【完結】囚われの親指王子が瀕死の騎士を助けたら、王子さまでした。

竜鳴躍

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現騎士団の壊滅

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「くっくっ…は、はぁ…。いいぞ、イイ。」

バイオレットに揺さぶられながらも、心の中では殺意を持つ。




「ぎゃああ!」

「あああああああ!」

「うわあああああ!」



外では大きな音や叫び声が聞こえる。

部下たちは無事だろうか。

助けることができないこの身が恨めしい。


「…ったく、騒々しい! すぐ帰ってきてやるからそのまま転がっておけ!」


バイオレットが身を引き抜き、ズボンにしまった。




「全く、興ざめするではないか!お前ら、もう少し静か――――――


ドアを開けて、たじろぐ。






「………う、あああ…。話が違う、バイオレットさま…っ。」


!?

なぜ、目の前に。



「リロンデル……王子っ!」



「バイオレット!!!俺の部下たちを返してもらおうッ!」


小綺麗な異国の軍服を身にまとい、剣を携えたリロンデルの緑の目が、バイオレットを刺す。



「リロンデル、やってしまえ。」

ストロベリーブロンドの男が、最後の部下を足で押さえつけ、笑顔で両腕と両足を剣でざくざく刺している。
しかも、ついでとばかりに、丁度都合よく飛び出している突起は悪い子だからチョンチョンの刑だとかなんとか言って、嬉々として去勢している。


「みんなだいじょうぶだよ。僕が回復してあげるから。体は全部、元通りだからね…。」

(弄ばれた記憶は消せないけれど…。後ろも全部、感覚も元に戻るから。)

その脇では、オレンジ色の少年が祈りを捧げ。
いつの間にか拘束の解かれた者たちの傷を癒して…。

足や手が動くようになり、歓喜に震えている彼らには、異国の兵士たちが衣類や装備を提供しているようだ。




これは。



この人たちは。


この軍服。


「バスティン……っ王国っ。」



「バイオレット、貴様、自分の剣に絶対の自信があるのだろう?かかってこい!お前など井の中の蛙。そもそもこの人たちを見れば、いかに自分が愚かか分かるだろう!」


「煩い煩い煩い!私が一番強いんだ!えらいんだ!」




リロンデルは剣に闘気を乗せる。


剣を握って突進する男の、闘気を躱し、簡単にいなして、そうして剣は宙を舞った。

柄ではじいて、誰もいない場所へ飛ばす。



「さぁ、チェックメイトだ。お前など、カルロスにもシーザーにもユリウスにも足元も及ばない。子狡いだけの三下。お前が招き入れたチンピラと何も程度は変わらん。」


「ひぃいいいいいい。ひいいいいいいいいいいいい。」



泣いて鼻水涎を垂らし、ズボンはナマ臭いにおい。放尿した男は、馬に乗って逃げ出した。







「ふふ。よくやった。あとは、城へ乗り込むか。父上たちがいい感じに準備してくれているはずさ。」

「…本当にあれでよかったんでしょうか。」

「ああ。ここで始末しないほうが、もっといい展開になるぞ?」

にやりと笑うプリンシパル王子は、騎士団長の治療が終わったら俺たちも乗り込むか、と肩を組んできた。


「兄上ばかりずるいです!僕も肩をくみたいっ!」
治療を終えたサンベリルが、割り込んできた。

「サンベリルの身長では難しいだろう?」


少しかがんでハグをする。

そこに、身づくろいをしたユリウス団長が現れた。



ユリウス団長と騎士たちは、騎士の礼を三人にした。





「俺は、バスティン王国の後ろ盾を得て、城を奪還する!俺とともについてきてくれるか?」


「もちろんです。我が君。この国の膿を全て出し切りましょう!」











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