【完結】元SS冒険者の部隊長は王族に陥落される

アヴニール編【学園編】

卒業式

厳かな式。

今日、俺たちは学園を卒業する。　

来週には、結婚式をするんだ。

俺たちはそれぞれ実家の爵位を継ぐから、アリスお兄様が新しく法律を作ってくれた。

住む家はブライト伯爵家だけど、当主を継いだら、当主の仕事のときだけ実家に通う感じ。


俺は、アヴニール=クレイソン=ブライトになる。



お父様お母様、キャッツアイ先輩も式を見守ってくれる。

先生達も。


「あれ？　キリア。キャット先生いなくない?」

キリアは青い顔をしている。

「ああ。最初からいないんだ…。遅れてくるかと思っていたけど、遅すぎる。」


「心配なら、探しにいってもいいよ。何かあれば俺が誤魔化しておくから。」


キリアはそっと、会場を抜け出した。







体育倉庫にキャットはいた。

卒業式に出ているはずの不良の３年生５人に囲まれて。


「お前ら、式始まってるんだぞ!　どけよ!　てか一緒に会場行くぞ!　何なんだよ!」


「先生、俺たち先生のカラダが忘れられないんだよ。」

「卒業したらもう会えなくなるから、最後にヤラせてよ。」

「先生、スキなんでしょ？」

「また楽しもうよ!」

「二度はしないって言ったはずだけど!?」

「先生、ビッチのトイレじゃん。何今更。」


倉庫が閉められて、マットの上に突き飛ばされる。




あーあ。

ツケが回ってきたなあ。

いいか、もう。どうでも。