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第3章 エンバッハ帝国編
05 クソダンジョン
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このダンジョンを作った奴はマジで性格が悪いようだ。階段を下りて次の階段を探すが、毎回一番遠い場所に設置してると臭わせておいて、微妙に遠い場所に設置していたりもする。本気で作った奴の面を見てみたい。んで見たらまずグーパン入れたい。それくらい走らされてきた。
「マジ腹立つわ~……。性格ねじまがってやがるな」
地下二十一階層から地下三十階層まで辿り着くのに三週間かかった。空を飛んだら階層にいたワイバーンが全て群がってきたので止めた。俺はもう疲れたわ。
そんなこんなで俺は地下三十階のボス部屋の扉を開く。また変な奴がいるだろうと想像して開いたが、その想像とは違う意味でヤバいボスが部屋の真ん中にいた。
「頭が三つある竜だとっ……! キング◯ドラかよ!?」
そうツッコミを入れて鑑定した結果、ボスはキングヒュドラだとわかった。危ない真似しやがる。
「なになに……。スキル【瞬間再生】。スキル【麻痺無効】、スキル【属性攻撃無効】、スキル【ファイアーキャノン】、スキル【アイスキャノン】、スキル【ロックキャノン】……おいおいおいぃぃぃぃぃっ! 地下三十階程度で出るボスじゃねぇだろ!? 舐めてんのか!?」
《ギャアァァァァァァァス!!》
「うるせぇっ! まとめて吠えるなっ!!」
そう叫ぶとキングヒュドラの口から時間差で広範囲、高威力、超速度の三つのキャノン砲が俺に襲い掛かってきた。
「ぬぉぉぉぉっ!? こ、【高速移動】っ!!」
回避した瞬間、元いた場所は吹き飛び、巨大なクレーターが出来上がっていた。
「食らったら死ぬやつだなぁ……。不老不死でも跡形もなく吹き飛んだら死ぬのか? 試す気はないがなっ!」
《ギャアァァァァァァァス!!》
「だからうるせぇっての! その首……斬り落としたらぁぁぁぁっ!!」
属性攻撃無効があるためほぼ全ての強力なスキルが封じられてしまった。
「オラァァァァァッ!!」
俺は高速移動で距離を詰め、下から首を一本斬り落とす。だが、斬り落とされた首は胴体から離れた瞬間に消え、傷口から真新しい首が生えてきた。
「クソッ! 致命傷にならねぇのかっ! 【瞬間再生】……、やっかいなスキル持ちやがって!」
そう言う自分も持っている癖にとツッコミを入れる者はここにはいない。
《ゴガアァァァァァァァァッ!!》
「くっ! 一旦退避だっ!」
俺は影分身で敵の狙いをズラしながら距離をとった。
「不味いな……。攻略の糸口がまるで見えん。そもそも一人で挑戦するようなダンジョンじゃなかったって事か?」
解決の糸口が見えないままジリジリと体力を削られていく。
「くそがっ! はぁっ……はぁっ……! す、水分補給を……!」
俺はキングヒュドラから目線を外さず異次元ボックスから瓶を取り出し口に咥える。そして中身を口に含んだ瞬間一気に吹き出した。
「ぶふぅぅぅぅぅっ! げほっごほっ! さ、酒じゃねぇか! このっ!」
俺は一口だけ飲んだ酒瓶をキングヒュドラに向け投げつけた。
《グ? ゴォォォォォォォン!》
ゴアァァァァッ!!
「あん?」
なにやら喧嘩が始まった。真ん中の口が酒瓶を口でキャッチし、その中身を飲み干し歓喜の声を上げたのである。それを左右の首が何自分だけ飲んでいるのだと怒り、今言い争っているのだろう。多分そうに違いない。
「……酒に弱いのか? もしかして……。つかそれ八岐大蛇じゃね?」
そうは思ったが今はこれに賭けてみるしかない。俺は再び異次元ボックスに手を突っ込み、酒瓶を三本取り出して論戦中のキングヒュドラに向かって呼び掛けた。
「お~い」
《ガ? ゴアァァァァァッ!?》
キングヒュドラの目の色が変わった。
「……欲しいのか?」
《ゴアッ!》
「……おすわり」
《ゴウッ!》
キングヒュドラは地面に身体を落とす。中々に滑稽だ。
「ふせ!」
《オンッ!》
キングヒュドラは地に伏せ首を地面に這わせる。
「そのまま待て!」
俺は瓶ではなく酒樽を三つ取り出し、蓋を割った。辺りに強烈な酒の臭いが充満し始める。
《ゴッホォォォォォォッ!》
「好きなだけくれてやる。一時休戦だ。オーケー?」
《オンッ!》
「よし、飲め!」
《ゴォッホォォォォォォォォォウ!》
酒は道中腐るほど拾ってある。まさかそれがこんな形で役に立つとは思いもしなかった。俺は次々と酒樽を空にしていくキングヒュドラを見てこう呟いた。
「……落ちる宝には何かしら意味があったんだなぁ」
そうして一首十樽は飲み干しただろうか。首は三つあっても身体は一つしかないキングヒュドラは滅茶苦茶泥酔し、今豪快にイビキをかきながら眠ってしまっている。
「……バッカだなぁ。真面目に戦やつぇぇのに。さて、核を貫かせてもらうぜ? 酒をやったんだ、悪く思うなよ?」
俺はそっと空中に浮かび、空から寝ているキングヒュドラの背中を目掛け烏丸を深々と突き刺した。すると柄から何か硬いモノを貫いた感触が手に走り、キングヒュドラは光の粒となり霧散し、宝箱を三つ残して消えた。
《レベルアップ。ジェイドのレベルが150に上がりました。スキル【邪眼】の効果により、スキル【麻痺無効】、スキル【属性攻撃無効】、スキル【ファイアーキャノン】、スキル【アイスキャノン】、スキル【ロックキャノン】を奪いました》
「よし、また一つ無敵に近づいたな」
これで俺は物理も魔法も無効の身体となった。
「さて、宝はなにかな?」
俺はキングヒュドラの残した宝箱を開ける。一つは恒例となったスキル玉。残る二つは。
「錆びた刀? どれ、【鑑定】」
【天野叢雲】:神が作ったとされる刀。長い間キングヒュドラの体内にあったため錆びてはいるが、それは表面のみで研げば再び使えるようになる。ただし特別な研ぎ石が必要
「なんだ、ゴミか。次は……【鑑定】」
【キングヒュドラの血】:飲むと【瞬間再生】を獲得できる
「マジか! お宝じゃんか! こいつは是非ミーニャに飲ませたいな! 一度戻るか。そろそろソロじゃ厳しくなってきたしな。【転移】!」
俺は地下三十階層まで攻略し、一度城へと戻るのであった。
「マジ腹立つわ~……。性格ねじまがってやがるな」
地下二十一階層から地下三十階層まで辿り着くのに三週間かかった。空を飛んだら階層にいたワイバーンが全て群がってきたので止めた。俺はもう疲れたわ。
そんなこんなで俺は地下三十階のボス部屋の扉を開く。また変な奴がいるだろうと想像して開いたが、その想像とは違う意味でヤバいボスが部屋の真ん中にいた。
「頭が三つある竜だとっ……! キング◯ドラかよ!?」
そうツッコミを入れて鑑定した結果、ボスはキングヒュドラだとわかった。危ない真似しやがる。
「なになに……。スキル【瞬間再生】。スキル【麻痺無効】、スキル【属性攻撃無効】、スキル【ファイアーキャノン】、スキル【アイスキャノン】、スキル【ロックキャノン】……おいおいおいぃぃぃぃぃっ! 地下三十階程度で出るボスじゃねぇだろ!? 舐めてんのか!?」
《ギャアァァァァァァァス!!》
「うるせぇっ! まとめて吠えるなっ!!」
そう叫ぶとキングヒュドラの口から時間差で広範囲、高威力、超速度の三つのキャノン砲が俺に襲い掛かってきた。
「ぬぉぉぉぉっ!? こ、【高速移動】っ!!」
回避した瞬間、元いた場所は吹き飛び、巨大なクレーターが出来上がっていた。
「食らったら死ぬやつだなぁ……。不老不死でも跡形もなく吹き飛んだら死ぬのか? 試す気はないがなっ!」
《ギャアァァァァァァァス!!》
「だからうるせぇっての! その首……斬り落としたらぁぁぁぁっ!!」
属性攻撃無効があるためほぼ全ての強力なスキルが封じられてしまった。
「オラァァァァァッ!!」
俺は高速移動で距離を詰め、下から首を一本斬り落とす。だが、斬り落とされた首は胴体から離れた瞬間に消え、傷口から真新しい首が生えてきた。
「クソッ! 致命傷にならねぇのかっ! 【瞬間再生】……、やっかいなスキル持ちやがって!」
そう言う自分も持っている癖にとツッコミを入れる者はここにはいない。
《ゴガアァァァァァァァァッ!!》
「くっ! 一旦退避だっ!」
俺は影分身で敵の狙いをズラしながら距離をとった。
「不味いな……。攻略の糸口がまるで見えん。そもそも一人で挑戦するようなダンジョンじゃなかったって事か?」
解決の糸口が見えないままジリジリと体力を削られていく。
「くそがっ! はぁっ……はぁっ……! す、水分補給を……!」
俺はキングヒュドラから目線を外さず異次元ボックスから瓶を取り出し口に咥える。そして中身を口に含んだ瞬間一気に吹き出した。
「ぶふぅぅぅぅぅっ! げほっごほっ! さ、酒じゃねぇか! このっ!」
俺は一口だけ飲んだ酒瓶をキングヒュドラに向け投げつけた。
《グ? ゴォォォォォォォン!》
ゴアァァァァッ!!
「あん?」
なにやら喧嘩が始まった。真ん中の口が酒瓶を口でキャッチし、その中身を飲み干し歓喜の声を上げたのである。それを左右の首が何自分だけ飲んでいるのだと怒り、今言い争っているのだろう。多分そうに違いない。
「……酒に弱いのか? もしかして……。つかそれ八岐大蛇じゃね?」
そうは思ったが今はこれに賭けてみるしかない。俺は再び異次元ボックスに手を突っ込み、酒瓶を三本取り出して論戦中のキングヒュドラに向かって呼び掛けた。
「お~い」
《ガ? ゴアァァァァァッ!?》
キングヒュドラの目の色が変わった。
「……欲しいのか?」
《ゴアッ!》
「……おすわり」
《ゴウッ!》
キングヒュドラは地面に身体を落とす。中々に滑稽だ。
「ふせ!」
《オンッ!》
キングヒュドラは地に伏せ首を地面に這わせる。
「そのまま待て!」
俺は瓶ではなく酒樽を三つ取り出し、蓋を割った。辺りに強烈な酒の臭いが充満し始める。
《ゴッホォォォォォォッ!》
「好きなだけくれてやる。一時休戦だ。オーケー?」
《オンッ!》
「よし、飲め!」
《ゴォッホォォォォォォォォォウ!》
酒は道中腐るほど拾ってある。まさかそれがこんな形で役に立つとは思いもしなかった。俺は次々と酒樽を空にしていくキングヒュドラを見てこう呟いた。
「……落ちる宝には何かしら意味があったんだなぁ」
そうして一首十樽は飲み干しただろうか。首は三つあっても身体は一つしかないキングヒュドラは滅茶苦茶泥酔し、今豪快にイビキをかきながら眠ってしまっている。
「……バッカだなぁ。真面目に戦やつぇぇのに。さて、核を貫かせてもらうぜ? 酒をやったんだ、悪く思うなよ?」
俺はそっと空中に浮かび、空から寝ているキングヒュドラの背中を目掛け烏丸を深々と突き刺した。すると柄から何か硬いモノを貫いた感触が手に走り、キングヒュドラは光の粒となり霧散し、宝箱を三つ残して消えた。
《レベルアップ。ジェイドのレベルが150に上がりました。スキル【邪眼】の効果により、スキル【麻痺無効】、スキル【属性攻撃無効】、スキル【ファイアーキャノン】、スキル【アイスキャノン】、スキル【ロックキャノン】を奪いました》
「よし、また一つ無敵に近づいたな」
これで俺は物理も魔法も無効の身体となった。
「さて、宝はなにかな?」
俺はキングヒュドラの残した宝箱を開ける。一つは恒例となったスキル玉。残る二つは。
「錆びた刀? どれ、【鑑定】」
【天野叢雲】:神が作ったとされる刀。長い間キングヒュドラの体内にあったため錆びてはいるが、それは表面のみで研げば再び使えるようになる。ただし特別な研ぎ石が必要
「なんだ、ゴミか。次は……【鑑定】」
【キングヒュドラの血】:飲むと【瞬間再生】を獲得できる
「マジか! お宝じゃんか! こいつは是非ミーニャに飲ませたいな! 一度戻るか。そろそろソロじゃ厳しくなってきたしな。【転移】!」
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