に金を出させてたら恥ずかしいからな。学費は俺が出す。だから、お前が自分で使いたい金は自分で稼いでみろ。」
成る程、冒険者ギルドの様なシステムがあるのか。ありがたい。
「分かりました。交遊費位は自分でなんとかしてみます。」
「うむ。厳しいかもしれんが、若い内から金の有り難みを知る事は大切な事だ。頑張れよ、息子。」
「はい。ありがとうございました、父さん。」
父は手を振って自宅へと帰って行った。
「…さて、先ずは俺が入る寮を探さないとな。誰かに聞いてみるか。」
と、誰か指導員が居ないか探している所で丁度良い人物を発見した。
「モニカ!」
「え?あ…れ、レンさまぁぁぁぁっ♪」
蓮の姿を見たモニカはダッシュで駆け寄り蓮に抱きついた。
「あぁぁ…♪レンさま…レンさまぁぁっ♪クンカクンカ…♪」
「ちょ、離れろ。皆が見てる!」
「皆?そんな有象無象なんてどうでも良いですわっ♪それより…無事合格出来た様で何よりですわ♪」
「あ、ああ。どうも。それでさ、俺が暮らす事になる寮を探しているのだが…。何か知らないか?」
モニカはニッコリ笑って言った。
「はいっ♪レン様は私と同じ寮ですわっ♪と言いますか、生徒会専用の寮があるのです。」
「お?そうなのか。場所は?」
「はい、ご案内致しますわっ♪」
そう言って、モニカはレンの腕に抱きついた。
「はぁぁ…♪レンさまぁ~♪」
「…ま、良いか。」
モニカは寮に向かい歩き出した。アカデミーの門から町に出て少し歩いた先にそれはあった。
「ほう?これが寮か。中々立派じゃないか。」
「はいっ。私が暮らす事になった際、父が改装したのです♪さ、中へどうぞ。」
「ああ。」
蓮はモニカに手を引かれ寮へと入った。
「あれ?モニカ、その男だれ?街で拾って来たの?」
そう声を掛けて来たのはサバサバ系女子。ノースリーブに下はパンツ1枚とかなりラフな格好だ。
「いえ、この方はレン・クード様です。今日からこの寮で暮らす事になりましたのでお連れしましたの。」
「は…はぁ?って言うか…モニカさ、口調おかしくない?何でそんなへりくだってんの?何時もの偉そうな口調はどうした?」
モニカは彼女の頭を片手で掴み、リフトアップした。
「おほほほほ~。一体何の事かしらぁ?私はいつもこうでしょう?ねぇ、副会長さん?」
「いぃだだだだだだ!出るっ!中身出ちゃうぅぅぅぅっ!」
「こら、モニカ。その辺にしておけ。」
「は、はいっ!レンさまぁっ♪」
モニカはパッと手を離しレンに抱きついた。
「はぁぁ…いたた。あのさ、アンタらどんな関係?こんな奴アカデミーに居たっけ?」
「レン様は明日入学される新入生ですわ。座学、実技、どちらも満点で合格された期待の新入生なのです。後、私の初めての殿方ですわ…♪ぽっ…♪」
「んなっ!?はぁぁぁ!?そ、そのナリで7歳!?詐欺だろ!?ってか…もう出るの…アレ。」
どうやらこの副会長とやらは物知りな様だ。レンは副会長の耳元で囁いた。
「知りたかったら今夜部屋に来な。出るかどうかは身体で知る事になるだろうよ。」
「ふあぁ!?な、なんだよもうっ!…良いの?」
「ああ、大歓迎だ。何時でも来てくれ。」
「お、おう。あ、私は生徒会副会長の【ミリア・ハミルトン】な。学年はモニカと同じ6年、ミリアで良いぜ。宜しくな、後輩ちゃん♪」
「レン・クードだ。これから宜しく頼む。」
そう挨拶を交わしているとゾロゾロと女の子達が部屋から出て来た。
「二人ともうるさいですぅっ。静かにするですよぉ!勉強の邪魔ですぅ!」
「本当よ。って…お、男!?り、寮母さんっ!お、男が!」
「あらあらまぁ~。よく見るとそっくりねぇ。よく来たわね、クードの息子さんっ。確か…レン君だっけ?」
どうやらこの寮母、父を知っているらしいな。
「はい。レン・クードです。今年度からアカデミーに入学する事となりました。貴女は…父と知り合いなのですか?」
「ええ。私は寮母の【ミランダ・ロウ】よ。貴方のお父さんとはアカデミーで同期だったの。私は戦いには向いてなくてね、こうしてサポートに回ってる訳。何か困った事があったら何時でもたよってね?あ、下のお世話は許してね?一応彼氏がいるからね?」
「は、はは。それはそれは…。」
父と同期でまだ結婚していないとか…。何やら問題の多そうな人だな。
「成る程、後輩さんですかぁ。私は書記の【ミュート・ランドル】ですぅ。学年は4年、宜しくですぅ。」
「ふ、不審者では無かったか。ふむ、ならば私も名乗ろう。私は会計の【フォン・リー】だ。学年は5年、フォンと読んでくれ。」
全員の紹介が済んだ所で改めてモニカが言った。
「私達は後1年しか居られないけど…残り1年宜しくお願いしますわ、レン様っ♪」
「ああ、此方こそ宜しく頼むよ。っと、取り敢えず部屋を見て良いか?荷物を片付けたい。」
ミリアが蓮に言った。
「荷物?何も持って無いじゃないか?」
「いえ、空間魔法【イベントリ】に収納してあるので。」
「「「「く、空間魔法!?そ、その歳で!?うそぉぉぉっ!?」」」」
女子達は今更ながら蓮の凄さに驚くのであった。
両親は蓮の成績を見ていたく感動していた。
「はっはっは!流石我が息子!両方満点とはな!はっはっは!」
「これでレンはアカデミーに入学が決まったのねぇ…。あなた、アカデミーって確か…。」
「…うむ。生徒専用の寮がある。卒業までその寮で暮らす事になるだろうな。寂しいがこればかりは仕方無い。何せアカデミーがある町は我が家からかなりの距離があるからな。」
行き帰りは父の魔法、【テレポート】で移動していた。実はレンも既に使えるのだが、両親の邪魔をしたくない為に敢えて言わなかった。近い内に弟か妹が出来る…かもしれない。まぁ、その前に祖父、祖母になるかもしれないがな。
「レンよ、これから6年、気を抜くでないぞ。卒業後同じ職場で働ける事を祈る。」
「はい、父さん。自分なりに努力してみます。」
「ああ。頑張れ、我が息子よ。」
アカデミーに向かう前日、両親は激励会を開いてくれた。これから6年会えなくなる。母はその寂しさからかボロボロと泣いていた。
「あぅぅぅ…私の可愛いレンがぁぁぁぁ…。」
「これもレンの為だ。笑って送り出してやろう。それにな、その…そろそろ二人目をな。」
「あなた!レンの前で何て事を!」
「す、すまん。だが、跡取りがレン一人ではな…。」
「それはそうでしょうが…。はぁ…分かりました。レンが無事にアカデミーでやっていけそうなら考えますわ。」
「そ、そうか。レン!頼むから最低2年は頑張ってくれ!」
何て両親だ。グレるぞ?
そんな微妙な激励会は終わり、遂に蓮の旅立つ日となった。
「あぁ…。まだ7歳なのに…。大丈夫かしら…。」
「大丈夫さ、寮には生活の面倒を見てくれる寮母や一緒に暮らす仲間や先輩が居るんだ。まぁ、何処の寮に入るかは分からんがな。」
当たり外れがある訳ね。
「…レン、辛くなったら何時でも帰って来るのよ?私はレンの為なら何時でも人間の国に戻る用意はあるんだからね?」
「それじゃ父さんが可哀想だし、何とか頑張ってみるよ。じゃあ…母さん。元気で…。」
「あぁぁ…、レン…レンっ!」
蓮は父の【テレポート】で学園へと飛んだ。
「レンよ、先ずはアカデミーになれろ。そして時間があれば町に出て斡旋所に行け。」
「斡旋所…?」
「ああ、斡旋所では様々な依頼が受けられてな、達成すれば金が手に入る。お前も男だ、何時までも親に金を出させてたら恥ずかしいからな。学費は俺が出す。だから、お前が自分で使いたい金は自分で稼いでみろ。」
成る程、冒険者ギルドの様なシステムがあるのか。ありがたい。
「分かりました。交遊費位は自分でなんとかしてみます。」
「うむ。厳しいかもしれんが、若い内から金の有り難みを知る事は大切な事だ。頑張れよ、息子。」
「はい。ありがとうございました、父さん。」
父は手を振って自宅へと帰って行った。
「…さて、先ずは俺が入る寮を探さないとな。誰かに聞いてみるか。」
と、誰か指導員が居ないか探している所で丁度良い人物を発見した。
「モニカ!」
「え?あ…れ、レンさまぁぁぁぁっ♪」
蓮の姿を見たモニカはダッシュで駆け寄り蓮に抱きついた。
「あぁぁ…♪レンさま…レンさまぁぁっ♪クンカクンカ…♪」
「ちょ、離れろ。皆が見てる!」
「皆?そんな有象無象なんてどうでも良いですわっ♪それより…無事合格出来た様で何よりですわ♪」
「あ、ああ。どうも。それでさ、俺が暮らす事になる寮を探しているのだが…。何か知らないか?」
モニカはニッコリ笑って言った。
「はいっ♪レン様は私と同じ寮ですわっ♪と言いますか、生徒会専用の寮があるのです。」
「お?そうなのか。場所は?」
「はい、ご案内致しますわっ♪」
そう言って、モニカはレンの腕に抱きついた。
「はぁぁ…♪レンさまぁ~♪」
「…ま、良いか。」
モニカは寮に向かい歩き出した。アカデミーの門から町に出て少し歩いた先にそれはあった。
「ほう?これが寮か。中々立派じゃないか。」
「はいっ。私が暮らす事になった際、父が改装したのです♪さ、中へどうぞ。」
「ああ。」
蓮はモニカに手を引かれ寮へと入った。
「あれ?モニカ、その男だれ?街で拾って来たの?」
そう声を掛けて来たのはサバサバ系女子。ノースリーブに下はパンツ1枚とかなりラフな格好だ。
「いえ、この方はレン・クード様です。今日からこの寮で暮らす事になりましたのでお連れしましたの。」
「は…はぁ?って言うか…モニカさ、口調おかしくない?何でそんなへりくだってんの?何時もの偉そうな口調はどうした?」
モニカは彼女の頭を片手で掴み、リフトアップした。
「おほほほほ~。一体何の事かしらぁ?私はいつもこうでしょう?ねぇ、副会長さん?」
「いぃだだだだだだ!出るっ!中身出ちゃうぅぅぅぅっ!」
「こら、モニカ。その辺にしておけ。」
「は、はいっ!レンさまぁっ♪」
モニカはパッと手を離しレンに抱きついた。
「はぁぁ…いたた。あのさ、アンタらどんな関係?こんな奴アカデミーに居たっけ?」
「レン様は明日入学される新入生ですわ。座学、実技、どちらも満点で合格された期待の新入生なのです。後、私の初めての殿方ですわ…♪ぽっ…♪」
「んなっ!?はぁぁぁ!?そ、そのナリで7歳!?詐欺だろ!?ってか…もう出るの…アレ。」
どうやらこの副会長とやらは物知りな様だ。レンは副会長の耳元で囁いた。
「知りたかったら今夜部屋に来な。出るかどうかは身体で知る事になるだろうよ。」
「ふあぁ!?な、なんだよもうっ!…良いの?」
「ああ、大歓迎だ。何時でも来てくれ。」
「お、おう。あ、私は生徒会副会長の【ミリア・ハミルトン】な。学年はモニカと同じ6年、ミリアで良いぜ。宜しくな、後輩ちゃん♪」
「レン・クードだ。これから宜しく頼む。」
そう挨拶を交わしているとゾロゾロと女の子達が部屋から出て来た。
「二人ともうるさいですぅっ。静かにするですよぉ!勉強の邪魔ですぅ!」
「本当よ。って…お、男!?り、寮母さんっ!お、男が!」
「あらあらまぁ~。よく見るとそっくりねぇ。よく来たわね、クードの息子さんっ。確か…レン君だっけ?」
どうやらこの寮母、父を知っているらしいな。
「はい。レン・クードです。今年度からアカデミーに入学する事となりました。貴女は…父と知り合いなのですか?」
「ええ。私は寮母の【ミランダ・ロウ】よ。貴方のお父さんとはアカデミーで同期だったの。私は戦いには向いてなくてね、こうしてサポートに回ってる訳。何か困った事があったら何時でもたよってね?あ、下のお世話は許してね?一応彼氏がいるからね?」
「は、はは。それはそれは…。」
父と同期でまだ結婚していないとか…。何やら問題の多そうな人だな。
「成る程、後輩さんですかぁ。私は書記の【ミュート・ランドル】ですぅ。学年は4年、宜しくですぅ。」
「ふ、不審者では無かったか。ふむ、ならば私も名乗ろう。私は会計の【フォン・リー】だ。学年は5年、フォンと読んでくれ。」
全員の紹介が済んだ所で改めてモニカが言った。
「私達は後1年しか居られないけど…残り1年宜しくお願いしますわ、レン様っ♪」
「ああ、此方こそ宜しく頼むよ。っと、取り敢えず部屋を見て良いか?荷物を片付けたい。」
ミリアが蓮に言った。
「荷物?何も持って無いじゃないか?」
「いえ、空間魔法【イベントリ】に収納してあるので。」
「「「「く、空間魔法!?そ、その歳で!?うそぉぉぉっ!?」」」」
女子達は今更ながら蓮の凄さに驚くのであった。
1
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
手が届かないはずの高嶺の花が幼馴染の俺にだけベタベタしてきて、あと少しで我慢も限界かもしれない
みずがめ
恋愛
宮坂葵は可愛くて気立てが良くて社長令嬢で……あと俺の幼馴染だ。
葵は学内でも屈指の人気を誇る女子。けれど彼女に告白をする男子は数える程度しかいなかった。
なぜか? 彼女が高嶺の花すぎたからである。
その美貌と肩書に誰もが気後れしてしまう。葵に告白する数少ない勇者も、ことごとく散っていった。
そんな誰もが憧れる美少女は、今日も俺と二人きりで無防備な姿をさらしていた。
幼馴染だからって、とっくに体つきは大人へと成長しているのだ。彼女がいつまでも子供気分で困っているのは俺ばかりだった。いつかはわからせなければならないだろう。
……本当にわからせられるのは俺の方だということを、この時点ではまだわかっちゃいなかったのだ。
大好きな幼なじみが超イケメンの彼女になったので諦めたって話
家紋武範
青春
大好きな幼なじみの奈都(なつ)。
高校に入ったら告白してラブラブカップルになる予定だったのに、超イケメンのサッカー部の柊斗(シュート)の彼女になっちまった。
全く勝ち目がないこの恋。
潔く諦めることにした。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる