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王子妃になります
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「………お父様、お母様。エリーゼ。今日、ジニアル殿下の妃になります。」
控室で、久しぶりにまともに父と顔を合わせる。
フォーゼお父様は目をあわせてくれない。
期待に沿えなくてごめんなさい。
立派な男になれなくてごめんなさい。
「お兄様、おめでとうございます。」
「フォート、おめでとう。ほら、旦那様。いい加減にしてください。」
「………フォート。おめでとう。お前は妃にはなるが、うちの跡取りには変わりはない。いつでも帰ってこい。」
耳まで赤い。
お父様、照れてた?
「ありがとうございます。私は幸せになります!」
父にエスコートされ、ヴァージンロードを歩く。
白のヴェールと月桂樹の冠を頭に、少し長くなった銀髪はヴェールの下で編み込まれている。
キャサリンに習った淑女の歩き方で、ゆっくりゆっくり、愛しいジニアルに近づく。
歩くたびにふんわりと揺れるフリル。
胸元にもフリルを多めにつけ、まるでお姫様になった気分。
でも、あんまり浮かれてもよくない。
スワン=スカイ=サザンクロス陛下と、ノースキャロット皇国の女王陛下が貴賓席で眺めている。
本番は、式の後。
控室で、久しぶりにまともに父と顔を合わせる。
フォーゼお父様は目をあわせてくれない。
期待に沿えなくてごめんなさい。
立派な男になれなくてごめんなさい。
「お兄様、おめでとうございます。」
「フォート、おめでとう。ほら、旦那様。いい加減にしてください。」
「………フォート。おめでとう。お前は妃にはなるが、うちの跡取りには変わりはない。いつでも帰ってこい。」
耳まで赤い。
お父様、照れてた?
「ありがとうございます。私は幸せになります!」
父にエスコートされ、ヴァージンロードを歩く。
白のヴェールと月桂樹の冠を頭に、少し長くなった銀髪はヴェールの下で編み込まれている。
キャサリンに習った淑女の歩き方で、ゆっくりゆっくり、愛しいジニアルに近づく。
歩くたびにふんわりと揺れるフリル。
胸元にもフリルを多めにつけ、まるでお姫様になった気分。
でも、あんまり浮かれてもよくない。
スワン=スカイ=サザンクロス陛下と、ノースキャロット皇国の女王陛下が貴賓席で眺めている。
本番は、式の後。
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