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本編
愛しい我が子
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ねぇ アリス。
お母さまはお父様と、それは酷い始まり方をしたの。
一方的にとらわれて、愛されて。
でも、だんだん。
いつの間にか、お父様のことが大好きになった。
お父様とずっと一緒にいたい。
このまま…。
お母さまは子どもが産めないから
本当に自分でよかったんだろうか。
産めたらよかったのにな。
そう思ってたら、奇跡が起きたんだよ。
アリスには、おじいちゃんおばあちゃんだけど
もう一人のお父様お母様で
もしかしたら、アリスは将来そのことで何か言われるかもしれないけど
もしかしたら、こんな産み方をしてしまって、俺たちのエゴだったかもしれないけど。
みんな、アリスのことが大切で 宝物で
どうしても 君に会いたかった。
ずっとずっと守ってあげるから
だから。
「みなさん、こちらをお使いください。」
呼び出したマシューが、通信器具を渡してくれる。
耳に引っ掛けて支度をする。
通信は、俺とアイス、おじい様、お父様、ミカエル、部隊のみんなでつながっている。
「俺たちは、神獣たちに乗って、アリスが捕らえられているところへ行く。その場所や首謀者が分かったら、連絡を入れる。ミカエルたちも、屋敷に潜入していた男の線から洗ってくれ。アリスを取り戻すだけじゃだめだ。一網打尽にしよう。」
完膚なきまでに。徹底的に。同じようなことを考えるやつも現れないくらいに。
キューーー!
メガンテにはアイスと俺が、オーロラにはおじいさまとお父様が乗る。
羽ばたき、夜の闇へ。
「奥様、どうかなさったのですか?」
「いえ、ちょっと…。今夜は月がきれいだから、一人で風にあたりながら、お酒をのみたくなったの。」
大きめの籠を抱え、キャサリンは侍女を誤魔化した。
籠の中には、ワインやバケットではない。
クリスの子が寝ている。
どうにかして、この屋敷をこっそり離れたい。
屋敷を離れられなくても、どこか身を隠せる場所へ。自然に。
表情や、声色はおかしくないだろうか。
自分はいつも通り振る舞えているだろうか。
なんとか、庭へ出る。
「ずいぶん、重たそうな籠だな。」
後ろから、旦那様の声が聞こえた。
お母さまはお父様と、それは酷い始まり方をしたの。
一方的にとらわれて、愛されて。
でも、だんだん。
いつの間にか、お父様のことが大好きになった。
お父様とずっと一緒にいたい。
このまま…。
お母さまは子どもが産めないから
本当に自分でよかったんだろうか。
産めたらよかったのにな。
そう思ってたら、奇跡が起きたんだよ。
アリスには、おじいちゃんおばあちゃんだけど
もう一人のお父様お母様で
もしかしたら、アリスは将来そのことで何か言われるかもしれないけど
もしかしたら、こんな産み方をしてしまって、俺たちのエゴだったかもしれないけど。
みんな、アリスのことが大切で 宝物で
どうしても 君に会いたかった。
ずっとずっと守ってあげるから
だから。
「みなさん、こちらをお使いください。」
呼び出したマシューが、通信器具を渡してくれる。
耳に引っ掛けて支度をする。
通信は、俺とアイス、おじい様、お父様、ミカエル、部隊のみんなでつながっている。
「俺たちは、神獣たちに乗って、アリスが捕らえられているところへ行く。その場所や首謀者が分かったら、連絡を入れる。ミカエルたちも、屋敷に潜入していた男の線から洗ってくれ。アリスを取り戻すだけじゃだめだ。一網打尽にしよう。」
完膚なきまでに。徹底的に。同じようなことを考えるやつも現れないくらいに。
キューーー!
メガンテにはアイスと俺が、オーロラにはおじいさまとお父様が乗る。
羽ばたき、夜の闇へ。
「奥様、どうかなさったのですか?」
「いえ、ちょっと…。今夜は月がきれいだから、一人で風にあたりながら、お酒をのみたくなったの。」
大きめの籠を抱え、キャサリンは侍女を誤魔化した。
籠の中には、ワインやバケットではない。
クリスの子が寝ている。
どうにかして、この屋敷をこっそり離れたい。
屋敷を離れられなくても、どこか身を隠せる場所へ。自然に。
表情や、声色はおかしくないだろうか。
自分はいつも通り振る舞えているだろうか。
なんとか、庭へ出る。
「ずいぶん、重たそうな籠だな。」
後ろから、旦那様の声が聞こえた。
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