この世界にダンジョンが現れたようです ~チートな武器とスキルと魔法と従魔と仲間達と共に世界最強となる~

仮実谷 望

文字の大きさ
96 / 97

第94話 剣と蝶と心空

しおりを挟む
 邪神ディスバーンの攻撃を食い止めている間に、錬成を開始した。

 まだ戦える。邪神の一撃を受けたが、それほど痛くない。

「稲荷仮面!! ちょっと何してんのよ……じゃあなくてちゃんとしなければいけないだろ!!」

 黒蝶(あげは)がオーレンであることを忘れて素の状態で話しかけてきた。

 血が噴き出している。

 黒い靄みたいな蒸気が出ている。

 黒鳥が羽根を伸ばして運河を優雅に飛んでいるのが見える。伝承がさらに浮き出る。暗夜から生まれた黒翔のアゲハ蝶が黒鷺の周りにふわふわと虚空している。殺伐とした時間を無碍にして我武者羅に鼓動を止めているように困難を無視する。

 黒蝶(あげは)が時間を戻した。

 俺の傷を負う前に戻った。

「これで大丈夫だよね……大丈夫だよね拓郎お兄さん…………」

「!?? お前黒蝶(あげは)気づいてたのか!?」

「もちろん……火葉さんもだよ」

「ああっ拓郎君の癖とかそういう雰囲気で話し方ですでに正体はなんとなくだが気づいてた」

 まさか二人に正体を気づかれていたなんて……

(そうなの!? 稲荷仮面がたくにいなの?? えっうそっまさか!??)

 マインドハートこと操神心空は内心驚愕していた。稲荷仮面の正体が拓郎であることを知ってしまった心空はどうするか考えていた。

 今は知らないふりをするですと。

「稲荷かめn……拓郎さんまさかまた女の子を増やすつもりなんですか?? またですか本当に」

「蒼威ちゃん別にそんなつもりでは……」

「拓郎はハーレムを増やしまくる因果にでもあるのか……」

 蒼威ちゃんや想美に呆れられた。

 リスティもなんだがつっこんできた。

「拓郎!! 何だか知らんが正体ばれたから遠慮はいらんわけだなっまあいいじゃないかはっはっはっ!!」

「黙れ……アホ魔王……(ボソッ)」

「なんだとーーー!!? アホとは何だアホとは!!!」

「今はそういうことを言っている場合じゃないですよ」

 マインドハートが取り繕う。

 そういえばこいつは俺の正体に関してどうでもいい感じだな……

 知らない奴なのか?


 邪神をみんなで止めることに。ついでにアグニスとマリンとアルマゲルとスランとマイカとアオマサを召喚した。

「我がやるぞ」

 アオマサが雷星を生み出して雷を放った。

「ふふっ久々に暴れられるのか……この禁術であの邪神を消し炭にしてやる……」

 アルマが久々に物騒なことを言っている。

 金髪のような虹色の光を放つアルマが禁断の魔導書を左手に持ちぶつぶつ禁術を唱えている。

「零明に弾かれる小陽の灼熱の息吹を全身に浴びよ、モルダに放たれたアビスの力を借りるまで世界を切り替える禁断の秘宝を呼び起こすものなり!!! 獄滅断刃炎(ハデブラフム)!!!!!」

 ちょっおまっそれは威力が高すぎる…………

「マリンもっ!! マリンスパイラルハリケーション!!!」

 捻じれる濁流の海火山が邪神に命中する。

「一閃!!!!!」

 アグニスが邪神の首を切り落とす。

闇の破裂弾ダクネスハレーションドム

 想美が魔術を撃ち放つ。

「僕も僕も!! 」「スラン行く? 私もドカンッと一発決めちゃうわ!!」

 マイカとスランが粘弾を放つ。

『ちょっおまえらフザケンナ……このディスバーン様に人間とは思えない攻撃を喰らわせるなんて……死ぬだろてめえら!!!」

 ヤバい邪神ディスバーンがキレている。

 こっちも蒼威ちゃんと一緒にやるしかない。

 俺は光爆剣を出した。

 こいつとはなかなか長い付き合いだな。

 帰ったら磨いてやるか……多少はチューンアップしているしな。

 キラキラキラキラッ…………キッラッ!!

 あれなんだが今なんかこの剣……輝いたように見えたけど……気のせいか。

「蒼威ちゃんっ!! 一緒にあいつをぶっ倒すぞ!!」

「はい拓郎さん!!」

 俺はオメガフレア(覇道滅星)を放つ。

 蒼威ちゃんは水覇光滅弾を放つ。

 そして俺が光爆剣を構えて一気に振り下ろした邪神の脳天に向けて。

 
 邪神ディスバーンは消滅した。

 以外にもあっけなかったな。

 そして次の日……孤島のダンジョンに火葉さんと黒蝶とマインドハートとともに来ていた。

 孤島にダンジョンがあることをマインドハートに伝えられた。

 そしてついでに昨日のアダマントとオーレンさんを誘いましょうと連絡された。

 まあ俺の従魔や契約した武器たちも一緒だが。

 さて何が起きるのかねこの孤島のダンジョンで。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

異世界帰りの元勇者、日本に突然ダンジョンが出現したので「俺、バイト辞めますっ!」

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
俺、結城ミサオは異世界帰りの元勇者。 異世界では強大な力を持った魔王を倒しもてはやされていたのに、こっちの世界に戻ったら平凡なコンビニバイト。 せっかく強くなったっていうのにこれじゃ宝の持ち腐れだ。 そう思っていたら突然目の前にダンジョンが現れた。 これは天啓か。 俺は一も二もなくダンジョンへと向かっていくのだった。

最弱無双は【スキルを創るスキル】だった⁈~レベルを犠牲に【スキルクリエイター】起動!!レベルが低くて使えないってどういうこと⁈~

華音 楓
ファンタジー
『ハロ~~~~~~~~!!地球の諸君!!僕は~~~~~~~~~~!!神…………デス!!』 たったこの一言から、すべてが始まった。 ある日突然、自称神の手によって世界に配られたスキルという名の才能。 そして自称神は、さらにダンジョンという名の迷宮を世界各地に出現させた。 それを期に、世界各国で作物は不作が発生し、地下資源などが枯渇。 ついにはダンジョンから齎される資源に依存せざるを得ない状況となってしまったのだった。 スキルとは祝福か、呪いか…… ダンジョン探索に命を懸ける人々の物語が今始まる!! 主人公【中村 剣斗】はそんな大災害に巻き込まれた一人であった。 ダンジョンはケントが勤めていた会社を飲み込み、その日のうちに無職となってしまう。 ケントは就職を諦め、【探索者】と呼ばれるダンジョンの資源回収を生業とする職業に就くことを決心する。 しかしケントに授けられたスキルは、【スキルクリエイター】という謎のスキル。 一応戦えはするものの、戦闘では役に立たづ、ついには訓練の際に組んだパーティーからも追い出されてしまう。 途方に暮れるケントは一人でも【探索者】としてやっていくことにした。 その後明かされる【スキルクリエイター】の秘密。 そして、世界存亡の危機。 全てがケントへと帰結するとき、物語が動き出した…… ※登場する人物・団体・名称はすべて現実世界とは全く関係がありません。この物語はフィクションでありファンタジーです。

レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)

荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」 俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」 ハーデス 「では……」 俺 「だが断る!」 ハーデス 「むっ、今何と?」 俺 「断ると言ったんだ」 ハーデス 「なぜだ?」 俺 「……俺のレベルだ」 ハーデス 「……は?」 俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」 ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」 俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」 ハーデス 「……正気……なのか?」 俺 「もちろん」 異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。 たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!

【魔物島】~コミュ障な俺はモンスターが生息する島で一人淡々とレベルを上げ続ける~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
【俺たちが飛ばされた魔物島には恐ろしいモンスターたちが棲みついていた――!?】 ・コミュ障主人公のレベリング無双ファンタジー! 十九歳の男子学生、柴木善は大学の入学式の最中突如として起こった大地震により気を失ってしまう。 そして柴木が目覚めた場所は見たことのないモンスターたちが跋扈する絶海の孤島だった。 その島ではレベルシステムが発現しており、倒したモンスターに応じて経験値を獲得できた。 さらに有用なアイテムをドロップすることもあり、それらはスマホによって管理が可能となっていた。 柴木以外の入学式に参加していた学生や教師たちもまたその島に飛ばされていて、恐ろしいモンスターたちを相手にしたサバイバル生活を強いられてしまう。 しかしそんな明日をも知れぬサバイバル生活の中、柴木だけは割と快適な日常を送っていた。 人と関わることが苦手な柴木はほかの学生たちとは距離を取り、一人でただひたすらにモンスターを狩っていたのだが、モンスターが落とすアイテムを上手く使いながら孤島の生活に順応していたのだ。 そしてそんな生活を一人で三ヶ月も続けていた柴木は、ほかの学生たちとは文字通りレベルが桁違いに上がっていて、自分でも気付かないうちに人間の限界を超えていたのだった。

【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜

KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。 ~あらすじ~ 世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。 そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。 しかし、その恩恵は平等ではなかった。 富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。 そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。 彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。 あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。 妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。 希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。 英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。 これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。 彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。 テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。 SF味が増してくるのは結構先の予定です。 スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。 良かったら読んでください!

アラフォーおっさんの週末ダンジョン探検記

ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
 ある日、全世界の至る所にダンジョンと呼ばれる異空間が出現した。  そこには人外異形の生命体【魔物】が存在していた。  【魔物】を倒すと魔石を落とす。  魔石には膨大なエネルギーが秘められており、第五次産業革命が起こるほどの衝撃であった。  世は埋蔵金ならぬ、魔石を求めて日々各地のダンジョンを開発していった。

バイトで冒険者始めたら最強だったっていう話

紅赤
ファンタジー
ここは、地球とはまた別の世界―― 田舎町の実家で働きもせずニートをしていたタロー。 暢気に暮らしていたタローであったが、ある日両親から家を追い出されてしまう。 仕方なく。本当に仕方なく、当てもなく歩を進めて辿り着いたのは冒険者の集う街<タイタン> 「冒険者って何の仕事だ?」とよくわからないまま、彼はバイトで冒険者を始めることに。 最初は田舎者だと他の冒険者にバカにされるが、気にせずテキトーに依頼を受けるタロー。 しかし、その依頼は難度Aの高ランククエストであることが判明。 ギルドマスターのドラムスは急いで救出チームを編成し、タローを助けに向かおうと―― ――する前に、タローは何事もなく帰ってくるのであった。 しかもその姿は、 血まみれ。 右手には討伐したモンスターの首。 左手にはモンスターのドロップアイテム。 そしてスルメをかじりながら、背中にお爺さんを担いでいた。 「いや、情報量多すぎだろぉがあ゛ぁ!!」 ドラムスの叫びが響く中で、タローの意外な才能が発揮された瞬間だった。 タローの冒険者としての摩訶不思議な人生はこうして幕を開けたのである。 ――これは、バイトで冒険者を始めたら最強だった。という話――

処理中です...