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第04章 迷宮都市国家
06 代表、乗り込んで来る
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美人母娘を屋敷に迎え入れ、代表の娘も再び排卵し、今度は着床した頃、漸く国家代表が娘の居場所をつきとめ、蓮の屋敷へと乗り込んで来た。
「漸く見つけたぞ!このバカ娘がっ!!」
「お、お父様!?」
屋敷を兵が取り囲み、それを従えた男が門の前に立っていた。
「さっさと家に戻らんか!お前には婚約者がいるだろう!」
娘が言った。
「その事ですがお父様。私…先日この方に妊娠させられてしまいましたの。」
「な、なにっ!?に、妊娠…だとっ!?」
「ええ、1ヶ月前のは着床しませんでしたが、アレから毎日抱かれ、今度は無事に着床までいきました♪」
「ぶひっ!話が違うぶひっ!」
親父の隣にオークと見間違う豚が立っていた。蓮は娘に問い掛けた。
「も、もしかしてあの魔獣が?」
「え、ええ。私の元婚約者です。私の気持ち…理解しまして?」
「…同情するわ。」
唖然としている蓮に代表が剣を突きつけた。
「折角…私がこの縁談を纏めるのにどれだけ力を注いだか…!貴様っ!この方は隣国の第1皇子、ドロン様であらせられるぞ!」
「あ?あの豚が皇子?くっ…くははははははっ!笑わせてくれる!隣国って何処よ?魔獣の国でもあんのか?くははははは!いやぁ~笑わせてくれる。」
「き、貴様っ!失礼にも程があるぞ!確かに醜…いやいや、あまり見た目は美し…いやいや、普通では無いが!」
代表も散々だった。
「…何か言ったぶひ?」
「い、いやいやいや!何も。…ごほん。」
代表は蓮に向き直った。
「貴様、娘を傷物にした貴様だ!名を名乗れ!」
「…俺?俺は蓮だ。一応Sランク冒険者をやらして貰ってる。財力はそうだなぁ…この国丸ごと買ってもまだ有り余る程金がある。力はそうだなぁ~…迷宮を踏破出来る位は余裕であるんじゃないかな。この都市に居るSランクが束で掛かって来ても負けねぇよ?」
「やんっ♪格好いいぃ~♪」
「え、Sランク冒険者だと?誰か知ってる奴いるか?」
代表が兵に尋ねた。
「あ、アイツじゃないですかね。ほら、ライセンス取りに来たその場でSランク認定された凄腕って評判の。」
「ああ、迷宮には潜らず女冒険者相手の店を出してるって噂の!」
「女冒険者相手に店?何のだ?」
「歓楽街に女冒険者専用の店があると噂でして。その店が出来てから女冒険者達の稼ぎが伸びたとの話が。」
代表が蓮を見る。
「む?鑑定出来ん…。私よりレベルが高いだと?貴様…レベルは?」
「さぁてな。4桁はあるんじゃないかな。」
「ば、バカな!限界突破を持っているだと!?」
蓮は言った。
「もう良いか?こいつはもう俺のモノだ。そんな豚にくれてやる気は一切無い。豚。」
「ぶひぃっ!誰が豚ぶひっ!」
「死にたくなったら親に言いな。国ごと潰してやっからよ?俺はな…殲滅戦が大好きなんだよ。そこまで太るって事は裕福な国なんだろう?根刮ぎ奪ってやろうか?」
と、蓮は豚に向け殺気を放った。
「ぶひぃっ!?」
「ぐぅっ!」
代表は後退り、兵は尻餅をつき、豚は股関を盛大に濡らしていた。
「か、かかか帰るぶひっ!婚約の話は無かった事にするぶひっ!」
「お、皇子!くっ、折角作った縁が!」
皇子はびちゃびちゃと足音を鳴らし帰って行った。
「…どうしてくれる!私の計画が全て破談した!どれだけ強いか知らんが…責任はとって貰うぞ!」
「責任だ?果たす義理は無いが…聞くだけ聞いてやろうじゃないか。何が望みだ?」
代表は言った。
「土地だ。あの豚と娘が結婚すれば土地を得られる事になっていた。貴様も知っているだろう。私のこの迷宮都市は国家と名乗ってはいるが土地が狭い。年々数を増す冒険者を住まわせる土地がもう無いのだ。」
「土地ねぇ…。それを何とかすれば文句は無いのか?」
「何?…ふむ。」
代表は考えた。
「出来るならやって見せよ。そしたら娘の事は貴様に任せる。」
「楽勝だな。先ずは都市の地図を寄越せ。空き家にチェックいれた奴な。」
「ふん、数日待て。用意させる。ただし!解決出来ぬ場合は貴様をこの都市から永久追放させる。」
「良いから早く用意させな。俺の気が変わる前にな。」
「…行くぞ。」
「「「「はっ!」」」」
代表は兵を引き連れ帰って行った。
「だ、大丈夫なの?」
「あん?当たり前だろうが。俺の屋敷を見ただろう?外見と中身の違いをな。」
「…あ。あぁ!」
「空き家を潰して一万は住める新しい建物を建てる。住んでる奴等をそこに移して更に新しい建物を建てる。100棟も建てれば100万人は住めるだろうよ。しかも、今より快適な生活空間を提供しよう。全室キッチン、風呂、トイレ付きだ。」
「100万人…!大都市じゃない!凄いっ!」
「俺に不可能は無いのさ。」
数日後、代表の部下が都市の地図を持ってやって来た。蓮は地図を頼りに空き家を全て更地にし、そこにタワーマンションを創り出してやった。それから都市の人をランダムに入居させ、如何に快適な生活を送れるか宣伝して貰った。その効果もあり、都市には空き家が増えた。蓮は増えた空き家を更地にし、更にタワーマンションを増やし、商業用ビルに緑地公園等も建設してやった。都市は1000万人は余裕で住める大都市へと大変貌を遂げた。
「わ、私は夢でも見ているのか…!?一体何がどうなって…!」
区画整理され、見違える様に綺麗になった都市を見て代表は驚きを隠せなかった。
「何とかなっただろう?お前が娘を不幸にさせてまで得たかった土地はこれに勝てるのか?」
「い、いや…。その…すまん!疑っていた!狭い土地でも何とかなるなんて思わなかったのだ!」
「そりゃそうだろうよ。お前は何も知らなかったのだからな。じゃあ約束通り娘は貰う。今後いちゃもんは無しな?」
「ま、待て!」
「あん?」
代表が蓮を呼び止めた。
「何よ?」
「…お前、蓮とか言ったな。娘はまだ子供だがそれに欲情出来る男。」
「あん?乏してんの?」
「い、いやいや!その…お前さえ良ければ他の娘も貰ってもらえんかなぁと。この縁を大事にしたいのでな。娘はもう10人は居る。妾の子供達だが…。それらを貰ってはくれんか?その代わり…都市に何かあった場合は力を貸して貰いたい。」
「…妾ごと全員寄越しな。それで取引成立だ。」
「い、良いのか!は、はは!宜しく頼むよ、蓮くん!明日から一組ずつ屋敷に送ろう。受け取ってくれい。」
「はいよ。」
こうして、都市は大都市となり、娘は婚約者から解放され、蓮は更に10組の母娘を手に入れる事になったのであった。
「漸く見つけたぞ!このバカ娘がっ!!」
「お、お父様!?」
屋敷を兵が取り囲み、それを従えた男が門の前に立っていた。
「さっさと家に戻らんか!お前には婚約者がいるだろう!」
娘が言った。
「その事ですがお父様。私…先日この方に妊娠させられてしまいましたの。」
「な、なにっ!?に、妊娠…だとっ!?」
「ええ、1ヶ月前のは着床しませんでしたが、アレから毎日抱かれ、今度は無事に着床までいきました♪」
「ぶひっ!話が違うぶひっ!」
親父の隣にオークと見間違う豚が立っていた。蓮は娘に問い掛けた。
「も、もしかしてあの魔獣が?」
「え、ええ。私の元婚約者です。私の気持ち…理解しまして?」
「…同情するわ。」
唖然としている蓮に代表が剣を突きつけた。
「折角…私がこの縁談を纏めるのにどれだけ力を注いだか…!貴様っ!この方は隣国の第1皇子、ドロン様であらせられるぞ!」
「あ?あの豚が皇子?くっ…くははははははっ!笑わせてくれる!隣国って何処よ?魔獣の国でもあんのか?くははははは!いやぁ~笑わせてくれる。」
「き、貴様っ!失礼にも程があるぞ!確かに醜…いやいや、あまり見た目は美し…いやいや、普通では無いが!」
代表も散々だった。
「…何か言ったぶひ?」
「い、いやいやいや!何も。…ごほん。」
代表は蓮に向き直った。
「貴様、娘を傷物にした貴様だ!名を名乗れ!」
「…俺?俺は蓮だ。一応Sランク冒険者をやらして貰ってる。財力はそうだなぁ…この国丸ごと買ってもまだ有り余る程金がある。力はそうだなぁ~…迷宮を踏破出来る位は余裕であるんじゃないかな。この都市に居るSランクが束で掛かって来ても負けねぇよ?」
「やんっ♪格好いいぃ~♪」
「え、Sランク冒険者だと?誰か知ってる奴いるか?」
代表が兵に尋ねた。
「あ、アイツじゃないですかね。ほら、ライセンス取りに来たその場でSランク認定された凄腕って評判の。」
「ああ、迷宮には潜らず女冒険者相手の店を出してるって噂の!」
「女冒険者相手に店?何のだ?」
「歓楽街に女冒険者専用の店があると噂でして。その店が出来てから女冒険者達の稼ぎが伸びたとの話が。」
代表が蓮を見る。
「む?鑑定出来ん…。私よりレベルが高いだと?貴様…レベルは?」
「さぁてな。4桁はあるんじゃないかな。」
「ば、バカな!限界突破を持っているだと!?」
蓮は言った。
「もう良いか?こいつはもう俺のモノだ。そんな豚にくれてやる気は一切無い。豚。」
「ぶひぃっ!誰が豚ぶひっ!」
「死にたくなったら親に言いな。国ごと潰してやっからよ?俺はな…殲滅戦が大好きなんだよ。そこまで太るって事は裕福な国なんだろう?根刮ぎ奪ってやろうか?」
と、蓮は豚に向け殺気を放った。
「ぶひぃっ!?」
「ぐぅっ!」
代表は後退り、兵は尻餅をつき、豚は股関を盛大に濡らしていた。
「か、かかか帰るぶひっ!婚約の話は無かった事にするぶひっ!」
「お、皇子!くっ、折角作った縁が!」
皇子はびちゃびちゃと足音を鳴らし帰って行った。
「…どうしてくれる!私の計画が全て破談した!どれだけ強いか知らんが…責任はとって貰うぞ!」
「責任だ?果たす義理は無いが…聞くだけ聞いてやろうじゃないか。何が望みだ?」
代表は言った。
「土地だ。あの豚と娘が結婚すれば土地を得られる事になっていた。貴様も知っているだろう。私のこの迷宮都市は国家と名乗ってはいるが土地が狭い。年々数を増す冒険者を住まわせる土地がもう無いのだ。」
「土地ねぇ…。それを何とかすれば文句は無いのか?」
「何?…ふむ。」
代表は考えた。
「出来るならやって見せよ。そしたら娘の事は貴様に任せる。」
「楽勝だな。先ずは都市の地図を寄越せ。空き家にチェックいれた奴な。」
「ふん、数日待て。用意させる。ただし!解決出来ぬ場合は貴様をこの都市から永久追放させる。」
「良いから早く用意させな。俺の気が変わる前にな。」
「…行くぞ。」
「「「「はっ!」」」」
代表は兵を引き連れ帰って行った。
「だ、大丈夫なの?」
「あん?当たり前だろうが。俺の屋敷を見ただろう?外見と中身の違いをな。」
「…あ。あぁ!」
「空き家を潰して一万は住める新しい建物を建てる。住んでる奴等をそこに移して更に新しい建物を建てる。100棟も建てれば100万人は住めるだろうよ。しかも、今より快適な生活空間を提供しよう。全室キッチン、風呂、トイレ付きだ。」
「100万人…!大都市じゃない!凄いっ!」
「俺に不可能は無いのさ。」
数日後、代表の部下が都市の地図を持ってやって来た。蓮は地図を頼りに空き家を全て更地にし、そこにタワーマンションを創り出してやった。それから都市の人をランダムに入居させ、如何に快適な生活を送れるか宣伝して貰った。その効果もあり、都市には空き家が増えた。蓮は増えた空き家を更地にし、更にタワーマンションを増やし、商業用ビルに緑地公園等も建設してやった。都市は1000万人は余裕で住める大都市へと大変貌を遂げた。
「わ、私は夢でも見ているのか…!?一体何がどうなって…!」
区画整理され、見違える様に綺麗になった都市を見て代表は驚きを隠せなかった。
「何とかなっただろう?お前が娘を不幸にさせてまで得たかった土地はこれに勝てるのか?」
「い、いや…。その…すまん!疑っていた!狭い土地でも何とかなるなんて思わなかったのだ!」
「そりゃそうだろうよ。お前は何も知らなかったのだからな。じゃあ約束通り娘は貰う。今後いちゃもんは無しな?」
「ま、待て!」
「あん?」
代表が蓮を呼び止めた。
「何よ?」
「…お前、蓮とか言ったな。娘はまだ子供だがそれに欲情出来る男。」
「あん?乏してんの?」
「い、いやいや!その…お前さえ良ければ他の娘も貰ってもらえんかなぁと。この縁を大事にしたいのでな。娘はもう10人は居る。妾の子供達だが…。それらを貰ってはくれんか?その代わり…都市に何かあった場合は力を貸して貰いたい。」
「…妾ごと全員寄越しな。それで取引成立だ。」
「い、良いのか!は、はは!宜しく頼むよ、蓮くん!明日から一組ずつ屋敷に送ろう。受け取ってくれい。」
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