【完結】元SS冒険者の部隊長は王族に陥落される

新章 溺愛編

男はいつもそう！

ばんっ！



騎士団に行ってたクリスが帰ってきた。


ジュリエッタは、離乳食を食べて、おむつを替えて、一通り遊び尽したら疲れておねんね中。



私は、ジュリエッタのベッドを執務室において、仕事をしていた手を休め、クリスを出迎える。



「おかえり！クリス。」



「アイス…。」


ん？


なんか、怒ってらっしゃる？






「赤ちゃん、できてた！」



やったあ、３人目！


愛する妻に抱擁と口づけを落とそうと、両手を広げて接近すると、拳が飛んできた。





「俺は、復職してまだ１年もたってないんだぞ！！　ハデスだってこれから育休になるのに、無責任じゃないか！騎士団どうすんだ！　騎士団だって俺の一部なのに…！　剣だってまだ十分に振れてない…！！」


綺麗な目にいっぱい涙をためて、怒ってる。


「クリスはまた赤ちゃんほしくなかったの？」



「あと一人くらいは産んでもいいとは思ったけど、もう少し後にしたかった！」


…でも。


お腹の中にできたこの命が愛しいとは思う。


でも色々考えちゃうんだ。


もう、うれしいのか困るのか泣きたいのか笑いたいのかよくわからない！！！！



「アイスがいつも生で出すから…。」





「そういえば、アフター切らした時があったなぁ、あの日か…。」

殴られて腫れた頬をおさえて、遠い目をする。

切らしているから、やだーやだー外に出して―って言ってるのを、中にたっぷり注いで泣かせたんだっけ。



「男はいつもそう!　割を食うのはいつもこっちなんだから!!いいよね、中に出してキモチいいだけだもんね!」


「わかった、分かったから。」


ふたりで考えよう。

そう言ってなだめると、だいぶ落ち着いてきた。




クリスは今度はギリギリまで、休まない。

私が、職場まで同伴することになった。