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セシリア・クリアベルルート
02 セシリアの本音を知りました
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レストルームでセシリアの目醒めを待つこと数分。
「……ん、んぅ……わ、私はなにを……」
「起きたか、セシリア」
「え? リ、リヒト様っ!? な、何故リヒト様が私の寝室に!?」
慌てて布団に潜るセシリアに言葉を掛ける。
「ははっ、よく見ろセシリア。ここは君の寝室じゃない。学園のレストルームだ」
「え? あ……」
レストルームと言われ冷静になったセシリアは身体を起こすと辺りを見回し、ようやく自分に何が起きたか覚った。
「あ、あの……リヒト様?」
「なんだ?」
「夢でなければ私、リヒト様に告白され口付けをされて倒れたのだと思いましたが……」
俺はセシリアの細い手を取りもう一度想いを伝えた。
「事実だ。卒業まで残り二年あるが、よくよく考えてみたら二年しかないんだ。俺はこの学園を卒業したら国王の補佐として国政に関わっていく。俺も幼い頃からそれなりに学んできてはいるがまだまだ実力不足は否めない」
「リヒト様……」
「だからセシリアには傍で俺を支えて欲しいと思っている。どうだろうか」
そう告げるとセシリアの様子が一変し、俺を睨みつけてきた。
「あなたは誰ですか」
「……は? 何を……」
「リヒト様は私にそのような事など決して言いません! ましてや私を頼ろうなどと!! リヒト様は全て自分の力のみで何でも対処しようとする方でしょう!」
言われて思い出した。リヒトは顔以外はクズ野郎だった。特に親同士が勝手に決めた相手であるセシリアの事は毛嫌いしていた。
「居眠りした日からどこかおかしいと思っていたのです! 本物のリヒト様はどこですか! そしてあなたは誰なのです!」
「ちっ──」
「あっ!」
俺はセシリアをベッドに押し倒した。
「な、何をするのです!」
「セシリア! 俺をちゃんと見ろ」
「え?」
セシリアと視線が重なる。俺は本物のリヒトのように振る舞う事にした。
「本物のリヒトだと? お前が俺の何を知っている」
「え?」
「お前と会ったのはたった数回だけだ。学園に入ってからも授業時間以外は別行動。それだけ離れているにも関わらず本物と偽物だと? はっ、笑えるな」
「リ、リヒト……様?」
セシリアを押さえ付けている手に力が籠もる。
「お前が思う俺は傲慢で女誑しの上冷酷。そうだろう?」
「……」
「いつまでもそんなガキのままで王族が務まるわけないだろう。人とは成長するものだ。そうして成長した結果、今後の俺にはお前が必要だと思った」
俺はセシリアから身体を離した。
「さて、ここまでが俺の気持ちだ。無理やり口唇を奪っておいて何だが……もしお前が俺を受け入れられないと言うなら仕方ない。俺とお前の関係を今全て清算しよう」
「え?」
「伯爵には俺から断りを入れる。そして陛下に謝罪し新しい縁談をお願いする」
「ま、待って下さい! そんないきなり!」
「昔から俺は気分屋だったろ。新しく将来を共にする妻を選ぶ時間は二年しかないんだ。セシリアが嫌なら他を探すしかないだろ。王族は子孫を残す義務があるからな」
ゲームの記憶からリヒトが言いそうなセリフをチョイスしてみたがどうやらセシリアを悩ませるには十分だったようだ。セシリアはもはや俺を疑わず、慌てた様子で頭を下げていた。
「……確かに私の中でのリヒト様は数回会っただけの印象が全てでした。私はあなたに好かれようと日々努力を重ねてきました。それでも会う度に釣り合わない、努力が足りないなどと罵倒され、他家の令嬢を追いかけ回していたでしょう。私があなたの婚約者でいる理由は好きだからではなくそれが義務だからです!」
「ふむ」
「幼い私はあなたの言葉や態度で深く傷付いておりました。それが今更必要? 虫の良い話ですね」
セシリアはベッドから降り俺に迫ってきた。
「人は成長する? 当たり前です。成長しないままでしたらこちらから婚約破棄していた所ですわっ!」
「セ、セシリア?」
するとセシリアは真っ赤な顔で俺の胸に飛び込んできた。照れているのか怒っているのかは表情が見えないためわからない。
「私を妻に迎えたいならこれからの二年で私に与えた傷以上に愛を注いで下さいっ!」
「あ、ああ。もちろんそのつもりだよ。謝った所で過去は消えない。だからこれからの俺を見て判断して欲しい。二年後、もし君がどうしても俺を許せないと言うならその時婚約破棄について話し合おう。例え婚約破棄になったとしても君に非はないと俺から父や君の両親に告げよう」
そう告げると冷静さを取り戻したセシリアは俺から離れた。
「今の言葉……決してお忘れなきよう。それと……」
「ん?」
セシリアは口ごもり顔を赤くしながら言った。
「今日のようなく、口付けは御遠慮下さいっ! 私達は婚約者ですがそこまでお互いの事を知らないですし、私はまだリヒト様に心を許してはおりませんのでっ!」
「あ、ああ。すまない。今後は気をつける。君が嫌がる事は決してしないよ。約束する」
「……はい」
ひとまず納得してもらえたようだ。この日はこれで解散し、俺は自室に戻り頭を抱えた。
「……おかしい。セシリアの好感度はカンストしてるんじゃないのか!?」
今日の剣幕度合いから見るに、セシリアの俺に対する好感度はカンストどころかマイナスに振り切っていた。セシリアは婚約者という立場であるため俺の近くにいたに過ぎないと感じた。
「……ああ、なるほど。主人公も一から好感度を稼ぐように俺にもそうしろという事か。婚約者だからと安心しきっていたな。あぁ、そうなるとシナリオがまったく役に立たなくなるな。え? あの嫌われてる状態から二年で好感度カンストまでもってくの!? 俺が!? リ、リヒト・フェイルハウンドォォォォォッ! 王子だからって調子にノってんじゃねぇぞお前ぇぇぇぇっ!」
俺は過去のリヒト・フェイルハウンドに向け怨嗟の念を送るのだった。
「……ん、んぅ……わ、私はなにを……」
「起きたか、セシリア」
「え? リ、リヒト様っ!? な、何故リヒト様が私の寝室に!?」
慌てて布団に潜るセシリアに言葉を掛ける。
「ははっ、よく見ろセシリア。ここは君の寝室じゃない。学園のレストルームだ」
「え? あ……」
レストルームと言われ冷静になったセシリアは身体を起こすと辺りを見回し、ようやく自分に何が起きたか覚った。
「あ、あの……リヒト様?」
「なんだ?」
「夢でなければ私、リヒト様に告白され口付けをされて倒れたのだと思いましたが……」
俺はセシリアの細い手を取りもう一度想いを伝えた。
「事実だ。卒業まで残り二年あるが、よくよく考えてみたら二年しかないんだ。俺はこの学園を卒業したら国王の補佐として国政に関わっていく。俺も幼い頃からそれなりに学んできてはいるがまだまだ実力不足は否めない」
「リヒト様……」
「だからセシリアには傍で俺を支えて欲しいと思っている。どうだろうか」
そう告げるとセシリアの様子が一変し、俺を睨みつけてきた。
「あなたは誰ですか」
「……は? 何を……」
「リヒト様は私にそのような事など決して言いません! ましてや私を頼ろうなどと!! リヒト様は全て自分の力のみで何でも対処しようとする方でしょう!」
言われて思い出した。リヒトは顔以外はクズ野郎だった。特に親同士が勝手に決めた相手であるセシリアの事は毛嫌いしていた。
「居眠りした日からどこかおかしいと思っていたのです! 本物のリヒト様はどこですか! そしてあなたは誰なのです!」
「ちっ──」
「あっ!」
俺はセシリアをベッドに押し倒した。
「な、何をするのです!」
「セシリア! 俺をちゃんと見ろ」
「え?」
セシリアと視線が重なる。俺は本物のリヒトのように振る舞う事にした。
「本物のリヒトだと? お前が俺の何を知っている」
「え?」
「お前と会ったのはたった数回だけだ。学園に入ってからも授業時間以外は別行動。それだけ離れているにも関わらず本物と偽物だと? はっ、笑えるな」
「リ、リヒト……様?」
セシリアを押さえ付けている手に力が籠もる。
「お前が思う俺は傲慢で女誑しの上冷酷。そうだろう?」
「……」
「いつまでもそんなガキのままで王族が務まるわけないだろう。人とは成長するものだ。そうして成長した結果、今後の俺にはお前が必要だと思った」
俺はセシリアから身体を離した。
「さて、ここまでが俺の気持ちだ。無理やり口唇を奪っておいて何だが……もしお前が俺を受け入れられないと言うなら仕方ない。俺とお前の関係を今全て清算しよう」
「え?」
「伯爵には俺から断りを入れる。そして陛下に謝罪し新しい縁談をお願いする」
「ま、待って下さい! そんないきなり!」
「昔から俺は気分屋だったろ。新しく将来を共にする妻を選ぶ時間は二年しかないんだ。セシリアが嫌なら他を探すしかないだろ。王族は子孫を残す義務があるからな」
ゲームの記憶からリヒトが言いそうなセリフをチョイスしてみたがどうやらセシリアを悩ませるには十分だったようだ。セシリアはもはや俺を疑わず、慌てた様子で頭を下げていた。
「……確かに私の中でのリヒト様は数回会っただけの印象が全てでした。私はあなたに好かれようと日々努力を重ねてきました。それでも会う度に釣り合わない、努力が足りないなどと罵倒され、他家の令嬢を追いかけ回していたでしょう。私があなたの婚約者でいる理由は好きだからではなくそれが義務だからです!」
「ふむ」
「幼い私はあなたの言葉や態度で深く傷付いておりました。それが今更必要? 虫の良い話ですね」
セシリアはベッドから降り俺に迫ってきた。
「人は成長する? 当たり前です。成長しないままでしたらこちらから婚約破棄していた所ですわっ!」
「セ、セシリア?」
するとセシリアは真っ赤な顔で俺の胸に飛び込んできた。照れているのか怒っているのかは表情が見えないためわからない。
「私を妻に迎えたいならこれからの二年で私に与えた傷以上に愛を注いで下さいっ!」
「あ、ああ。もちろんそのつもりだよ。謝った所で過去は消えない。だからこれからの俺を見て判断して欲しい。二年後、もし君がどうしても俺を許せないと言うならその時婚約破棄について話し合おう。例え婚約破棄になったとしても君に非はないと俺から父や君の両親に告げよう」
そう告げると冷静さを取り戻したセシリアは俺から離れた。
「今の言葉……決してお忘れなきよう。それと……」
「ん?」
セシリアは口ごもり顔を赤くしながら言った。
「今日のようなく、口付けは御遠慮下さいっ! 私達は婚約者ですがそこまでお互いの事を知らないですし、私はまだリヒト様に心を許してはおりませんのでっ!」
「あ、ああ。すまない。今後は気をつける。君が嫌がる事は決してしないよ。約束する」
「……はい」
ひとまず納得してもらえたようだ。この日はこれで解散し、俺は自室に戻り頭を抱えた。
「……おかしい。セシリアの好感度はカンストしてるんじゃないのか!?」
今日の剣幕度合いから見るに、セシリアの俺に対する好感度はカンストどころかマイナスに振り切っていた。セシリアは婚約者という立場であるため俺の近くにいたに過ぎないと感じた。
「……ああ、なるほど。主人公も一から好感度を稼ぐように俺にもそうしろという事か。婚約者だからと安心しきっていたな。あぁ、そうなるとシナリオがまったく役に立たなくなるな。え? あの嫌われてる状態から二年で好感度カンストまでもってくの!? 俺が!? リ、リヒト・フェイルハウンドォォォォォッ! 王子だからって調子にノってんじゃねぇぞお前ぇぇぇぇっ!」
俺は過去のリヒト・フェイルハウンドに向け怨嗟の念を送るのだった。
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