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本編
閑話 魔性とか傾国とか知らないから!
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俺は普段、学園の2年生である王太子の護衛兼世話係で学園に付き添っているので、ほとんど騎士団には行っていない。
調査をしたり、監視をしたりして、その情報はハデスがまとめてくれて、ミカエルが報告してくれる。
マシューさんから遠隔で通信できる装備をもらってからは、直接行かなくてもリアルタイムで報告をもらえて、指揮ができるから、とても便利だ。
これは、セレモニーなどの時の警備でも使えると思ったので、陛下に進言して、騎士団と近衛の通常装備にしてもらった。
遠隔で報告を受けつつ、書類作業は学園に持ってきて、王太子が授業を受けている間にちまちま片づけている。
ついでに、実は護衛とか世話係しながら、公爵家の主催するパーティやお茶会のことや、領地で今度何に取り掛かろうとか、いろいろ考えてたりする。
でもたまにはやっぱり、ミカエルたちに任せっぱなしもよくないので、定期的には顔出ししてるのだ。
「部隊長のこと、なんて呼んだらいいか悩むよなー。」
「公爵夫人だもんなぁ。」
「部隊長は部隊長なんだから、部隊長でいいんじゃないの?」
詰所に近づくと、そんな声が聞こえてきた。
「みんな、いつも遠隔ばかりで申し訳ない。よくやってくれてるようで助かるよ。これ、ケーキ焼いてきたから。みんなで食べよう。」
部下たちへのねぎらいに、ブドウのショートケーキを持ってきたんだ。
アイスとアリスと、3人で作ったんだぞ!
アリスが可愛いおててで、ブドウをちょんちょん飾ったんだ!
魔王が錬金術師だったからだろうか。
知識を受け継いだアイスは、やたらキッチリ計量したり混ぜたりするのが上手くなって、ケーキ作りが上手になった。
俺とアリスがよく食べるから、作ってくれる。
俺は、速度勝負でクリームを塗る担当かな!
「うわぁ、これ手作りですよね!すごいなぁ。」
みんながわいわい喜んでくれてる。よかったぁ。持ってくるの大変だったんだ。
「じゃあ、切り分けるね!」
「いや、そんな部隊長にさせるわけには。そこは私が。」
部下とどっちが切るかでもみあいになる。
「…あっ!」
ケーキに手が少しぶつかって、生クリームが手についてしまった。
「あぁもう…もったいないなぁ。」
手についたクリームをなめとっていると、なんかみんなの視線を感じる。
「ん? どうしたの?」
「い、いえ…。なんでもっ…。」
「急にトイレに行きたくなったのでっ、行ってきますっ!」
「俺も!」
「私も…!」
「なんだみんな、トイレ我慢してたのか。ケーキ切るの待つから、気にしないで行ってきてよかったのに。」
ぱかーん。
後ろから、入ってきたミカエルに軽く小突かれた。
「クリスがそんなエロいことするからでしょーが。無自覚なんだから、もう!」
ミカエルに怒られる。
そんなエロいことしたっけ?
「クリス、お前。こないだフルール王国の王子を美人局ではめただろ?ギルド界隈とか騎士団内で噂になってるぞ。」
は?
「お前、魔性の女とか傾国の美女って言われてるぞ。」
「ちょっとハデス、俺は女じゃないぞ?」
「魔性とか傾国ってのは受け入れるのね?」
「いや、それも違うつもりでいるけど…。魔性とか傾国とか知らないから!」
「まあ、私にとっては一番エロいのはハデスですけど? あんたも男の嫁になって長いんだから、そういう目で見られるってことを少しは意識しなさいよ?」
ーーーーーーーと、いうことがあったんだよ、アイス。
「ほう。今度から、ケーキを持っていくときはクリームなしのやつにしよう。」
「えー。それじゃあ俺の仕事がない!3人でキッチンに立つの、楽しいのに!」
そういうと、アイスは生クリームをキッチンから持ち出して。
自分のあれにつけて舐めさせた。
俺に。
そういうこと?
クリーム白いから、そういうことお!?
俺、白いの食べられなくなるじゃないか。
そう文句を言ったら。
太くて長い食べ物も食べるの禁止。 と言われた。
調査をしたり、監視をしたりして、その情報はハデスがまとめてくれて、ミカエルが報告してくれる。
マシューさんから遠隔で通信できる装備をもらってからは、直接行かなくてもリアルタイムで報告をもらえて、指揮ができるから、とても便利だ。
これは、セレモニーなどの時の警備でも使えると思ったので、陛下に進言して、騎士団と近衛の通常装備にしてもらった。
遠隔で報告を受けつつ、書類作業は学園に持ってきて、王太子が授業を受けている間にちまちま片づけている。
ついでに、実は護衛とか世話係しながら、公爵家の主催するパーティやお茶会のことや、領地で今度何に取り掛かろうとか、いろいろ考えてたりする。
でもたまにはやっぱり、ミカエルたちに任せっぱなしもよくないので、定期的には顔出ししてるのだ。
「部隊長のこと、なんて呼んだらいいか悩むよなー。」
「公爵夫人だもんなぁ。」
「部隊長は部隊長なんだから、部隊長でいいんじゃないの?」
詰所に近づくと、そんな声が聞こえてきた。
「みんな、いつも遠隔ばかりで申し訳ない。よくやってくれてるようで助かるよ。これ、ケーキ焼いてきたから。みんなで食べよう。」
部下たちへのねぎらいに、ブドウのショートケーキを持ってきたんだ。
アイスとアリスと、3人で作ったんだぞ!
アリスが可愛いおててで、ブドウをちょんちょん飾ったんだ!
魔王が錬金術師だったからだろうか。
知識を受け継いだアイスは、やたらキッチリ計量したり混ぜたりするのが上手くなって、ケーキ作りが上手になった。
俺とアリスがよく食べるから、作ってくれる。
俺は、速度勝負でクリームを塗る担当かな!
「うわぁ、これ手作りですよね!すごいなぁ。」
みんながわいわい喜んでくれてる。よかったぁ。持ってくるの大変だったんだ。
「じゃあ、切り分けるね!」
「いや、そんな部隊長にさせるわけには。そこは私が。」
部下とどっちが切るかでもみあいになる。
「…あっ!」
ケーキに手が少しぶつかって、生クリームが手についてしまった。
「あぁもう…もったいないなぁ。」
手についたクリームをなめとっていると、なんかみんなの視線を感じる。
「ん? どうしたの?」
「い、いえ…。なんでもっ…。」
「急にトイレに行きたくなったのでっ、行ってきますっ!」
「俺も!」
「私も…!」
「なんだみんな、トイレ我慢してたのか。ケーキ切るの待つから、気にしないで行ってきてよかったのに。」
ぱかーん。
後ろから、入ってきたミカエルに軽く小突かれた。
「クリスがそんなエロいことするからでしょーが。無自覚なんだから、もう!」
ミカエルに怒られる。
そんなエロいことしたっけ?
「クリス、お前。こないだフルール王国の王子を美人局ではめただろ?ギルド界隈とか騎士団内で噂になってるぞ。」
は?
「お前、魔性の女とか傾国の美女って言われてるぞ。」
「ちょっとハデス、俺は女じゃないぞ?」
「魔性とか傾国ってのは受け入れるのね?」
「いや、それも違うつもりでいるけど…。魔性とか傾国とか知らないから!」
「まあ、私にとっては一番エロいのはハデスですけど? あんたも男の嫁になって長いんだから、そういう目で見られるってことを少しは意識しなさいよ?」
ーーーーーーーと、いうことがあったんだよ、アイス。
「ほう。今度から、ケーキを持っていくときはクリームなしのやつにしよう。」
「えー。それじゃあ俺の仕事がない!3人でキッチンに立つの、楽しいのに!」
そういうと、アイスは生クリームをキッチンから持ち出して。
自分のあれにつけて舐めさせた。
俺に。
そういうこと?
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俺、白いの食べられなくなるじゃないか。
そう文句を言ったら。
太くて長い食べ物も食べるの禁止。 と言われた。
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