【完結】元SS冒険者の部隊長は王族に陥落される

竜鳴躍

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本編

アリス3歳

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早いもので、アリスも3歳になった。


「えい、やあっ!」


「うまいぞー、アリス!さすが、お母さまの子だ!」

「いやいや、そこは大じじだろう!」


公爵家の庭では、護身くらいできねばと言い張って、まだ早いんじゃないか?というアイスをしり目に、クリスとフォルテ伯爵が張り切って剣術を教えている。


アリスも、このくらいの男の子はチャンバラに憧れる年で、楽しそうに小ぶりの木刀を振り回す。



「お母さま、このシチュー鍋このあたりでいいかしら?」

「私、お肉を焼きますわ!」



「皆さま、気になさらず!私どもが全部準備しますので!」



少し離れたところでは、ガーデンパーティの準備中。


俺と、アイスと、アリス。

お父様とお母さま、おじいさま。

ケイトとケイトのだんなさんと赤ちゃん。

ーーーーーーそして、お兄様とキャサリン。


キャサリンのお腹の中には、今、赤ちゃんがいて。もう少しで生まれるんだ。

何回か体外受精を試みて、一度できたんだけど流産しちゃって。
だけど、やっと、赤ちゃんに会えるんだって。



公爵家もだいぶ賑やかになった。


といっても、俺の身内ばかりなんだけど。




アイスの父親はあんなだったし、
お母さまも亡くなってるし。

きっと事件があったから、お母さまの方のご実家とは疎遠なんだろうな。

キャサリンもまだ、実家とはうまくいってないし。


俺の家が特殊だっただけで。

貴族ってやっぱ難しいな。




そのあたり、ケイトは俺の正体がバレる前に嫁ぎ先が決まってて正解だった。
絶対、めんどくさいことになったもん。

ケイトの旦那さんの家は、前に俺が図らずも助けた、ブリュレ子爵家の長男の、キャンディス=ブリュレだった。

ケイトの卒業パーティのエスコート役を務めるはずだったキャンディスの弟さんが、当日、急な腹痛で参加が出来なくなり、代わりにキャンディスがエスコートをしてくれたんだそうだ。

キャンディスは、あいつに目をつけられてたくらいには、可愛い顔立ちをしていて、ケイトとお似合いの可愛いカップルだ。



「はい、アリス。お肉、あーん。」

「あーん。」


バーベキューで焼いたお肉を食べさせる。

アイスが自分にも食べさせてもらいたそうな顔をしたので、同じように食べさせてあげた。


ん、もう。甘えん坊なんだから。

しかたないなー。



「はい、あーん。」

今度は、アイスが俺にあーんとさせる。

えぇ、そのぶっといウインナーを縦に持って咥えろってか。

お前は欲求不満か!

万年発情期か!

もう35才だろ、落ち着け!




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