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第17話 自衛官は翼の生えた神官と共にダンジョンを攻略する
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東樹は一人横たわる翼の生えた少女を揺すり起こそうとする。
すると、少女は寝言を呟く。
「むにゃむにゃ……もうレッドボアのステーキが一杯あります……美味しそう」
「おい! 起きろ!」
「う~ん……もう少し油がのってる方が……へっ!?」
「起きたか?」
「あのあなたは一体?」
「それはこっちのセリフだ。君こそなんでこんなところにいるんだ?」
「私はとあるパーティと一緒にこのダンジョンに潜っていたんですが、見捨てられて途方にくれてたところ眠くなったので結界を張って寝てたのですが……」
ルミルは概要を説明する。
ルミルはミダナスの街で冒険者をやっている翼人族の神官だ。
翼人族は翼の生えている種族で空を飛ぶことが出来る種族だとか。
神官は神に仕える職業で主に回復魔法や神聖魔法などを使うことが出来るとか。
冒険者とは魔物を倒したり、冒険者ギルドで依頼を熟して生計を立てている職業だ。
それよりも眠いからってダンジョンで寝るとはどうなんだろう。
いや眠くなるから仕方ないのか。
俺もそろそろ眠いし。
東樹はそんなことを思っていたが、口に出すことはしなかった。
だが、そんな東樹の感情を理解したのか、ルミルは東樹に親切のつもりで言ったのか、ルミルは朗らかに笑顔になった。
「東樹さんも眠たそうですね……ということで私の膝の上で眠って下さい」
「はい……? 膝の上……?」
「いいからいいから、はい、どうぞ」
そうしてルミルがこっちにこいと言わんばかり座る。
そして俺は言われるがままにルミルの膝に頭をつけるのであった。
なんだが安心する母みたいだな……
そうして東樹は少しばかり眠りにつくのであった。
●●●
東樹は眼を覚ました。
スマフォの時間を見ると朝の6時だった。
どうやら6時間ぐらい寝ていたようだ。
見るとルミルも一緒に寝ていた。
モンスターは周りにいない。
ルミルが結界を張ってくれているようだ。
ルミルを起こす東樹。
ルミルはう~んと伸びをする。
そしておはようございますと朝の挨拶をする。
東樹もおはようと言う。
そして、東樹はこれからどうするのか聞いた。
ルミルはもちろん迷宮を攻略しますと言った。
東樹は君みたいなうら若い少女が大丈夫なのか本当にと聞いた。
ルミルはそれでも私は神官なので大丈夫です。
それに東樹さんがいれば安心ですと、今会ったばかりの東樹を信用していた。
東樹はこの娘はお人よしだなと内心思っていた。
俺みたいな得体の知れない男を信じるなんてと……悪態をついていた。
だが、今は緊急事態だから仕方ないのかも知れないからと納得させていた。
「よしっ! じゃあ行くか。着いて来れるか?」
「はい! 大丈夫です!!」
そうして21階層を進む二人なのであった。
ポイズンスネークが獰猛な牙を突き出してルミルに襲い掛かる。
東樹は影操作でルミルの前に壁を作り出す。
そして鎌を作り出してポイズンスネークを滅多切りにする。
一撃で粉砕されるポイズンスネーク。
ルミルは歓喜した。
「凄いです凄いです東樹さん!! ポイズンスネークを一撃で倒すなんて!」
「こいつはそんなに強いのか?」
「ポイズンスネークはEランクの魔物ですが……それでも初心者冒険者にとってはなかなかの強敵です。毒を持っているので一撃でも受けたら危険ですし……」
「俺は運が良かっただけなんだな」
東樹は少しばかり不安そうに言い放つ。
だがルミルは直ぐにフォローする。
「そんなことありませんよ。東樹さんは物凄い冒険者ですよ。影を操るスキルを持っているなんて、なかなかそこまでのスキルを取得できませんよ」
「スキルって人によって違うのか?」
ルミルによると人には様々な適性があって生まれつきもとい後天的に得られるスキルは人によって違うようだ。
獲得できるスキルには片手剣術がある人や両手剣術がある人や中には盗賊といった職業とかの人は開錠術などのスキルとかが得られる。
どれも普通の人よりも得意なスキルになる。
一般的にスキルを持たない人とは比べ物にならないほどの能力を得られる。
だが、スキルを持たない人が持っている人に必ず勝てないとは言えないらしい。
そこは努力次第だ。
スキルを持っていても努力を怠っている人はスキルを持ってなくても努力をしている人には勝てないこともある。
とまあこんな具合にスキルの意味合いは変わるらしい。
ルミルは冒険者として当たり前の常識を披露した。
えっへんと胸を張っている。
なかなか大きさのものを持っているルミルはあえてそこを強調しているかのように見える。
東樹は少しだけドキッとした。
つい目がそこにいってしまう。
「どこ見ているんですか東樹さん」
「見てないぞ、どこも……」
「嘘です絶対見てました。むっつりスケベですね東樹さんはもう」
とまあそんな茶番がくり広られていた。
22階層は猿みたいなモンスターが出た。
ハッスルモンキーという名前だった。
こいつらが一度に3体ぐらい出てきた。
影操作で鎌や剣を作りだしたり、ミスリルショートソードとナイフを駆使して二刀流で猿たちを始末する。
だが猿たちは徐々に数を増す。
最初は3体くらいしか群れを成していなかったが、今では7体も出てきている。
ルミルも風魔法や光魔法などで攻撃を行っている。
「シャイニング・ジャベリン!!」
「こっちだ猿野郎ども!! 喰らえ!!」
右手に持つミスリルショートソードを横殴りに揮う。
左手のナイフも逆手に持ち、突き出すように揮う。
そのまま串刺しにしてしまう。
頭を抉る、ミスリルショートソードで切り裂く。
あっという間に7体のハッスルモンキーは打倒された。
23階層はゴブリンウィザードとかいう高位の魔法使いが出てきた。
なかなか強力な魔法を使用してくる。
ちょっと出てくる階層を間違ているように感じたが、影操作で問題なく倒せた。
24階層も問題なく突破した。
そして25階層……
ライオンが出てきた。
ライオネックとか言う名前だ。
ヤバいライオンとかと思ったが、ルミルによるとDランクの魔物らしい。
ライオネックが雄叫びをあげる。
俺達は体が硬直する。
どうやらスキルのようだ。
だがこちらも影操作で影を操る。
影の刃を放ちライオネックを突き刺す。
ライオネックは少し仰け反るがまだ大丈夫のようだ。
俺は続いてライオネックに影の拘束を行う。
影で縄のようなものを作成して縛るのだ。
拘束縄だな。
そして動きを制限して、そのまま影の槍で突き刺す。
血を流して苦しむライオネック。
さらにもう一撃加える。
最後に鎌で切り裂く。
こいつ堅いな。
首が皮が鋼鉄のように固いから柔らかい胴体の方を狙うしかない。
そしてやっとライオネックを倒した。
ルミルがその後、ライオネックの魔石と皮と牙は高く売れるらしいので剥ぎ取りを行うことに。
俺がやることに。
なんとか剥ぎ取りを行い、俺の収納空間に保存する。
すると収納空間のスキルを見たルミルはとても驚いていた。
ルミルによると収納空間はとてもレアなスキルでなかなか持っている人は少ないとか。
27階層はレッドフレイムサーペント。
炎を吐きだしてきた。
影の壁を作り出して防ぐ。
そのまま影の鎌で切り裂く。
何とか突破した。
28階層はリザードマン。
曲刀をと盾を持つ蜥蜴の魔人。
ゴブリンとは比べ物にならない動きで東樹たちを追い詰める。
Dランクのモンスターだとルミルが説明する。
集団で出てくるためなかなか侮れないらしい。
東樹の影の力は改めて進化する。
鎌を三つ作り出し、リザードマンを蹂躙する。
だが、1体のリザードマンがそれを受け止める。
そのまま突進してくる新手のリザードマン。
俺は隠密を駆使して、左後方からミスリルショートソードを揮う。
袈裟斬りに揮う。
リザードマンは崩れ落ちた。
【レベルが上がりました】
レベルも上がったところで先を目指す。
29階層はフレイムリザードマン。
炎を吐きだした。
影の弾丸をぶつける。
影を破裂させる。
そのまま影の袋を作りだし、1体のフレイムリザードマンを捕縛する。
そして近づいて、ミスリルショートソードで切り裂く。
結局さっきのリザードマンより強いのは炎を吐くぐらいの点だった。
そしてついに30階層に来た。
巨大な扉がそこには鎮座している。
中にいたのはリザードマンキング。
ルミルは驚愕の表情をしていた。
「不味いですよ東樹さん!! あれはリザードマンキング。Cランクのモンスターです。中級冒険者でも勝つのは難しいモンスターです。あんな強い敵倒せるかどうか……」
ルミルによるとかなり強いモンスターらしい。
だがそれでも東樹はやらねばならない。
東樹は影を膨らませる。
そのまま影の槍を10個作り出す。
それをそのままかなりの勢いで撃ち出す。
リザードマンキングはそれを難なく躱す。
そしてかなりの速さで近づいてきた。
狙いはルミルだ。
東樹は俊足の速さで動いていた。
ルミルの前に出る。
そしてミスリルショートソードに影の強化を施す。
影を纏わせた。
初めてやったことだがぶっつけ本番だ。
これがどんな結果になるかわからない。
東樹は力強くミスリルショートソードを思いっきり揮った。
リザードマンキングの横っ腹が大きく抉られる。
致命傷である。
そしてもう一度ミスリルショートソードを揮う。
リザードマンキングは崩れ落ちた。
【スキル『影強化』を獲得しました。レベルが上がりました。レベルが上がりました。レベルが上がりました】
ドロップ品として、リザードマンキングの皮と鱗と牙と爪と睾丸、肉がドロップした。
そして宝箱が出た。
中には深緑色の忍び装束のようなものが入っていた。
蜥蜴王の暗殺装束と言う名前だった鑑定によると。
装備するとかなりの速さになると言う。
しかも防御力も高いし、回避率も上がるといいことづくめだ。
【初級ダンジョン制覇特典を授けます。村正東樹のレベルが10上がった。ルミルのレベルが10上がった。村正東樹は称号『影の王』を獲得。スキル『影隠滅』を獲得しました。スキル『影転移』を獲得しました。ルミルはスキル『星光の煌めき』を獲得しました。これよりダンジョンの消滅を開始します】
そして東樹たちはダンジョンの外に放り出された。
外の状況は酷かった。
モンスターは1体も居なかったが、自衛官や警察官の死体が一杯だった。
黙祷を捧げて、東樹はルミルを連れて自宅に戻るのであった。
すると、少女は寝言を呟く。
「むにゃむにゃ……もうレッドボアのステーキが一杯あります……美味しそう」
「おい! 起きろ!」
「う~ん……もう少し油がのってる方が……へっ!?」
「起きたか?」
「あのあなたは一体?」
「それはこっちのセリフだ。君こそなんでこんなところにいるんだ?」
「私はとあるパーティと一緒にこのダンジョンに潜っていたんですが、見捨てられて途方にくれてたところ眠くなったので結界を張って寝てたのですが……」
ルミルは概要を説明する。
ルミルはミダナスの街で冒険者をやっている翼人族の神官だ。
翼人族は翼の生えている種族で空を飛ぶことが出来る種族だとか。
神官は神に仕える職業で主に回復魔法や神聖魔法などを使うことが出来るとか。
冒険者とは魔物を倒したり、冒険者ギルドで依頼を熟して生計を立てている職業だ。
それよりも眠いからってダンジョンで寝るとはどうなんだろう。
いや眠くなるから仕方ないのか。
俺もそろそろ眠いし。
東樹はそんなことを思っていたが、口に出すことはしなかった。
だが、そんな東樹の感情を理解したのか、ルミルは東樹に親切のつもりで言ったのか、ルミルは朗らかに笑顔になった。
「東樹さんも眠たそうですね……ということで私の膝の上で眠って下さい」
「はい……? 膝の上……?」
「いいからいいから、はい、どうぞ」
そうしてルミルがこっちにこいと言わんばかり座る。
そして俺は言われるがままにルミルの膝に頭をつけるのであった。
なんだが安心する母みたいだな……
そうして東樹は少しばかり眠りにつくのであった。
●●●
東樹は眼を覚ました。
スマフォの時間を見ると朝の6時だった。
どうやら6時間ぐらい寝ていたようだ。
見るとルミルも一緒に寝ていた。
モンスターは周りにいない。
ルミルが結界を張ってくれているようだ。
ルミルを起こす東樹。
ルミルはう~んと伸びをする。
そしておはようございますと朝の挨拶をする。
東樹もおはようと言う。
そして、東樹はこれからどうするのか聞いた。
ルミルはもちろん迷宮を攻略しますと言った。
東樹は君みたいなうら若い少女が大丈夫なのか本当にと聞いた。
ルミルはそれでも私は神官なので大丈夫です。
それに東樹さんがいれば安心ですと、今会ったばかりの東樹を信用していた。
東樹はこの娘はお人よしだなと内心思っていた。
俺みたいな得体の知れない男を信じるなんてと……悪態をついていた。
だが、今は緊急事態だから仕方ないのかも知れないからと納得させていた。
「よしっ! じゃあ行くか。着いて来れるか?」
「はい! 大丈夫です!!」
そうして21階層を進む二人なのであった。
ポイズンスネークが獰猛な牙を突き出してルミルに襲い掛かる。
東樹は影操作でルミルの前に壁を作り出す。
そして鎌を作り出してポイズンスネークを滅多切りにする。
一撃で粉砕されるポイズンスネーク。
ルミルは歓喜した。
「凄いです凄いです東樹さん!! ポイズンスネークを一撃で倒すなんて!」
「こいつはそんなに強いのか?」
「ポイズンスネークはEランクの魔物ですが……それでも初心者冒険者にとってはなかなかの強敵です。毒を持っているので一撃でも受けたら危険ですし……」
「俺は運が良かっただけなんだな」
東樹は少しばかり不安そうに言い放つ。
だがルミルは直ぐにフォローする。
「そんなことありませんよ。東樹さんは物凄い冒険者ですよ。影を操るスキルを持っているなんて、なかなかそこまでのスキルを取得できませんよ」
「スキルって人によって違うのか?」
ルミルによると人には様々な適性があって生まれつきもとい後天的に得られるスキルは人によって違うようだ。
獲得できるスキルには片手剣術がある人や両手剣術がある人や中には盗賊といった職業とかの人は開錠術などのスキルとかが得られる。
どれも普通の人よりも得意なスキルになる。
一般的にスキルを持たない人とは比べ物にならないほどの能力を得られる。
だが、スキルを持たない人が持っている人に必ず勝てないとは言えないらしい。
そこは努力次第だ。
スキルを持っていても努力を怠っている人はスキルを持ってなくても努力をしている人には勝てないこともある。
とまあこんな具合にスキルの意味合いは変わるらしい。
ルミルは冒険者として当たり前の常識を披露した。
えっへんと胸を張っている。
なかなか大きさのものを持っているルミルはあえてそこを強調しているかのように見える。
東樹は少しだけドキッとした。
つい目がそこにいってしまう。
「どこ見ているんですか東樹さん」
「見てないぞ、どこも……」
「嘘です絶対見てました。むっつりスケベですね東樹さんはもう」
とまあそんな茶番がくり広られていた。
22階層は猿みたいなモンスターが出た。
ハッスルモンキーという名前だった。
こいつらが一度に3体ぐらい出てきた。
影操作で鎌や剣を作りだしたり、ミスリルショートソードとナイフを駆使して二刀流で猿たちを始末する。
だが猿たちは徐々に数を増す。
最初は3体くらいしか群れを成していなかったが、今では7体も出てきている。
ルミルも風魔法や光魔法などで攻撃を行っている。
「シャイニング・ジャベリン!!」
「こっちだ猿野郎ども!! 喰らえ!!」
右手に持つミスリルショートソードを横殴りに揮う。
左手のナイフも逆手に持ち、突き出すように揮う。
そのまま串刺しにしてしまう。
頭を抉る、ミスリルショートソードで切り裂く。
あっという間に7体のハッスルモンキーは打倒された。
23階層はゴブリンウィザードとかいう高位の魔法使いが出てきた。
なかなか強力な魔法を使用してくる。
ちょっと出てくる階層を間違ているように感じたが、影操作で問題なく倒せた。
24階層も問題なく突破した。
そして25階層……
ライオンが出てきた。
ライオネックとか言う名前だ。
ヤバいライオンとかと思ったが、ルミルによるとDランクの魔物らしい。
ライオネックが雄叫びをあげる。
俺達は体が硬直する。
どうやらスキルのようだ。
だがこちらも影操作で影を操る。
影の刃を放ちライオネックを突き刺す。
ライオネックは少し仰け反るがまだ大丈夫のようだ。
俺は続いてライオネックに影の拘束を行う。
影で縄のようなものを作成して縛るのだ。
拘束縄だな。
そして動きを制限して、そのまま影の槍で突き刺す。
血を流して苦しむライオネック。
さらにもう一撃加える。
最後に鎌で切り裂く。
こいつ堅いな。
首が皮が鋼鉄のように固いから柔らかい胴体の方を狙うしかない。
そしてやっとライオネックを倒した。
ルミルがその後、ライオネックの魔石と皮と牙は高く売れるらしいので剥ぎ取りを行うことに。
俺がやることに。
なんとか剥ぎ取りを行い、俺の収納空間に保存する。
すると収納空間のスキルを見たルミルはとても驚いていた。
ルミルによると収納空間はとてもレアなスキルでなかなか持っている人は少ないとか。
27階層はレッドフレイムサーペント。
炎を吐きだしてきた。
影の壁を作り出して防ぐ。
そのまま影の鎌で切り裂く。
何とか突破した。
28階層はリザードマン。
曲刀をと盾を持つ蜥蜴の魔人。
ゴブリンとは比べ物にならない動きで東樹たちを追い詰める。
Dランクのモンスターだとルミルが説明する。
集団で出てくるためなかなか侮れないらしい。
東樹の影の力は改めて進化する。
鎌を三つ作り出し、リザードマンを蹂躙する。
だが、1体のリザードマンがそれを受け止める。
そのまま突進してくる新手のリザードマン。
俺は隠密を駆使して、左後方からミスリルショートソードを揮う。
袈裟斬りに揮う。
リザードマンは崩れ落ちた。
【レベルが上がりました】
レベルも上がったところで先を目指す。
29階層はフレイムリザードマン。
炎を吐きだした。
影の弾丸をぶつける。
影を破裂させる。
そのまま影の袋を作りだし、1体のフレイムリザードマンを捕縛する。
そして近づいて、ミスリルショートソードで切り裂く。
結局さっきのリザードマンより強いのは炎を吐くぐらいの点だった。
そしてついに30階層に来た。
巨大な扉がそこには鎮座している。
中にいたのはリザードマンキング。
ルミルは驚愕の表情をしていた。
「不味いですよ東樹さん!! あれはリザードマンキング。Cランクのモンスターです。中級冒険者でも勝つのは難しいモンスターです。あんな強い敵倒せるかどうか……」
ルミルによるとかなり強いモンスターらしい。
だがそれでも東樹はやらねばならない。
東樹は影を膨らませる。
そのまま影の槍を10個作り出す。
それをそのままかなりの勢いで撃ち出す。
リザードマンキングはそれを難なく躱す。
そしてかなりの速さで近づいてきた。
狙いはルミルだ。
東樹は俊足の速さで動いていた。
ルミルの前に出る。
そしてミスリルショートソードに影の強化を施す。
影を纏わせた。
初めてやったことだがぶっつけ本番だ。
これがどんな結果になるかわからない。
東樹は力強くミスリルショートソードを思いっきり揮った。
リザードマンキングの横っ腹が大きく抉られる。
致命傷である。
そしてもう一度ミスリルショートソードを揮う。
リザードマンキングは崩れ落ちた。
【スキル『影強化』を獲得しました。レベルが上がりました。レベルが上がりました。レベルが上がりました】
ドロップ品として、リザードマンキングの皮と鱗と牙と爪と睾丸、肉がドロップした。
そして宝箱が出た。
中には深緑色の忍び装束のようなものが入っていた。
蜥蜴王の暗殺装束と言う名前だった鑑定によると。
装備するとかなりの速さになると言う。
しかも防御力も高いし、回避率も上がるといいことづくめだ。
【初級ダンジョン制覇特典を授けます。村正東樹のレベルが10上がった。ルミルのレベルが10上がった。村正東樹は称号『影の王』を獲得。スキル『影隠滅』を獲得しました。スキル『影転移』を獲得しました。ルミルはスキル『星光の煌めき』を獲得しました。これよりダンジョンの消滅を開始します】
そして東樹たちはダンジョンの外に放り出された。
外の状況は酷かった。
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黙祷を捧げて、東樹はルミルを連れて自宅に戻るのであった。
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「いや、情報量多すぎだろぉがあ゛ぁ!!」
ドラムスの叫びが響く中で、タローの意外な才能が発揮された瞬間だった。
タローの冒険者としての摩訶不思議な人生はこうして幕を開けたのである。
――これは、バイトで冒険者を始めたら最強だった。という話――
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