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第1章 再誕
01 撃たれて死にました
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「ッラァァァァァァァッ!! 死ねボケカスがぁぁぁぁぁっ!!」
「ッセァァァァァァッ!! 死ぬのはお前じゃ三下ぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
現在組同士の抗争中である。
最初に叫んだのは俺こと【ジェイド・ライラック・須郷】。最近組に入ったばかりのぺーぺーだ。
組に入るなり大規模な抗争が始まり、俺は右も左もわからないまま拳銃を握らされ、敵対勢力の誰でもいいから幹部のタマを殺ってこいと言われたのが先月の話だ。
別に人を弾くのに何の躊躇もない。俺が生まれた国では殺人なんぞ日常茶飯事だった。父親も散歩中にいきなり頭をぶっ飛ばされ死んだ。捕まった犯人が述べた理由はただ、笑顔がムカついたから、それだけだった。そんなクソみたいな国で育ったのだ、人を弾くなんて簡単にできた。と言うか、俺は祖国ですでに何人も殺っている。
そんな俺が日本に来た理由は母方の実家が日本にあるからだった。母親はどうしようもないクズ人間に育っちまった俺を平和なこの国で矯正しようとしたのだろう。だが、今さらもう手遅れだ。俺は今のライフスタイルを変える気など毛頭ない。入国した俺はすぐに家を飛び出し、日本のギャングである極道に入門した。
そして所属した組から指令を受け一週間、俺はすでに敵対勢力の幹部五人は殺っている。やつらは銃の使い方がまるでなっちゃいない。殺る気が足りないんだよ、殺る気が。弾くなら迷う事なく引き金を引かなきゃな、こんな風によ。
俺の放った一切の迷いない銃弾が相手の眉間を貫いく。
「ハッハー! 六人目ゲットだ!」
この時俺は恥ずかしながら興奮していた。そして油断しちまったんだ。
背中に熱が走り、激痛に見舞われる。
「ぐっ……! かはっ……! な、なにっ……!」
「……七人目はお前自身だよ。お前はもう終いだ。生きたままバラバラにしてお前んトコに送り付けてやるよ」
背中から長ドスが引き抜かれると俺の意識はそこで途切れた。
その後、俺は生かされたままバラバラに分解され、所属していた組に送り付けられた。
と、ここまでが半透明になった俺が見た自分の結末だ。
「……ひでぇ死に様だな。奴らにゃ心ってもんがねぇのかよ」
《それはお前じゃ、この極悪人が》
「あん? うぉぉぉぉぉぉぉっ!?」
頭に声が響いたと思った瞬間、俺の半透明になった身体がまるで掃除機で吸い込まれたかのように空へと向かって行った。そうして辿り着いたのは白一色に染まった空間だった。辺りを見回すと奥に杖をもったジジィが立っていた。
《ジェイド・ライラック・須郷。お前に裁きを申し渡す》
「あ? 裁きだ? はっ、何言ってんだこのジジィはよ」
《黙れ。これは確定事項だ。お前は現世で命を奪いすぎた。よって神々はお前に罰を与える事にした》
「神々? バッカじゃねーの? んなもんいるわけねー」
《やれやれ。別にお前に信じられんでも構わん。我は主神ゼウス。これよりお前を地球とは違う世界に転送する》
どうやら目の前のジジィはボケが入っているらしい。自分を神だとか名乗る奴はボケ老人か葉っぱ狂いの狂人のどちらかだ。
「はいはい、好きにしろや」
《お前はその世界で最弱の魔物となる。そこで唐突に命を奪われるとはどういう事か身をもって知るが良い。一億回死ぬ間に反省したならば最後は人間に戻してやろう》
「……は? はははははっ! なんだそりゃ? あぁ、ゲームだろ? 年寄りの癖にオタクか? いい加減卒業しろよな」
《……逝け》
「ははは………はぁぁぁぁっ!? お、落ちっ……!」
俺の身体は球体となり黒い穴の中へと落ちていった。浮遊感を感じるあたりあのジジィの嫌がらせとしか思えない。
「このクソジジィがぁぁぁぁぁぁっ! ぜってぇ次会ったらぶっ殺す!! 覚えとけやこのハゲェェェェェェェ…………」
俺の叫びは誰にも届かない。音も光もない暗い世界でただひたすら下へと落ちている。
「……一番弱い魔物だと? 一億回死ぬ間に反省しろだ? バッカじゃねーの。死ぬのが怖くてギャングや極道やってられっか! 俺は生き方変えねぇぞ!!」
《……うん、素晴らしいのう》
「あん? ふぉぉぉぉぉぉぉっ!?」
突如暗闇の中から無数の手が伸び、球体となった俺の落下を受け止めた。
「こ、今度はなんだよいったい……」
《ほほほほ、ようやく見つけたぞ妾の半身に相応しい魂を!》
「あ?」
今度は暗闇から手ではなく、真っ黒いローブをまとい、仮面をつけた何者かが俺の目の前に現れた。
《ふむ、ジェイド・ライラック・須郷か。その魂の色……実に妾好みじゃ》
「はぁ? だ、誰だよお前」
俺は誰にも媚びない。それが鉄砲玉にされた理由でもあるのだが、それはもうどうでもいい。俺は今震えている。理由は目の前の化け物だ。仮面のしたにある濁った瞳があらゆる悪感情を想起させて止まない。
《妾は邪神デルモート。神々に罰せられようとしておるお主を救いにきたのじゃ》
「はぁ? 救い? ってかまた神かよ。いったい何なんだこれ? 俺はどうなってんだ? クスリはやってねぇぞ」
《説明は受けておらぬのか。ならば妾がお主の身に今何が起きておるか説明してやろう》
邪神と名乗った奴の話だと、俺は現世で罪を犯しすぎたらしい。それが再び地球に生まれる事はできないほどの量で、俺の魂は地球の輪廻とやらから外されたそうだ。
そして先ほどいた白い世界は死後の世界。そしてこの黒い穴の中は地球とは違う世界へと向かうための通路らしい。この通路を落下していく際に俺の魂はジジィの言った最弱の魔物とやらに作り替えられるそうだ。あの野郎、やっぱり次会ったら殺す。
《お主はまだ作り替えられる前じゃ。妾の半身となり神々に復讐せんか?》
「復讐? はぁん、なるほどな。お前、あのジジィに怨みでもあんのか」
《まぁの。妾も元は神じゃった。それをたかだか数柱の雄神を喰らったくらいで邪神認定しおった》
「喰らったって……。やっちゃったの?」
《ふふん。まぁの》
こいつ、エロ女神か。
《まぁ、妾の事は今関係のない話じゃ。ジェイド・ライラック・須郷よ。妾と組まぬか? もし組むならこれから行く世界で何者にも敗けぬ力を与えようではないか》
俺は簡単には頷かない。美味い話には必ず裏がある。そうして失敗してきた奴を何人も見てきた。
「そりゃあありがたい話だ」
《じゃろ? ならばすぐに妾と契約を……》
「いや、無理だわ」
《……なんじゃと?》
邪神の雰囲気が変わる。俺に圧を放ち始めた。
「話が美味すぎる。最弱になるはずの俺を最強にして何企んでやがる。何が目的で俺を最後はどうする気だ?」
その問い掛けに邪神は仮面の下で嗤う。いつの間にか圧は消えていた。
《なぁに、妾はただ主神に復讐したいだけじゃ。妾はどうやってもこの通路からは抜け出せんようになっておるのじゃ》
「……で?」
《くくくっ、賢いのう。主に力を与えるのはこれから行く世界で妾を喚ばせるためなのじゃ》
「お前を……喚ぶ?」
《そうじゃ。主に与える力の一つに【邪神召喚】がある。向こうに落ち、百万の生命を贄に妾を向こうの世界に顕現させて欲しい。その際儀式をし、妾は向こうの世界で実体化するのじゃ》
「儀式とは?」
《くくっ、素晴らしく気持ちの良い儀式じゃよ》
邪神の声が上擦っている。
「なるほどな。お前に身体を与えるために協力しろってか」
《うむ。引き受けてくれるのならば……お主は向こうの世界で好き放題できるのじゃ。悪くない取引じゃと思うがのう?》
俺はそこで初めて思考する。
(……確かに悪い話じゃない。最弱の魔物になり一億回も死ぬよりはこいつに協力してやった方が楽しめそうだ。なにより、こいつの言う儀式とやらは多分アレだ。久しくしてないから溜まってんだよな。だが、もう一つだけ確認しておく事があるな)
俺は邪神に最後の質問をした。
「デルモート、お前を顕現させたら俺に何かメリットはあるのか?」
その質問に邪神は少女の様な声でこう答える。
《あるぞ? この身体を未来永劫好きに扱える権利を与えよう。まぁ、いわばパートナーじゃな》
そう言い、邪神は漆黒のローブを脱ぎ捨て、仮面を外し素顔を晒した。
「……ほう?」
《ふっふっふ、やりたくなったじゃろ?》
ローブの下からはピンク色の髪をツインテールにし、ビキニのような衣装をまとったチビロリが現れた。
「……お前、俺の嗜好読んだのか?」
《それは本当に知らぬよ。妾はずっとこの姿じゃ。まぁ、そこもお主に惹かれた理由でもあるがの。生前は妾のような少女に色々しておったようじゃな。妾はどうじゃ?》
邪神は何故かポーズを決めていた。
「ったく。悔しいがドストライクだよ。今すぐ犯してぇ」
《くっくっく。ならば早く妾を召喚せよ。そしたらやり放題じゃ》
「……契約だ。俺はお前の力になる。速攻で召喚してやるから力を寄越せ」
邪神は歪な嗤いを浮かべ俺に触れてきた。
《あぁ……、やはりお主は最高の魂じゃ……。共に神々を討ち滅ぼそうぞ……。さぁ、行くが良い。楽しみに待っておるぞ……。向こうに着いたら【ステータスオープン】と唱えよ。そして力を使いこなせるよう励むのじゃ……》
こうして邪神デルモートに気に入られた俺は、再び暗い通路を落下し、新たな世界へと落ちていくのであった。
「ッセァァァァァァッ!! 死ぬのはお前じゃ三下ぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
現在組同士の抗争中である。
最初に叫んだのは俺こと【ジェイド・ライラック・須郷】。最近組に入ったばかりのぺーぺーだ。
組に入るなり大規模な抗争が始まり、俺は右も左もわからないまま拳銃を握らされ、敵対勢力の誰でもいいから幹部のタマを殺ってこいと言われたのが先月の話だ。
別に人を弾くのに何の躊躇もない。俺が生まれた国では殺人なんぞ日常茶飯事だった。父親も散歩中にいきなり頭をぶっ飛ばされ死んだ。捕まった犯人が述べた理由はただ、笑顔がムカついたから、それだけだった。そんなクソみたいな国で育ったのだ、人を弾くなんて簡単にできた。と言うか、俺は祖国ですでに何人も殺っている。
そんな俺が日本に来た理由は母方の実家が日本にあるからだった。母親はどうしようもないクズ人間に育っちまった俺を平和なこの国で矯正しようとしたのだろう。だが、今さらもう手遅れだ。俺は今のライフスタイルを変える気など毛頭ない。入国した俺はすぐに家を飛び出し、日本のギャングである極道に入門した。
そして所属した組から指令を受け一週間、俺はすでに敵対勢力の幹部五人は殺っている。やつらは銃の使い方がまるでなっちゃいない。殺る気が足りないんだよ、殺る気が。弾くなら迷う事なく引き金を引かなきゃな、こんな風によ。
俺の放った一切の迷いない銃弾が相手の眉間を貫いく。
「ハッハー! 六人目ゲットだ!」
この時俺は恥ずかしながら興奮していた。そして油断しちまったんだ。
背中に熱が走り、激痛に見舞われる。
「ぐっ……! かはっ……! な、なにっ……!」
「……七人目はお前自身だよ。お前はもう終いだ。生きたままバラバラにしてお前んトコに送り付けてやるよ」
背中から長ドスが引き抜かれると俺の意識はそこで途切れた。
その後、俺は生かされたままバラバラに分解され、所属していた組に送り付けられた。
と、ここまでが半透明になった俺が見た自分の結末だ。
「……ひでぇ死に様だな。奴らにゃ心ってもんがねぇのかよ」
《それはお前じゃ、この極悪人が》
「あん? うぉぉぉぉぉぉぉっ!?」
頭に声が響いたと思った瞬間、俺の半透明になった身体がまるで掃除機で吸い込まれたかのように空へと向かって行った。そうして辿り着いたのは白一色に染まった空間だった。辺りを見回すと奥に杖をもったジジィが立っていた。
《ジェイド・ライラック・須郷。お前に裁きを申し渡す》
「あ? 裁きだ? はっ、何言ってんだこのジジィはよ」
《黙れ。これは確定事項だ。お前は現世で命を奪いすぎた。よって神々はお前に罰を与える事にした》
「神々? バッカじゃねーの? んなもんいるわけねー」
《やれやれ。別にお前に信じられんでも構わん。我は主神ゼウス。これよりお前を地球とは違う世界に転送する》
どうやら目の前のジジィはボケが入っているらしい。自分を神だとか名乗る奴はボケ老人か葉っぱ狂いの狂人のどちらかだ。
「はいはい、好きにしろや」
《お前はその世界で最弱の魔物となる。そこで唐突に命を奪われるとはどういう事か身をもって知るが良い。一億回死ぬ間に反省したならば最後は人間に戻してやろう》
「……は? はははははっ! なんだそりゃ? あぁ、ゲームだろ? 年寄りの癖にオタクか? いい加減卒業しろよな」
《……逝け》
「ははは………はぁぁぁぁっ!? お、落ちっ……!」
俺の身体は球体となり黒い穴の中へと落ちていった。浮遊感を感じるあたりあのジジィの嫌がらせとしか思えない。
「このクソジジィがぁぁぁぁぁぁっ! ぜってぇ次会ったらぶっ殺す!! 覚えとけやこのハゲェェェェェェェ…………」
俺の叫びは誰にも届かない。音も光もない暗い世界でただひたすら下へと落ちている。
「……一番弱い魔物だと? 一億回死ぬ間に反省しろだ? バッカじゃねーの。死ぬのが怖くてギャングや極道やってられっか! 俺は生き方変えねぇぞ!!」
《……うん、素晴らしいのう》
「あん? ふぉぉぉぉぉぉぉっ!?」
突如暗闇の中から無数の手が伸び、球体となった俺の落下を受け止めた。
「こ、今度はなんだよいったい……」
《ほほほほ、ようやく見つけたぞ妾の半身に相応しい魂を!》
「あ?」
今度は暗闇から手ではなく、真っ黒いローブをまとい、仮面をつけた何者かが俺の目の前に現れた。
《ふむ、ジェイド・ライラック・須郷か。その魂の色……実に妾好みじゃ》
「はぁ? だ、誰だよお前」
俺は誰にも媚びない。それが鉄砲玉にされた理由でもあるのだが、それはもうどうでもいい。俺は今震えている。理由は目の前の化け物だ。仮面のしたにある濁った瞳があらゆる悪感情を想起させて止まない。
《妾は邪神デルモート。神々に罰せられようとしておるお主を救いにきたのじゃ》
「はぁ? 救い? ってかまた神かよ。いったい何なんだこれ? 俺はどうなってんだ? クスリはやってねぇぞ」
《説明は受けておらぬのか。ならば妾がお主の身に今何が起きておるか説明してやろう》
邪神と名乗った奴の話だと、俺は現世で罪を犯しすぎたらしい。それが再び地球に生まれる事はできないほどの量で、俺の魂は地球の輪廻とやらから外されたそうだ。
そして先ほどいた白い世界は死後の世界。そしてこの黒い穴の中は地球とは違う世界へと向かうための通路らしい。この通路を落下していく際に俺の魂はジジィの言った最弱の魔物とやらに作り替えられるそうだ。あの野郎、やっぱり次会ったら殺す。
《お主はまだ作り替えられる前じゃ。妾の半身となり神々に復讐せんか?》
「復讐? はぁん、なるほどな。お前、あのジジィに怨みでもあんのか」
《まぁの。妾も元は神じゃった。それをたかだか数柱の雄神を喰らったくらいで邪神認定しおった》
「喰らったって……。やっちゃったの?」
《ふふん。まぁの》
こいつ、エロ女神か。
《まぁ、妾の事は今関係のない話じゃ。ジェイド・ライラック・須郷よ。妾と組まぬか? もし組むならこれから行く世界で何者にも敗けぬ力を与えようではないか》
俺は簡単には頷かない。美味い話には必ず裏がある。そうして失敗してきた奴を何人も見てきた。
「そりゃあありがたい話だ」
《じゃろ? ならばすぐに妾と契約を……》
「いや、無理だわ」
《……なんじゃと?》
邪神の雰囲気が変わる。俺に圧を放ち始めた。
「話が美味すぎる。最弱になるはずの俺を最強にして何企んでやがる。何が目的で俺を最後はどうする気だ?」
その問い掛けに邪神は仮面の下で嗤う。いつの間にか圧は消えていた。
《なぁに、妾はただ主神に復讐したいだけじゃ。妾はどうやってもこの通路からは抜け出せんようになっておるのじゃ》
「……で?」
《くくくっ、賢いのう。主に力を与えるのはこれから行く世界で妾を喚ばせるためなのじゃ》
「お前を……喚ぶ?」
《そうじゃ。主に与える力の一つに【邪神召喚】がある。向こうに落ち、百万の生命を贄に妾を向こうの世界に顕現させて欲しい。その際儀式をし、妾は向こうの世界で実体化するのじゃ》
「儀式とは?」
《くくっ、素晴らしく気持ちの良い儀式じゃよ》
邪神の声が上擦っている。
「なるほどな。お前に身体を与えるために協力しろってか」
《うむ。引き受けてくれるのならば……お主は向こうの世界で好き放題できるのじゃ。悪くない取引じゃと思うがのう?》
俺はそこで初めて思考する。
(……確かに悪い話じゃない。最弱の魔物になり一億回も死ぬよりはこいつに協力してやった方が楽しめそうだ。なにより、こいつの言う儀式とやらは多分アレだ。久しくしてないから溜まってんだよな。だが、もう一つだけ確認しておく事があるな)
俺は邪神に最後の質問をした。
「デルモート、お前を顕現させたら俺に何かメリットはあるのか?」
その質問に邪神は少女の様な声でこう答える。
《あるぞ? この身体を未来永劫好きに扱える権利を与えよう。まぁ、いわばパートナーじゃな》
そう言い、邪神は漆黒のローブを脱ぎ捨て、仮面を外し素顔を晒した。
「……ほう?」
《ふっふっふ、やりたくなったじゃろ?》
ローブの下からはピンク色の髪をツインテールにし、ビキニのような衣装をまとったチビロリが現れた。
「……お前、俺の嗜好読んだのか?」
《それは本当に知らぬよ。妾はずっとこの姿じゃ。まぁ、そこもお主に惹かれた理由でもあるがの。生前は妾のような少女に色々しておったようじゃな。妾はどうじゃ?》
邪神は何故かポーズを決めていた。
「ったく。悔しいがドストライクだよ。今すぐ犯してぇ」
《くっくっく。ならば早く妾を召喚せよ。そしたらやり放題じゃ》
「……契約だ。俺はお前の力になる。速攻で召喚してやるから力を寄越せ」
邪神は歪な嗤いを浮かべ俺に触れてきた。
《あぁ……、やはりお主は最高の魂じゃ……。共に神々を討ち滅ぼそうぞ……。さぁ、行くが良い。楽しみに待っておるぞ……。向こうに着いたら【ステータスオープン】と唱えよ。そして力を使いこなせるよう励むのじゃ……》
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