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第二章
第78話 初めてのドーナツショップ①
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予定通り、お昼ごはんはサンドイッチで軽く済ます。
それでも、具材にマヨネーズを使ったので大好評だった。
獣耳幼女たちとサリアさんは、尻尾をふりふりしながらぱくついていた。初挑戦のフィーナさんもお口に合った様子。ただ残念ながら、マヨネーズが大ヒットとまではいかなかった。
しかしみんなすぐに平らげると、示し合わせたみたいに俺へ物足りなさそうな目を向けてくる。フィーナさんまで抗議に参加していたのは笑ってしまった。けれど、これから向かうドーナツショップの説明をすれば素直に納得してくれた。
まだ見ぬスイーツへの期待がコタツの上を賑やかに飛び交う。獣耳幼女たちの手で丸を作る仕草がなんとも微笑ましい。
空いた皿を片付けたらしばしの食休みを挟み、お出かけの準備に取り掛かる。
まずは、擬態薬の服用だ。獣耳幼女たちとサリアさんはいつも通り、西洋風の可愛らしい幼女と美女の外見に。
次はフィーナさんの番。彼女曰く、以前に服用した経験があるそうで特に抵抗はないらしい。
コップに注いだ薬をクイッと呷れば、笹の葉のような耳がぽやりと光に包まれ、にょにょにょと一般的な形状の耳に変化した。
他に外見の変化はなく、どう見ても普通の人間の女性である。
だが、こうなるとビジュアルが良すぎるな。そのへんのモデルなんて比較にすらならない。
都心の繁華街を歩いたらちょっとした騒ぎになりそう……この辺りは田舎だから問題ないだろうけど。
続いてはお着替え。獣耳幼女たちには、いくつか用意した組み合わせの中から好きなコーディネートを選んでもらう。三人ともいつも綺麗な服を見ただけで飛び跳ねて喜んでくれるから、こちらまで嬉しくなってくる。
サリアさんとフィーナさんは、例のごとく洗面所でお着替え。二人ともさほど間を空けず、色違いのおしゃれスウェット姿で居間へ戻ってきた。
フィーナさんは、やっぱり似合ってないな。隠し難い気品が原因だ……今回は仕方なくサリアさんのものを借りてもらったが、今夜にでも似合いそうな服を一通りネットで注文するとしよう。
最後に自分の着替えを済ませ、いくつかのお約束を確認する。
いきなり走らない、歩くときは手を繋ぐ、お店では大騒ぎしすぎない、他のお客さんに迷惑をかけない、などなど。みんな元気にお返事してくれた。
さらに手際よく荷物をまとめたトートバッグを肩に下げ、揃って玄関へ移動。獣耳幼女たちに靴を履かせつつ、フィーナさんに軽くクロッグサンダルの説明をする。
忘れ物がないか入念にチェックしたら、俺はゆっくり扉を開く。
「わっ、おそとさむい!」
「ほんとだ、さむいね! トリいる? みたいっ――」
吹き込んでくる冬の冷たい空気に逆らうように、エマとリリが勢いよく外へ飛び出していこうとする。さっきの気持ちのいいお返事は何だったのか……すかさず反応したサリアさんが手を伸ばして確保してくれたので、寸前で阻止できたけれども。
ルルは、俺の体をよじ登ろうとしてズボンを引っ張っている。これは寒いのが嫌だったに違いない。
仕方ない、抱っこするか。可愛いからって、何でもかんでも甘やかすのは良くないんだけど……でもまあ、今日くらいはいいよね、の精神である。
車へ向かうのに合わせ、サリアさんがリリの手を取ってくれた。その少し後ろを歩くエマは、フィーナさんの手を握りながら張り切って色々とレクチャーしている。
「あのね。トリがいても、とってたべちゃダメなんだって! まんまるでおいしそうなのにね~」
「そうなのですか、きっと誰かが飼育しているのですね。エマは物知りですね」
「うん! それでね、あれがクルマ! あの子はとってもやさしいから、ヒトをたべたりしないんだよ!」
「えぇっ!? あの乗り物は人を食べることがあるのですか……?」
驚きのあまり、足を止めてしまうフィーナさん。
初めて車に乗る際、うちの獣耳幼女たちは『食べられてしまうんじゃないか』と怖がっていた。
そこで俺は、『この車はお友だちだよ』と説明して宥めたのだが、ずいぶんと愉快な覚え方をしているようだ。
やりとりがあまりに微笑ましくて、つい笑みをこぼしてしまう。
フィーナさんに小声で「馬車と一緒ですから大丈夫ですよ」と説明し、俺は黒のSUV――マイカーの扉を開ける。獣耳幼女たちは、ボディに手を触れながら元気にご挨拶してくれた。
席順は、前にハンバーガーショップへ行ったときと同じ。ただし、初外出のフィーナさんは助手席に座ってもらう。色々と聞きたいことがあるだろうからね。
全員が席についたらエンジンボタンを押し、ゆっくり車を前進させて我が家を後にする。
「サクタローさん、不思議な形の小屋が並んでいますけど……」
「あれは一般的な住宅ですね。こちらの国では、だいたいあんな感じです」
「そうなのですね。あら、クルマがたくさん……皆さんもドーナツとやらを食べにいくのでしょうか」
のんびり運転していると、初めのうちは隣のフィーナさんからアレコレ質問が飛んできていた。しかしものの数分で、独り言のような呟きに切り替わる。外の景色にすっかり夢中のご様子。
少し落ち着いたところで、暖房の調整をしつつ音楽を流す。ちらっとバックミラーへ目をやれば、楽しげに体を揺らす獣耳幼女たちとサリアさんの姿が。今日もノリノリだね。
目的地までは、三十分もかからない。
片側二車線の大通りをしばらく進むと、見覚えのある赤字の看板が見えてきた。世間では『ミスド』と略される大人気のドーナツチェーン店だ。
個人的には、だいぶ久しぶりの来訪である。わりと切実に、カロリーが気になるお年頃だからね……とにかく、平日だからか道は空いており、快適なドライブタイムとなった。
昼食時を外したので、かなり空いているみたい。
ガラガラのパーキングに車を止めて、我が家を出たときと同じペアで手を繋ぎ、談笑しながら店舗の入口へ向かった。
「ねぇサクタロー! リリね、またあのドアのやつしたい!」
「あ、わたしもやってみたい!」
「ん、ルルもするっ!」
弾むように歩きながら、リリがおねだりしてくる。続けてエマとルルも興味を示したので、俺は「三人で一緒にやろうね」と応じる。自動ドアが勝手に開くのが楽しくて仕方ないらしい。
幸い他にお客さんの姿は見えなかったので、『せーの!』で三人揃ってジャンプ。着地と同時に自動ドアが開き、無邪気な明るい声が上がった。
「触れてもいないのに、透明なガラスの板が勝手に……これは、魔法?」
「驚いたか、フィーナ。この扉は、なんと人の姿に反応して開くのだ! こちらの国ではこれが普通だぞ。魔法でもなんでもない。私もよく知らんがな!」
初めての自動ドアに目を丸くするフィーナさんに対し、なぜかサリアさんが得意げに説明していた。しかも結構適当……だが店内へ足を踏み入れた瞬間、今度は俺以外の全員が一斉に『ふぁああぁぁああ~!?』と驚嘆の声をこぼす。
店員さんの歓迎の挨拶に合わせ、甘く香ばしい匂いが温かい空気に乗って運ばれてきた。なんとも食欲をそそられる。そして視線が真っ先に惹きつけられた先は、色とりどりのドーナツが並ぶガラス張りのショーケース。
「これが、全部ドーナツなのか……?」
「そんな、まさか……宝石のように美しいお菓子をこれほど大量に並べるなど、我が国の王宮ですら考えられません……」
サリアさんとフィーナさんは、揃って唖然と立ち尽くす。獣耳幼女たちに至っては、ぽかんと口を開いたまま言葉を失っている。ちょっとおマヌケな顔がとても可愛らしい。
いいよね、ドーナツ屋さんって。眺めているだけでも楽しめる。が、突っ立っているだけじゃわざわざ訪れた意味がない。
俺は近くに積まれていたトレイを左手で取り、右手のトングをカチリと鳴らしてみんなに問いかける。
「さあ、どのドーナツが食べたい? 好きなものをどれでも選んでいいよ」
この店舗は、よくあるパン屋さんみたいなセルフサービス式。ほとんどお客さんもいないようなので、じっくり選ばせてもらおう。
それでも、具材にマヨネーズを使ったので大好評だった。
獣耳幼女たちとサリアさんは、尻尾をふりふりしながらぱくついていた。初挑戦のフィーナさんもお口に合った様子。ただ残念ながら、マヨネーズが大ヒットとまではいかなかった。
しかしみんなすぐに平らげると、示し合わせたみたいに俺へ物足りなさそうな目を向けてくる。フィーナさんまで抗議に参加していたのは笑ってしまった。けれど、これから向かうドーナツショップの説明をすれば素直に納得してくれた。
まだ見ぬスイーツへの期待がコタツの上を賑やかに飛び交う。獣耳幼女たちの手で丸を作る仕草がなんとも微笑ましい。
空いた皿を片付けたらしばしの食休みを挟み、お出かけの準備に取り掛かる。
まずは、擬態薬の服用だ。獣耳幼女たちとサリアさんはいつも通り、西洋風の可愛らしい幼女と美女の外見に。
次はフィーナさんの番。彼女曰く、以前に服用した経験があるそうで特に抵抗はないらしい。
コップに注いだ薬をクイッと呷れば、笹の葉のような耳がぽやりと光に包まれ、にょにょにょと一般的な形状の耳に変化した。
他に外見の変化はなく、どう見ても普通の人間の女性である。
だが、こうなるとビジュアルが良すぎるな。そのへんのモデルなんて比較にすらならない。
都心の繁華街を歩いたらちょっとした騒ぎになりそう……この辺りは田舎だから問題ないだろうけど。
続いてはお着替え。獣耳幼女たちには、いくつか用意した組み合わせの中から好きなコーディネートを選んでもらう。三人ともいつも綺麗な服を見ただけで飛び跳ねて喜んでくれるから、こちらまで嬉しくなってくる。
サリアさんとフィーナさんは、例のごとく洗面所でお着替え。二人ともさほど間を空けず、色違いのおしゃれスウェット姿で居間へ戻ってきた。
フィーナさんは、やっぱり似合ってないな。隠し難い気品が原因だ……今回は仕方なくサリアさんのものを借りてもらったが、今夜にでも似合いそうな服を一通りネットで注文するとしよう。
最後に自分の着替えを済ませ、いくつかのお約束を確認する。
いきなり走らない、歩くときは手を繋ぐ、お店では大騒ぎしすぎない、他のお客さんに迷惑をかけない、などなど。みんな元気にお返事してくれた。
さらに手際よく荷物をまとめたトートバッグを肩に下げ、揃って玄関へ移動。獣耳幼女たちに靴を履かせつつ、フィーナさんに軽くクロッグサンダルの説明をする。
忘れ物がないか入念にチェックしたら、俺はゆっくり扉を開く。
「わっ、おそとさむい!」
「ほんとだ、さむいね! トリいる? みたいっ――」
吹き込んでくる冬の冷たい空気に逆らうように、エマとリリが勢いよく外へ飛び出していこうとする。さっきの気持ちのいいお返事は何だったのか……すかさず反応したサリアさんが手を伸ばして確保してくれたので、寸前で阻止できたけれども。
ルルは、俺の体をよじ登ろうとしてズボンを引っ張っている。これは寒いのが嫌だったに違いない。
仕方ない、抱っこするか。可愛いからって、何でもかんでも甘やかすのは良くないんだけど……でもまあ、今日くらいはいいよね、の精神である。
車へ向かうのに合わせ、サリアさんがリリの手を取ってくれた。その少し後ろを歩くエマは、フィーナさんの手を握りながら張り切って色々とレクチャーしている。
「あのね。トリがいても、とってたべちゃダメなんだって! まんまるでおいしそうなのにね~」
「そうなのですか、きっと誰かが飼育しているのですね。エマは物知りですね」
「うん! それでね、あれがクルマ! あの子はとってもやさしいから、ヒトをたべたりしないんだよ!」
「えぇっ!? あの乗り物は人を食べることがあるのですか……?」
驚きのあまり、足を止めてしまうフィーナさん。
初めて車に乗る際、うちの獣耳幼女たちは『食べられてしまうんじゃないか』と怖がっていた。
そこで俺は、『この車はお友だちだよ』と説明して宥めたのだが、ずいぶんと愉快な覚え方をしているようだ。
やりとりがあまりに微笑ましくて、つい笑みをこぼしてしまう。
フィーナさんに小声で「馬車と一緒ですから大丈夫ですよ」と説明し、俺は黒のSUV――マイカーの扉を開ける。獣耳幼女たちは、ボディに手を触れながら元気にご挨拶してくれた。
席順は、前にハンバーガーショップへ行ったときと同じ。ただし、初外出のフィーナさんは助手席に座ってもらう。色々と聞きたいことがあるだろうからね。
全員が席についたらエンジンボタンを押し、ゆっくり車を前進させて我が家を後にする。
「サクタローさん、不思議な形の小屋が並んでいますけど……」
「あれは一般的な住宅ですね。こちらの国では、だいたいあんな感じです」
「そうなのですね。あら、クルマがたくさん……皆さんもドーナツとやらを食べにいくのでしょうか」
のんびり運転していると、初めのうちは隣のフィーナさんからアレコレ質問が飛んできていた。しかしものの数分で、独り言のような呟きに切り替わる。外の景色にすっかり夢中のご様子。
少し落ち着いたところで、暖房の調整をしつつ音楽を流す。ちらっとバックミラーへ目をやれば、楽しげに体を揺らす獣耳幼女たちとサリアさんの姿が。今日もノリノリだね。
目的地までは、三十分もかからない。
片側二車線の大通りをしばらく進むと、見覚えのある赤字の看板が見えてきた。世間では『ミスド』と略される大人気のドーナツチェーン店だ。
個人的には、だいぶ久しぶりの来訪である。わりと切実に、カロリーが気になるお年頃だからね……とにかく、平日だからか道は空いており、快適なドライブタイムとなった。
昼食時を外したので、かなり空いているみたい。
ガラガラのパーキングに車を止めて、我が家を出たときと同じペアで手を繋ぎ、談笑しながら店舗の入口へ向かった。
「ねぇサクタロー! リリね、またあのドアのやつしたい!」
「あ、わたしもやってみたい!」
「ん、ルルもするっ!」
弾むように歩きながら、リリがおねだりしてくる。続けてエマとルルも興味を示したので、俺は「三人で一緒にやろうね」と応じる。自動ドアが勝手に開くのが楽しくて仕方ないらしい。
幸い他にお客さんの姿は見えなかったので、『せーの!』で三人揃ってジャンプ。着地と同時に自動ドアが開き、無邪気な明るい声が上がった。
「触れてもいないのに、透明なガラスの板が勝手に……これは、魔法?」
「驚いたか、フィーナ。この扉は、なんと人の姿に反応して開くのだ! こちらの国ではこれが普通だぞ。魔法でもなんでもない。私もよく知らんがな!」
初めての自動ドアに目を丸くするフィーナさんに対し、なぜかサリアさんが得意げに説明していた。しかも結構適当……だが店内へ足を踏み入れた瞬間、今度は俺以外の全員が一斉に『ふぁああぁぁああ~!?』と驚嘆の声をこぼす。
店員さんの歓迎の挨拶に合わせ、甘く香ばしい匂いが温かい空気に乗って運ばれてきた。なんとも食欲をそそられる。そして視線が真っ先に惹きつけられた先は、色とりどりのドーナツが並ぶガラス張りのショーケース。
「これが、全部ドーナツなのか……?」
「そんな、まさか……宝石のように美しいお菓子をこれほど大量に並べるなど、我が国の王宮ですら考えられません……」
サリアさんとフィーナさんは、揃って唖然と立ち尽くす。獣耳幼女たちに至っては、ぽかんと口を開いたまま言葉を失っている。ちょっとおマヌケな顔がとても可愛らしい。
いいよね、ドーナツ屋さんって。眺めているだけでも楽しめる。が、突っ立っているだけじゃわざわざ訪れた意味がない。
俺は近くに積まれていたトレイを左手で取り、右手のトングをカチリと鳴らしてみんなに問いかける。
「さあ、どのドーナツが食べたい? 好きなものをどれでも選んでいいよ」
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