スキルで快適!異世界ライフ(痛)

夜夢

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第01章 幼少期

08 魔王城地下ダンジョン(ステ有)

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    魔王最終形態、魔王軍筆頭軍団長、魔王軍魔法軍団長の3人ですら半分も攻略出来なかった魔王城地下ダンジョン。それを蓮はあっと言う間に追い越し、今最下層手前で宝箱漁りを繰り返していた。

「うはははは!大漁大漁っ!これだよこれ!うははははははっ!」

    蓮の空間魔法【ストレージ】は大量の武器、防具、魔道具と金、それに目当てのスキル玉で溢れていた。

「もう十分過ぎる程稼いだな。しっかし…古代竜エンシェントドラゴンが雑魚敵として出てくるダンジョンってなぁ何だ?裏ダンジョンか?まさかラスボスは大魔王とかじゃないだろうな?」

    このダンジョン、実に魔物が強力だ。一階から敵の強さが半端ない。最上位のゴーレム、マスターゴーレムがバーゲンセールの如く大量に襲い掛かって来る。だが、宝はゴミアイテム。釣り合いがとれていない。下層に入って漸く釣り合って…いや、釣り合ってないな。現れる魔物は全て神話級だ。それが何故か群れをなして襲い掛かって来る。本当に洒落にならん。

「次でラストか。じゃあ宝箱開封作業にはいりますかね。ここまで来たんだ、激レアスキル位落ちてくれよなっ!」

    最初の数階で宝箱にはレア度がある事に気付いた。レア度の高い宝箱からは割かし良いモノが出る。なのでレア度の低い宝箱は無視し、それ以外をストレージに入れつつ毎晩開封作業に勤しんでいたのだった。

    その結果、蓮は前世の蓮を遥かに凌駕する力とスキルを獲得していた。

    因みに前世のステータスはこうだ。

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名前:レン
種族:性の神
体力:傷つけるものは最早いない
魔力:並ぶもの無し
力とか全部:誰よりも優れている。

スキル:【全知全能】 

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    そして今のステータスは、世界が違うので表示も変わるが、結果こうなった。 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

名前:レン・クード
種族:ハーフデーモン
LV:最果て
体力:底無し
魔力:使っても減る事は無い
力とか全部:限界のその先

スキル
【超鑑定】【気配察知】【全言語理解】【不死】
【無限収納】【環境適応】【千里眼】【隷族化】
【盗賊王】【獲得経験値倍加】【馬術】【複製】
【限界突破】【回復速度倍加】【スキル付与】
【航海術】【操舵術】【空間転移】【次元転移】

戦闘系スキル
【武神:究極】【身体能力強化:究極】
【縮地:究極】【予知】【オートリペア:ファスト】

魔法系スキル
【全属性魔法:究極】【結界魔術:究極】
【滅竜魔法:究極】【勇者魔法:究極】
【召喚魔法:究極】【魔力操作:究極】
【高速詠唱:究極】【無詠唱】

耐性スキル
【全状態異常無効】

生産系スキル
【生産の神】【素材自動回収】【属性付与:究極】

ユニークスキル
【性神】【瞬間記憶】【並列思考】【高速処理】
【ネットショップ】【超豪運】【神の一手】

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「こんなもんかな。全知全能には敵わないが…これだけあれば十分だろ。さて…大魔王退治と行きますかね。」

    蓮は最後の階層へと降りた。一方その頃地上では。

「なにぃっ!?レンを婿に寄越せ?お前…ふざけてんのか!レンはまだ7歳だぞ!?」

    魔王はドランを呼び出し、蓮をモニカの婿へと打診していた。

「しかしなぁ、聞けばウチのモニカは既にお前んトコの息子に抱かれちまったって話だぞ?」

「…は?はい?」

    モニカは頬を染めて照れていた。ドランはそれを見て真実なんだと確信した。

「…で?ウチのバカ息子はどこだ?まさか殺してはないだろうな?」

「いやな、今本人の強い希望で地下にあるダンジョンに…。」

「は、はぁ!?」

    ドランは慌てて立ち上がった。

「お、おおおお前っ!あのダンジョンがどれだけ危険か分かっているだろうが!そこに息子を1人で行かせたのか!?」

「まぁ落ち着け。」

「落ち着けるかっ!」

    憤るドランに魔王が言った。

「実はな、俺負けたんだわ。」

「は?誰にだよ?」

「お前の息子だ。しかも俺は最終形態に変身した。」

「ぶふぅぅぅぅぅっ!お、おまっ!お前はぁぁぁぁっ!何してんだ!?戦争か?良いだろう、何時でもやってやんぞゴラァッ!」

「待て待て。確かに最終形態になったがよ、俺の攻撃はお前の息子に完璧に弾かれ、俺は魔法一発で瀕死だ。」

「あ?ま、マジ?お前魔王だろ?鈍ったか?」

「いや…毎日鍛練は欠かしておらぬよ。今でも勇者は来るからな。」

    ドランは落ち着き椅子に座った。

「じゃあ…何か?俺の息子はお前より遥かに強いって?まだ7歳なのにか?はっ、冗談だろ。アイツはハーフだぞ?」

「ハーフだからだ。お前の息子はな、人間しか使えない勇者魔法を使える様だ。これまでハーフはバカにされて来たが…お前の息子のせいで考えを改めなければならなくなった。」

「…まぁ…フレイアが勇者の子孫の家系だからかもしれんが…。まさか…なぁ…。お前何でやられた?」

「トールハンマーだ。雷光一発、気が付いたら黒焦げよ。」

「…確かに勇者の魔法だな。いやぁ…マジか。魔族と人間が混じるとそうなる訳か。こりゃヤバいな。」

「うむ。恐らくお前の息子は7歳にしてこの国一番の強者だ。ならば娘にと思うのも仕方あるまい?」

「う~む…。しかしなぁ…。まだ7歳だぞ?成人してからじゃダメか?」

「ダメだ。他に奪われる可能性もある。」

    それにモニカがびくんっと反応を示した。

「あ~、そういやモリスの所の娘も7歳だったな。確かアカデミーに入ったって聞いたぞ?」

「「なにぃっ!?」」

    魔王親子が慌てて立ち上がった。そして魔王は直ぐ様通信機を手に取り、部下を呼び出した。

「直ぐにモリスを呼べい!大至急だ!急げ!」

「は、はいっ!」

    数分後…。

「何ですか?おや、ドラン。貴方まで。丁度良い。先程娘から通信がありましてね、お宅の…そうそうレン君でしたか。そのレン君と致してしまった様で…。」

    モリスは冷静に怒っていた。

「…遅かったか。」

「そ、そんなぁ…。」

    魔王親子はガックリと崩れ落ちた。

「ウチのバカ息子がすまん。実はな…。」

    ドランは魔王から聞いた話をモリスにも話した。

「あっはっは!負けた?魔王たる貴方が?いやぁ…愉快愉快。そうですか…。なら…次の魔王はレン君ですか。それならリリムもあげても良いかもしれませんね。で、正妻はどちらに?」

「ふん、それはモニカに決まっておる。聞けばレンの初めてを貰ったのはモニカらしいからなぁ?」

「はい?たったそれだけの理由で?なら貴方はミランダを正妻に迎えなきゃねぇ?」

「「は?」」

    モリスが言った。

「知ってますよ?当時ドランと付き合っていたミランダを抱いた事はねぇ?」

「何っ!?成る程…。魔王、貴様…戦いを始めようか。」

「ま、待て!昔の話だろ!?それに…ミランダと別れたお陰でフレイアと付き合えたんじゃないか!あの時フリーだった幹部はお前だけだった。なぁ、許してくれ!」

「…お父さん…最低です。暫く近寄らないで貰えますか?」

「も、モニカ!くぅっ!モリィィィィィス!全部貴様のせいだ!要らん過去をペラペラと!」

「はっはっは。黙って娘が側室になるのは勘弁ですからねぇ?ここは当人に選んで貰うのが筋では?ねぇ、ドラン?」

「あ?はぁ…。分かった。全部息子に任せるよ。全く…。一体誰に似たんだか…。」

    魔王とモリスは心の中で思った。

((当時種馬と呼ばれたお前だよ!))

    その思いはドランに届く事は無かった。

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