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第1章
<44話>狸侍と『妖刀・世離』(其の3)
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「部活動が禁止になって、
全然運動してなかったんで、
軽くランニングでもしようと思って、
この辺走ってたんです。
まさか先輩と出会うなんて・・・。
はあ、ほんっとに最悪。」
凛さんはブツブツ言いながら、
僕に手を差し伸べてくれた。
「あ、ありがとう・・・。」
僕は彼女の手を取った
「うわ!ヌルヌルじゃないですか!
気持ちわる!」
瞬間、手を振りほどかれてしまった。
再び地面に寝転ぶ僕。
今度は自分で立ち上がった。
・・・ちょっと、
酷すぎやしませんかねぇ。
「赤斗殿!
大丈夫でございますか!?」
甚右衛門の言葉に、
僕はなんとか笑顔を作り、
「い、一応・・・。」と返した。
『安心してる場合か!
まだ来るぞ!』
フセの一言で怪物の方に向き直ると、
倒れていた怪物が、
デロデロと起き上がり始めていた。
「チッ、『旅人』ダけの予定だッタが、
『騎士』まで出テくるとハナ・・・。
アマり戦いタクはナいが、
ヤルしかナイか・・・。」
凛さんは僕の前に出て、
「先輩、退いててください、
私達でやります。
先輩の加護、効かないんでしょう?」
おっしゃる通りなので、
僕は後ろに下がった。
オウミが凛さんの腕にとまる。
「変身!」
衝撃波と共に、
凛さんが赤い騎士へと姿を変える。
「おい凛、いきなり変身すんなよ。
家で漫画読んでたから
よかった様なものの、危な・・・
え!?あれ!?先輩!?
どうしたんすか!?」
片側から、隼人君の声が聞こえた。
「ばか!状況察しなさいよ!」
「え・・・って、うおおおお!?
なんだこの化け物!?」
「いいから行くわよ!」
そう言って騎士は、怪物に突進する。
「舐めるナ、ガキドモ!
貴様ラがそこニコロがっている奴よリ
弱いノハ、既にシってイル!」
怪物は触手を伸ばし、
騎士に襲いかかる。
「「はぁ!!」」
騎士は右手から炎を噴射し、
触手を焼き尽くした。
さらに火炎は触手を伝い、
本体にまで伝播する。
「グぅおおおオオ!!」
悲鳴を上げる怪物との
距離を詰めた騎士は、
「「セイ!!」」
炎を纏った拳を、
怪物に向けて繰り出した。
その拳は、『世離』を無効化した
ゼリー状の身体を焼き、
黒い穴を開ける。
「ギィィィィィ!!」
耳をつんざく様な悲鳴を上げた怪物は、
接近戦は不利と判断したのか、
滑る様にその身を後退させると、
遠距離から猛スピードで
何本もの触手を伸ばす。
しかし騎士は動じない。
右手に炎の剣を作り出し、
弾丸の様な速度で襲いかかる触手を、
一直線に薙ぎ払う。
殆どの触手はそれで焼き払われたが、
残った数本が騎士の腕と足に貫通した。
「「痛ったぁ!!」」
騎士が悲鳴を上げる。
スライムは刺さったままの触手を
縮小させ、ゴムパッチンの要領で
騎士に猛スピードで接近し、
食らいつく様にその身体を広げる。
「お前モ、あのガキノようニ
窒息させテやる!」
まずい!
あの身体に包まれたら、
いくらあの大柄な騎士でも、
動くことは難しいだろう。
騎士がスライム状の体に包まれる。
「俺ノ勝ちダ!
こノマま窒息してシマえ!!」
スライムが
勝利を大声で宣言したその時、
「「あんた、アホでしょ。」」
「グ、グギィィィィィ!!」
突如、スライムの悲鳴が響いた。
騎士が、全身を燃え上がらせたのだ。
騎士にまとわりついたことで、
逆に逃げ場を失ったスライムは、
瞬く間に丸焼きになっていく。
「「あっつ!」」
『『アチ、アチ、アチ!』』
周りにいた僕たちも、
あまりの熱さに身をよじる。
これだけ離れていても
余裕で熱さを感じるレベルだ。
密着している状態での、
その火力たるや・・・。
10秒間ほどその状態が続いた後、
騎士はようやく放熱をやめた。
騎士がその身を少し動かすと、
灰となったスライムは、
ハラハラと粉状のその身を
地面に落とした。
騎士からオウミが離れ、
凛さんの姿に戻る。
「いてててててて・・・。
スライムは火に弱いってのは、
RPGゲームじゃよくあるけど、
まさか本当だとはね・・・。」
そんな独り言を言う凛さんに、
僕は、
「あ、ありがとう・・・。」
と、弱々しくお礼を言った。
「別に良いですよ、お礼なんて。
それよりもう少し強くなって下さい。」
「あ、はい・・・。
すみません・・・。
・・・って言うか、
あの時、よく僕勝てたな・・・。」
「ああ、あれですか。
『一歩も動かない&火炎放射だけ』
の縛りは、
流石にやりすぎました。」
「縛り!?」
どうやらあの時の決闘は、
完全に舐められていた結果、
舐めすぎて負けちゃった、
と言うものらしい・・・。
「ていうか先輩、
日本刀出しっぱなしは、
流石にまずいんじゃ無いですか?」
「え・・・、あ、ヤベ!」
凛さんは地面に転がったままの
『世離』のところに歩いて行く。
「全く・・・。
そもそもおかしいじゃ無いですか、
道具を介してしか加護を発動できないなんて。
私達なんで負けたんだろ・・・。」
そう言いながら凛さんが、
『世離』の柄を握った瞬間、
その刀身が、燃え上がった。
ゴウゴウと燃えるその刀身を、
僕達は一瞬ポカンと見上げていたが、
「キャアアアア!」
「うおおおおおお!?」
さしもの凛さんも驚いたのか、
刀を投げ捨てる。
すると、炎も消えた。
僕は呆然としながらも、
とりあえず刀を消し、彼女に問う。
「あ、あのさあ・・・。
『加護』・・・使った?」
「使って無いです!!」
即答された。
そりゃそうか、第一変身解いてるし。
僕が怯えながら困惑していると、
「あの、赤斗殿、
一体何をそんなに
困惑しているのでござるか?」
と、甚右衛門がやおら発言した。
「い、いやだって。
急にこの刀が燃え出したから・・・。」
すると、今度は甚右衛門が
困惑した表情で、言った。
「当たり前ではありませぬか。
『世離』は、
持った者の加護を、刀身に反映する刀なのですから。
・・・え、ひょっとして、
ご存知なかったのですか?」
・・・何だって?
僕は、さっきのアイツが言っていた
言葉を思い出した。
『俺にダメージを与えられるのは、
加護だけだ。』
裏を返すとこうなる。
『ヤツにダメージを与えられなかった
『妖刀・世離』は、
加護ではない。』
それに、アイツはさっき、
僕や凛さんを妙な呼び方をしていた。
確か『旅人』とか『騎士』とか。
凛さんを『騎士』と呼ぶのはわかる。
だけど、僕のことを、
『旅人』と呼んだのは何なんだ?
僕はゆっくりとフセの方を向き直る。
「・・・フセ・・・。
お前の本当の加護は、
一体何なんだ?」
フセは僕の方をじっと見つめて言った。
『バレてしまったら仕方ない、
私の本当の加護は・・・
『触れたものを非物質化する』
能力だ。」
フセがドヤ顔で言った答えに、
僕は思わず叫んだ。
「それ、刀に反映する必要ある!?」
この時のフセの答えは、
確かに間違ってはいなかった。
だけど、この時僕は、
あの夜、
決闘の日を思い出すべきだったのだ。
そして考えるべきだった。
物を非物質化するということが
一体どういうことなのかということを。
そしてそれからすぐ、
僕はフセの本当の力を、
知ることになる。
最悪のシチュエーションで。
全然運動してなかったんで、
軽くランニングでもしようと思って、
この辺走ってたんです。
まさか先輩と出会うなんて・・・。
はあ、ほんっとに最悪。」
凛さんはブツブツ言いながら、
僕に手を差し伸べてくれた。
「あ、ありがとう・・・。」
僕は彼女の手を取った
「うわ!ヌルヌルじゃないですか!
気持ちわる!」
瞬間、手を振りほどかれてしまった。
再び地面に寝転ぶ僕。
今度は自分で立ち上がった。
・・・ちょっと、
酷すぎやしませんかねぇ。
「赤斗殿!
大丈夫でございますか!?」
甚右衛門の言葉に、
僕はなんとか笑顔を作り、
「い、一応・・・。」と返した。
『安心してる場合か!
まだ来るぞ!』
フセの一言で怪物の方に向き直ると、
倒れていた怪物が、
デロデロと起き上がり始めていた。
「チッ、『旅人』ダけの予定だッタが、
『騎士』まで出テくるとハナ・・・。
アマり戦いタクはナいが、
ヤルしかナイか・・・。」
凛さんは僕の前に出て、
「先輩、退いててください、
私達でやります。
先輩の加護、効かないんでしょう?」
おっしゃる通りなので、
僕は後ろに下がった。
オウミが凛さんの腕にとまる。
「変身!」
衝撃波と共に、
凛さんが赤い騎士へと姿を変える。
「おい凛、いきなり変身すんなよ。
家で漫画読んでたから
よかった様なものの、危な・・・
え!?あれ!?先輩!?
どうしたんすか!?」
片側から、隼人君の声が聞こえた。
「ばか!状況察しなさいよ!」
「え・・・って、うおおおお!?
なんだこの化け物!?」
「いいから行くわよ!」
そう言って騎士は、怪物に突進する。
「舐めるナ、ガキドモ!
貴様ラがそこニコロがっている奴よリ
弱いノハ、既にシってイル!」
怪物は触手を伸ばし、
騎士に襲いかかる。
「「はぁ!!」」
騎士は右手から炎を噴射し、
触手を焼き尽くした。
さらに火炎は触手を伝い、
本体にまで伝播する。
「グぅおおおオオ!!」
悲鳴を上げる怪物との
距離を詰めた騎士は、
「「セイ!!」」
炎を纏った拳を、
怪物に向けて繰り出した。
その拳は、『世離』を無効化した
ゼリー状の身体を焼き、
黒い穴を開ける。
「ギィィィィィ!!」
耳をつんざく様な悲鳴を上げた怪物は、
接近戦は不利と判断したのか、
滑る様にその身を後退させると、
遠距離から猛スピードで
何本もの触手を伸ばす。
しかし騎士は動じない。
右手に炎の剣を作り出し、
弾丸の様な速度で襲いかかる触手を、
一直線に薙ぎ払う。
殆どの触手はそれで焼き払われたが、
残った数本が騎士の腕と足に貫通した。
「「痛ったぁ!!」」
騎士が悲鳴を上げる。
スライムは刺さったままの触手を
縮小させ、ゴムパッチンの要領で
騎士に猛スピードで接近し、
食らいつく様にその身体を広げる。
「お前モ、あのガキノようニ
窒息させテやる!」
まずい!
あの身体に包まれたら、
いくらあの大柄な騎士でも、
動くことは難しいだろう。
騎士がスライム状の体に包まれる。
「俺ノ勝ちダ!
こノマま窒息してシマえ!!」
スライムが
勝利を大声で宣言したその時、
「「あんた、アホでしょ。」」
「グ、グギィィィィィ!!」
突如、スライムの悲鳴が響いた。
騎士が、全身を燃え上がらせたのだ。
騎士にまとわりついたことで、
逆に逃げ場を失ったスライムは、
瞬く間に丸焼きになっていく。
「「あっつ!」」
『『アチ、アチ、アチ!』』
周りにいた僕たちも、
あまりの熱さに身をよじる。
これだけ離れていても
余裕で熱さを感じるレベルだ。
密着している状態での、
その火力たるや・・・。
10秒間ほどその状態が続いた後、
騎士はようやく放熱をやめた。
騎士がその身を少し動かすと、
灰となったスライムは、
ハラハラと粉状のその身を
地面に落とした。
騎士からオウミが離れ、
凛さんの姿に戻る。
「いてててててて・・・。
スライムは火に弱いってのは、
RPGゲームじゃよくあるけど、
まさか本当だとはね・・・。」
そんな独り言を言う凛さんに、
僕は、
「あ、ありがとう・・・。」
と、弱々しくお礼を言った。
「別に良いですよ、お礼なんて。
それよりもう少し強くなって下さい。」
「あ、はい・・・。
すみません・・・。
・・・って言うか、
あの時、よく僕勝てたな・・・。」
「ああ、あれですか。
『一歩も動かない&火炎放射だけ』
の縛りは、
流石にやりすぎました。」
「縛り!?」
どうやらあの時の決闘は、
完全に舐められていた結果、
舐めすぎて負けちゃった、
と言うものらしい・・・。
「ていうか先輩、
日本刀出しっぱなしは、
流石にまずいんじゃ無いですか?」
「え・・・、あ、ヤベ!」
凛さんは地面に転がったままの
『世離』のところに歩いて行く。
「全く・・・。
そもそもおかしいじゃ無いですか、
道具を介してしか加護を発動できないなんて。
私達なんで負けたんだろ・・・。」
そう言いながら凛さんが、
『世離』の柄を握った瞬間、
その刀身が、燃え上がった。
ゴウゴウと燃えるその刀身を、
僕達は一瞬ポカンと見上げていたが、
「キャアアアア!」
「うおおおおおお!?」
さしもの凛さんも驚いたのか、
刀を投げ捨てる。
すると、炎も消えた。
僕は呆然としながらも、
とりあえず刀を消し、彼女に問う。
「あ、あのさあ・・・。
『加護』・・・使った?」
「使って無いです!!」
即答された。
そりゃそうか、第一変身解いてるし。
僕が怯えながら困惑していると、
「あの、赤斗殿、
一体何をそんなに
困惑しているのでござるか?」
と、甚右衛門がやおら発言した。
「い、いやだって。
急にこの刀が燃え出したから・・・。」
すると、今度は甚右衛門が
困惑した表情で、言った。
「当たり前ではありませぬか。
『世離』は、
持った者の加護を、刀身に反映する刀なのですから。
・・・え、ひょっとして、
ご存知なかったのですか?」
・・・何だって?
僕は、さっきのアイツが言っていた
言葉を思い出した。
『俺にダメージを与えられるのは、
加護だけだ。』
裏を返すとこうなる。
『ヤツにダメージを与えられなかった
『妖刀・世離』は、
加護ではない。』
それに、アイツはさっき、
僕や凛さんを妙な呼び方をしていた。
確か『旅人』とか『騎士』とか。
凛さんを『騎士』と呼ぶのはわかる。
だけど、僕のことを、
『旅人』と呼んだのは何なんだ?
僕はゆっくりとフセの方を向き直る。
「・・・フセ・・・。
お前の本当の加護は、
一体何なんだ?」
フセは僕の方をじっと見つめて言った。
『バレてしまったら仕方ない、
私の本当の加護は・・・
『触れたものを非物質化する』
能力だ。」
フセがドヤ顔で言った答えに、
僕は思わず叫んだ。
「それ、刀に反映する必要ある!?」
この時のフセの答えは、
確かに間違ってはいなかった。
だけど、この時僕は、
あの夜、
決闘の日を思い出すべきだったのだ。
そして考えるべきだった。
物を非物質化するということが
一体どういうことなのかということを。
そしてそれからすぐ、
僕はフセの本当の力を、
知ることになる。
最悪のシチュエーションで。
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