【完結】元SS冒険者の部隊長は王族に陥落される

新章（アリスの結婚編）

ついに父親に

その月、アリスは大忙しだった。

月曜にザオラルの卵が割れ、人間に羽が生えた天使のような雛が生まれると、火曜日にルージュが産気づき、二人の妻を労って赤ちゃんを抱きしめると、今度は母親のクリスが出産。

さらに、タケルの予兆の知らせを聞いて、ジャホンにとび、その晩に子どもが生まれた。

「体が３つほしい…。」



電話で、他の二人と話をすると、こっちはみんながいるから、一ヶ月は帰って来るなと言われた。


好意に甘えて、暫くジャホンにいよう。


しかし、同じ学年のおじが生まれるとは、ややこしい。


お母様が産んだ子は男の子だった。

お父様によく似ていて、よかったと思う。

暫くしたら、子宮の様子を見て、子どもができないようにリングを埋めるらしい。

その方がいい。



「かぐや。」

産まれた我が子の名前を呼び、抱き締める。

君には、二人のお兄ちゃんがいるんだよ。

自分に似た、黒髪の子。

なかなか会えないけど、愛情は同じだからね。