13 / 33
第1章 はじまり
第14話 いざ次の国へ
しおりを挟む
アリアの連れてきた騎士達は改革派により不当解雇されていたため、新たな騎士団長にアインの父バランを据え、全員アインのスキルで全快された後に復帰する事となった。
その他、魔国クリミナルの宣言をいいことに、横領や賄賂、密輸などに与していた貴族も漏れなく粛清され、国の上層部は大変風通しが良くなっていた。
そして次なる国へと出発する前夜、アインは国王に呼ばれた。
「どうかしましたか?」
「いや、少し気になってな。アインよ、次はどの国に向かうのじゃ?」
「そうですね。行き先は大陸の真北にある港町なので真っ直ぐ北を目指して行こうと考えていましたが」
「北……か」
北と聞いた国王は眉をひそめた。
「アインよ。少々時間は掛かるだろうが北は迂回した方が良いかもしれぬ」
「迂回? 北の国に何かあるのでしょうか?」
「うむ……」
国王はテーブルに置いた地図を見ながら理由を語った。
「北には【ガーデン帝国】という大国があるのはわかるな?」
「はい。この大陸の三分の一を占めている国ですね」
「うむ。少し前に突然皇帝が交代してな。新しい皇帝は魔国クリミナルに傾倒しておる。そのせいかどうかは知らぬが、魔国に従わぬ国には容赦ない攻撃を仕掛けておるのだ」
「……なるほど。いや、ちょっと待って下さい。ならこの国が大々的に魔国に従わないと宣言したら不味いのでは?」
「いや、不味いのは確かだが大丈夫じゃ」
国王には何か秘策があるらしい。
「我が国と帝国の間には深い渓谷があってな。橋を落としてしまえば何人も侵入できんのじゃ。例え迂回しようとも重装備や城塞破壊兵器を運び入れる事も不可能。こちらは橋の手前に兵士を配置し、帝国兵が来たら橋を落とすだけで良いのじゃよ」
「なるほど。天然の要塞ですか」
「うむ。今の帝国は何やら不穏な空気に満ちておる。できるなら迂回した方が得策じゃ」
国王はアインの身を案じていた。だがアインが首を縦に振る事はない。
「そうですね、確かに迂回した方が賢いやり方でしょう。ですが、不安材料を残したまま先には進めません。帝国が本当に危険な国なのか調査も兼ね、俺はやはり北に向かいます」
「……ははははっ、そうか。お主は本当に真っ直ぐな人間じゃな。まぁ、一人ならば軍隊とは違い目立つ事もないじゃろう。それにアインのスキルはどんな場所だろうと侵入できてしまいそうじゃしな。わかった、行くなら気を付けるのじゃぞ、未来の息子よ」
「息子って……。何年かしたらユーリカ様の心も変わるかもしれませんよ?」
「はっはっは!」
国王は豪快に笑い飛ばしながらアインの肩を叩いた。
「アレは変わりはせぬよ。幼いながらもお主に完璧に惚れておるわ。教会で育ったが故かは知らぬが、お主に加護を与えておる神がフレキシオス様と知ってからもうお主しか見えておらぬ。今の時代、苦しんでおる者らは誰もが勇者の誕生を望んでおるからのう。お主ならなれるのではないか? 二代目勇者アインにのう」
「どう呼ばれても俺の生き方は変わりませんよ。俺は弱きを救い、悪しきを挫く。これが俺の生き方ですから」
「勇者という呼称にはこだわらぬか。まあそれも良いじゃろう。アインよ、必ず生きて戻るのじゃぞ。王の座は空けて待つからの」
「約束はできませんが生きていたら戻ります。国王、父の事、よろしくお願いいたします」
「うむ。知った間柄じゃ、ワシに任せよ」
こうして行き先を決めた翌日、アインは王都から北へと向かい旅立った。その際騎士や国王らが盛大な見送りを敢行したため、かなり足早になった事は内緒だ。
「あ、あんな恥ずかしい真似するなんて聞いてないぞ!? 全く、見送りなんてする暇があったら仕事して欲しいよ」
それからいくつか町や村を通り、その度に熱烈な歓迎を受けたため、アインは違う意味で疲れ果てていた。
「みんな本心では魔国クリミナルに従いたくなかったんだろうな。国が正しく動き始めて喜んでるのかもしれないな。やはりクリミナルは早く叩かないと」
そして出立から二週間後、アインの目の前には深い渓谷が広がっていた。
「えぇぇ……、こんな深い渓谷だったっけ? 昔より深くなってる気がするし、昔はなかった霧が出てるぞ……」
渓谷の底には深い霧がかかっており、底が見えなくなっていた。以前は霧もかかっておらず、底には深い河が流れていたが、今それを確認する事はできない。
「これじゃ間違っても侵略しようなんて思わないだろうな。落ちた瞬間死ぬぞこれ」
アインは足元を確認しながら吊り橋を渡り、ようやく次の国である【ガーデン帝国】に入った。
「さて、国王は不穏な空気が流れていると言っていたけど……」
アインは空を見上げる。
「確かに何か普通の空気とは違う気がするな。ここは一つ警戒しながら先に進むとしよう」
アインは進む先にどこか不快感を感じたため、いつでも戦えるように構えつつ、街道を進んでいった。
「おっと~、兄ちゃんよ。こっから先は通行止めだ。通りたけりゃ金目のモン置いてきな」
「「「へっへっへ」」」
「……はぁぁ」
森を抜けるように作られた街道を歩いていたらこれだ。
「金目の物ね。じゃあくれてやるよっ、受け取れっ! 氷弾魔法【アイシクルバレット】!!」
「「「「ぎあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」」」」
「ど、どこが金目の……モン……だっ」
「氷って高いだろ? この辺りは暑いからな。たっぷり冷えとけば?」
「くそ……が……っ。ぐは──」
盗賊達は物言わぬ冷たい肉の塊になった。
「ガーデン帝国に入ってすぐこれか。国土が広いぶん悪党も多そうだなぁ……やれやれ」
アインは動かなくなった盗賊を森の中へと放り投げ、再び街道を北上していくのだった。
その他、魔国クリミナルの宣言をいいことに、横領や賄賂、密輸などに与していた貴族も漏れなく粛清され、国の上層部は大変風通しが良くなっていた。
そして次なる国へと出発する前夜、アインは国王に呼ばれた。
「どうかしましたか?」
「いや、少し気になってな。アインよ、次はどの国に向かうのじゃ?」
「そうですね。行き先は大陸の真北にある港町なので真っ直ぐ北を目指して行こうと考えていましたが」
「北……か」
北と聞いた国王は眉をひそめた。
「アインよ。少々時間は掛かるだろうが北は迂回した方が良いかもしれぬ」
「迂回? 北の国に何かあるのでしょうか?」
「うむ……」
国王はテーブルに置いた地図を見ながら理由を語った。
「北には【ガーデン帝国】という大国があるのはわかるな?」
「はい。この大陸の三分の一を占めている国ですね」
「うむ。少し前に突然皇帝が交代してな。新しい皇帝は魔国クリミナルに傾倒しておる。そのせいかどうかは知らぬが、魔国に従わぬ国には容赦ない攻撃を仕掛けておるのだ」
「……なるほど。いや、ちょっと待って下さい。ならこの国が大々的に魔国に従わないと宣言したら不味いのでは?」
「いや、不味いのは確かだが大丈夫じゃ」
国王には何か秘策があるらしい。
「我が国と帝国の間には深い渓谷があってな。橋を落としてしまえば何人も侵入できんのじゃ。例え迂回しようとも重装備や城塞破壊兵器を運び入れる事も不可能。こちらは橋の手前に兵士を配置し、帝国兵が来たら橋を落とすだけで良いのじゃよ」
「なるほど。天然の要塞ですか」
「うむ。今の帝国は何やら不穏な空気に満ちておる。できるなら迂回した方が得策じゃ」
国王はアインの身を案じていた。だがアインが首を縦に振る事はない。
「そうですね、確かに迂回した方が賢いやり方でしょう。ですが、不安材料を残したまま先には進めません。帝国が本当に危険な国なのか調査も兼ね、俺はやはり北に向かいます」
「……ははははっ、そうか。お主は本当に真っ直ぐな人間じゃな。まぁ、一人ならば軍隊とは違い目立つ事もないじゃろう。それにアインのスキルはどんな場所だろうと侵入できてしまいそうじゃしな。わかった、行くなら気を付けるのじゃぞ、未来の息子よ」
「息子って……。何年かしたらユーリカ様の心も変わるかもしれませんよ?」
「はっはっは!」
国王は豪快に笑い飛ばしながらアインの肩を叩いた。
「アレは変わりはせぬよ。幼いながらもお主に完璧に惚れておるわ。教会で育ったが故かは知らぬが、お主に加護を与えておる神がフレキシオス様と知ってからもうお主しか見えておらぬ。今の時代、苦しんでおる者らは誰もが勇者の誕生を望んでおるからのう。お主ならなれるのではないか? 二代目勇者アインにのう」
「どう呼ばれても俺の生き方は変わりませんよ。俺は弱きを救い、悪しきを挫く。これが俺の生き方ですから」
「勇者という呼称にはこだわらぬか。まあそれも良いじゃろう。アインよ、必ず生きて戻るのじゃぞ。王の座は空けて待つからの」
「約束はできませんが生きていたら戻ります。国王、父の事、よろしくお願いいたします」
「うむ。知った間柄じゃ、ワシに任せよ」
こうして行き先を決めた翌日、アインは王都から北へと向かい旅立った。その際騎士や国王らが盛大な見送りを敢行したため、かなり足早になった事は内緒だ。
「あ、あんな恥ずかしい真似するなんて聞いてないぞ!? 全く、見送りなんてする暇があったら仕事して欲しいよ」
それからいくつか町や村を通り、その度に熱烈な歓迎を受けたため、アインは違う意味で疲れ果てていた。
「みんな本心では魔国クリミナルに従いたくなかったんだろうな。国が正しく動き始めて喜んでるのかもしれないな。やはりクリミナルは早く叩かないと」
そして出立から二週間後、アインの目の前には深い渓谷が広がっていた。
「えぇぇ……、こんな深い渓谷だったっけ? 昔より深くなってる気がするし、昔はなかった霧が出てるぞ……」
渓谷の底には深い霧がかかっており、底が見えなくなっていた。以前は霧もかかっておらず、底には深い河が流れていたが、今それを確認する事はできない。
「これじゃ間違っても侵略しようなんて思わないだろうな。落ちた瞬間死ぬぞこれ」
アインは足元を確認しながら吊り橋を渡り、ようやく次の国である【ガーデン帝国】に入った。
「さて、国王は不穏な空気が流れていると言っていたけど……」
アインは空を見上げる。
「確かに何か普通の空気とは違う気がするな。ここは一つ警戒しながら先に進むとしよう」
アインは進む先にどこか不快感を感じたため、いつでも戦えるように構えつつ、街道を進んでいった。
「おっと~、兄ちゃんよ。こっから先は通行止めだ。通りたけりゃ金目のモン置いてきな」
「「「へっへっへ」」」
「……はぁぁ」
森を抜けるように作られた街道を歩いていたらこれだ。
「金目の物ね。じゃあくれてやるよっ、受け取れっ! 氷弾魔法【アイシクルバレット】!!」
「「「「ぎあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」」」」
「ど、どこが金目の……モン……だっ」
「氷って高いだろ? この辺りは暑いからな。たっぷり冷えとけば?」
「くそ……が……っ。ぐは──」
盗賊達は物言わぬ冷たい肉の塊になった。
「ガーデン帝国に入ってすぐこれか。国土が広いぶん悪党も多そうだなぁ……やれやれ」
アインは動かなくなった盗賊を森の中へと放り投げ、再び街道を北上していくのだった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る
マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・
何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。
異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。
ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。
断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。
勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。
ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。
勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。
プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。
しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。
それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。
そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。
これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
放逐された転生貴族は、自由にやらせてもらいます
長尾 隆生
ファンタジー
旧題:放逐された転生貴族は冒険者として生きることにしました
★第2回次世代ファンタジーカップ『痛快大逆転賞』受賞★
★現在4巻まで絶賛発売中!★
「穀潰しをこのまま養う気は無い。お前には家名も名乗らせるつもりはない。とっとと出て行け!」
苦労の末、突然死の果てに異世界の貴族家に転生した山崎翔亜は、そこでも危険な辺境へ幼くして送られてしまう。それから十年。久しぶりに会った兄に貴族家を放逐されたトーアだったが、十年間の命をかけた修行によって誰にも負けない最強の力を手に入れていた。
トーアは貴族家に自分から三行半を突きつけると憧れの冒険者になるためギルドへ向かう。しかしそこで待ち受けていたのはギルドに潜む暗殺者たちだった。かるく暗殺者を一蹴したトーアは、その裏事情を知り更に貴族社会への失望を覚えることになる。そんな彼の前に冒険者ギルド会員試験の前に出会った少女ニッカが現れ、成り行きで彼女の親友を助けに新しく発見されたというダンジョンに向かうことになったのだが――
俺に暗殺者なんて送っても意味ないよ?
※22/02/21 ファンタジーランキング1位 HOTランキング1位 ありがとうございます!
勇者パーティーを追放されたので、張り切ってスローライフをしたら魔王に世界が滅ぼされてました
まりあんぬさま
ファンタジー
かつて、世界を救う希望と称えられた“勇者パーティー”。
その中で地味に、黙々と補助・回復・結界を張り続けていたおっさん――バニッシュ=クラウゼン(38歳)は、ある日、突然追放を言い渡された。
理由は「お荷物」「地味すぎる」「若返くないから」。
……笑えない。
人付き合いに疲れ果てたバニッシュは、「もう人とは関わらん」と北西の“魔の森”に引きこもり、誰も入って来られない結界を張って一人スローライフを開始……したはずだった。
だがその結界、なぜか“迷える者”だけは入れてしまう仕様だった!?
気づけば――
記憶喪失の魔王の娘
迫害された獣人一家
古代魔法を使うエルフの美少女
天然ドジな女神
理想を追いすぎて仲間を失った情熱ドワーフ
などなど、“迷える者たち”がどんどん集まってくる異種族スローライフ村が爆誕!
ところが世界では、バニッシュの支援を失った勇者たちがボロボロに……
魔王軍の侵攻は止まらず、世界滅亡のカウントダウンが始まっていた。
「もう面倒ごとはごめんだ。でも、目の前の誰かを見捨てるのも――もっとごめんだ」
これは、追放された“地味なおっさん”が、
異種族たちとスローライフしながら、
世界を救ってしまう(予定)のお話である。
転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。
不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。
14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。
異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。
もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。
異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。
ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。
残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、
同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、
追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、
清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる