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終章 魔王と勇者
陛下
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ギア陛下には子どもがいない。
男色家で、王太子は腹違いの弟が選ばれている。
クレッシェンドは、王家に忠誠を誓うものの、陛下の閨からの誘いをずっと断り続けてきた。
逃げて、仕事に追われ、常に戦場から戦場へ。
そうこうしている間に騎士団長までになり、ついに戦場が無くなった。
もう、逃げる場所がない。
貴族社会にあって、立場が上の者に命じられたら、拒否が出来ない。
次に命じられたら、自分は行くしかない。
祝勝会の翌月。
直接褒章を与えるから来いと命じられた。
「…国を出られても良いのですよ。」
「誰もあなたを責めません。」
遣いで来た、宰相と近衛隊長は、哀しい目をしていた。
「いいのです。家に迷惑がかかりますし。年貢のおさめどきなのでしょう。」
それを、後ろで控えていたケイシーは、怒りに身を震わせて聞いていた。
身支度をして、城へ向かった。
すぐに寝室へ連れて行かれた。
「かわいい、クレッシェンド。」
「かわいいなんてことはないでしょう。成人した男です。」
「服を脱ぎなさい。」
武器を置いて、服を脱ぐ。
自分の傷だらけの体を見て、興ざめすればいいのに。
だが、陛下は、自分をベッドに寝かせて、
愛撫を始めた。
「ふっ、ん、うぅ。」
目を閉じる。
殴って、逃げ出したい。
「クレッシェンドは経験がないのかな。かわいい。」
孔を解され、脚を拡げさせられて、グッとシーツを摑んだ。
「…や、やっぱり嫌です。お願いします、お赦し下さい。陛下!」
「ここまできてそれはないであろう。」
陛下のそこは赤黒く、凶暴に膨らんでいた。
「嫌だ! やめてください!!や―――」
貫かれた痛みと、壊された男としての稔侍で、涙が出て。
悲鳴をあげた。
「団長!」
部屋にケイシーが飛び込んでくる。
快感の涙ではない。
奪われた涙を流しながら、ぼんやりと自分をみる目。
団長は、陛下に組敷かれて、揺らされていた。
「陛下!おやめください!団長は英雄ですよ?国の英雄にそんな無体なことを!」
「無礼者が!国王の寵愛を受けることほど誉れがあるか?」
下がれ、と言いかけて。
陛下はケイシーのそこを見た。
「なにを綺麗事を。お前だって、そこは何だ? お前も抱きたいのだろう? 団長を。」
よかろう。面白い。お前も混ぜてやる。
「え、や。…嫌だっ。」
敬愛する人の声はもう聞こえない。
「よせ、やめろっ! やめてくれ!!」
陛下が自身を抜き、濡れて暴いたそこを、ケイシーに見せた。
昂りを取り出し、
「嫌だあ…。いや、ああ、あぁっ!」
貫き。
陛下と二人で散々犯す。
陛下が満足し、ケイシーが葛藤し、部屋に残されたクレッシェンドを発見した宰相たちは、あまりの痛ましさに詫びるしかなかった。
この後、半年。
二人に犯されて。
クレッシェンドはいつしか魔王のことばかり思い出すようになった。
彼のもとへ行きたい。
刃を自分の胸に刺した。
男色家で、王太子は腹違いの弟が選ばれている。
クレッシェンドは、王家に忠誠を誓うものの、陛下の閨からの誘いをずっと断り続けてきた。
逃げて、仕事に追われ、常に戦場から戦場へ。
そうこうしている間に騎士団長までになり、ついに戦場が無くなった。
もう、逃げる場所がない。
貴族社会にあって、立場が上の者に命じられたら、拒否が出来ない。
次に命じられたら、自分は行くしかない。
祝勝会の翌月。
直接褒章を与えるから来いと命じられた。
「…国を出られても良いのですよ。」
「誰もあなたを責めません。」
遣いで来た、宰相と近衛隊長は、哀しい目をしていた。
「いいのです。家に迷惑がかかりますし。年貢のおさめどきなのでしょう。」
それを、後ろで控えていたケイシーは、怒りに身を震わせて聞いていた。
身支度をして、城へ向かった。
すぐに寝室へ連れて行かれた。
「かわいい、クレッシェンド。」
「かわいいなんてことはないでしょう。成人した男です。」
「服を脱ぎなさい。」
武器を置いて、服を脱ぐ。
自分の傷だらけの体を見て、興ざめすればいいのに。
だが、陛下は、自分をベッドに寝かせて、
愛撫を始めた。
「ふっ、ん、うぅ。」
目を閉じる。
殴って、逃げ出したい。
「クレッシェンドは経験がないのかな。かわいい。」
孔を解され、脚を拡げさせられて、グッとシーツを摑んだ。
「…や、やっぱり嫌です。お願いします、お赦し下さい。陛下!」
「ここまできてそれはないであろう。」
陛下のそこは赤黒く、凶暴に膨らんでいた。
「嫌だ! やめてください!!や―――」
貫かれた痛みと、壊された男としての稔侍で、涙が出て。
悲鳴をあげた。
「団長!」
部屋にケイシーが飛び込んでくる。
快感の涙ではない。
奪われた涙を流しながら、ぼんやりと自分をみる目。
団長は、陛下に組敷かれて、揺らされていた。
「陛下!おやめください!団長は英雄ですよ?国の英雄にそんな無体なことを!」
「無礼者が!国王の寵愛を受けることほど誉れがあるか?」
下がれ、と言いかけて。
陛下はケイシーのそこを見た。
「なにを綺麗事を。お前だって、そこは何だ? お前も抱きたいのだろう? 団長を。」
よかろう。面白い。お前も混ぜてやる。
「え、や。…嫌だっ。」
敬愛する人の声はもう聞こえない。
「よせ、やめろっ! やめてくれ!!」
陛下が自身を抜き、濡れて暴いたそこを、ケイシーに見せた。
昂りを取り出し、
「嫌だあ…。いや、ああ、あぁっ!」
貫き。
陛下と二人で散々犯す。
陛下が満足し、ケイシーが葛藤し、部屋に残されたクレッシェンドを発見した宰相たちは、あまりの痛ましさに詫びるしかなかった。
この後、半年。
二人に犯されて。
クレッシェンドはいつしか魔王のことばかり思い出すようになった。
彼のもとへ行きたい。
刃を自分の胸に刺した。
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