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第1章
<24話>『ナイト』ストーリー・イン・アマバラ(其の1)
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『騎士』なんて時代ボケしたものが、
この天原市を跋扈しているなんて、正直信じられないけれど、
僕はこの騎士に俄然興味を持った。
「調べるに当たって、
重要なのは役割分担だ。」
まだみんながざわめいている中、
本多先輩は話を始める。
「アタシ達は
『正体のわからないもの』
を調べるわけだから、
当然かなり難しいことだ。
皆が適材適所、
自分の力を存分に発揮できなければ、
到底真相になど辿り着けないだろう。
そこで、私は次の3つに役割を分ける。
『聞き込み班』、『ネット班』、
そして『現地調査班』だ!」
来たか、と僕は思う。
僕らが活動するときは、
いつもこの3つの班に分かれる。
まあ、全てその名の通りだから、
改めて説明する必要も
無いかもしれないが、一応しておこう。
『聞き込み班』は、
文字通り目撃者や噂を知っている人物に
聞き込みを行う役目だ。
まあ、刑事ドラマで見るアレの
真似事だと思って貰えればいい。
次の『ネット班』というのは、
インターネット上の
掲示板やスレを見張る役目。
一番楽なので一番人気が高い。
今まではほぼこの班だけの活動だった
(そりゃ都市伝説なんて、
検索すれば1発だもんね。)けれど、
今回はリアルタイムで
起こっていることだから、
恐らくその大変さは段違いだろう。
案外今回に限れば、
これが一番キツイかもしれない。
最後の『現地調査班』、
これは言うなれば生贄役だ。
実際にそれの検証、現地調査を行う、
最もやりたくないハズレ枠である。
考えても見て欲しい、
『やったら呪われる』というような事を
わざわざやらされるのだ。
1年前、曰く付きの廃屋を調査した時、
この班に当たった武蔵先輩は、
霊を呼び出す儀式をして、
1週間悪夢に苛まれたらしい。
「いや~、最近変な夢ばかりで、
全然眠れなくてさ~。」
などと痩せこけた顔で話していた
先輩の右腕に、
びっしりと手に握られたような
あざができていた事を、
少なくとも在学中は、
忘れられそうもない。
そんなわけで、
勿論この役割の人気は最低である。
「よし、じゃあ決めていくぞー!
まずは・・・。
聞き込み班、やりたい人!」
一斉に全員の手が上がる。
「よし、じゃージャンケンなー。」
公正なるジャンケンの結果、
聞き込み班は新井と北畠君に決まった。
「じゃあ次に、
ネット班、やりたい人!」
ここで勝たねば未来は無い!
僕は真っ直ぐ天に向けて
自分の右手を・・・。
「よし、じゃあネット班は、
アタシと武蔵に決定っと。
義経、
今回は大変だと思うけど、
宜しくな。」
・・・上げられなかった。
(・・・コイツ、家に帰ったら、
絶対ぶん殴ってやるからな)
僕は僕の両手に全体重を乗せながら、
新聞を凝視しているフセを、
怨みを込めた視線で見つめながら、
そう思った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「なんで手を押さえつけるんだよ!
お陰で一番やりたくない役割に、
決まっちゃったじゃないか!」
1時間後、
帰宅した僕達は、
例の如く取っ組み合いに興じていた。
『ほ、ほひふへへひほ!
はほひんふんひひを。
ほはははっはほは!』
「何言ってんのかわかんねえよ!」
それは僕が口を
押さえているからなのだけれど、
この時は一番嫌な役割なさせられた
怒りの方が優っていた。
『ははっはははへをははへ!』
僕がフセの口から手を離す。
『わかった!ちゃんと説明するから!
あの新聞なら私達もとってるだろ!
ちょっと持ってきてくれ!』
僕はすぐに部屋を出て、
5月4日、夕日新聞の朝刊を持ってきた。
フセは例の面を開くと、
バン!と新聞に前脚を叩きつける。
『考えてもみろ!
火傷ならまだわからなくもないけれど、
凍傷なんて負わそうと思って
負わせられるケガじゃない!
数十人の暴力団組員相手に、
1人1人ドライアイスでも
かけていくっていうのか!?
オマケに有力容疑者は、
甲冑着た騎士だ!
こんなの普通なら、
今の時代にいるはずがない!
これがどういうことか、
わかんないの!?』
ここで、愚鈍な僕も、
流石にハッとした。
「・・・『シンジュウ』ってこと?」
『そうだよ!』
フセは怒鳴る。僕は黙る。
「つまり、
シンジュウに理解のある僕なら、
正体を突き止めやすいから、
現地調査班にしたってこと?」
『確かにそれもあるにはあるけど、
それよりもっと大きな理由は・・・。』
と、その時、
メッセージアプリの通知音が鳴った。
どうやら超常現象研で、
何か進展があったらしい。
『やあやあ皆の衆こんばんわ⭐️
ネットサーフィンしてたら、件の騎士は
新聞に載ってること以外も、
色々やってたことがわかりました。
表にしたので送ります。
じゃーがんばってねー❤️』
送り主は、本多先輩だった。
僕は添付されていた表を開き、
そして、固まった。
その表には、100を超える事件が
びっしりと書き込まれていた。
内容は大小様々で、
万引きやひったくりから始まり、
銀行強盗や暴力団関係の事件、
近隣の市街で起きた、
立てこもり事件、
果ては、
天原市の2つほど隣の市で発生した、
大規模なテロまであった。
そしていずれの事件も、
犯人が凍傷や火傷を負って解決していた。
・・・これ全部、
この『騎士』がやったってことか。
しかしこれでは、
僕を無理矢理現地調査班にする
理由としては弱い気が・・・。
そう言いかけた瞬間、
電話のコール音が鳴り始め、
僕は飛び上がる。
「もしもし義経くん?
夜分遅くに申し訳ないけれど、
今大丈夫かい?」
電話は、武蔵先輩からだった。
この人は、
前述の通り非常に頭がいいため、
超常現象研のブレーンも兼ねている。
「あ、はい大丈夫です。
えーと、何ですか?」
武蔵先輩は、
少しだけ迷うように沈黙して、それから
「義経君は調査班だよね?
それ、僕と変わってくれないかい?」
と言った。
・・・何で?
一番損な役回りの筈なのに。
「あ、あの~、何故急に?」
「い、いやほら、
義経君も嫌だろう?
僕は先輩だから、
後輩のやりたくない事をするのも、
先輩の勤めの一つかな~って。」
明らかにおかしい。
武蔵先輩は確かに優しいが、
この人が
絶対に許さないことが一つだけある。
それは、
『一度決めた事を途中で曲げる』
ことだ。
「・・・何か事情があるんですね。
話してください。」
返事はない。
「話してください。
お願いします。」
返事はない。
「武蔵先輩!」
僕が怒鳴りつけるように言う。
「・・・僕達だけじゃ無かったんだ。」
武蔵先輩はボソリと呟いた。
恐らく自身で調べたことの報告だろう。
「『騎士』が
目撃されるようになったのは、
今からおよそ1ヶ月前から。
と言う事はもう知ってるかい?」
「はい。」
「実はその1ヶ月の間にさ、
動画投稿者や、ブロガーや、
ジャーナリストや雑誌記者なんかが、
何度も騎士の正体を調べていたんだ。
そして、結構多くの人達が、
『騎士』との接触に成功してる。」
何だ、案外簡単じゃないか。
今回は思いのほか早く終わりそうだ。
しかしそんな僕の甘っちょろい考えは、
先輩の次の言葉によって、
容易く粉砕されてしまった。
「そして、
その殆どが失脚してる。
会社を辞めたり、
ブログやチャンネルを、
閉鎖したりして。
中には、ニュースにあったみたいに、
火傷や凍傷を負わされた人もいる。
その人達に共通するのは、大体何らかの
問題を起こしたことのある人達なんだ。
迷惑動画とか、
行き過ぎた取材とかね。
でも、中には、
側から見れば、
そこまで
問題行動でもない物も多くあった。
もっと大きな問題を起こしているのに、
見逃されている人達も多くいた。
わかるかい?
つまり奴は、独善的なんだ。
僕らも奴を調べてる以上、
牙を剥かれる可能性が大いにある。」
「・・・なるほどね。」
フセが僕にこの役割を
無理矢理やらせた理由がわかった。
もし、『騎士』に出会った時、
もし、何らかの理由で、
『騎士』に襲われる事になった時、
戦えるのは、僕だけだから。
「義経君、もし怖いのなら、
本多に中止を・・・。」
「やりますよ。」
僕は即答し、電話を切った。
ヤツは独善で動いている。
つまり自分の『善』しか信じていない。
他人の『善』を理解しようともしない。
そんなヤツは
「・・・大っ嫌いだ。」
やらなくちゃならない。
そうしなければ、
いつか僕の大切な人に、
危害が及ぶかもしれない。
僕は覚悟を決めた。
今回は、研究会史上、
最大のイベントになりそうだ。
この天原市を跋扈しているなんて、正直信じられないけれど、
僕はこの騎士に俄然興味を持った。
「調べるに当たって、
重要なのは役割分担だ。」
まだみんながざわめいている中、
本多先輩は話を始める。
「アタシ達は
『正体のわからないもの』
を調べるわけだから、
当然かなり難しいことだ。
皆が適材適所、
自分の力を存分に発揮できなければ、
到底真相になど辿り着けないだろう。
そこで、私は次の3つに役割を分ける。
『聞き込み班』、『ネット班』、
そして『現地調査班』だ!」
来たか、と僕は思う。
僕らが活動するときは、
いつもこの3つの班に分かれる。
まあ、全てその名の通りだから、
改めて説明する必要も
無いかもしれないが、一応しておこう。
『聞き込み班』は、
文字通り目撃者や噂を知っている人物に
聞き込みを行う役目だ。
まあ、刑事ドラマで見るアレの
真似事だと思って貰えればいい。
次の『ネット班』というのは、
インターネット上の
掲示板やスレを見張る役目。
一番楽なので一番人気が高い。
今まではほぼこの班だけの活動だった
(そりゃ都市伝説なんて、
検索すれば1発だもんね。)けれど、
今回はリアルタイムで
起こっていることだから、
恐らくその大変さは段違いだろう。
案外今回に限れば、
これが一番キツイかもしれない。
最後の『現地調査班』、
これは言うなれば生贄役だ。
実際にそれの検証、現地調査を行う、
最もやりたくないハズレ枠である。
考えても見て欲しい、
『やったら呪われる』というような事を
わざわざやらされるのだ。
1年前、曰く付きの廃屋を調査した時、
この班に当たった武蔵先輩は、
霊を呼び出す儀式をして、
1週間悪夢に苛まれたらしい。
「いや~、最近変な夢ばかりで、
全然眠れなくてさ~。」
などと痩せこけた顔で話していた
先輩の右腕に、
びっしりと手に握られたような
あざができていた事を、
少なくとも在学中は、
忘れられそうもない。
そんなわけで、
勿論この役割の人気は最低である。
「よし、じゃあ決めていくぞー!
まずは・・・。
聞き込み班、やりたい人!」
一斉に全員の手が上がる。
「よし、じゃージャンケンなー。」
公正なるジャンケンの結果、
聞き込み班は新井と北畠君に決まった。
「じゃあ次に、
ネット班、やりたい人!」
ここで勝たねば未来は無い!
僕は真っ直ぐ天に向けて
自分の右手を・・・。
「よし、じゃあネット班は、
アタシと武蔵に決定っと。
義経、
今回は大変だと思うけど、
宜しくな。」
・・・上げられなかった。
(・・・コイツ、家に帰ったら、
絶対ぶん殴ってやるからな)
僕は僕の両手に全体重を乗せながら、
新聞を凝視しているフセを、
怨みを込めた視線で見つめながら、
そう思った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「なんで手を押さえつけるんだよ!
お陰で一番やりたくない役割に、
決まっちゃったじゃないか!」
1時間後、
帰宅した僕達は、
例の如く取っ組み合いに興じていた。
『ほ、ほひふへへひほ!
はほひんふんひひを。
ほはははっはほは!』
「何言ってんのかわかんねえよ!」
それは僕が口を
押さえているからなのだけれど、
この時は一番嫌な役割なさせられた
怒りの方が優っていた。
『ははっはははへをははへ!』
僕がフセの口から手を離す。
『わかった!ちゃんと説明するから!
あの新聞なら私達もとってるだろ!
ちょっと持ってきてくれ!』
僕はすぐに部屋を出て、
5月4日、夕日新聞の朝刊を持ってきた。
フセは例の面を開くと、
バン!と新聞に前脚を叩きつける。
『考えてもみろ!
火傷ならまだわからなくもないけれど、
凍傷なんて負わそうと思って
負わせられるケガじゃない!
数十人の暴力団組員相手に、
1人1人ドライアイスでも
かけていくっていうのか!?
オマケに有力容疑者は、
甲冑着た騎士だ!
こんなの普通なら、
今の時代にいるはずがない!
これがどういうことか、
わかんないの!?』
ここで、愚鈍な僕も、
流石にハッとした。
「・・・『シンジュウ』ってこと?」
『そうだよ!』
フセは怒鳴る。僕は黙る。
「つまり、
シンジュウに理解のある僕なら、
正体を突き止めやすいから、
現地調査班にしたってこと?」
『確かにそれもあるにはあるけど、
それよりもっと大きな理由は・・・。』
と、その時、
メッセージアプリの通知音が鳴った。
どうやら超常現象研で、
何か進展があったらしい。
『やあやあ皆の衆こんばんわ⭐️
ネットサーフィンしてたら、件の騎士は
新聞に載ってること以外も、
色々やってたことがわかりました。
表にしたので送ります。
じゃーがんばってねー❤️』
送り主は、本多先輩だった。
僕は添付されていた表を開き、
そして、固まった。
その表には、100を超える事件が
びっしりと書き込まれていた。
内容は大小様々で、
万引きやひったくりから始まり、
銀行強盗や暴力団関係の事件、
近隣の市街で起きた、
立てこもり事件、
果ては、
天原市の2つほど隣の市で発生した、
大規模なテロまであった。
そしていずれの事件も、
犯人が凍傷や火傷を負って解決していた。
・・・これ全部、
この『騎士』がやったってことか。
しかしこれでは、
僕を無理矢理現地調査班にする
理由としては弱い気が・・・。
そう言いかけた瞬間、
電話のコール音が鳴り始め、
僕は飛び上がる。
「もしもし義経くん?
夜分遅くに申し訳ないけれど、
今大丈夫かい?」
電話は、武蔵先輩からだった。
この人は、
前述の通り非常に頭がいいため、
超常現象研のブレーンも兼ねている。
「あ、はい大丈夫です。
えーと、何ですか?」
武蔵先輩は、
少しだけ迷うように沈黙して、それから
「義経君は調査班だよね?
それ、僕と変わってくれないかい?」
と言った。
・・・何で?
一番損な役回りの筈なのに。
「あ、あの~、何故急に?」
「い、いやほら、
義経君も嫌だろう?
僕は先輩だから、
後輩のやりたくない事をするのも、
先輩の勤めの一つかな~って。」
明らかにおかしい。
武蔵先輩は確かに優しいが、
この人が
絶対に許さないことが一つだけある。
それは、
『一度決めた事を途中で曲げる』
ことだ。
「・・・何か事情があるんですね。
話してください。」
返事はない。
「話してください。
お願いします。」
返事はない。
「武蔵先輩!」
僕が怒鳴りつけるように言う。
「・・・僕達だけじゃ無かったんだ。」
武蔵先輩はボソリと呟いた。
恐らく自身で調べたことの報告だろう。
「『騎士』が
目撃されるようになったのは、
今からおよそ1ヶ月前から。
と言う事はもう知ってるかい?」
「はい。」
「実はその1ヶ月の間にさ、
動画投稿者や、ブロガーや、
ジャーナリストや雑誌記者なんかが、
何度も騎士の正体を調べていたんだ。
そして、結構多くの人達が、
『騎士』との接触に成功してる。」
何だ、案外簡単じゃないか。
今回は思いのほか早く終わりそうだ。
しかしそんな僕の甘っちょろい考えは、
先輩の次の言葉によって、
容易く粉砕されてしまった。
「そして、
その殆どが失脚してる。
会社を辞めたり、
ブログやチャンネルを、
閉鎖したりして。
中には、ニュースにあったみたいに、
火傷や凍傷を負わされた人もいる。
その人達に共通するのは、大体何らかの
問題を起こしたことのある人達なんだ。
迷惑動画とか、
行き過ぎた取材とかね。
でも、中には、
側から見れば、
そこまで
問題行動でもない物も多くあった。
もっと大きな問題を起こしているのに、
見逃されている人達も多くいた。
わかるかい?
つまり奴は、独善的なんだ。
僕らも奴を調べてる以上、
牙を剥かれる可能性が大いにある。」
「・・・なるほどね。」
フセが僕にこの役割を
無理矢理やらせた理由がわかった。
もし、『騎士』に出会った時、
もし、何らかの理由で、
『騎士』に襲われる事になった時、
戦えるのは、僕だけだから。
「義経君、もし怖いのなら、
本多に中止を・・・。」
「やりますよ。」
僕は即答し、電話を切った。
ヤツは独善で動いている。
つまり自分の『善』しか信じていない。
他人の『善』を理解しようともしない。
そんなヤツは
「・・・大っ嫌いだ。」
やらなくちゃならない。
そうしなければ、
いつか僕の大切な人に、
危害が及ぶかもしれない。
僕は覚悟を決めた。
今回は、研究会史上、
最大のイベントになりそうだ。
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